「しばらく、オレのこと預かってくれない?」
彼が突拍子もない台詞を口にするのは、別に今に始まったことではない。それは重々承知しているが、今回の台詞はどうにも度が過ぎている。
(…オレのこと預かってくれない?)
目の前の恋人が吐いた台詞を頭の中で反芻してみる。そうしてみて初めて、神那(かんな)はその言葉の意味を理解できた。
神楽(かぐら)が預かってくれと依頼してきたのは物でも、ましてや小動物の類でもない。紛れもなく彼自身、自分自身なのだ。
(自分を預かってくれと…??)
正しい日本語とは言い難いだけに、神那は駄目だ駄目だと心の中で葛藤しつつも色々想像を膨らませてしまう。
幾ら十六夜学園男子棟唯一にして最大の権力者である生徒会長でも、中身は所詮健全な男子高生なのだ。邪な妄想くらい日常茶飯事だ。
ましてや摘み食いとは言え、今の神那は肥えた舌でのメインディッシュオアズケ中の身なのだ。この理性と欲望の板挟み状態でかなり欲求不満も募っているのだから、これは至極当然の成り行きである。
(それにしても、我ながら下品な比喩表現…)
最近の自分の低俗加減にはほとほとウンザリするが、これは誰が何と言おうと若気の至りなどではない。あくまでも愛故の欲求なのだ。
言い訳染みた決まり文句を神那は心の中で呟き、諸悪の根元たる恋人に向き直った。
「何かあったのか?」
邪モードに片足を突っ込みながらも、十八番のダイヤモンド級理性を総動員して無防備な恋人に優しく尋ねてみせる。
その二人の構図は、さながら赤ずきんと狼といったところだろうか。
「オレ、家出する。だから、しばらく神那ンちに匿ってよ」
しかし、そのか弱いはずの赤ずきんから発せられたのは、物騒な台詞と二つの条件だった。
(自分の立場分かってるのか?居候の分際で条件出す奴がどこにいる…)
心の中で恋人の図太さと図々しさに悪態をつ吐きながら、それでも愛しい人の頼みならと耳を傾ける。
実際、そんな性格も可愛いと思ってしまうのだから、その痘痕も靨ぶりには自分でも呆れを通り越して感心せざるを得ない。
だが、家出とは戴けない。これでも一応生徒会長の端くれ、むざむざ見逃すわけにはいかないと厳重注意の姿勢を取りかけた時、
「一つ、家出はオレの意志。オレの意志を否定しないコト!」
絶妙のタイミングで第一の条件が呈示された。
(それって、説得するなってことか?反対しても無駄だと…)
確かに見目は少女の如く可憐で華奢な神楽だが、反して中身はかなり男らしい。傲慢で頑固で、将来は亭主関白の保証つきだ。
(…とすると、俺が尻に敷かれるのか!?)
平和ボケの真っ直中にいる神那を余所に、神楽は第二の条件を呈示する。
「二つ、余計な詮索はしないコト!」
「……どういう意味だ、それ?」
「これはオレ自身の問題だから、首突っ込むなって意味。まっ、聞かれても何も話す気ナイけど」
(おい、矛盾してないか?事情も理由も分からないまま、自分を匿ってくれだと!そんな都合のいい話あるかっ!)
飄々とした語り口調が余計に神那の苛立ちを煽って、滅多に露わにしない感情を剥き出しにしてしまう。
「何だよ、それ?俺相手では相談もできないと?」
眼鏡の奥で、瞳が怒りにぎらつく。平調子な語り口調は普段と何ら変わらないのに、それは確実に周囲さえ威圧していた。
神楽が絡むと、自分はいつもこうだ。理性の壁など彼の前では脆く、等身大の自分さえ容易に壁を打ち破って出てくる。
(完全な八つ当たりだ…)
「また、痴話喧嘩?」
そこへ険悪ムードを見兼ねたクラスメイトの一人、羽住律(はずみりつ)が手慣れた様子で仲裁に入ってきた。
「今回は喧嘩じゃないよ、単なるオレの説明不足。別に話せないとか話したくないとかじゃないんだ。…ただ、これは本当にオレとオレの家族の問題だから…神那に余計な心配かけたくないから……」
「心配して何が悪い?弱ってる時に話聞いてやれないで、傍にいてやれないで、何が恋人だ!俺は神楽の全てを知りたいし、神楽にも俺の全てを知って欲しいんだ」
体裁もギャラリーも無視して放った、神那一世一代の大告白。
しかし、その告白も神楽の鈍感さと頑固さの前では形無しだった。
「今は何も話す気ナイ。条件飲んでくれないなら、オレ別のヤツのトコ行くから」
「何か修学旅行みたいで、ワクワクするなァ」
落ち着いたモノトーンの部屋。セミダブルベッドの上でスプリングの弾力を楽しみながら、神楽が独りごつ。
「子供じゃあるまいし、ベッドで遊ぶな」
ベッドをトランポリン代わりに遊んでいる無邪気な恋人を軽く戒め、
(…やっぱり、尻に敷かれてるよな、俺って)
手入れの行き届いたフローリングの床に溜め息を落とす。
『今は何も話す気ナイ。条件飲んでくれないなら、オレ別のヤツのトコ行くから』
そう言って、神楽は半ば呆れ顔の律の腕に縋りついてみせた。
結局あの一言で神那陥落、怒りより独占欲が勝り、怒りが諦めに代わって、こうして神楽はここにいる。
しかも、無邪気で鈍感な恋人は再び訪れた彼氏の部屋に二人っきり状態に気づきもせず、よりによってベッドの上で一人戯れているのだ。
(人の気も知らないで、鈍感もそこまで来るとある意味犯罪だろ?)
「神楽…」
「だから、今は話す気ナイって」
神那の声色が微妙に変化したのを読み取ってか、神楽は間髪入れず切り返す。
(…全く、敏感なんだか、鈍感なんだか……)
「分かった。だけど、俺はいつでも神楽の味方だから。それだけは忘れなるなよ」
それが今の自分にできる精一杯なのだと悟って、その言葉と共に微笑む。それと同時に、張りつめていた空気が不意に和らいだ。
自分の反応に小さく安堵の溜め息を漏らした恋人の姿は、神那の胸に小さな傷を残し、歯痒さと不安とを呼び覚ました。
(何もできないのか…?)
目指すものはそこにあるのに、精一杯手を伸ばしているのに、あと少しのところで手が届かない感覚。
神楽が無理強いは絶対に嫌なのだと言った所以が、今回の彼の家出の理由と深く結びついているという確信めいた憶測だけが燻り続ける。
落ち着かない視線は忙しなく右往左往し、必然的に神楽を捕らえた。
「この前の続き、するか?」
しかし、歯痒さと不安とを消し去る術など思いつくはずもなく、神那は欲望に掠れた声で恋人を捕らえる。不意をつかれて、まだまだ免疫のない神楽に明らかな動揺の色が浮かんだ。
「…ひゃあ」
神那に腕を捕まれてバランスを崩された神楽は、スプリングの恩恵を受けて彼の胸に倒れ込んでしまう。
自分の上に覆い被さってきた神楽の身体をふわりと抱き締めると、その腕の中で小さな恋人の肩がびくっと跳ね上がる。その反応が可愛らしくて、無理強いする気など更々なかったはずなのについ悪戯心が芽生えた。
「続き、いいか?」
耳元で囁き、耳朶にキスを落とす。その途端の恋人の身体がまた小さく跳ね上がった。
神那は手慣れた仕草で神楽ごと身体を反転させると、彼をそのまま組み敷いた。そして、そのまま深くくちづけ、互いの吐息と熱と蜜とを絡め合う。
「…んっ!」
(あれ?いつもなら、この辺で憎まれ口の一つや二つ…??)
そのまま欲望に身を委ねたい衝動を何とか押さえ込んで、普段と反応の異なる恋人の顔を覗き込んでみる。
「ちょっ、神楽!?」
そうして、そこで神楽の潤んだ瞳を捕らえて、神那は不覚にもあたふたしてしまった。
「そ、そんなに嫌だったのか?」
しどろもどろになりながら向けてくる神那の質問に、腕の中の小さな恋人は懸命に首を降り続ける。唇を噛み締めても尚塞ぎ切れない涙が、頬を伝った。
「…悪い。こんな時に非常識だったな、俺。神楽の気持ちも無視して」
一方的に自分を責め苛んでいる神那の言葉にも、嗚咽の所為で上手く話せない神楽はただただ首を振り続けるしかない。
「違う…違うから…イ、ヤなワケじゃ、ないんだ。神那が…あん、まり…あったかい、から……」
嗚咽の混じりに言った神楽の言葉も姿も、何だか今にも消え入りそうに儚くて、愛おしくて、その存在を確かめたくて、神那は更にきつくその身体を抱き締めた。
「ゴメンな。オレ、泣くなんて卑怯だよな。涙は武器だって言うし…」
(それを言うなら、涙は女の武器…。まっ、俺にとっては、女の涙より効果的かもな)
淑やかな恋人の姿が妙に新鮮で、不覚にもにやけそうになる口元を慌てて引き締める。
「…それにしても、いきなり泣くとはな。そんなにキツイのか?」
今の神楽は普段の図々しさや傲慢さの欠片もなかった。ピンと糸のように張りつめていて、すぐにでも切れそうに脆くて儚くて、そして繊細だ。
「全部一人で抱え込もうとしないで、俺にも分けてくれないか?」
何とか彼の力になりたくて、無理を承知で懇願する。
その縋りつくような眼差しが、垂れた耳でクゥ~ンと落ち込む子犬の姿を連想させ、神楽はくすりと小さく笑む。しかも、次第に神那本人まで子犬に見えてきて、神楽は腹筋が引き攣るまで笑い転げたい衝動を何とか押さえ込んだ。
「げっ、まさかまた泣く気か!?」
目の端に滲み始めた我慢涙をめざと目敏く見つけて、神那の言動がいよいよ怪しくなる。行き場を失った両腕をバタバタと藻掻かせ、あたふたという擬態語が今にも飛び出してきそうだ。
「…っぷは!」
すっかり平常心も余裕も失った神那の姿が堪らなく可笑しくて、堪らなく愛おしくて、また滲み始めた涙を隠すように吹き出す。
「ぎゃははは。神那がげっだって、げっ!」
突然泣き笑いを決め込んだ恋人の姿を、神那は訳も分からず見つめるしかなかった。
(さっきのは夢か?幻覚か??)
腹の皮が捩れるほどに笑い転げた後、念願叶って満足げに胡座を組む恋人は普段通りの恋人だった。
「ひぃ~、可笑しかった。明日は筋肉痛だな、これは」
(…たく、違う意味で筋肉痛にしてやるか!)
懲りずにまた頭を擡げ始めた下劣な欲求の赴くまま、忍び寄る腕。その腕を咎めるように、不意に神楽が真剣な面持ちに豹変する。
早くも下心に勘づかれたのか、と神那の肩がギクっと揺れた。
「…さっき泣いたの、あれ、嬉しかったからなんだ。神那の身体、優しくて、あったかくて、スゴク居心地良かった。スゴク安心したから。あ~、愛されてるってこういう感じなんだとか、柄にもなく考えちゃってさ、そしたら堪えらんなくなって」
「愛されてるって…」
図星を指された神那の照れ隠しの呟きに、小首を傾げた神楽の姿が違うの?と暗に問いかけてくる。
「……違わない」
羞恥を隠すように無愛想に答えると、神楽はニヤリと一瞬口端を歪めて話を続ける。
「神那が言った言葉の意味、漸く分かった。相手の全てを知りたい、自分の全てを知ってもらいたいってヤツ、やっと分かった。だから、オレ話すよ。全部話す。神那にオレの全部を知って欲しいから」
今更後悔すんなよ、と拉げた笑顔で片眉を上げた神楽に神那は力強く頷いた。
恋人の傲慢さはどうやら筋金入りだったらしい。
神楽の告白の後、浮かんだのはそんな陳腐な結論だった。予想外の展開に平凡な一般市民の脳味噌ではついていけなかっただけの話かも知れないが。
神楽は正真正銘の“イイトコのお坊っちゃん”らしい。
秋葉神明(あきばじんめい)、それが神楽の祖父の名前だ。
秋葉神明と言えば、こんなしがないサラリーマン家庭の息子にも名の知れた華道神鳴(じんめい)流の家元である。
そして、神楽は一応神鳴流の後継者、一応というのは本人が同意していない所為だ。
「ありきたりな話だけどさ、今なら分かるよ、父さんの気持ち」
神楽のように彼の父親もまた、敷かれたレールの上を走り続ける苦痛に耐え兼ねて家を飛び出した。そして、その先で彼の母親と出逢い、恋に落ち、愛し合って神楽が産まれた。今の神楽が求めて止まない平凡な日常がそこにはあった。
しかし、その平凡でも幸せだった日常はあまりに呆気なく崩れ落ちたのだ。
神楽が3歳の頃、両親は交通事故で他界、彼は唯一の血縁者神明に引き取られた。
厳格な祖父は愛情を注ぐよりも世間体や躾を優先させた。
一方的に自分の意見ばかりを押しつけ、神楽の意見など聞く耳も持たない。まるで言葉も通じない。人間と檻に囚われた小鳥のような生活がずっと続いていた。
意志の疎通がある分だけそっちの方がマシかも知れない、と自嘲の笑みを漏らす神楽を神那はしっかりと抱き留めた。
「…あったかい。覚えてないけど、父さんとか母さんとかもこんな感じだったのかなァ」
神鳴流の後継者としてしか自分を見ない神明との関係は、どんなに望んでも叶わない片恋にも似ていた。幾ら恋い焦がれても、幾ら求めても、一方通行な想い。
人肌に包まれる感覚など覚えてすらいない、と亡き両親の面影を求めて神楽の視線が遠く彷徨った。
「俺は神楽の父親にも、ましてや母親にもなれないし、なりたくもない。子供なんて、いつか親元から離れていくものだからな。それなら、俺はずっと傍にいられる恋人の方がいい」
「恋人だって、ずっと傍にいられる保証はナイよ?」
「執念で傍にいるさ。嫌われようと、飽きられようと、絶対に傍を離れない。神楽がどこに逃げても、死に物狂いで追いかけて必ず抱き締める」
「ストーカーでも?」
「ストーカーと罵られようが、絶対に離れない」
真摯な瞳から言葉以上の想いが溢れていた。それは生まれて初めての両方通行な想い。
「…もっと、あったかくして?」
深く唇を重ね合わせて一頻り口腔を貪り尽くした後、蜜を纏った唇は吐息混じりに首筋を這っていき、道草のように時々強く吸いついては恋人の証を散らせていく。
その間にも左手はもどかしげにシャツのボタンを外し、その合間を縫って滑らかな素肌の感触を楽しんでいた。それは背中、胸、脇腹を掠め撫で、ついに下肢へと辿り着く。
「ちょっと、待っ…、ぅん!」
節榑立った長い指がジーンズの上から軽く爪を立てると、抵抗の声も絶え絶えに神楽が仰け反った。
露わになった白い喉に吸いつき、そのまま神楽の唇と抗議手段を塞ぐと、彼のジーンズのジッパーに手をかけた。
「んっ…ん、んん!」
神楽の抗いは虚しく神那の口内に消えた。重ね合わせた唇の狭間で、吐息と曖昧な言葉とが行き交う。骨張った大きな掌が神楽の欲望を煽り立てるように上下し始めると、その空気はより一層密度を増した。
名残惜しげに唇を解放すると、
「…ひっ、ぁん」
新鮮な空気を求めて開いた唇から甘い響きが漏れ、神楽の頬が羞恥に息づいた。
ほんのり桜色に染まった肌と同化し始めた胸の尖りに軽くくちづける。
「…ぅん」
神楽はそのくすぐったさに身を捩ったが、神那は構わずそれを唇で弄び始める。
唇で挟み込み、赤い舌をちらつかせながら尖りをチロチロと刺激する。
「や、ぁん…ん、んんっ」
存在を誇示し始めたそれに強く吸いついて、唇と舌全体とで執拗に愛撫する。
「ぅん…んっ。ヤ、ダ…何か、変な…声、出る…から……」
自分のものとは思えない嬌声を遮ぎるべく伸ばした腕を、やんわりと神那が制す。
「もっと、聴かせて?」
恋人の耳元に甘く囁くと、神那は神楽自身を口に含んだ。
「や、だ、汚い、だろっ…んは!」
抗議で伸ばした腕は、神那の前髪を掠めるばかりでまるで意味を為さない。そればかりか、纏わりつく熱と滑る感触とが未知の感覚を呼び起こし、面白いように神楽を翻弄していく。
「ぁっ、ぅん…ダ、メ、熱い……熱いよ、うんっ!」
「気持ち悪い?」
唇と指とで悪戯に神楽を快感の波に溺れさせながら尋ねる。
「…ん、気持ちイイけどっ、ひっ!」
「いいけど?」
「……イジ、ワル。この…ままじゃ、オレ、可笑…しくなっちゃ、ああんっ!!」
(あれ?悪戯が過ぎたか??)
反省の言葉もどこへやら、神那は悩ましげに弾んだ吐息を漏らす恋人を満足そうに眺めていた。
「この辺でやめておくか?」
「…そうしてもらえると、ありがたいかも」
甘い脱力感に襲われながらも、神楽は何とか返答する。
「…だけど、普通飲んじゃうかなァ……って言うか、飲むモンじゃないでしょ!?ア、アレは」
自分の発言に自分で照れる神楽がいつになく魅力的に神那の瞳には映り、先程の余韻と羞恥とで桜色に染まった頬にそっとキスを落とす。
「オレの全部を知って欲しいって言ったのは神楽の方だろ?それに、この程度で狼狽えられると俺が困る」
「…神那って、結構ケダモノ……」
ベッドの上で大の字に寝転がりながら、神楽が神那をジト目で睨む。
「何?襲って欲しいわけ?」
「ス、ストップ!ほ、ほら、やっぱり楽しみは後に取っとかないと」
「……冗談だ」
そう言いながら、神那は何故か唇を掌で覆い隠して抗議する神楽の額に唇を押し当てる。
(頭隠して尻隠さず…)
「それに、そろそろ…」
「神楽ちゃんー、神那ぁー、ご飯よぉーー」
お約束のメシコールと同時に、正確な体内時計を兼ね備えた神那の腹時計が鳴る。
神楽は本日二度目の爆笑をしてやろうと大の字のまま構えたが、自分の腹の虫も待ってましたっ!とばかりに大きな音で鳴いたので、何だか無性に可笑しくなった。
その後、二人で大笑いして、二人で満腹になって、二人で甘い夜を過ごして、翌日には二人揃って筋肉痛になった。
もちろん、腹筋だったが…。
HAPPY END
2001/2/5 fin.
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