9.強制自慰
――私はジェイドの奴隷だ。奴隷は主人に従うだけが仕事で、主人の込み入った事情等には口出しも詮索もしてはいけない。そう、ただ従っていれば良い――
それは本人である自分が一番良く知っている。だが、不意に思ってしまったのだ。ジェイドについて知りたいと。
毎日食事を作っている事もあって、好き嫌いは何となくではあるが知っている。前にポークを出した時には顔を真っ青にして食べていた。あまりの光景に別の物を作り直したが。
何故聞きたくなったのかはよくわからないが、その時確かにジェイドについて知りたいと心から思ったのだ。
「…ジェイド様」
「アニス、正しい呼び方は教えたでしょう?」
「御主人様、あの…聞きたい事があるんです」
「……言ってみなさい」
ジェイドは手元の書類からは目を離さずに答える。その姿に一瞬怯むが、覚悟を決めて口を開いた。
「御主人様は、何の仕事をしているんですか?」
言ってしまってから後悔した。そして奴隷として、してはいけない事をした罰として叩かれるのではないかと怯えた。だが予想していたそれが訪れる気配は全くない。恐る恐るジェイドを見れば、こちらを見て驚いた表情をしている――かと思えば、子供が新しい玩具を見つけた時のような笑みを浮かべてこちらを見つめる。
「こちらに来なさい」
言われるがままにジェイドの傍へと寄る。すると、ジェイドは急に抱き上げたかと思うと目の前にあった書斎の机へと乗せた。そしてスカートの中へと手を入れて半ば強引に下着を取り払い、足を開かせた。
あまりの恥ずかしさにジェイドから顔を背けようとするがそれは許されず、顎を掴まれて正面へと向かせるとジェイドは口を開く。
「ここで自慰をしてイってみなさい。そうしたら…教えてあげない事もないですよ」
「そ、そんな…出来な…っ!」
「私の事が、知りたいんでしょう?」
自分を見つめる紅い瞳に、どうしてもジェイドを知りたいと思っていた直前の気持ちを思い出す。
今までだって全てを見られているのだから――そう自分に言い聞かせて、静かに秘部へと手を伸ばす。そこは羞恥の為か既に濡れている。右手で愛液を掬い上げると、敏感な突起へと塗り付けて愛撫する。ジェイドに見られていると思うだけで触れた場所が疼き、それだけでも達してしまいそうだった。
「っあ…!」
「声、我慢しなくても良いんですよ…?それに、そこだけでは気持ち良くないでしょう。指を中へ入れたらどうです?」
言われるがままに愛液で濡れそぼった蜜壺へと指を一本入れる。だが自分の指はジェイドと比べて細い為に、一本だけでは満足出来ない。中へ入った指を一度引き抜き、指を増やしてから再び挿入する。ジェイド程は広がらないがそれでも先程よりはマシだろう。
ジェイドがいつも愛撫する、自分が一番感じる部分に指を持って行き何度も擦ると、腰の辺りが疼いた。
「ん…あっ、あ…」
「ほら、左手が留守ですよ?」
ジェイドが左手を取ると秘部へと導く。それに従って再び突起を愛撫すれば、もう我慢出来なかった。大きな声が書斎に響き、呆気なく達してしまう。
指を引き抜き、達した余韻に浸っていると、ジェイドの手がその手を取る。そして愛液に濡れた指へと舌を這わせる。
「良く出来ましたね。ご褒美に、貴女の先程の質問に答えてあげましょうか」
ジェイドの事が知れると思わず喜び笑顔を見せる。だがジェイドは但し、と付け加え、机から下ろすと今度は目の前へと跪かせる。
「時間の無駄遣いは嫌いですから、話すのは抱きながらにします」
それでも、ジェイドを知る事が出来るなら――。そう考えて小さく頷き、ジェイドのスラックスを寛げた。
続き物くさいですね(笑)
実際続きます。
次のお題に…。