月夜の獣

SS花嫁奪還後日談。ヤマなしオチなしイミなしただ書きたかったんだよ〜


 なんとか無事に?山の中に不時着したのだが、あいにくここがどこなのか、誰にもわからなかった。
Gオンの血と汗の結晶である時空移動マシンはひどいダメージを受けていた。
かなり泣きたい気分ではあったろうが、決して感情を表すことなくGオンは早速修理にとりかかった。
Zロリは黙々と修理するGオンをしばらくじっと見ていたが、やがて言った。
「手伝っていいか?」
「ああ」
 初めて見る機械なのに、Zロリは指示を受けるまでもなく狂った部分や傷んだ部分を見つけて修理していく。
(少し私のやり方を見ていただけでこんなに扱えるのか。…なかなかできるじゃないか)
初めての共同作業になった時空移動マシンの修理は、物体を一度だけ転送することが可能な段階まで進んだ。
しかしここから先…完全に修復するのにはまだ足りないものがいろいろある。
(こんな所で…いったいどうすれば…)
考え込むZロリの頭の隅にちら、とうかぶ面影があった。
(ウ…いやいやそれは…いやしかし…たしかに一番確実な方法だが…ただ………う〜…んん…
だがこんなどこかわからん山の中でいつまでもこうしているワケにはいかないぜ)
Zロリは心を決め、双子を呼び寄せた。
「いいか、おまえたち。じーさんの所へ行ってコレとコレとコレを借りて来るんだ。イヤだけど」
「オラたちだってここにせんせ残していくのイヤだ〜!!」
「そんなことしたら…せんせをGオンと二人きりにしてしまうだ…」
「何をされるかわからないだ〜!!」
「だぁっ!!そんな心配いらん!!」

   双子を転送し、またできる限りの修理を続けた。そのうちあたりが暗くなってきた。
(休む場所が必要だな)
Gオンに修理をまかせてZロリはあたりを探索し、少し離れた場所で洞窟を見つけた。
そこをしばらく雨風をしのぐ場所にすることにした。
一日中修理にかけてGオンはくたくただった。
「Zロリ。私はもう休む」
「ああ。ゆっくりな。おれさまは奥を見てくるぜ〜」
「明日でもいいだろう?今は体力を回復するために休むべきじゃないのか?なんで今すぐ奥までいきたいんだ?」
「そこに洞窟があるからなのだぁっ!!」
Zロリの声はあたりに反響しながら遠ざかっていった。

「こういう場所へ来ると冒険したくなるのか……子供かキミは…ふん。私は寝るぞ」

Zロリは洞窟の奥へと進んだ。始めは立って歩けた洞窟がだんだん狭くなってくる。
それでも四つんばいになってなお進むうちにやがて風が来るのを感じた。さらに奥へ進むと急に目の前が開けた。
宝石をばらまいたような星空の下、キラキラと輝く海がどこまでも続いていた。
狭い洞窟からいきなり広い海に出た開放感で思わず飛び込んでいた。水の中にいるのは好きだ。
風呂も海も大好きだ。水の中にいると心地よいのは胎内の記憶だという説があるのだが、もちろんそんなことZロリは知らない。
知らなくたって気持ちいいものはいいのだ。明日ここをIシシたちにも教えてやろう。


 Gオンはふと目を覚まし、近くにZロリがいないのに気が付いた。
「バカなっ!まだ戻っていないのか?まさか…何かあったのでは?!」
そう考えるといてもたってもいられなくなり、洞窟の奥へと走った。
「Zロリ!…Zロリ、どこだ?無事なのか!!」
いくら呼んでも返事がない。心配と不安で胸が苦しくなってきた頃、狭い場所から海に出た。
暗い洞窟から出て急に海に映える月の光を見たため、少し目がくらんだ。
 少し離れた岩場に、月明かりに照らされて闇のなかに浮かび上がっているZロリのすんなりしたシルエットが見えた。
水からあがったところなのか、濡れた全身が光を受けてキラキラと輝いている。Gオンは思わず息を呑んだ。
彼にとってそれは限りなく幻想的で……そして官能的な光景だった。
その姿はブランデーよりもワインよりも彼を酔ったような気分にさせた。
すっかり心を奪われ、GオンはふらふらとZロリに近付いて行った。そして後ろから抱きしめた。
Gオンはそっと抱きしめたつもりだったがZロリがあまりにも敏感に反応し、びくんと跳ね上がってしまったので、
二人はバランスをくずして足をすべらせ、もつれたようになったまま水に落ちた。
「ぶわっ!!いきなり何すんだ!!」
ZロリはとがめるようにGオンをにらもうとした…が、自分を見つめているGオンの酔っているような眼に、
ハッとなり見つめかえした。Gオンの碧い眼に見つめられると吸い込まれそうになる。
そのまま二人は浅い水の中で絡みあった。体が少しふわりと浮くようだ。
GオンはZロリの体を撫で……当然のように唇を重ねた。
Zロリもそれをまた当然のように受け入れていた。
二人の他に誰もいない海辺に降り注ぐ月の光。その魔力が二人を獣に変えていく…………。
Gオンは激しくZロリを求め、獲物を食うようない勢いで耳や首筋を噛んだ。
「あッ…痛ッ!…おれさま痛いのダメだって…あ…ぅ…そんなに乱暴にしないで…くれ」
「それは聞けないな。キミが今、私をどんなに刺激していたかわからせてあげよう」
Gオンは少し意地悪な気分になっていた。鼻息も荒く、敏感な体に舌を這わせ、なお歯を立てる。
「あっ…うっ…く、くっそぉぉ〜負けてたまるかあああ!!」
お返しだとばかりにGオンの体に爪を立てたりしてみる。やみくもに触っているうちにGオンの…立派な局部に触れた。
触れられたGオンは驚いた様子だったがZロリはもっと驚いた。
(うおっ?!なんだとおぉぉ!!…………くうぅっ…ま、負けた…)
Gオンの低くうなる声がする。いつもの声より少し甘い声が。吐息が耳にかかり、Zロリはびくんとした。
「Zロリ。触れるときはこうするのだよ」
低くやさしくささやく声と共に、Zロリのその部分にGオンの手が触れた。巧みな愛撫に体が震える。
Gオンに触れられて、黄色い毛皮に覆われていたZロリの一部が熱く浮かび上がってくる。
月明かりの下で濡れて紅く輝くそれをGオンは、灯し火のようだな。と思った。守るようにそっと両手で包み込んだ。
ZロリもGオンのものを求めて体を動かし、またそれに触れた…触れたのだが…
 手を動かしてみて、自分はGオンの与えてくれる快感を返すことができないと感じた。もどかしかった。
Gオンのように優雅に指が動かない。おれさまの指だって負けないくらい器用なはずなのに…
くやしそうな表情を見て、GオンはZロリの気持ちを察した。
「Zロリ。キミがそんなこと考える必要はない。その体で受け入れてくれるだけでいいんだ」
二匹は互いにやさしくそして激しく触れ合った。……やがて命になるはずだったものが互いの手の中からあふれ、
母の胸に抱かれるようにまた海へ還って行った。


浜辺にあがると、GオンはZロリの腰を抱えて双丘に指をすべらせ、自分が重なる場所を探り当てた。
慣らすために数回指を挿れるたびにZロリの体が大きくしなった。
「いいか?Zロリ…………」
Zロリがうなずくのを見て、GオンはZロリに体を重ねた。
熱く、硬いGオンがZロリの柔らかな肉を押し広げて少しずつ奥へ進んで来る。
(あ…あれ?……おれさま…たしか………Gオンと前に一度…あの時こんなに痛かったか?)
あの時は高熱でボーッとしていて痛みを感じるどころではなかったことに気がついた。思っていた以上の痛みに息が詰まる。
「う…っ…!!…あ…ぁ……」
「痛むのか?」
Zロリの呼吸が荒くなっていくのがGオンには心配だった。このまま続けていいのかためらった。
「だっ…大丈夫…だ………」
「いいのか?続けて…」
「今度………また…会える…か………わからないん…………だろう?…おれさ…ま……たち…………」
「Zロリ……」(確かに…私たちには今しかないかもしれない)
「このまま………さ、最後まで……来て…くれ……」
Gオンはそれに応じてさらに奥へと進んだ。Zロリは薄れていく意識をつなぎとめようとするかのように話し続けた。
「お前とは……初めて会った時……か…ら………こうなる予感が………していた……ぜ…」
最深部まで進んだ時にはもう、痛みとは別の何かが突き上げて来ていてZロリは口がきけなくなっていた。
Gオンの動きに合わせて快感が波のように打ち寄せては引き、二匹は共に高みへ昇って行った。
もうすぐ夜が明けようとしていた。






目を覚ましたZロリが最初に見たものはいつもと同じ褐色の姿だった。
いや……?しかしその姿は二人ではなく一人で、朝日にきらめく金髪をなびかせていた。
「あ………Gオン…か」
Gオンは先に目を覚まし、昨夜Zロリが砂に刻んだ爪跡をいとおしげに指でたどっていた。
「おはよう。Zロリ」
朝日を浴びて正気にかえったZロリは…昨夜のことがなんだか急に恥ずかしくなり、耳まで赤く染めて言った。
「あの…おれさま………昨日何か口走ったような………ハハハ…」
「昨日?すて…」
ぎゅるる〜〜〜〜〜うううぅぅぅぅ〜〜〜〜
Gオンがささやこうとした言葉はZロリの腹の虫が鳴くけたたましい音にかき消されてしまった。
「あ」
「あ、じゃないッッ!!…キッ……キミは…キミというヤツは〜〜!!」
「だって昨日何も食ってないだろ…ん?!」
鼻をヒクヒクさせるZロリ。つられてGオンも。
「これは?…あ、朝飯?!ほかほかごはんにワカメととうふの味噌汁、イワシの丸干しと海苔の匂いだ!!」
こんな所に人が?!匂いの方向を見ると意外な人物が顔を出した。
「あ、せんせ〜こっちこっち」
「ウマイだよ〜!!は〜やく来ないとなくなっちゃうだよ〜」
「なっ?なんだおまえたち!!じーさんの所に行けって言っただろう!!」
そのとき、Iシシの後ろからひょこっと顔を出した者を見て、Zロリはひっくり返りそうになった。
「そー怒るな。Zロリ」
「じ、じっ……!!」
じーさんと言いたかったがあまりのショックに後がでて来ず、口がパクパクとした。
Gオンは状況がわからず固まっている。
「おまえらな〜!!借りて来るだけでいいんだ!じーさん連れて来なくても…」
「いや。ここ、ワシの研究所の裏だもの」
見ると、崖の上にはたしかにKンロン博士の研究所が。なんてご都合なんだ!!
「と、いうコトは…夕べもずっと…………そこにいたの?」
「ああ。おったとも!!すてきじゃったぞ〜Zロリ」
「うおああぁぁぁぁ〜〜!!そのセリフは私が言いたかったのにい〜」
「あ。Gオンが壊れただ」
見ていただけではない。博士はもちろん、しっかりと記録もしていたのであった。もちろん二人にはナイショだ。
(こんないいモノが録れるとは!!長生きはするもんじゃの〜〜、フォフォフォ…………)




おそまつさまでした。(2004年12月16日)

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