乳白色の吐息


 俺は漸く仕事を終えて外に出た。
「ハボック、飲みに行かねぇか?」
 ブレダが声をかけてきた。ちょうど終わったらしい。
「そうだなぁ…」
 ふと上を見上げた時、いつもは消えてる部屋に電気が点いているのに気が付いた。
「ハボック?」
「いや、ちょっと、忘れてた事があった。戻るわ」
「あ?明日にすりゃ良いだろ?おい、ハボック!」
 理由を作るのがめんどくさい。
「いや、今日中にやっとかなきゃ駄目だったんだよ。また今度な」
 俺は既に歩き出していた。
「明日が雨になったらどうするんだよ!」
 …おい、失礼だろ?それは…。
 俺は急いで中に戻った。


 さっき、明かりを確認した部屋をノックした。
「失礼します」
「まだいたのか…」
「それは俺のセリフっスよ、大佐。いつもはとっくに帰ってるでしょう?」
 俺の上司、ロイ・マスタング大佐。
「今日は久しぶりにデートの予定が無いからな」
「嫌味ですか!?それは…!」
 大佐はもてる。…らしい…。
 らしいってのは、俺はあんまり見た事ないからな。まあ、女性と喋ってる事は多いようだけど。
「で?私に何か用かね?ハボック少尉」
「いや、別に珍しいなと思って寄っただけっスよ」
「ブレダ少尉と飲みに行くんじゃなかったのか?」
 …盗聴器でも仕掛けてんのか…!?
「なんでそんなこと知ってんスか?」
「さっきちらっと下を見た時、君たちが見えたからね」
 この人は勘も良い。洞察力もある。
「一人じゃ寂しいだろうと思って戻ってきたんスよ」
「寂しいわけなかろう?私は忙しい」
 そのわりには、さっきからちっとも進んでませんがね。
「用がないならさっさと帰りたまえ」
 っとに、つれないよな。
「俺が帰ってもなんともないと?」
「むしろ仕事の邪魔だ」
「邪魔、ですか…じゃあ、帰りますよ」
「ああ…」
 ああ、だけで終わりかよ…!
「大佐」
 俺は大佐の横から近づいた。
「なんだね?」
「…ほんとに何ともないんスか?」
 大佐の腕を掴んで、体を椅子に押しつけた。
「っ!!放せ、ハボック…!」
「駄目っスよ」
 言いながら、大佐の服に手をかけた。
「放せ、ハボック」
 大佐はいつだってこうだ。
「たまには俺の事も考えてくださいよ」
「そんな、ヒマはない、ハボック…ッ!」
 あまり日に焼けていない大佐の肌が露になる。
「まあ、俺には大佐のような頭脳はないっスからね」
「何の…話だ…」
 大佐の息が熱くなってくる。
「こっちの話です。じっとして」
「くっ…!」
 大佐のモノに指を絡めて擦り上げた。ついでに胸も弄くってやる。
「は、ぁ…」
「大佐、ほら…」
 硬くなってきて先から透明な液体がつぅと零れる。
「っ」
 指の先でそれを拭うとびくっと体を震わせた。
「…我慢は体に毒っスよ」
 拭っても拭っても溢れてくる。
「大佐…言ったらイかせてあげますよ」
 それでも大佐は何も言わない…もうそろそろ限界でしょうに。
「大佐?」
「ハ…うるさい…っ」
 この人は強情だから。
「しょうがないっスね」
「何がしょうがっ…っ!!」
 大佐の敏感なところを強く擦ると押し殺した声と共に果てた。
「…ハボック…」
 やべ…こりゃ怒ってるな…。
「外で待ってますよ。終ったら一緒に帰りましょう」
 俺は大佐の体を拭くのもそこそこに部屋から退散した。
 あの書類の山が片付くのは一時間ぐらいか…?そん時には怒ってないといいな。 消し炭にはなりたくねぇ。



2006/06/04 UP
2006/08/18 改訂UP
400打記念:日向 様リク。
リク内容:ハボロイで素直じゃないラブラブ。
コメント:日向 様、リクエストありがとうございました。
リクから半年も放置の上、こんなぬるすぎる展開ですみません(汗)
しかもリク内容に添ってるとも思えず…お粗末でした…!

Novel

PC用眼鏡【管理人も使ってますがマジで疲れません】 解約手数料0円【あしたでんき】 Yahoo 楽天 NTT-X Store

無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 ふるさと納税 海外旅行保険が無料! 海外ホテル