タイトル未定



明日はKバラ公爵とZロリン伯爵のどちらかを姫が選ぶ、大事な大事なピクニックの日だ。Zロリは興奮してなかなか眠れない。

「ぃよぉぉぉ〜しッッ!!必ずDイジー姫をお嫁さんにするぞう!!…あんなヤツらに負けてたまる……」

と、気合を入れたとたん、頭頂部に、後ろからいきなり何かが“ ぷすっ! ”と刺さった。

「あだぁッ!!…なっ、なっなんだ??!」

涙を流して振り向くと、そこには よく知っているがここにいるはずのない者が薔薇を手にして立っていた。
輝く髪に隠れてはいるが、碧い宝石のような双眸が冷たく燃えているのがわかる。

あっけにとられるZロリを見つめながら、彼はしばらく「ぐるるる……」と喉を鳴らしていたが、
やがて押し殺すような声で言った。

「Zロリ…私というものがありながら…」
「はぁっ?何言ってんだよ?!…だいたい…なんでおまえ、いきなり現われるンだよ?!」
「それは……妄想だからだぁッ!!」
「ん〜ナルホド!…って、ソレ言っちゃう…」

などと軽口を叩こうとしていたZロリだが、途中でそれを飲み込んだ。Gオンが明らかに怒っているからだ。
ハッキリ言って怖いが、そんなこと本人には言えない。だいたいなんでおれさまがGオンを怖がらなきゃならんのだ!

「おれさまはやっと、…やっとカワイイ姫を手に入れようというのだ!あと一歩でお嫁さんゲットなこの時に、
こんな大切な時にぃ……じゃ、じゃまをされてたまるかぁぁ!!」

そう言いながら、なんだか涙があふれてくる。Gオンの姿がぼやけて見える。

「Zロリ。泣くな。私が大人げなかったよ。…キミが幸せになるためなら、協力は惜しまない」

GオンはしゃくりあげるZロリを、きゅっと抱きしめて言った。

「姫と結婚するためには、M王とPペロというヤツを倒す必要があるんだな」

まだ何も事情を話していないのに…

「な、なんでそこまで知ってるんだ?」

「なんで?…毎週日曜の朝7時、キミを見ているからさ」

アホな話はさておき、実践的なことを話そう。

「自分より力の強い相手をすばやく確実に倒す。それには急所を的確に攻めることだ!」
「おお。なんだかタメになりそうな話だな」
「おれにまかせておけ!」

幼い頃から一流の訓練を受けてきたGオンはとても頼りになりそうだ。

「まず手っ取り早くM王のヤツを倒したいんだが、急所ってどこなんだろう?」
「鍛えられない部分だ。…わかりやすく、攻めやすいのは、首だな!」

そう言いながらGオンの手がのびてくるのをすばやくよけて、Zロリは首をガードした。

「へへんだ!首が弱いってのは相手も気がついてるんだから、そう簡単にいくワケないだろ?」
「いや。そうでもない」

Gオンはいつの間にか取り出した足枷をZロリにはめた。

「首は1ヶ所だけじゃない。まず足首」
不意をつかれて、Zロリは倒れた。それでも首をガードした手は放さない。
だが、Gオンはその手をつかんであっさりと首から外し、手錠をかけた。

「そして、手首。…これだけで だいぶ自由がきかないだろう?」
「あっ?コラ何すんだ…」

Gオンはそれには答えずに、Zロリの胸元に手をさし入れ、次の“ 首 ”をクイクイと押した。

「そしてここ」
「ふぁッ…!!…んぁ…ッ」
「ここも鍛えることはできないだろう?」
「ガッ…Gオッ…んッ…やぁ……」

GオンはZロリの体にのしかかり、左右対称の“ 首 ”を舌先でつぶすように押した。

「くぅ…!!はぁ…!…ゃ……やめ…て…」

しかしZロリが荒々しい息をしながら潤んだ瞳で訴える「やめて…」は、「もっと…」にしか聞こえない。

そして、やがて最後の“ 首 ”にGオンの手がのびる。

熱い、熱い体の中心にそびえ立つ、濡れそぼったその部分。
ああ……その“ 首 ”もまた、鍛えることはできない。




おそまつさまでした。(2006年4月15日)

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