サイズ 秋といえば 秋刀魚に栗にもみぢ・・・・ ではなく 文化祭 「ねぇ、ここんとこどうすんの?!」 「いったーーー!!刺したぁぁ!!」 「あと5日しかないってばーー!!」 なんだかガヤガヤと騒がしい様子 文化祭まであと5日 リョーマと桜乃のクラスは何を思ったか 『手作りの小物を売る店』 をすることになったらしい みんなせかせかと小物を作っている 「竜崎、真面目にやってるの?」 丁寧にやっているはずなのに なぜかボロボロになっていくマスコット 「リョーマくんは意外に器用だよね」 ビーズで作った指輪がたんたんと出来上がっていく 「竜崎は見た目そのまんま不器用だよね」 わかってますよーだ 「あと2日しかないんだからねー!!」 「急いでね!!」 文化祭まであと2日 桜乃に課せられたノルマは達成することが出来るのだろうか 案の定、居残りとなった 「竜崎まだやってんの?」 一人教室で針を動かしている桜乃 「かわいそうだから一緒に残ってやる」 リョーマくんは本当は優しいね 本当は? いつもは意地悪みたいなこと・・ リョーマくんに怒られそう・・ 「あと何個?」 「・・・2個」 「頑張れー」 手伝ってはくれない・・・・よね・・ このリョーマ君だもんねぇ・・ 「暇だし」 手伝って・・・ 「残りのビーズで何か作るか」 くれないよね・・・ でもリョーマ君が自分から進んでやるなんて・・・ もしかして相当手芸にはまったのかな?ハハ 黙々と2人は作る、造る、創る 太陽は沈みかけ 「できたぁーーー」 「オレもできた」 「下手ーまぁ竜崎にしてはよくやったよね はい ご褒美」 一言余計・・ ん・・? ハートがついている可愛らしい指輪 「これがどうしたの?」 「あげる」 「え?!だってこれは・・」 「いいの 残りもんだし」 涙がじわ〜と出てきて 「へへ」 「何で泣き笑いしてんだよ」 リョーマ君どんなこと思いながら作ってくれてたのかな・・・・・ だってハートだよ?! こんな柄にもないくせに・・・ 残り物とかゆってたけど照れてるんだよね きっと ・・・・大切にするからね・・・・・ 「ありがと」 「ん?!」 「どうした?」 「入らない」 入らないってばーーーーーーーーーーー!!! 「あぁ、なんかテグスとビーズがそれしかなかったからさ」 たとえあたしの指に入らなくとも リョーマ君の想いがつまったこの指輪 大事に使わせていただきます <おしまい> |