モチ







「これ、もしかしてこの間の?」


「そうそう」




日曜日の午後 晴れ


竜崎がオレの部屋にいる




「飲んでいいよ、ジュース」


「あ いい?ありがとう」



何をするということもなく過ごす休日



きちんと閉まってなかったドアから アイツが入ってくる
ちゃんと閉めとくんだった・・



「ほあらっ」


「カルピーーン!!!!」


竜崎の目がキラキラ輝き始める
やっぱ・・閉めとくんだった・・


「おいで〜〜っカルピンっ」


「ほあらぁ」



カルピン
いっつも世話してやってるのは このオレだっつーのに
向かうのは竜崎なんだ? ふーん?
竜崎だって、カルピン カルピンってカルピンかまってばっか・・・
ってオレ猫に嫉妬かよ





やることないから空でも見るけど
何の変哲も無い青い空が続いてるだけ
やっぱ気になるから
2人(1人と1匹?)にチラリと横目をやる




「くすぐったいよーカルピンってばー」


「ほっあっらっ☆」




カルピンの奴いい度胸してるね
竜崎の胸に顔うずめるなんて
今日の晩飯 抜きでもいいわけ?



「可愛いーーっカルピンっキャ」


「ほぁ〜〜」




カルピン?今、竜崎なめたね?
ったく ちきしょうー!!ペットは飼い主に似るってゆうけど・・・
好みまで・・・?カルピン・・



「カルピン そろそろおやつの時間だよな?な?
母さんにもらってこいよ? な?」


「ほあら?」


『もっと一緒にいたいほあら』
と言わんばかりに抵抗を試みるが力及ばず



「カルピンもおかし食べるんだーー!」







カルピン
飯抜きはかわいそうだから勘弁してやる
でもそのかわり
カルピンにはできないもっとすごいことしちゃうから
ごめんね カルピン
竜崎はオレのだから












<おしまい>




























































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