冒涜のポエムシリーズより
『アキオくんのポケット』



「ポケットの中にはビスケットがひっとつー♪ポケットを叩ったくとーーー」
「いてッ!いてっつーの!マジで叩くなこのボケッ!!」
 いきなり大きな手のひらが振り下ろされたかと思ったら、マジで押し潰されそうになって俺は大声で叫んだ。
「ん?何か言った?」
「だっから!俺を殺す気かってーの!この童謡オタクがッ!!」
 毎朝毎朝大して取り柄のない歌声で、大して聞きたくもない童謡を聴かされるオレの身にもなれってーの!ッたく!
「だいたいなぁ…誰のせいで……」
 そう言いかけた途端身体をひょっいと取り出された。
「はいはい、俺の所為でしょ?分かってますよ、典(のり)の言いたいことは」
 きゃんきゃん吠える子犬にするみたいに宥められて、暑苦しすぎる唇で顔中にキスの雨を振らされた。
 …ったく、お前がこんなだから俺は……。
「アキオ……お前ちっとは加減しろ」
 顔中唾だらけでベトベトになりながら、オレは相変わらずの悪態をついたけど、正直こんな生活も悪かないかって思ってる。
「おっと!ごめんごめん!典のキレイな顔を見てるとつい、ね?後でちゃんと隅々まで洗ってあげるから」
「…こ、んの……スケベ」
 とは言え、こんなオヤジ入ってるドリーマーに捕まってるオレの未来って一体……。

2003.3.19 fin.

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