ニセモノだらけ


その国は古い歴史を誇っていたが、街は原色と喧騒にあふれていた。
街外れに独り、Zロリはいた。しつこい警察をまくために、双子とは途中で二手に別れたのだ。

Zロリは 体のラインにぴったりとした紅いドレスから脚を投げ出すようにして座り、息を整えていた。
この街には完全に手がまわっている。女装してやっとその手を逃れることができたのだ。

追ってきた警官の姿が見えなくなった。その安堵感が一瞬 警戒心を鈍らせたのか、
音もなく近づくもうひとつの人影に気づかなかった。

急に目の前が暗くなったと思ったら、そのまま宙に吊り上げられた。
大きな袋に入れられ、そのまま担がれたらしい。それは刃物も立たない特殊な材質をしていた。





数時間つれ回されたような気がしたが、実際は数十分だったのかもしれない。
いきなり土がむきだしになった床に投げ出された。
その瞬間、Zロリは歓声とため息に包まれた。軽く口笛を吹く者もいる。
…残念なのはその中に、ひとつも かわいい女の子のものが入っていなかったことだ。

「オッサンに ため息つかれてもなぁ」

そう言いながらその場にあぐらをかこうとして、自分が女装していたことを思い出した。
あわてて膝をあわせて すそで前を隠したが、すぐに寄って来た男たちに腕をつかまれた。

「この細さ。たまらんねぇ…」

1人がそう言うのにあわせて、周りに笑いの波が起こった。
笑いながらも男たちはZロリを押さえつけて、自由を奪う。

「いい子ちゃんだ。おとなしくしな」
「へへ…じゃ、ちょっと品定め、といこうか」

品定め?…品定めって何だ?!まさかおれさまを女だと思っているのか?

「待て!おれさまは男だ!」

しかし、…男たちの手が止まったのは ほんの一瞬だけだった。

男たちはものも言わずにZロリのドレスを引き裂いた。
あまりのすばやさに抵抗するひまもなく、Zロリは すべてを剥ぎ取られて全裸になった。

「お前ら何すんだよぉぉ〜!男だって言ったのにぃ〜」

女の子でもないのに、なぜ全裸にされるのかワケがわからず、ただ恥ずかしさに体が燃えるようだ。

「ほ〜…なかなか かわいいケツしてるじゃないか…」
「みっ、見るなぁぁ!」

必死になって尻尾でガードしようとするのをあざ笑うように、男たちはそこから尻尾を引き剥がした。

「これだけ上玉なら男でも関係ないさ。…むしろお偉い方々にはその趣味が多いと聞いてるぞ」
「それなら なおさら、よ〜く吟味しないとな…」

痛みに声をあげるのもおかまいなしに、男たちはZロリの体に指を挿入した。
細い体を波打たせて耐えるZロリを数名で押さえつけ、かわるがわる指を入れたり出したりしていたが、
中の1人がふと思いついたように言った一言で、その場は急にZロリを尋問するような空気になった。


「なぜ女装していた?…言え!」

しかし、毎度おなじみ、言えと言われれば言いたくなくなるタチだ。
服も自由も奪われ、何をされるかわからない今のような状況でもそれは変わらない。

「言いたくなければ体に聞くまで…」
「待て!売り物の体に傷でもつけたらえらいことだぞ」
「ああ…そうだったなチクショー…」

もう売り物扱いだ……と、いうよりヤツらは街から女の子をさらって来ては、これをくり返しているのだろう。

「そうだな…こうしてやろう」
1人の男が、おもしろ半分にZロリのわき腹をくすぐった…
指とは言っても何度も抜き差しされ、さすがに体が火照ってきていたZロリはいつにも増して敏感だった。
「ああっ…!!」と声をあげて跳ね上がるように体をそらすZロリの姿は男たちの心を魅了した。

もっと…もっと見たい。そしてその声を聞きたい。

その衝動につき動かされるように、男たちはZロリの体に手を這わせた。
いつの間にか尋問など忘れているが、そんなもの最初からどうでもよかったのだ。
どうせ…もうすぐこいつも、どこかの偉いさんのものになってしまうのだ。それまで少しくらい楽しませてもらってもいいだろう。

くすぐられて笑い続けているため 息も継げずに 細身をくねらせて涙を流すZロリはかわいくて、その姿を見つめるのは実に楽しかった。

ちょうどその時、Zロリの体に指を挿入していた者が興奮して叫んだ。
「おお……くすぐると……すごく締めるぜこいつ…」

あちこちで生つばを飲む音がした。…もう、指だけでがまんできる者など誰もいなかった。



「ああ…きたきたッッ…本当に…締めるぞ……締めるッッ…うぅ…!」
「はぁ、はぁ…っ…ああ〜…!!いい…いいな畜生…コイツ…誰に買われちゃうんだよ〜」

1人が欲望を満たす間、他の者たちは交代でZロリの体をくすぐり続けた。
彼らはゲラゲラ笑いながら、Zロリを少なくとも十数回は失神させた。














「ようこそ…Gオン王子。お噂はかねがね…」

ここはこの国の大富豪、パン大人の屋敷の大広間。あちこちに古代の美術品が並んでいる。まるで博物館だ。

表向きは古美術商ということになっているが、裏ではもっといろいろなこともしているらしい。
でっぷりと肥えた体を揺らしながら、パン大人は金髪碧眼の狼に近づいて来た。

「実は王子の御元に密使を派遣いたしましたのは他でもありません。ぜひお買い求めいただきたいものが…」

この部屋の中のものを売りつけるつもりらしいが、どれだろう?

「大変すばらしいものが手に入ったのですよ。どんなお方にもきっと高額でお買い求めいただけると思いますが
特別にあなただけにお声をかけさせていただきましたよ。…と、言うのもですね…王子。それがあなたのお名前を呼んでいたのです」

言い終わると同時に正面の壁が割れ、スクリーンが現れた。

そこには、倉庫内で十数名の男たちに蹂躙されるZロリが映しだされた。
長い長い責め苦の間、彼は何度も気を失なって……最後に動かなくなる前に1度、確かにGオンの名を呼んだ。

言葉もなくその映像を見た後 碧い瞳をきらりと光らせてこちらを見る王子に、パン大人はうれしそうに首をすくめた。

「そういったお顔もまた美しい…」
「本題に入ろう。いくらで売っていただけるのかな」

パン大人は小さな目を輝かせた。闇の光だった。

「これはご相談ですが…王子。ひとつ、ゲームというのはいかがで…」
「ゲーム?」
「この屋敷のどこかにいる、その者をあなた様が1時間以内に探しあてたら、御代はいただかないということで…」

王子は波打つ金の髪を少しかき上げて、静かに笑った。

「ふん…なるほどな」

そのまま、ひとかかえほどもある大きな極彩色の壺につかつかと歩み寄った。

「壺にも興味がおありですか?…お目が高い。それは古代ダー王朝期の貴重なものです。
8億は下りませんよ…よくご覧下さい…まるで白鳥を思わせるような美しいフォルム…」

パン大人がそれを言い終わらないうちに、王子の鋭い蹴りが一閃し、貴重な壺は砕け散った。

「あーっ!!…なっ……なんということを…」

突然の出来事におろおろするパン大人に背を向けたまま、王子は黙って壺のかけらをかき分けていた。
そして、その中から現れた 艶やかな黄色の毛皮に包まれた体に触れて拍動を確認すると、初めて安堵の微笑を浮かべた。

「血迷ったか王子!」

王子はそれには答えずに壺のかけらをひとつ、つまみあげ…内ポケットから眼鏡を取り出しながらゆっくりと振り返った。
眼鏡を装着した瞬間、それまでとは全く異なる気を帯びた王子に、パン大人は思わずたじろいだ。
王子はレンズの奥の冴えた瞳でパン大人をまっすぐに見つめて、言った。

「真っ赤なニセモノだな。…古代ダー王朝期のものとは土の質が違うから割れ目がぜんぜん違う。
…もっとも、塗料も違うから ひと目でわかったがね…ニセモノを目に付くところにわざわざ置く…その理由は1つだ」

パン大人の全身がぶるぶるとふるえだした。

「安心しろ。私もニセモノだ。…かわいい弟には 見せたくないものがある予感がしたのでね。
…先ほどの映像を見たのが弟だったなら、おそらくただではすまんだろう。…命びろいしたな…パン大人」

だが、目の前の兄王子でも 充分ただではすまないことが、パン大人には痛いほどわかっていた。

自分を睨みつけている、兄王子の口元だけがゆっくりと妖しく歪み、 悪魔の笑みをたたえるのを見て パン大人は失禁した。









おそまつさまでした。(2006年11月24日)


めずらしくあとがき

これはGZ別館に置くはずですがそれではあんまりわかりやすすぎると思って
境界線部屋に置いてみました。(それでもやはりバレバレなんですが)
何がしたかったかと申しますと……萌えるお兄さんです。…すいませんでした。


妄想文境界線部屋のTOPに戻る

テレワークならECナビ Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!
無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 海外旅行保険が無料! 海外ホテル