前門の虎、後門の狼
「おまえはおれの言うことを聞くだけさ。さっそくこの中に入ってもらおうか」
マジックハンドで高く吊り上げられ、手も足も出ない。
「くそっ…屈辱的だぜ……」
(このまま牢の中に入れられてしまうのか…おれさまは…………)
その時だった。
「待て」
突然聞こえた妖艶な声に、Tイガーの手が止まった。
いつの間にかそこに立っていた者に、周りの目は釘づけになった。精悍さと優雅さを兼ね備え、その目には知性の輝き。
チンチクリンのイノシシがホウキに跨って現れても、そんなの誰も見ていなかった。
「な、なんだ?お前は……?!」
「Gオン!?」
「また逢ったね。Zロリ」
逢ったというより、彼が闖入してきたのだが。
Zロリと親しそうであり、それでいて育ちの良さそうな様子は、Tイガーの神経を逆なでした。
「なんだ、お前なんかガオゾロ部屋に引っ込んでろ!」
「そうはいかんな」
Gオンがそう言うと同時に、帽子の上がふたのようにパカリと開き、機械の手が現れた。
その手は帽子に刺してあった薔薇を抜き、それをZロリの帽子にやさしく刺しかえた。
半目で見ているTイガーを、機械の手でびしっと指差し、Gオンは言った。
「キミのマジックハンド、なかなかの性能のようだな。だが私のマジックハンドはその100倍すごいのさ」
「なんだと?!これは長年おれの体の一部になっているんだぞ。そんなオモチャと一緒にするな!」
「オモチャだと?!私のマジックハンドをオモチャと言ったな?!」
Gオンの剣幕は空気をびりりと震わせた。本気で怒っている。
「言ったがどうした?おれのマジックハンドとどっちが上か、勝負するか?」
Zロリを挟んで二人の間にバチバチと火花が散った。
(Gオンのヤツ〜…タイミングよく来てくれたと思えば…マジックハンドに食いついたのかよ!!)
勝手に盛り上がる二人の間で、置いてきぼりになったZロリは、不満げに下唇をぷりっとさせていたが、
(はっ、そうか。このスキに逃げればいいんだ)
そう気がついて、その場を離れようと体を動かした。………が、Tイガーのマジックハンドの力は思った以上に強かった。
ビビビビィィィィ――――――!!という派手な音を立てて、かいけつスーツが裂け、Zロリは下に落ちた。
Tイガーの手から逃れたのはいいが、背中が腰のあたりまでむき出しになってしまった。
「うわぁぁ―――っっ!!見るな見るなぁぁ――――っっ!!」
どうすることもできず、真っ赤になってうずくまるZロリを見おろして沈黙する二人の間に、一瞬 微妙な空気が流れた。
Tイガーは電光石火の早業でZロリに手枷と足枷をはめた。目がギラギラしていた。
「マジックハンドで、どっちがこいつをモノにできるか勝負だ!」
それに答えるGオンの目も勝負にかける決意でか、熱く燃えていた。
「おもしろい、私に勝つつもりか?……受けてあげよう!」
「おっ、“おもしろい”じゃなあぁぁ〜い!!モノにできるってなんだコラァァ!!」
Zロリの叫びも空しく、双方からマジックハンドがのびてきた。
「も、もう止められないだぁ!!Tイガーが、Gオンの科学者の闘争心に火をつけてしまっただぁぁ!!」
「火がついたのは闘争心だけじゃないみたいだぁぁ!!」
「まっ、待ってくれ!!おっ、おれさまは!!…………おれさまわぁ――――――っっ!!」
逃げようにも自由はきかない。
「やめろく、くすぐったい……!!や、やめてえぇぇひゃはははは…………!!」
情け容赦なく体を這い回る二つのマジックハンドを、どうすることもできず、Zロリは笑い続けた。
息ができない。涙で何も見えない。もう限界だ。
「うはははは…………ひぃぃっ……はぁっ、はぁっ……やっ、やめ…………………てっ…………」
不規則な筋肉の収縮が始まり、ひくひくと震えるZロリを見て、Gオンの手が一瞬止まるのをTイガーは見のがさなかった。
すばやくZロリの前に手をのばし、ガッとつかんだ。
「くぅあぁっ!!」
「もらったぜ!おれのマジックハンドの動きを見ろ!!」
ここを押さえれば、勝ちは決まったようなものだ。
「甘いな!」
Gオンはそう言うと、Zロリの尻尾の下をすばやく挿した。
「いっ……!!あぁっ!!」
前後同時に激しく動かされ、気が狂ってしまいそうな快感に襲われた。喘ぎ声に悲鳴が混じる。
白い液で何度も濡れるのもかまわず、Tイガーはマジックハンドを動かし続けた。
「どうだ?おれの方がいいんだろう?…いいと言え!Zロリ!!」
「Zロリ、キミはここがいいんだろう?!」
双方からそう言われても答えることはできない。吠えるような声しか出ない。
(た、助け……て……ママぁぁ……………ぅぅ…し、しっ…………死ぬ……く…ぁ………あぁぁ!!)
「Zロリが苦しむのを見て、先に手を止めた方がまことの…………」
とか言って、大岡越前が止めてくれないかな………などとありえないコトを考えつつ、Zロリは何度目かの絶頂に達しようとしていた。
ホントにおそまつさまでした。(2005年4月18日)
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