今晩も、例によって悠理は龍之介のマンションで夕食を取った後である。
今日のデート場所である、築地で仕入れた旬の魚を使った今晩の夕食は、
龍之介のかなりの気合入りで、その味に、悠理はすっかり満腹、満足、ご満悦、といった風情だ。

「あぁ~もぅ、お腹いっぱい!すっげーうまかったぁ~!!!」

これ以上無いってぐらいに幸せそうな顔で自分のお腹を撫でる悠理に、
すっかり平らげられた皿を嬉しそうに下げながら、龍之介は聞いた。

「その様子じゃ、デザートの入る余地は、もうないか?」
「何言ってんだよぉ、デザートは別腹っ!何?まだデザートあるのかー?もぉ、龍之介大~好きだぞ!」
「はいはい♪」

嬉しくも“オレって悠理のママみたいだな”と苦笑しながら龍之介は冷蔵庫を開けた。

「サトルの実家がさ、山梨で果樹農園やっててな。毎年この季節になると箱で桃を送ってくるんだ。
この前、実家に帰ったときにそれが届いてて、サトルが悠理に食わせてやれって、持たせてくれたんだよ。
そろそろ食べ頃だから、冷やしておいたんだ」

龍之介は冷蔵庫から、大きく立派な桃を4つ取りだした。
例え、悠理がこれ以上食べられないってぐらい満腹であっても、
これは食べねばなるまい、そう思わざるを得ないぐらいおいしそうな桃だ。

「すごいうまそぉ!食べる~!!!」
「じゃ、むいてやらないとな」

龍之介はペティナイフを器用に使って桃をむき始めた。
悠理は、その手元を待ちきれなさそうに見つめている。

「丸ごと食うか?」
「うんっ!」

龍之介はむき終わった桃をそのまま悠理に渡し、二つ目の桃をむき始めた。
悠理はさっそく、桃にかぶりついて、両手から口の周りはすっかり桃にまみれている。

「うまいー!!!なんだ、コレすっげうまいぃ~!!!」

もうはや、一つ目の桃は種にされてしまった。

「ふふ、きっとサトルに言ったら喜ぶよ」

龍之介はむき終わった二つ目の桃を悠理に渡してやった。
それから、3つ目、4つ目と桃をむくと、そのまま全部悠理にやってしまった。
悠理も、渡された桃を4つともついつい全部食べてしまった。
平らげてしまってから、気が付いた。

「あ~!!!あたい、つい夢中になって桃全部食べちゃった!!!ごめん、龍之介の分・・・」
「いいんだ。悠理が美味そうに食うからさ、それ見てるの楽しいから全部食わせたの」
「でも・・・」

それでも悠理はシュンとしている。珍しく自分の食い意地に嫌気がさしたらしい。
そんな顔が可愛くて、愛しくて、龍之介は堪らなくなった。

「それにオレさ、桃より、桃の味のする女の子の方が好き」

そう言うと、龍之介は悠理に顔を近づけ、その桃の蜜だらけの悠理の頬をペロッと舐めた。
熱い舌の感触が悠理の鼓動を速める。

「・・・おいしい?」
「・・・うん」

すると、悠理の両手が龍之介の頬に触れた。

「あ。」
「へへ。あたいも桃の味のする男の子は好きだぞ」

頬と同じく蜜だらけだった悠理の手のせいで、龍之介の頬もすっかりベトベトになってしまった。
そしてすぐさま、悠理の舌も龍之介の頬をなぞる。

「・・・うまいか?」
「・・・うん」

悠理は、そのまま龍之介に抱きつきたくなってしまったものの、
その手がまだ桃でベトベトなので少し躊躇した。

「・・・オレが綺麗にしてやるよ」

龍之介はそう言って、悠理の指を一つ一つくわえ、指先や、指の間についた甘い露を舐めとっていった。
指から伝わる龍之介の舌の感触が、悠理の身体に微妙な変化をもたらす。
龍之介が悠理の指から口を離した。

「・・・さ、綺麗になった」
「・・・りゅーのすけ・・・ずるいよぉ」
「どーして?」
「・・・わかんないけど」

悠理は頬を染めて顔を逸らした。





訳もなく拗ねてる悠理の横顔はたまらなく可愛い。

「・・・悠理、こっち向けよ」
「・・・何で?」
「悠理にキスしたいんだ」
「キスだけ?」
「もちろん、違うこともいっぱいしたいな。ダメか?」
「ううん。あたいもしたい・・・」

悠理は龍之介の膝に横座りになって、その首に手を回した。
2人のくちびるが重なり、再び甘い桃の味が口の中に拡がる。

「ん・・・ん
・・・・んふ・・・・」

お互いの甘い舌を存分に味わいながら深いキスが続く中、
龍之介の手が悠理の着ていたニットパーカの中の背中へと忍び込んでから、ぴたりととまった。
あると思った引っ掛かりがないのだ。

「・・・あれ?悠理、お前ブラジャーしてないのか?」
「あ、さっき着替えたときに外したんだ。しない方がらくちんだから。
・・・いや、あの、こういうことを期待してとかっ、そういうワケじゃないぞっ!・・・ぁっ・・


龍之介の手はすでに背中から前に移動し、悠理の胸を柔らかく包みこんでいた。
龍之介に頬や指先を舐められてから、身体の奥が反応し始めている悠理には、
もう、それだけで敏感に感じてしまう。

「ここにも食べ頃の桃があるみたいだな・・・」

龍之介は悠理のパーカをまくり上げた。
悠理の自前の桃は、すでに龍之介の手によって先端を尖らせて、食べられるのを待っているようだ。
だが龍之介のくちびると舌は意地悪くその先端を避けて、その周辺を攻めている。

「・・・もぉ、いじわるすんなよぉ!」

焦らされた悠理がまくり上げられていたパーカを龍之介の上にかぶせた。

「うわっ・・・こら、いたずらすんな!」

パーカの下から少し慌てた声がする。
もぞもぞして、ちょっとあたふたした龍之介の様子が面白く、
そして少しくすぐったくて、悠理はちょっと笑った。

「龍之介がいじわるするからじゃないかぁー」
「・・・わかった!もーしないから!ほら・・・」

意地悪をしないということは、えっちなことをするということ。
龍之介はそっと、いじらしく先を固くした悠理の胸を、ちゅっ、と吸った。

「やぁ
・・・」

途端に悠理から力が抜ける。
龍之介はやっとのことでパーカから頭を出し、少し大仰にふぅ、と一息ついた。

「ふぁ~死ぬかと思ったぞ」
「大げさだなぁ~」
「・・・大げさかどうか、試してみろよ」

今度は龍之介の目がいたずらっぽく光った。
悠理にイヤな予感が走った。

「な、何?」
「お返しだ」
「・・・うそ、やめろよぉー!」

龍之介はパーカを悠理の頭のところまで脱がせてすっぽりとかぶせてしまった。
悠理がパーカの中でもがいている間、龍之介は悠理の胸元へ無数のキスを浴びせる。

「ちょ・・・ちょっと・・・やめ・・ろ・・・もぉ・・・!」

どうにか、パーカを脱ぎさったものの、悠理の胸はすっぽりと龍之介の手の中にある。
悠理は龍之介を軽くにらんで言った。

「りゅーのすけのバカぁッ!」

それには構わず、龍之介は両手でゆっくりとその輪郭を確かめた。

「あ・・・ちょっと大きくなったんじゃないか?」
「えー・・・ほんと?」
「う~ん、初めて触った頃よりは大きくなってる・・・ような」

きゅっ、と軽く指先に力を込め、乳房の中心を擦るように撫で上げてやる。
途端に悠理は軽く息をついて龍之介の肩に頭を預けた。
悠理はこうされると、弱いのだ。

「・・・やっぱり龍之介はいじわるだ・・・あたいばっかり・・・」
「・・・まだ終わりじゃないぞ?」
「・・・えっち。」

軽く口を尖らせてる悠理に、ニッと笑顔を見せて、
龍之介は、先程悠理が平らげた桃のように染まっている悠理の頬に、ちゅっ、とキスをした。
悠理の両腕が龍之介の肩に絡み、龍之介も応えるように悠理を抱き締めた。
まだ残っていた桃の香りと、上気してきた悠理の肌から発する甘い香りが混じり龍之介を強く刺激した。
子供のようなじゃれあいに、本気が混じり始めた。





「・・・そろそろ・・・ベッド、行こうか」
「・・・うん」

龍之介は悠理を抱きかかえながら、悠理の穿いているジーンズを脱がせた。
悠理はされるがままで龍之介の首に手を回すと、その口にキスをした。
ベッドへと運ばれた悠理は、その横で龍之介が服を脱いでいくのを見つめていた。
その身体はいつ見てもとてもしなやかで美しかった。
そのじっと見つめられる視線に気づいて、龍之介は聞いた。

「オレのストリップは楽しい?」
「うん、すっごく楽しい。もっとゆっくり脱いでよ」
「これ以上ゆっくりか?早くそっちに行きたいんだけどな」
「じゃ、早く来て♪」

ボクサーパンツ一枚になった龍之介がベッドの上の悠理に覆い被さった。
再び熱くて甘いキス。
その最中に、悠理は、最後に残されていたショーツがするりと脱がされていくのを感じた。
そして、龍之介の指が、すでに熱く潤っていた悠理の中を探りに来た。

「・・・悠理、こんなに濡れてたのか?」

耳元でそう囁くと、悠理は恥ずかしそうに身を捩らせた。

「・・・言うなよ・・・恥ずかしいじゃないか・・・」
「オレがこんなにしたんだと思うと嬉しいな」
「・・・ばかぁ」
「・・・ここ・・・舐めたいな・・・舐められるの、好きだろ?」

中の指がいやらしく蠢いた。

「・・・そん・・そんなの・・・言え・・るわけ・・・ないだろ・・・い・じわる・・・す・・るな・・・」

悠理の息が甘く徐々に激しく乱れてきた。

「・・・イヤならやめるよ?」

龍之介は悠理の中から抜いた濡れた指先を舐めた。

「・・・イヤ・・・じゃ・・ない・・・」
「そう・・・よかった・・・」

龍之介はそっと悠理の中の花びらに口を付けた。
隠れた陰核を探り当てると、先程存分に悠理の乳房にしたように、少し強めに吸い上げた。
悠理の身体がぴくんと震えた。
悠理が感じているのを見て取ると、龍之介はゆっくりと舌をその奥へ挿し込み、そこを味わった。

「あ・・はぁ・・・
っ」

ぴちゃぴちゃといやらしい水の音と、悠理の喘ぐ声だけが2人を包んだ。
そして何度も軽い絶頂を迎えた悠理のとろけるような瞳が、龍之介を求めた。

「・・・ねぇ・・・お願い・・だ・・早く・・来て・・・」
「・・・今、行く・・・」

すでに怒張していた己を悠理の中へ沈め、ゆっくりと動かしていく。

「あっ・・・あぁ・・・
・・・」

悠理の爪が龍之介の背中に食い込み、脚が絡む。
悠理の甘い嬌声と乱れた表情が龍之介の情欲をそそる。

「悠理・・・」

龍之介は悠理の両脚を抱えて激しく突いた。
龍之介の動きが速くなるにつれ、悠理の息もさらに乱れ、喘いだ。

「・・・悠理・・ゆうりっ・・ゆーり・・・」
「あぁっ・・りゅう・・もぉ・・だっ・・だめぇ・・あぁぁ
・・っ・・・!」

悠理の背中がわずかに反り返り、胸元が薔薇色に染まった。
数秒後、龍之介の身体が悠理の上に重なった。





ひとしきり睦みあったその後、龍之介の胸にもたれて悠理が言った。

「・・・さっきの龍之介・・・何か激しかった・・・」
「・・・悠理も・・・いっぱい声でてたよ」

龍之介が悠理の髪をそっと撫でてその頬に口を寄せた。
くすぐったそうに目をきゅっとつぶってから、また目を開いて、悠理は龍之介を見つめた。

「なぁ、龍之介?」
「ん?」
「もしかして、アダムとイブの食べた禁断の果実って、ホントはリンゴじゃなくて桃だったのかもな・・・」
「・・・じゃ、これから毎日桃用意しておくか?」

龍之介がニヤリと笑うと、悠理は顔を真っ赤に染めた。

「・・・もう!りゅーのすけ、やらしいぞ!」
「こんなに可愛い裸の悠理を腕に抱いておきながら、やらしくなくてどーする・・・」

龍之介の唇が再び悠理の首筋を這い、手が悠理の胸をまさぐる。

「あ・・・


悠理の瞳も再び艶を宿す。

「・・・やらしいオレはキライか?」
「・・・やらしいりゅーのすけも・・・好き」
「・・・もっといっぱい言って欲しいな」
「りゅーのすけが好き・・・好き・・・大好き・・・」
「・・・オレもゆーりが大好き・・・」

再び甘い嬌声が部屋に響き始めた。





後日、悠理は、龍之介の留守中にマンションに来たサトルに桃の礼を言った。

「あの桃、すっげぇ美味かったよ~」
「いやぁ、あの桃、評判良いって実家に言ったらですね、また何箱も送ってきたんですよぉ。
ぼっちゃんとこにも、一箱持ってきたんで、悠理さんもぼっちゃんと一緒にいっぱい食べて下さいね!
もう食べごろなんで、冷蔵庫に入れておけば、今晩にでも食べられますよ」

それを聞いて、先日の龍之介との悩ましい夜を思い出した悠理は顔をボンッと赤く染めた。

「あれ?悠理さん、どうしました?」

サトルが不思議そうな顔をして聞いた。
だが、悠理は頬を染めたまま、桃の箱を受け取った。

「ううん、何でもない~。ありがとな!実家のとーちゃんかーちゃんによろしく言っておいてくれ!」
「えぇ!伝えときます!!!」

そうは言うものの、サトルは、悠理がなぜ、頬を染めてるのか皆目見当が付かず、
首を傾げながら帰っていった。
一方、悠理は、嬉しそうにもらった桃を冷蔵庫に入れ、龍之介の帰りを楽しみに待つのだった。


 


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