シュークリームをあんなに心待ちにしていたのに、いくら起こしても起きなかったのはなぜなのか、というお話。

 シュークリームを待ちながら



Zロリは川岸に寝転がってお使いに行った双子の帰りを待っていた。
退屈なので風で飛んできた新聞紙を見るとはなしに見ながら。
(被害者の体にはいたずらされた形跡があり警察が犯人のゆくえを追っている…か。このいたずらって何だ?見てみたいなあ…)
「あら、あなたZロリさんね?」
頭の上で声がしたので見ると、そこには美しい女の姿があった。んもう、ニコニコだ。

「なんて美しい人なんだ!!おれさまを知ってるのかい?うれしいね〜」
「有名ですもの。私の方こそ会えてうれしいわ。さっきから退屈そうね。どう、いいコトしない?」
「いいコト?おれさまはいたずらの天才だからなー。いいコトなんてとんでもないぜ」
彼女はいきなり笑いだした。そしてZロリのそばにしゃがみこみ吐息がかかる位置まで顔を近付け、ささやいた。
「とぼけているの?おもしろい人ね。……それとも本当に知らないの?」
何のことだかわからず、戸惑いの表情を浮かべるZロリ。
甘い香りが鼻をくすぐる。不思議な香りだ。少し頭がぼうっとする。
媚薬を使っているのだが、もちろんZロリはそれを知らない。
「かわいい人ね。教えてあげる」
そう言うと起きあがろうとするZロリを制し、その体にしなやかな指をすべらせた。
「あ…あのちょっと…」
「ふふふふッ……」
敏感な部分を焦らすように触れる。耳を軽く噛まれて体の力が抜けていく…
(お…おれさま…どうなってるんだ…なんだこれ…)

彼女は器用にZロリの下着を外した。あらわになった下半身で軽やかに彼女の指が踊る。
戸惑いと羞恥心と…快感が押し寄せ、頭が混乱する。
「なぜ…こんなこと…」
「知ってるのよ。あなたがお城を建てるつもりだってこと。長い旅をして…だいぶ貯まってるンでしょう?」
それを聞いたとたん一気に目が覚めた。
「それが目当てか」
彼女の手を振り払い、体を起こすと正面から顔を見据えて言った。
「あいにくだが、あんたはおれさまの姫にはなれない。おれさまの姫はもっと…」
とたんに彼女の美しい顔が醜く歪み、牙を剥き出して言い放った。
「黙らせな!」
そのとたん、後ろから乱暴に尻尾をつかまれた。振り返ると、見上げると首が痛くなるような大男が見えた。
(うそっ!!もう一人いたのか!!)
そいつと目があった瞬間、震えがきた。イッちゃってるヤツの目だ。彼女の言うことなら平気で何でもやるヤツだ!!
さっきから二人のやりとりを隠れて見ていたのか、すっかり息が荒くなっている。
男はZロリを引きずりよせ、ごつい手で細い腰をつかむと、抵抗する間も与えず
いきなり太いものを後ろからねじ入れた。杭で穿たれるような痛みが全身を貫いた。
「うああっ!!!」
思わず声を上げると同時に、口に新聞紙をグイと押し込まれた。
「んんっ!!…ぐぐっん…ん………」
背中に男の垂らす唾液が降り注ぐ。もっと奥に入ろうというのか、乱暴に体を揺らす。
汗や涙で顔じゅうグチャグチャ…頭の中も恐怖や羞恥心や疑問でグチャグチャだ。
壊れる!!このままでは壊れてしまう。
「はははは!!いいザマだわ!!」
笑い声が頭の中でガンガンと響き渡る。わけがわからない。さらにもう一つの感覚がZロリを戸惑わせる。
(なんだ…これは?頭の中がまっ白に…。堕ちる。果てしなく堕ちていく………
待て待て!!おれさま!!このまま堕ちていくのか?!ダメだ!!このZロリ様がそんなカッコ悪いことなんかできるか!!
戻って来いおれさま!!しっかりするんだ!!)
必死に意識を保とうしていると…………また声が聞こえた。
「ふふっ。こんな時にも勃っちゃって。オトコのコの体って不・思・議よね。かわいそうだから、そろそろ
イカせてあげましょうね。…ぼうや」

その時だった。Zロリの垂れていた耳と尻尾がピンと立ち、尻尾が男の目を勢いよくはらった。
目潰しに一瞬ひるんだ男はよろけて倒れ、地面で頭をモロに打った。
驚いた女は反射的に逃げようとした。だがZロリはすばやく彼女をつかまえた。
息を整えるZロリをおびえた目で見つめて女は言った。
「なぜ?…急にそんな力が…」
「んんんむむ…んん…」
口に新聞紙が詰まったままだった。
「ぐはっ!!ペッ!!ペッ!!」
新聞を吐き出しながらふと女を見るとなぜか笑っている。
振り返ると男がのっそりと起き上がろうとしている。
Zロリは男に駆け寄った。さっきのようなチャンスがまたあるかどうかわからない。
今度つかまったら最後だ。武器も力もない自分が勝てる方法は…これしかないだろう。

激しくイヤだがグズグズできない。今やらなければ、またやられてしまう。
「…はぁ…はぁ…さっきのでやり方はだいたいわかった。このへんをこう攻めればいいんだな。ええいっ、いやしんぼ舐めだぁッ!!」
まさか命がけでいやしんぼ舐めをする時がくるなんて考えもしなかった。
「ウアア………ア………ガアアアッ…!!!」
すさまじい勢いで暴れる男にしがみつき、何度も振り落とされそうになりながら舐め続けた。
舐めながら体が火照っていくのを感じた。男の体が痙攣する振動がZロリの敏感な部分を刺激する。
熱いものがあふれて男の体を濡らした。意識が遠のくのを感じ、男の体に深く深く爪を立てた。
男はその場に倒れ、またしばらく痙攣すると、動かなくなった。

Zロリはゆっくりと男から離れ、女に向き直った。もう立っているのもやっとだったが、残る力をすべて目にこめてにらみつけた。
Iシシ、Nシシには決して見せないであろうそのもう一つの顔は、二人の戦意を喪失させ、立ち去らせるのに十分だった。
女はすっかりおとなしくなった手下を連れて、振り返りもせず、慌てて遠ざかって行った。


二人が見えなくなると同時にZロリはたまらず、よろけて尻餅をついた。
足を投げ出し、感覚のなくなった舌をダラッと垂らしてハァハァと荒い呼吸をする。
それから這うようにして、やっとの思いで服を着た。
「なぜ?…急にそんな力が…」
さっきの狼の問いが頭をよぎる。
(おれさまをぼうやと呼んでいいのは……ママだけだからさ)

眠い………。吸い込まれるように地面に倒れた。寝たら当分起きられない…そんな気がした。
(まだ…ね…寝ないぞ…シュークリーム…食べるま…で…寝なイ……ゾ…………」



おそまつさまでした。(初出:2004年7月6日)

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