Last


部屋に置いてあった手紙。
その内容と名前を見て会いにいったのは、『彼』をあの人と重ねていたからだろうか。




宿の横の細い路地裏。一瞬、入るのを躊躇ったアニスであったが、拳を力強くぎゅっと握ると、下を向いていた顔をゆっくりと上げ、歩き出した。雲に隠れていた月が顔を出し、辺りを明るく照らす。その光景の中に、見覚えのある顔がある事を確認すると、立ち止まる。
「…シンク」
聞こえるか聞こえないかわからないような小さな声で、手紙の主であるシンクの名を呼ぶ。シンクはそんなアニスの姿を確認すると、僅かに口端を上げて近づく。
「遅いね。もう来ないんじゃないかって思った」
「それで、用件って何なの?」
会話など、始めからする気がないと言わんばかりに、本題を要求する。その声は僅かだが、警戒の様子が取れる。
一方のシンクは、普段と変わらず、余裕の笑みを浮かべたまま、アニスへと近づく。そして、目の前に立ち、更に笑みを濃くした。その瞬間、
ダンッ!
と音を立て、アニスの身体が壁へと押し付けられた。
「痛…っ」
「ねぇ、抱かせてよ」
静かな夜に、その声は綺麗に響いた。そして、アニスの耳にも。その声は、死んだはずの導師を想像させ、身体を震えさせた。
一方のシンクは、片手でアニスの両腕を纏め上げると、空いた手で軍服を寛げ始めた。ゆっくりと胸元が開かれ、そこに紅い華がいくつも咲いているのをじっと見つめると、その華へ爪を立てた。
「へぇ…死霊使いには抱かれてるんだね」
「っ…見ない…っあ!!」
反論しようと思った矢先に肌に爪が食い込んだ。爪が立てられた場所からは、僅かに血が滲んでいる。それを紅い華がある場所全てに繰り返される。痛みに耐えようと噛み締めた唇からも、鉄の味がした。
「どうやら痛いのは不満みたいだね」
「…っ!」
痛みが納まったと思ったら、今度は胸の突起に舌が這う感覚が身体を襲う。何度も味わった経験のあるその感覚は、嫌でも身体に快楽を伝える。だが、それを知られたくないと、噛み締めた唇を更に強く噛み締め、声を抑えた。そんな姿をチラ、と見たシンクは、強く突起を噛む。急激な痛みに思わず口を開けてしまい、声が漏れた。すると、下でクスクスと笑みを零すシンクと目が合った。
「声、我慢しないでよね。つまらないからさ」
「っあ、ん…」
目線があったと同時に与えられた愛撫に、声が上がる。すると、シンクの顔が満足気に笑う。そして再び突起へと唇を寄せると吸い上げる。なるべく声を出さないように口を閉じたいのだが、シンクの手が拒んでいるために出来ない。好きでもない相手、ましてや敵である人物に対して快楽を覚える自分に嫌気を感じて、涙が零れた。
「ふぁっ…う…」
「何泣いてるの?大好きだった導師に抱かれてるんだから、少しは喜んだら?」
シンクのそのセリフに目を見開き、怒りに満ち溢れた顔でシンクを睨んだ。
「アンタとイオン様は違う…っ!」
「同じさ。レプリカなんて、皆同じだ。…あぁ、そっか。僕の態度が余りにもイオンと違うからわからないだけか。なら、今から導師イオンと同じ態度で接してあげる」
そう言うと、シンクはアニスの秘部に指を二本指し挿れた。
「あ…っ!!」
「アニスはいけない子なんですね。胸を弄っただけなのにこんなに濡らして…」
秘部に指し挿れた指を掻きまわしながら首筋に舌を這わせると、アニスの身体がビクつく。辺りには水音が響き渡り、それがアニスの羞恥心を煽った。
「イオン…様…」
そのアニスの呟きを逃すことなく聞いたシンクは二ヤリと笑みを浮かべて指を更に激しく動かした。
「やっぱり僕はイオンと同じじゃないか。口では何と言っても、アンタは僕とイオンを重ねるんだよ。アニス、イきなよ。導師イオンの手でさぁ!」
「あ、あ、あぁぁっ!!」
やがてアニスの中が収縮し、ヒクついた。秘部から指を抜き取り、手に付いた愛液を舐め取ると、アニスを跪かせる。
「舐めてよ」
「や、やだ…ぁ」
「…アニス?」
心優しい導師を思い出させるような優しい声。アニスにはもう、逆らう事なんて出来なかった。シンクとイオンが違う人間である事など、わかっていた。だけど、余りにも似すぎているから。
跪いたまま、アニスはシンク自身を咥える。小さな口では全てを咥える事など出来ない。咥え切れない部分を手で扱きながら軽く吸うと、シンクが息を詰めたのがわかった。側面を舐め上げて、もう一度咥えると、シンクが頭を押さえた。
「アニス…っ、出るよ」
その瞬間、口の中に白濁が注がれる。独特の苦味に思わず顔をしかめた。早く咥えている自身を出したかったが、シンクに頭を押さえられたままなので、それが出来ない。諦めたアニスは、口の中に入った白濁を飲み込む。それを確認したシンクは、ようやくアニスの頭を解放した。
「ケホッ…う…」
「…アニス」
もう一度囁かれる優しい声。それに反応して顔を上げると、手を差し伸べられた。それに従い立ち上がると、後ろ向きにさせられる。それと同時に、秘部に宛がわれた自身。これからシンクが何をしようとしているのか理解したアニスは焦りを感じた。
「シンク、待っ…」
「今更、待ってなんて言葉は聞かないよ」
言葉を遮られてから、来たのは圧迫感。
「…っ、狭い」
「や、あぁっ…あ!!」
今すぐにでも果ててしまいそうなのを堪えてひたすら奥に入って行く。やがて最奥へと到達すると、息を一気に吐き出した。時折もどかしげにアニスの内壁が収縮する。それですら果ててしまいそうだった。
一息吐いた後に一気に注挿を繰り返す。すると、アニスの内壁が一層収縮するのがわかった。それに伴って、シンクの動きも、より一層激しくなる。
「んんんっ、あ、んあ…た、いさぁ…」
「何だ、死霊使いの事考えてたの?大事な大事なイオンが抱いてあげてるのに他の男の事考えるなんて、いけない子だ、ね…」
ピシャリ、と叩くと、またもや内壁が締まる。
「もしかして、叩かれると感じるの?…アニスは随分と変態なんだね」
「あ、や……なさい、ごめん、なさい…イオン様ぁ…」
もう、本当のイオンなのかどうかすらわかっていないようだった。シンクが最奥を突いた瞬間、アニスの内壁が強く収縮し、シンクも白濁を吐き出した。
「じゃあね、アニス」
その一言を残して去って行くシンクを見ながら、アニスは動かないままだった。だが、シンクの姿が消えた事を確認すると、ゆっくりと起き上がる。乱れたままの身体には、血の痕が散っていた。そんなアニスの心とは裏腹に、空は雲一つなく、星が瞬いていた。そんな空を見上げ、アニスの口が僅かに動いた。
「ごめんなさい…ごめんなさい」
そして、アニスの頬に流れたのは、一筋の涙だった。





20000Hit記念アンケートリクエストの、シンアニ小説です。
とりあえずいろいろろ話したい事はあるのですが、まずは、大変お待たせしました…!!
管理人、確かに多忙だったのですが、ここまで時間がかかるとは思いもしませんでした。スランプもあったんですが、今も若干スランプです。
これ、最終決戦の前位の話としています。自分が死ぬ事をなんとなく感じたシンクがせめて好きになったアニスを抱こうとする、みたいな感じだと思って下されば。アニスは大佐と結ばれている事前提です。
そして、これは続き物です。終りが続き物っぽすぎましたね。この小説の続きは20000Hitアンケリクのジェイアニ裏にて作成します。なので、それまでお待ち下さい。
それでは、ここまで読んで頂きありがとうございます!!
これからもよろしくお願いします!!!!


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