知らない言葉
Gオンは城を飛び出した。Zロリにとても逢いたくなって…。
それはいつものことだったが、今回はなぜか特別胸騒ぎがする。
赤い糸の導くままに、人里離れた場所に進むGオンは、
その頃Zロリが地獄めぐりをしていることなど、知る由もなかった。
日はとっぷりと暮れたが、泊まる場所など見当たらない。
( Zロリも野宿しているのかな )
しかし間もなく、…巨大なタコヤキがGオンの思考を止めた。
そのそばを離れられない理由などわからないままに、夜を過した。
そういえば、いつも驚かされるばかりでは癪だから、
いつかZロリに逢った時、このタコヤキの話をしてやろうかとも考えていた。
やがて朝日が昇り、巨大なタコヤキの中から当の本人が現れるまでは。
驚かされるのには慣れっこだと思っていたのに。
「なぜ…なぜそんな所から出てきた?」
「ああ、Gオンか。…じつはちょっと地獄へ行ってたんだ」
Zロリはそう言うと、ちょっと潤んだ目で、月を見上げた。
「天国にもな…」
そんなことがあるだろうか?天国と地獄をめぐって、また帰ってくるなんて。
あまりにも不思議な話にGオンは言葉もなかった。
Zロリは ちら、とこっちを見た。
「信じられないかも知れないけどな。…天国でママにも逢った。
ママはおれさまをぎゅって抱きしめて……そしてチュウしてくれたんだ」
Zロリはそれを思い出してうっとりとした。
しばらくの沈黙の後、Gオンは言った。
「チュウ?…なんだそれは?」
Zロリは思わずこけた。
「なんだおまえ、チュウ知らないのか?」
「ああ。それは私の知らない言葉だ」
Gオンは真剣な顔をしていた。疑問はそのままにしておけない。科学者の性だった。
「チュウって何だ?…Zロリ」
「…しょうがないヤツだな。教えてやるぜ」
Zロリの唇が触れた瞬間、Gオンは天国へと旅立った。
おそまつさまでした(2006年10月21日)
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