17歳の時、異例の若さでフィルシスは聖騎士団長に任命された。
先代騎士団長は戦死してしまったのだった。
フィルシスは慈悲深いその心で、その時、聖剣の力を使いこなせた唯一人の人間だった。
しかし、就任してすぐに、そんな彼の高潔な心を汚す事件が起こった。
ある夜遅くに、フィルシスは、教会の第二位に君臨する、ファーセル大司教に呼び出された。
こんな時間に何だろうと思ったが、教会に属する聖騎士団は、教皇と大司教の呼び出しには速やかに応じなければならない。
「失礼します」
中年で、太り気味の大司教が振り向いて、部屋に招き入れる。
「騎士団長就任おめでとう、クロフォード卿」
「ありがとうございます、ファーセル大司教。ところで、何のご用件でしょう?」
フィルシスがたずねると、大司教はしばらく考え込んだ。
「お前は、聖騎士団に入団した時、決して教皇様と大司教には背かないと、誓ったな?」
「はい、誓いました」
何故いまさらそんなことを聞くのだろうと、フィルシスは不思議に思った。
大司教はそのフィルシスの、明るい茶の髪に透き通る青い瞳、白い肌の、女のように美しい顔をながめた。
やがて、決心したように言う。
「私はずっとお前がほしいと思っていたのだ」
フィルシスのあごをつかんで言う。
「なっ…!」
驚いて、思わず声をあげる。
フィルシスは何度かファーセル大司教に関する黒い噂を聞いたことがあった。
男娼を雇っていると…
たしかに教会は聖職者の女性との関係は一切禁止しているが、男性との関係は特に明確に定められてはいない。
「お前は私が今まで抱いた、どんな男娼達よりも美しい」
あの噂は本当だったのだ…
フィルシスの胸に恐怖がわき上がる。無意識のうちに後ずさる。
大司教は茫然とするフィルシスを抱き寄せると、股間のものを揉む。
「ひぁっ…!」
「ふふ、ちゃんとついているのだな」
「嫌です…やめてください、こんなこと…」
フィルシスは絶望した。
神に仕える高位の者が、こんな背徳をするなんて…。
しかし大司教の権限には聖騎士団は逆らえない…。
フィルシスは忠誠と高潔のどちらを取るか迷った。
どちらも創造神の美徳なのだ…。
「大司教の命令だぞ?聖騎士団長。
お前が命令を聞かぬなら、他の者にしてもいいがな。
そうなったらお前は、忠誠を破り、我が身可愛さのために他人を犠牲にするという悪徳を犯すことになるのだぞ?」
にやにやしながら大司教が言う。
なんて詭弁がうまいのだろう…!
しかし何より、大切な部下にこんなことをさせたくはなかった。
大司教に従うより他はない…。
「御意…」
しぶしぶ承知した。
「そう、いい子だ。では服を全て脱げ」
フィルシスが騎士団の制服を脱ぐと、現れた白い肌に大司教がごくりと喉を鳴らす。
そのままその体を仰向けにベッドに押し倒し、筋肉はついているがやや細い体を眺める。
「こんな細い体で、よくあんなに凄い戦いができるな。自慰はしたことないのか?」
いやらしい笑顔で、股間のものを握りながら言う。
きれいなままで、明らかに触れて弄くった形跡はない。
「あぅっ…ない…です」
自分でもしっかり見たことのないような場所を、触れたことのないような場所を凝視され、執拗に触れられて、気分が悪くなった。
「そうか、じゃあ教えてやらんとな」
そう言うと大司教はにやついて、フィルシスの手を股間のものに触らせた。
そしてその手に自分の手を重ね、彼の手を動かして性器を刺激させる。
「嫌だ…嫌です…!こんな…ひっ…あ…」
初めて感じる感触に、嫌悪と快感を同時に感じ、首を振る。
「でも、気持ちいいのだろう?」
返事はたいして期待してないが、おもしろそうにそう聞いた。
そのまましばらく触らせて、未熟な快感を教え込む。
嫌悪しか現れていなかった表情に、色気が混じり始める。
「や……!」
自分の手の中で、自分の股間のものが熱を帯び、膨らんでいくのがわかる。
その感触は気持ち悪くも、体に悦びを与えた。
「…んっ…!」
手の中のものが震えたのがわかる。
短く喘いで背をそらせ、射精した。
シーツが汚れる。
「…は…」
初めて味わう快感に少しの間、動けなかった。
「気持ちよかっただろう?」
額に汗が少しにじみ、乱れた呼吸を整える様子を見て聞いた。
「うぅ…」
初めてさせられた背徳行為…
しかも神にもっとも近い教会の者に…
想像以上の嫌悪感に、目に涙がにじむ。
それでも大司教はにやついたまま、今度はフィルシスの口に指を突っ込み、舌に絡す。
「舐めろ、丁寧にな。」
「んく…」
息が困難になって、必死にぴちゃぴちゃと太った指を舐めた。
初めて聞く水音が部屋に響く。
「あっ…」
しばらく舐めた後、指をぬかれた。
その手をベッドの脇に用意してあった何かの瓶の中の液体につけた。
今度は液まみれの太った指が、後孔に触れてその液体を擦り付けられる。
「ひっ…!」
今まで誰も触れたことのない場所に。
秘密の蕾を暴くように。
指がゆっくりとかきわけて侵入してくる感触がひどく気持ち悪い。
「きついな。本当に、何もされていないのだな。真面目だな、聖騎士は。」
大司教は指をゆっくり入れていったが、フィルシスはたびたび痛みに叫んだ。
「いや…っ!」
二本しか入らなかった。
「痛いか?」
大司教が指を動かしながら聞く。
答えはわかりきっているのに。
「嫌だ…痛い…っ!痛い…です」
怯えた子供の瞳で叫ぶ。
「もう少し我慢するのだな…」
目に涙が溜まっていても、それはいやらしい聖職者の嗜虐心を煽るだけだった。
ぴちゃぴちゃと音をたてて、大司教がしばらく指を出し入れし動かすと、フィルシスは一瞬痛みの中に少し快感を感じた。
「あ…っ」
自分でも信じられないような甘い声が洩れる。
大司教がにやりとする。
「ここか?」
指を曲げ、見つけた弱点をいじくる。
かき回される指に、かすかに感じ始める快感がもどかしく、痒い。
「やぁっ…!あぁっ…」
今度は明らかに声に快感が混じる。明るい茶の髪が乱れる。
「初めて入れられて、もう気持ち良くなったのか。お前は資質があるな。」
にやにやしながら言うと、一旦指を抜いた。
そしてズボンと下着を脱いで、仰向けの白い体の胸の上に乗った。
肉の塊が、残酷に白い花を押し潰す。
目の前に、グロテスクな性器が差し出された。
「今度はこれを舐めろ」
「…できません」
青い瞳に恐怖が写る。
肥えて、だらしなく肉が垂れた腹部の下に位置している、濃い陰毛に覆われたそれは、本当に口に入るのかと疑う程、大きく見えた。
「できないんじゃなくて、したくないんだろう?」
そう言って、青ざめた口を無理矢理開かせた。
「嫌だ…やめて!んぅ…!」
我を忘れて叫ぶ部下に、性器を突っ込んだ。
その口の中で軽く性器をゆらす。
「ん…んぅ…」
苦しさに喘ぎ涙のにじむ、美しいが年より幼いその顔は、嗜虐心をそそる。
「舌を使え。私をイかせるまで、口から出してやらんぞ」
さらに深く貫いて促した。
「んうぅ…」
必死に口の中に満たされた性器に舌を這わせた。
その感触はあまりにも気持ち悪かった。
「下手だな。これのやり方も、じっくり仕込まねばならんな」
大司教はそう言って、フィルシスの口の中で性器をゆすりつけ、体液を中に出した。
「んん…ッ!!」
口に出されたもののその苦さに、飲み込みきれず、吐き出し、えずく。またシーツが汚れた。
「汚い子だ」
大司教はくくっと笑うと、細い足を持ち上げ、唾液まみれの性器を尻にあてた。
フィルシスが嫌悪に身をよじる。
「嫌だ…!嫌だ…それだけは…!」
純粋な心は、これ以上はとても耐えられなかった。
それでもみっともなく泣き叫ぶ聖騎士団長にかまわずに、大司教は一気に挿入した。
「ひあぁっ…痛いっ…!嫌だぁっ…抜いて…くださ…いっ!」
指よりもはるかに太く、大きいものを入れられ、孔が切れ、あまりの痛さに泣き叫ぶ。
「ふふ、そんなに泣いて、情けないな、聖騎士団長」
「嫌だぁ…もう…ゆるして…!お願い…っ」
涙を流して、錯乱してフィルシスが子供のように必死に懇願する。
それでもそんな部下を楽しそうに見ながら、大司教は少しずつ腰を揺らし続けた。
「…いたい…やだ…!」
痛みに呻く声を聞きながら、先程塗った潤滑油と、唾液と血で、徐々に入りやすくなった孔の中で、性器を出し入れする。
そのまま小さな蕾の中で探し出す。悦びを与えられる場所を。
しばらくすると、フィルシスの体に変化が見られた。
「はぁっ…」
悲鳴ではない声が洩れる。
今は感じるのは痛みだけではない…
体の内側に深々とすりつけられる肉の棒の感触に、また、徐々に快感が混じり始める。
つかまれた足の、白い内股がびくびくと痙攣し出す。
「感じているのか?」
脂ぎった顔に浮かべたいやらしい笑みでたずねる。
「んくぅ…」
気高い心は嫌悪したが、正直な体は抗えなかった。
反応しはじめたフィルシスの股間を満足そうに見て、大司教は本格的に突き始めた。
さらに深く、奥へ。
震える手が支えを求めてシーツを握る。
頭を反らせて、足の先までに力が入る。
白く引き締まった腹が震える。
「あ…ッ!」
その腹の上で、頭をもたげはじめた股間のもの先端にとろりと蜜がたまりだす。
太った指で、あふれ出した液体の粘りを確認して、太い手でにぎり弄くってやる。
「いやぁっ…あぁっ…あああっ!」
高い声を上げて、体を震わせ、痛みと快楽を同時に感じながら射精した。
大司教はぐったりしているフィルシスの体をふいた後、切れた後孔に塗り薬を塗っておいた。
しばらく休ませた後、服を着させ騎士団の宿舎に戻らせる。
「明日同じ時間にまた来るのだぞ」
「御意…」
フィルシスはよろめきながら、部屋を出た。
絶望に心を支配されて。
その様子を、廊下の影から、シャーレンは見ていた。
いらついてつぶやく。
「まったくあの大司教は何てことを…」
結局人間は、創造神に仕えていようと暗黒神に仕えていようとその醜い本質は変わらないのだ…
あの子はこんなに腐敗した教会には似合わない…。
自室に戻ったフィルシスは人知れず涙を流した。
大司教はその日から毎夜フィルシスを呼び、
一週間かけて自分が気に入っていた男娼の代わりになるように聖騎士を淫乱な体に調教した。
毎日喉の奥まで咥えさせて、舌の付け根を粘る液で濡らしてフェラチオを仕込み、
太い指で掻き回して肛門と乳首を開発した。
大司教は最初に必ずフィルシスに床の上で自慰をさせ、椅子に座りながらそれを観賞した。
自慰も毎日違う色々な方法でさせた。
後孔を突くだけで達せるような体に仕込んでやった。
この日は仰向けにして、足を開かせて、左手を後孔に入れさせ、右手で胸の飾りをいじらせる。
指は最初は1本をぎこちなく入れていたのが、段々数が増えていった。
その経過をじっと見るのはたまらない暗い悦びをもたらした。
「あぁっ…やあっ…」
尖った胸の先端を、くねる指の動きで揉む。
最初は固く閉じていた口も、今は半開きになり、涎を垂らして喘ぐ。美しい青い瞳が潤む。
大司教はなめるような目付きで、淫らなその姿を楽しそうに眺めていた。
「っんはぁ…あっ!」
じっと見つめられているのがたまらなく恥ずかしいのに、同じぐらい興奮しているのがわかる。
びくんと体を震わせて射精する。
仰け反る白い肌をステンドグラス越しに月明かりが照らす。
大司教は立ち上がると、白い腹についた精液を指でぬぐい、それを彼自身の口につっこみ舐めとらせる。
「どうだ?」
「美味しいです…」
精液を飲まされたり舐めさせられると、必ずそう言うように命令されていた。
「…あッ!」
大司教は射精させた後、そのまだ少しひくつく性器の根元に金属の輪をとりつけて戒めた。
そして開かせた足の、白く柔らかな内股を愛撫し、まさぐった。
すっかり敏感になった体が、そんな刺激にも反応する。
「んぁあ…」
ひくつく白い肌を、舌でも刺激する。
体のいたるところを執拗に舐めまわし、べたべたと唾液まみれにする。
「や…!あぁ…!」
舐められる体の持ち主が、気持ち悪さと嫌悪とどうしようもない快感に呻く。
内股から、腹へ移り、胸の飾りを甘噛みされる。
「はぁっ…あぁん…」
すでに性器は半分ほど頭をもたげていた。
全身を唾液まみれにされた後、四つんばいにさせられた。
今度は大司教の精液を欲しがらなければならない。
「大司教様の神聖な精液を飲ませてください…」
屈辱で声が上手くでない。それでも言わなければ何をされるか見当がつく。
「くく、よかろう」
最初は拒絶したが今はきちんと言うようになった、教え込んだ従順な言葉に満足し、大司教がズボンと下着を下ろす。
股間のものを従順な騎士に差し出す。
「んぅ…」
最初は先端から順に丁寧に舐めていく。
徐々に奥まで口に含み、教え込まれた通りに舌を使う。
体が覚えている。この後に与えられるあの狂いそうな快感を。
想像しただけで、淫らな後孔がひくついているのが自分でもわかる。
ぴちゃぴちゃと、教会の一室に淫らな水音が響く。
「ふ…出すぞ」
口の中に苦い味が広がったが、飲み込んだ。
この一週間、ちゃんと飲み込めるようになるまで、何度も何度も性器を舐めさせられた。
「美味しいか?」
「はい…」
「次はどうしてほしい?」
決められた答えを言いながら、尻を振るよう仕込まれている。
「淫乱な…私の尻に…あなたの…ペニスを入れてください…」
絞り出すように、屈辱に顔をゆがめて、それでもはっきり言う。
きちんと言わなければ、何度でも言わされるのだ。
「かわいいな、今入れてやる。」
大司教は四つんばいのフィルシスのあごと肩を床につけさせ、尻は高くあげさせた。
そしてさっきの自慰で慣れたそこに、唾液まみれの性器を挿入する。
「はぁ…っ!」
十分に調教された聖騎士のそこは、初めての時のような痛みはなく、もう快感しか感じられない。
ただ挿入されただけでは足りず、心で嫌がっても、体はさらに快感を求めようとして、勝手に腰を振り出す。
「あ…」
自分を満たす性器の感触に体が悦びで震えだす。
「ふふ…お前もずいぶん淫乱になったな」
「んあ…あっ…あぁ…」
喘ぎっぱなしの口からあふれる涎が、あごを伝い、床に溜まる。
「あ…んぅ…出させてぇ…もう…」
「まだだ、我慢しろ」
大司教は自分が満足するまで何度も後孔を貫いて、中に出す。
淫らな水音をたてて、貫くたびに白い体が震える。
「ひぁあっ…!」
すでに勃起しているが戒められている性器に、太った指がいやらしく触れる。
後ろを貫かれながら、股間のものをいじくられる。
「やだ…やだ…ッ!」
快感に喘ぎ涙を流すフィルシスを、大司教は楽しそうに突き続ける。
貫く快感とせき止められた欲望で狂いそうになった時、やっと戒めがはずされる。
「あ…!んあ…はっ…」
ずっとせき止められていた快感は、幾度かにわけて吐き出される。
白濁液が、最初は勢いよく、細切れに噴出した。
「淫乱な子だ。お前はわざわざ辛い騎士にならなくても、その顔とこの体なら、お前の好きなこれで十分稼げただろうにな」
その言葉で、魂が砕けそうになる。
「ああぁっ…!」
快楽と嘆きを含んだ叫びと共に強く仰け反って、白濁液がひときわ激しく放出された。
「う…」
大司教はいつも自分が満足すると、それで終わりで、後始末はいつも自分でさせられた。
最初の一週間の後以降は、聖騎士団長の勤めが忙しいので、週に一度程度の割合で呼び出された。
ある夜も、大司教の部屋に行くために、暗い廊下を一人で歩いていると、前に人が立ちはだかる。
「シャ…シャーレン…何か用か?」
フィルシスは予想外のことに驚き、必死に冷静に取り繕う。
「ええ、ちょっとね。あなたこそ、こんな時間にどうしたのですか?今、忙しいですか?」
そう聞かれて、やや沈んだ声で答える。
「ただの用事で…すぐ終わる」
すぐに終わるわけがないが、そう答えるしかなかった。
あんなこと、誰にも知られるわけにはいかない。
しかし、シャーレンの返事は恐ろしいものだった。
「本当は大司教に、媚薬を調合して、あなたに飲ませるよう言われて来たのです」
フィルシスがびくりとして、無意識のうちに後ずさった。
「大丈夫ですよ、もちろんそんなこと、しませんよ」
安心させるように、頭をなでた。
シャーレンの手には、大司教に触れられる時のような、いやらしさはなかった。
「…」
そんなシャーレンに大司教との肉体関係を知られたことがショックだった。
軽蔑されるかもしれない…。
「フィルシス様、嫌だったら断りなさい。大司教の行いは明らかに背徳です」
黙り込んだフィルシスに、シャーレンが言う。
「でも私が行かなければ、大司教は他の聖騎士を呼ぶと言ったんだ…騎士団長として、それはできない…」
他人を思っての自己犠牲…
フィルシスの聖剣の輝きが、体を汚されても未だ失われてないのはこのためなのだ…
「だったら私が大司教を脅してあげましょう。」
「だめだ…!そんなことしたらシャーレンが、大司教に追放される!そんなの…嫌だよ…」
フィルシスがすがりつくように言った。
孤児の聖騎士にとっては、幼い頃から共にすごした宮廷魔術師達や年上の聖騎士達は、親のようなものだった。
どこにも行ってほしくなかった。
シャーレンは曇った表情の義理の息子の上官の前にかがみ、目線をあわせて言った。
「あなたの力になれなくて、残念です。
でも耐えられなくなったらすぐに私に言うのですよ。私はどうなろうとあなたの味方です。
いつでもね」
「…ありがとう…シャーレン…」
「遅いぞ、フィルシス。」
大司教が服の上からフィルシスの股間をもみながら言う。
「はぁっ…申し訳ございません…」
こんなに体を汚されても、彼の聖剣の輝きが鈍ることはなかった。
魂は純粋なままだから。
今宵も聖なる教会で、高潔な魂の嘆きが聞こえる。
でもそれを聞き取ったのは、一人の魔術師だけだった。
「いつか私の元にも跪かせたいものだ…」
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