猫科の彼 3
アレックを悩ます発情期は終わったと言ってもその残滓のような欲望の衝動が残っていて、ふとした切っ掛けが有れば蘇り彼を翻弄してしまうものだった

それに研究所でも特別な訓練を積まされたアレックの体は性感に関して酷く敏感に作り変えられていて、意に沿わぬ相手でもほんの少しの刺激があればすぐその気になってしまう

「あの夜と一緒だな、アレック・・もうこんなだ・・」

そして今もその効果が出たのかローガンに乳首を転がす様に刺激されただけで、取り出されたアレックのものは硬くなりそそり立っていた

「あの時は自分で胸を弄って悶えていた・・そしてそうしながら直ぐに俺を咥えて・・」

あの夜の手順を再現しようとでもいうのか、ローガンはアレックを乱暴に便器に座らせると無理矢理口を開かせ口淫させて来る

「・・ん・・ぅ・・・・」

嫌だと首を振るアレックだがしっかりと顎を掴んだローガンの手の力は緩まず、さらに奥へ奥へと飲み込む事を要求される

「ほら・・どうした、アレック・・あの日はこんなものじゃなかったぞ」

ここまでされると漸くアレックにも鮮明な記憶が戻ってきて、確かに自分がローガンに対して滅茶苦茶な振る舞いをしたという負い目が出てきた

あの夜、嫌がっていたローガンを押え付けて強引にフェラチオした挙句勃起させ、上に跨ったのは間違いなく盛っていたアレックの方だ

それでも、今はもう本格的な発情シーズンを終えたアレックだから、素面で男のモノを咥えさせられると流石に吐き気が込み上げて来て、どうにも嘔吐反射が抑えられない

「ぅ・・げえ゛ぇ・・・・ムグっ」

「っ!・・痛っ!」

ついにアレックはえずいた拍子に思わずローガンの性器を酷く噛んでしまい、ローガンは痛みに飛び上がった

「・・・・ぁっ!・・ご・・ごめっ・・」

急いで謝るアレックだっだか、発情期が過ぎたという事を考慮に入れてもあの夜と余りに違う態度に、ローガンの更なる怒りを煽ることになってしまったのか、股間を押さえた彼の背後にメラメラと炎が立ち上るのが見えた

「・あ・・あの日はあんなに喉の奥までっ・・
 そんなに入るのかと心配する程ズボズボ咥えたくせにっっ!!
 自分がその気じゃなければ吐くのかっ、アレックっ!!」

「・・だっ・・だからっっ・・もうあの夜の俺とは・・違うってっっ」

「もういいっ、黙れっ!、後ろを向けっ!!!」

「っ・・うわっっ!・・」

燃え上がる怒りと滾る性欲に駆られたローガンは嫌がるアレックを便器に向かって突き飛ばし、自然と腰を突き出させるポーズを取らせたうえにジーンズを膝下まで引き下ろすと、両手でアレックの腰をしっかりと掴んだ

そしてそのまま挿入の体勢になったローガンに、アレックは冗談じゃないと後ろを振り返る

「・ゃっ・・まてっっ!!・・待ってくれって・・ローガンっっ!」

「黙れっ!!、この淫乱猫っ!!」

アレックの懇願もむなしくローガンは濡らしもせず肛門に先端をめり込ませ、目の前の給水パイプを掴みどうにか体を支えていたアレックの手がその衝撃ですべり落ち、便座の蓋に両手を付く

「い゛っっ」

そして強引に侵入を試みるローガンから逃れようと前に進もうとするも便器に邪魔され、更に尻を引き付けられる羽目に陥った

「凄い格好だ、アレック・・・、こんなポーズもいいな・・くはは」

「・・くはは、じゃねぇっ・・い・・・痛いっ・・痛いってっ!
 せめて・・濡らしてくれよっ・・このままじゃ裂けるっっ!」

「甘えるなっ、あの夜、君のココは勝手に濡れてたぞ」

そう言うとローガンは、グググっと力を込めて来た

「だ・・からぁっ!!・・発情期・・だったからだ・・って言って・・
 ・・ぁ・・ゃっ・・・あ・・・あっ・・・あああぁっっーー!!!」

悲鳴を上げながらもアレックは、畜生全部挿れやがった、と頭の中で冷静に考えていた

「ほら、入ったぞ?」

「・・馬鹿・・野郎っ・・入ったん・・じゃなく挿れたん・・だろっ
 明日から・・絶対痔だ・・切れ痔確定だぞっ・・ローガンっ!」

だがローガンは苦しむアレックを芝居でもしていると思い込んでいるのか、構わずズボスボと出し入れし始める

「初なフリなんかしてもな・・もう俺は全部知ってる、諦めろっ」

「・・あっ・・ぅ・・動かすなっ!・・ぃ・・てぇ・・んっ・・」

クチュクチュ鳴る湿った音に、アレックは絶対中まで切れたと思いながらも、慣れた体は痛みの中に快楽を見つけて拾い集めてしまう

「・・ゃ・・ぁっ・・ん・・・あっ・・あっ・・」

「ほら、アレック・・あの夜みたいな卑猥な言葉を叫んでみせろ」

「・・・んっ・・な・・なに・・?・・」

「ペニスが口から飛び出るくらい奥まで突いて欲しいとか
 ・・ミキサーみたいに激しく中を掻き回せとか・・俺に言ってたよな?」

ガクガクと揺さぶられながら、アレックの顔色は見る見る赤くなった

「ぅ・・うそ・・そんなん・・ぃ・・言ってた?・・のか・・俺・・・・」

「俺を飲み込んだ尻を、思い切り叩いてくれとも言ってたぞ
 それに道具を使ってくれとも・・・そういうのが好きなんだろう?
 ・・今度用意してやる・・・もう通販で予約済みだ」

「・・っ・・・ん・・もぅ・・・・・」

信じたくはなかったが発情期の自分ならどんな事も遣りかねないし言いかねないと、アレックはもうどうにでもしてくれっ、と便座の蓋に上半身を落とし上からズブズブとローガンに掘られる体位を自らとった

そして自分の手でペニスを揉みしだき、こうなったら意地でも気持ち良くイってやると彼の動きに呼吸を合わせる

「・・くそ・・ん・・あっ・・そこ・・・ローガン・・」

「漸く素直になったか」

可愛く喘ぎ始めたアレックに、ローガンはトイレのドアがガタガタ振動するほどの容赦無い力で腰を振り立てて来る

「・・あっ・あっ・・ローガン・・・come on・・」

「・・アレック・・」

「・Oh・・・Yes!・・・Yesっ!・・・ローガン・・んん・・」

やがてヤケクソでポルノ女優ばりの喘ぎをあげてやったアレックは、すっかりその雰囲気に自分が酔ってしまい結局ローガンの倍の回数達してしまった

そして最後にはすっかり尻の中をローガンの精液でいっぱいにされた挙句、これからは責任をとって俺のセフレになれという彼の言葉に、素直にコクンと頷いてしまっていたのだった
































「・・・嘘だろ・・」

アレックとローガン

二人が濃密な時間を過ごし、立ち去ったトイレの横の個室で、暫く前からスケッチーが呆然と便器に座っていた

この酒場のトイレのドアは下が開いているタイプだから、用を足しに来て隣の個室に二人の男が篭っているのには直ぐ気付いたのだが、まさかそれが知り合いだとは思わなかった

思わず興味本位で聞き耳を立てて、同僚と同僚の恋人の名前が出てからというものスケッチーは固まったままで、今もまだ聞いた内容が夢や幻聴ではなかったのかと頬を抓っている

「・・信じられない・・」

だが確かに抓れば痛む頬に、真実だったのだと思い返してみる

それでもガッツンガッツンに犯されていたらしいのが、無類の女好きで有名なプレイボーイのアレックの方とあっては、改めてスケッチーは人間見かけでは分からないものだと恐ろしくなった

そしてそれだけではなく、相手の強姦紛いのプレイの強要者はマックスの彼氏

こちらも一見知的で紳士的で、優しそうな男だ

「・・はぁ・・・わからないもんだ・・・」

スケッチーはこれからは彼等を見る目が変わってしまうと思いながら、暫くしてヨロヨロと個室を出た

だが、自分が二人のプレイを聞いてかなり興奮してしまった事については、最後まで気付かないフリをした











end

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