鬼ごっこ 2
サムは俺を、これまでよりも更に酷い方法で犯すつもりらしかった

その手段は彼自身の肉体を使ってではなく、手短な硬い異物を用いて

「3つ・・・・これで4つ・・・どう?、もっと食べれるよね?」

逃げようと何時間も暴れて切れた足首はそのままサムに両手を括った木に一緒に結わえ付けられて、大きく股を開き全てが無防備にサムの前に晒されるポーズを取らされている

夕闇に包まれ始めた森の中で俺の体温は急速に奪われもうこんなのは嫌だと首を振ったが、サムの手で容赦無く尻の穴に詰め込まれてゆくのは、傍らで拾った沢山の小石

「・・っ・・も・・・苦し・・」

「嘘ばっかり・・こんなもんで苦しい訳ないだろ?
 ほら、5つ目はこれ・・・丁度いい大きさが見つかった」

差し出したサムの手を見れば今度は石鹸程の大きさの石が握られていて、泥や腐敗した葉の欠片、虫の死骸などが付着している

「・っ・・や・・嫌だっ・・」

非衛生的なそれへの嫌悪と恐怖に、顔を歪める俺の表情を楽しむようにサムは暫く袋の裏や性器の先端をそれで撫でていたが、やがて左手で入り口を押し広げ冷たい石をグイグイと押し込んで来た

体内でガチャガチャと小石がぶつかり合い、体温で温まった異物が奥へ奥へと進むのが分かる

「・・ぁ・・ぁっ・・ん・・」

だがいくら嫌だと思っても、半分だけ顔を突っ込んだ5つ目の石をゆっくり最後まで捻じ込まれながらシャツの下の乳首をきつく弄られれば、慣らされた体の俺はもう声を殺せなくなった

こんな場所でこんな格好で、こんな物にと思っても、体を走る悦楽は本物だ

「見っとも無いね、ディーン・・森の中・・しかも全身泥だらけでその気になるなんて、まるで動物」

「・・あっ・・ああっ・・サムっ・・」

呆れ顔のサムに、沢山の石を含んだ尻の肉をスニーカーでガツガツと蹴り付けられるまでになると、俺は遂に彼の熱いペニスを欲しくなって口を開いて見せ許しを請う

好きなだけこの喉を使ってその太くて長いものを勃たせて、突っ込んで欲しい

だが何時もは通じるその望みも、再び立ち上がり何かを持って来たサムを見て絶望に変わる

「・・・っ・・サミー・・どうして・・っ」

「こんな汚れたディーンを僕が抱く気になると思う?・・・・無理だよ、これで充分」

サムはそう言って子供の腕程も太さのある木切れを翳し、まだ石が詰まったままの俺の中に一気に突っ込んだ
「そんな物がいいの?・・・益々呆れるね」

粘膜に小さな棘が幾つも刺さったのか木切れを抱きしめ皺が伸び切った下の口は直ぐ血塗れになったが、そこがヒクヒクと蠢いたかと思えば一度も擦られてもいないペニスから白い液体を自らの胸に振り撒いて、ディーンは果てた

仕置きなのに快楽に酔う彼が腹立たしくなった僕は、近くの木の尖って小枝をナイフで削って尖らせると、硬くなって天を向いているディーンの乳首を串刺しにしてやる

「・・っあっ・・っ」

「お仕置きだって言ってるのに、勝手に感じた罰だよ
 もし今度又イったら、別の所に刺す・・・いいね?」

まだ壊れた蛇口のようにトロトロと精液を漏らしいてる懲りないペニスを指でピンっと弾き、僕は更にディーンを追い込もうと肛門に嵌っている木切れを再び手にした

挿入されただけで極めたのだから、動かせばひとたまりも無いだろうと分かっていてだ

「いくよ、我慢するんだ」

「っ・・あ・・あぅっ・・・サミー・・ゃっ・・ぁっぁぁああっ・!!」

グズグズっと、鋭い先端が肉が突き刺さる音がする

だがディーンの肉体は、それを快楽だとしか捕らえない

それは、今までの僕の調教の成果だった

最初から快楽と苦痛を混ぜて与え、少しずつ、少しずつ苦しみの割合を増やした

生来マゾヒズムの気もあったのだろうが、敏感な肉体を持つディーンは直ぐに僕の望むままに染まった

最近では逃げ回るという馬鹿な挑発の仕方を覚えて、僕を煽ってくれる程に

「先っぽから又汁が出てる・・・ほら、ここが好いの?」

前立腺を狙い済まして突いて、ビクンとディーンの体が跳ねたところをグルグルと掻き混ぜてやる

蕩けた柔らかくなった体の中に腹が膨らむほど入れた小石は押されて直腸より先にまで入り込み、多分もう自力で出す事は叶わないだろう

「・・ひ・・・・ゆ・・やるし・・て・・っ・・もうっ・・」

すると未知の感覚に限界を訴えるディーンは僕が一突きしてやるとあっさり再び精液を漏らし、今度はペニスの皮を小枝で縫われる羽目になった

激痛に耐えかねて悲鳴を上げて暴れる彼を押さえ付け、その涙と鼻水でグチャグチャになった頬に優しいキスを一つ

「・・っ・・サミィ・・・・」

泣き喚いて惨めな彼は、僕の一番好きなディーンの表情

「仕方ないから締まりの悪い子には・・・こうしてあげるよ」

だからもっともっと彼を崩してしまいたいと、僕は罠にも用いたステンレスワイヤーの残りをディーンのペニスの根元にグルグルに巻いて小さな金具で止めると、否も言わせず膝立ちになってディーンの口に性器を突き刺す

「・・んっ・・ぐ・・っ・・」

ポロポロと泣くディーンをもっと苦しめようと、髪を掴んで引き寄せ背後の木にガンガン頭が当たる程乱暴にスライドさせるが、ディーンはそれでも喉の奥まで開いて差し出しその粘膜さえ僕の欲望の為に捧げて来る

呼吸困難に陥っている筈なのに歯を少しも立てず、教え込んだ通りに奉仕する

「いいよ・・・・これなら少し抱いてやってもいい・・但し、ディーンはイかせない」

僕はディーンの拘束を解きスキンを着けると、冷たい土の上に崩れ落ちた彼の腰だけを抱え獣のポーズを取らせる

深々と刺さった木切れを投げ捨て、その代わりに自分のペニスでその隙間を埋めてゆく

「・・っ・・ゃ・・まだっ・・中・にっ・・」

「石が沢山残ってるって言うんだろ?、知ってるよ」

焦って背後を振り向いたディーンに笑いかけて、僕は直ぐ彼の尻の形が歪む位に目茶苦茶に抉ってやった

「ひっ・・ぃっ・・・・やっっああっっ・・サミ・・・・はぁあっっ・・」

勢いに耐えられず突っ伏したディーンの顔が丁度その位置に在った水溜まりに塗れて汚れ、根元を塞き止められて尚勃起した性器の先端もチャプチャプと泥水を掻き回している

「・・いい?・・いいって言えよっ、ディーン・・」

「・・っ・・いいっ・・いくっ・・・・も・・いっ・ちゃ・・・・ぁ・・あっん・」

ブルブルと全身を痙攣させ射精無しの絶頂に上り詰めたディーンは文字通り千切れる程に締め付け、僕も危うく漏らしかけたがそのヒク付く肉を更に容赦無く割り開いた

静かな森の中に揺ぎ無く打ち続く律動に揺さぶられるディーンの絶叫だけが木霊し、やがて硬直した体は僕がスキン越しに精液をぶち撒けたと同時にガクンと力を失い、崩れ落ちた
頭の中が真っ白になって、何も考えられなくなった

俺は初めての射精無しの絶頂で、無限に続く快楽の味を覚えてしまった

もう、知らないときには戻れない

それはこれまでの経験で、よく分かっていた

これまでだって、そうだったから

だがズキズキ疼く性器の痛みを抱きしめたままうっとりと冷たい土の上に横たわっていると、サムは苛立ったように乱暴に腹を踏みつけて来た

「・・ぐっ・・」

「さっさと起きろっ・・まだ終わってないぞ、ディーン」

そしてスニーカーで俺の性器の先端を鋭く蹴り、サムは言う

「これはこのままでいいのか?・・それともゲームをもう一回?」

「・・サム・・やる・・・・やるから、ゲームを・・」

流石にもう赤黒く鬱血したそれを開放して欲しくて縋れば、サムは俺を無理矢理立ち上がらせて裸のまま突き飛ばした

「走れ」

「・・っ・・?」

「ここからインパラまで・・早い方が勝ち
 ディーンが勝ったら、それを開放して手当てしてあげる
 僕が勝ったら、もう一晩・・・この森で過ごす事になるよ」

「・・・・」

サムは本気だと足を踏み出すが、途端によろめいて横の木に手を付いて体を支えた

「ああ・・・言い忘れたけど、ハンデは10分だよ・・・・精々頑張って、ディーン」
僕はヨロヨロと遠ざかるディーンの背中を見つめながら、いつか事件として出会った攫って来た人間を狩って楽しんでいた人間の言葉を思い出していた

人を追い詰めて狩る事ほど、楽しいものは無い

狂気に駆られた彼等は獲物とした人間を殺したけど、僕はディーンを殺したりしない

殺す代わりに、僕は彼を変えてゆく

たった今も、僕の目の前で昨日までのディーンは死んで、新しく彼は生まれ変わった

蛇が脱皮するように、毛虫が蝶に変わるように

より淫らに、より僕に依存して

これからも

きっと












僕は10分掛かって漸く木立に消えたディーンの残像を見つめながら、もう聞こえないと分かっていて彼にそっと呟いた

「・・・愛してるよ、ディーン」








end

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