タイトル未定



Bルル銀行はじつにヒドイ。
自分のお金を引き出すのに、なんでチョコやアイスの包み紙が大量に必要なんだ!
さらに、銀行内の水を飲んだり、雑誌を読んだりするのも有料だなんてあんまりだ。
解約しようと銀行に行ったらBルルがいつものようにKブルを従えていた。

「おや、Zロリくん。先日の雑誌や水の代金はいつ支払ってくれるのかね?」
「あんな金払えるか!今日は解約に来たんだ。もう二度と来るもんか、こんな所!」

Bルルは ふん、と鼻を鳴らして言った。

「そんな勝手なことを言ってもらっては困るな」

Zロリも負けずに鼻を鳴らす。

「ふんっ!勝手なことを言うのがおれさまだ!」

Bルルの小さな目がぎらっと光った。

「それほど言うなら、お互い出る所へ出ようじゃないかZロリくん」

Zロリは考え込んでしまった。
指名手配されている。出る所に出るのはまずい。出る所が出ていなくても、かわいければお嫁さんにしてもいい。
…あれ、なんの話だっけ??

「いろいろ都合もあるようだね。ここはひとつ、話し合いといこうじゃないか?」
「話し合い?」
「ささ、どうぞこちらでしゅ」

Kブルが先に立って奥へ導こうとする。

「なんか怪しいだ!」
「オラたちもついて行くだ!!」
そう言ってずいと進み出た双子の前に、Kブルはお菓子を差し出した。
「大人の話でしゅ。きみたちはこれを食べながら待ってなしゃいね」
「わ〜!!チョコバナナだ〜!!すごく大きいだ〜!!あむあむ」
「エヘヘヘ〜チョコ甘いだ〜!!ペロペロレロレロ…」
「あ〜いいないいな!!おまえたちだけずるいずる〜い!!」
「はっはっは!わが社の新製品じゃよ。そこらのとは大きさが違う!味の方も…」
Bルルの自慢げな説明なんかど〜でもイイ。
「Bルル、あれ、おれさまにもちょうだい!ねぇちょうだい!!」
Zロリはさっきとは違う音で鼻を鳴らしながら、奥へと導かれて行った。







奥にはじっくりと話し合うためなのか、四畳半くらいの和室があった。
畳はいい。狭いがなんだか落ち着いた雰囲気だ。

「Bルル様は他の用があるので、しばらくお待ちを…これでも食べててくだしゃい」

そう言ってKブルが持ってきたのは熱々おでんだった。

「おおっ!気がきくなぁ〜!!おれさまチクワとガンモと…」

「はいはい、なんでも好きなものを…」
そう言って鍋をちゃぶ台に置こうとしたKブルは脚を引っ掛けたのかおでん鍋を派手にひっくり返した。

「うわっぢいぃぃぃぃぃ〜!!」
Zロリは熱々おでんを頭からかぶってしまい、狭い部屋を転げ回った。
「熱ッ!!熱ッ!!熱ぅぅゥ!!!」
「ああ〜しゅみませんしゅみません!早く、早く脱いで!!」

Kブルは転がるZロリの服を見事な素早さで脱がせてあっと言う間に全裸にした。

「ヒドイじゃないかぁっ!!」

泣きながら抗議するZロリにペコペコ頭を下げながら、Kブルは脱がせた服をすばやくしまい込んだ。

「こ、これはクリーニングに出しておきましゅ…つまづいてしまってしゅみません…」

素直に謝罪されてZロリは少し冷静になった

「まっ、しょうがないさ…でも…腹へってたんだよな〜」
「こちらに…デザートのヨーグルトがありましゅ…」
そう言って近付いて来たKブルは、また何につまづいたのか、Zロリに倒れかかってきた。

「ああ〜…しゅみません!!」
今度は全身にヨーグルトを浴びてしまった。

「ああ…もったいないなぁ…」

そう言いながら体に付いたヨーグルトをペロペロ舐めるZロリを魅入られたように眺めていたKブルは、
はっとしたように携帯を取り出した。

「何撮ってんだ?」
「あっ、あのう…クリーニング代が必要だという証拠の写真を…写真を提出しなくてはならないのでしゅ…」

「ふ〜ん…いろいろ大変だな。代わりの服もよろしくな!」
「はっ、はい。わかってましゅよ」

Kブルは名残惜しそうに部屋を後にした。


部屋に時計がないので、どのくらいたっているのかわからないが待ちくたびれてきた頃、Bルルの声がした。

「Zロリくん。今からそこへ来るお客様のいうことを聞いてくれたらキミの支払いは帳消しということで、どうだね?」
「はぁ?!…何言ってんだ??」

と、思う間もなく、一人の客が現われた。なぜだか、太った体が小さく見えるほどおどおどしている。
Zロリは少しぽかんと客を見ていたが、しばらくしてからやっと、客の視線が妙に下の方にあるのに気がついた。

「わぁ〜!!見るな見るなぁぁ〜!!」

自分がどんな姿なのかすっかり忘れていた。もう恥ずかしさで真っ赤!しかも全身汗びっしょりだ。

「だ、だいじょうぶ。服を持って来たので、これを着て」
客はそう言うと、Zロリに服を差し出した。
「おお…!!あんたイイ人だな!…じゃ、遠慮なく…」

セーラー服だった。しかも下はスカートだった。

「…な、なんでもいいや…ハダカより…」
「ああ…よ、よく似合っているよ!すてきだ…!!」
「なんでそんなうれしそうなんだ!…んんっ?なんか持ってんのか?」
「ああ…これ、そこで買ったんだけど、きみにあげよう」

客はあの大きなチョコバナナを取り出した

「わ〜!ラッキ〜!!チョコバナナも〜らい!」

Zロリは夢中でペロペロあむあむしていたが、我に返るとじっと見ているこの客が気になる。

「おれさまはBルルと話があるんで待ってるんだけど、あんたも?」
「い、いや…わたしは…ちょっとここで休憩しているだけで…」
「チョコバナナ少し食べる?」
「い、いや、いいよ。食べて…」
「退屈しないのか?」
「いや〜…」
Zロリはちょっと考えて、言った

「退屈だろ?この部屋なんにもないんだぜ。…そうだ、おれさまの得意ワザを見せてやるから」
「と、得意ワザ…?」

Zロリはすちゃっとチョコバナナを持ちかえて、またゆっくりと口に運んだ。
「ほら、これがいやしんぼ舐め…」
「おおお………!!!」
思った以上に反応する客。
「ひょっとして、おれさまのファン?」
「あああ…そのまま続けて続けて…ああ…サイコウだぁぁ……うぅ…!!」


Zロリがチョコバナナを平らげると、客は満足そうに言った。
「ああ…よ、よかったよ〜…じゃ、服返して」

「えぇ??」

なんのこっちゃわからんが、服は脱がされ、持って帰られてしまった。また はだかんぼだ。

「なんか寒いじゃないか!…着るものくらいよこせよBルル!」

そう言ってると、すぐに次の客が来た。

「こ、これを着て…」
「これは…ナース服かぁ?…な、なんでもいいや。ハダカより…」
「ああ〜!!体のラインにピッタリフィットしてすばらしい〜!!なんて似合うんだ〜!!」

なんだってほめられるのは気持ちがいい。

「そりゃおれさま、変装の名人だからな!」

「そしてこれ…」

今度の客もまたチョコバナナを差し出した。

「あっ、それ、くれるのか?」
まだおなかをすかせているZロリは目を輝かせてそれを見つめた。

すごく欲しそうな様子が客の加虐性を少し刺激した。
「それ?…それって…?」

客は視線をそらし、とぼけたように言う。

「それだよ、それ!」
「それじゃわからないなぁ…形とか、色とか言ってもらわないと…」
「う〜…黒くて…太いの…」
「ああ。これが欲しいんだ…」

Zロリはこくこく、とうなずいた。

「もっとおねだりするように言ったらあげるよ」
「えぇ〜、めんどくさいヤツだな〜!」
「あ、そう…いやならいいんだ。別に」

客はそのまま帰ろうとする。

「あ〜…ま、待って…!」
「おねだりしてみる?…してごらん」
「うう…ちょうだい…おねがい…こうか?」
「よーし、いい子だね〜」


こうしてZロリは2本目を獲得し、また腹を満たすことができた。

その後も、続々とチョコバナナを持った客たちがいろいろな服を持って現われた。


「これを着てみてくれ…」
「…なんだこれ??」
見たことのない服だった。それは 拘束服というものだった。
「なんでもいいや。ハダカより…って、キツイなこれ…」

「おおぅ…!!似合うよ…なんて似合うんだ…!!」
「そぉ?なんでも着こなす!さすがおれさま!!ははは…」

と、思いかけたが、はっとした。

「この服自由がきかない…」
Zロリがそう言うと、拘束服を持って来た男はチョコバナナをずいと差し出した。

「じゃ、おれが食べさせてやるよ。ほら」
「ホントか?なかなか親切だな。あんた」
「ペロペロしてくれ。ああ…もっとペロペロしてくれ…ああ…いい…いいよ〜」


同じものばかり何度も飽きないかと思われそうだが、旅をしていると、いつ食べ物にありつけるのか わからない。
食べられる時に、食べられるものを食べる。できるなら腹いっぱい!!
というのがZロリのポリシ〜である。



おなかがいっぱいになってくると、すごく眠くなってきてしまった。
畳に寝転んでウトウトしていると…やっとBルルが入って来た。

Bルルは何も着ていないZロリに近付くと、そっと体に触れた。
今にも眠ろうとしているため、体温が少し上がっているZロリの体はほかほかと暖かく心地よい…

「おぅおぅ…眠いのかね…」
「う〜ん…Bルル…おれさまの…服は…」
「Zロリくん…何も着ていないきみがいちばんきれいだよ…きれいだよ…」

夢見心地のまま、Zロリは全身をBルルになでまわされていた。
Bルルの手はZロリの中心にのび、そのふくらみを何度もさすった。
「きれいだよ…じつにきれいだよ…ハァ…ハァ…」
ZロリとBルルの息がだんだんと荒くなってきた時、切羽つまったようなKブルの声がした

「Bルル様!Bルル様!!」
「え〜い何だ!今いい所なのに!!」
「チョコバナナお買い上げのお客様がもう一人来てま……」
後ろから走って来たその狼は、勢いあまってKブルを蹴り倒した。

そのままずかずかと部屋に上がり込み、夢うつつをさまよっているZロリを抱き起こした。

「Zロリ。行くぞ」
「ん〜……きれい…おれさま…きれい…」
「ああ。…わかっているよ…」

狼はやさしくそう言うと、Zロリに軽くキスをした。そしてコートを脱いでその体にかけてやった。
旅費を引き出そうと立ち寄った銀行で、チョコバナナに夢中になっている双子に出会ったのだ。
「チョコバナナ1本1万円。…こういうことか!」

「何をするんだね?彼にはまだ金を返してもらわなくては…それともきみが払ってくれるのかね!」
狼に きっと睨まれて 少しひるんだBルルに代わって、Kブルが言った。

「かっ、か、買取りなら、この場でお支払いを…せ、せめて、手形を…」
と、言い終わらないうちに、Kブルの頬が音を立てた。
狼の手形を頬に残し、もう、Kブルは何も言えず、震えるだけだった。

狼はそっとZロリを抱いて立ち上がると、Bルルを見下ろした。
そして、その碧い瞳を怒りに燃やしたまま…穏やかに言った。

「手がふさがってしまった。キミには足形でいいか?」



おそまつさまでした。(2005年11月24日)

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