TWO
in KAREN island 5



2人のくちびるが何度も何度も重なる。吐息をつくほんの合間に悠理は小さく訴えた。

「りゅう・・・こんなにキスしたら、どれが誓いのキスかわかんないよ・・・」
「全部だよ・・・これからオレが一生かけて悠理にするキスは全部誓いのキスだ。
・・・長いキスも短いキスも、お早ようのキスも仲直りのキスも、みんな全部悠理のこと愛してるって誓うキスだ」

すべてのキスに愛を誓う。
龍之介はいつも、最高に甘くロマンチックなことをさらりと言ってのける。
気取って言ってるわけじゃない。それはいつも率直な心の表現だから。
それだけ自分の心に素直だから吐ける言葉なのだ。
悠理が静かに感動していると、龍之介の頬が少し照れくさそうに染まった。

「・・・オレ、ちょっと恥ずかしいこと言った?」
「・・・ううん、嬉しいよ。すっごく嬉しい」

悠理は小さくかぶりを振り、自分から龍之介に軽くキスをした。
龍之介が素直な分、悠理もいつも同じように自分を出せる。
愛していることを素直に伝えられる。

「それじゃ・・あたいからするキスも、全部りゅうのこと愛してるっていう誓いのキスだ・・・」

龍之介の顔が少年のように嬉しそうにはにかんだ。
自分だけに見せる龍之介のそんな表情が、悠理は何よりも大好きだ。
すごく強くて頼りになって、でも本当は誰よりも優しくてシャイなこの男が、世界中で一番大好きだ。

りゅうは、あたいが愛してるたった一人の男なんだ・・・
そして、あたいのこと誰よりも愛してくれてる大切な大切なあたいの旦那・・・

再び長く暖かなキスを交わし、二人はゆっくりとくちびるを離した。
握り合っていたお互いの指先を戯れるように絡め合う。
悠理はキスの間、伏せていた瞼を開け、龍之介を見上げた。
燃える焚き火の炎が、悠理を見つめる龍之介の眸を紅く照らしていた。
触れあっているその焼けた褐色の胸は引き締まり、力強さを感じさせる。
思わず、悠理は龍之介に見惚れていた。





「・・・悠理?どうした?」

体内の鼓動が、はっきりと意識できるほどに音を立てる。
身体の芯が燃えるように熱く感じられる。
目の前にいる男が愛しくて愛しくて堪らない。欲しくて欲しくて堪らない。
悠理は、自分の身体の中から湧き出すような激しい衝動に、素直に身を委ねることにした。

「りゅう・・・抱いて」
「大丈夫なのか?身体の調子が戻ってきたばかりだろ」
「もぉっ、何言ってんの?・・・こんなにあたいの身体に火ぃ付けて、今更お預けは無しだかんな」
「だけど・・・」

悠理は龍之介の言葉を人差し指でそっとふさいだ。

「だけどもへったくれもないんだ!
それにあたいは・・・りゅうに太ぉい注射された方が元気になれるんだもん」

悠理は照れくさそうに頬を染めたものの、
龍之介の脚の付け根にそっと手を忍ばせ、そっとそこを撫でた。
その感触に、龍之介は軽く息を飲み込み、そして悠理同様照れくさそうに少し顔を逸らした。
そんな龍之介を見て、悠理はくすっと笑うと、
わずかな間だけ離れていたくちびるを自ら再び龍之介のそれに重ね、舌を差し込んだ。

「ん・・・っ・・ゆう・・」
「ん
っ・・・」

深く舌を絡ませながら、悠理は龍之介のその手を自らの胸へと誘導した。

りゅう・・・わかるか?あたい、今ドキドキしてる。
・・・龍之介とくっついてるからなんだぞ?でも、ドキドキしてんのに、すっごく安心なんだ・・・

白いビキニのブラを押し上げるように龍之介の掌が悠理の乳房を包み込み、
長い指先がその先端を擦る。

「ぁ・・
・・・」

悠理が肩から掛けていた龍之介のシャツが落ちた。
剥き出しにされた肩に龍之介がキスをする。甘い吐息を漏らしながら悠理は身体を捩った。
ぎゅっと抱きしめられて、龍之介の耳が悠理の目の前に現れた。
悠理はその柔らかな耳朶を軽く食んだ。





柔らかな二つの月の光が照らす中、2人は身体を重ねた。
夜でもまだ温かく湿度の高い風が2人の身体を撫で、その肌にじんわりと玉のような汗を浮かべる。
まるで、この世のものではないもの、例えばこの島に神々というものが存在するとするならば、
そのような不思議な気配に見守られているような中で、2人は激しく愛を交わした。
いくつもの高まりを迎えて、悠理は龍之介にしっかりとしがみつき、すすり泣くように身悶えた。
整わぬ息の中、龍之介は自分にしがみついたままの悠理の髪をそっと撫でた。

「ゆうり・・・大丈夫か?」
「ん・・・へいき・・すご・・く気持ちよかった・・だけ・・だから・・・」

悠理はそのまま龍之介に身体を預けるようにして、その身体を押し倒した。
そして、満足そうに龍之介の胸に顔をすりすりと擦りつけた。

「ゆうり、くすぐったいよ」
「んー、あたいはこーしてたいのー。りゅう・・・大好きだよ♪」
「・・・オレも。ゆうり・・・愛してる」





島の朝日が、昨晩激しく愛し合った疲れでまどろむ2人を優しく起こした。

「ん・・・あ、もう朝か・・・」
「なんか、朝が来るの早いね・・・ずっとしてたから・・・」

龍之介はゆっくりと伸びをしながら、自分の胸に頭を擦り付けてくる悠理のおでこに、軽くちゅっとキスをした。
悠理は嬉しそうにはにかんだ。

「早めにコテージに戻って寝直すかー?飯も向こうに帰ってからの方がいいだろうしー・・・」
「ん、そーしよ・・・ふぁああぁ〜」
「ふぁああぁ〜・・・」
「あ、龍之介にあたいのあくび、うつった」
「ふふ・・こういうのって、相性いい証拠なんだってさ」
「そーなのか!?うふふっ、なんか嬉しいな♪」
「さ、帰ろっか」
「うんっ!」

龍之介は悠理に左手を差し出し、悠理は嬉しそうにその手を取った。





さて、その頃、コテージには今回の誘拐事件の大元の原因である、悠理の兄、豊作が、
何をどう調べてたどり着いたのか、それとも万作や百合子に責められる豊作があまりに可哀相で、
(自業自得なのであるが・・・)可憐と魅録がリークしたのか、
ともかく、彼は誰もいないコテージで、一人泣いていた。

「悠理ぃ、龍之介くぅん、僕が悪かったよぉ〜!どこに行ったんだ〜!?帰ってきてくれー!」

そんなこととはつゆ知らず、今まで以上に愛を確かめ合った夫婦は、
幸せそうに手をつないで、海岸線を歩いていたのだった。



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