メイツ誕生日 進藤家訪問
(1)
ヒカルタンから、メールが入った。
よお!今日オレんちに来ない?
どうせ、ひまだろ?
いいもんやるからさ
ぜったい!!!来いよ(゚Д゚)ゴルァ!!
いいもの…?(゚∀゚)
ヒカルタンがくれるというのなら、生ゴミだってもらっちゃうよ。
オレは急いで電車に飛び乗った。
実はヒカルタンの家に行くのは今日が初めてだ(*゚Д゚)ポルァ!!
住所は空で言える。
それぐらい何度も繰り返し口にした。
電車から降りたとき、タイミングよくヒカルタンからメール。
そろそろ駅に着いた?
オレの家わかる?
目印は……
優しいヒカルタン…
大丈夫。
きっとキミの元にたどり着いてみせるよ。
(2)
こんにちは――――――――
「いらっしゃい」
ヒカルタンが元気よく玄関のドアをあけた。
眩しいくらいの笑顔。
陳腐な言葉だが、キミはボクの太陽だ!(´∀`*)
「もう!バカ言ってんじゃネエよ!」
軽く頭を叩かれた。
あれえ?ヒカルタン顔が赤いよ?
「赤くネエよ!(゚Д゚)ゴルァ!!それより、迷わなかった?」
うん。大丈夫。
オレのセンサーは100`先からでも、ヒカルタンのフェロモンを
キャッチすることが出来るんだ!(;´Д`)ハァハァ
「ふ〜ん…(;´_ゝ`)すごいね…」
あ…ちょっと退かれたかな?(´・ω・`)ショボーン
(3)
肩を落としてしょんぼりしていると、ヒカルタンがオレの鼻をきゅっと摘んだ。
「ばーか」
それからほっぺたにチュってしてくれた。
ヒカルタ―――ン
抱きしめようとしたオレの腕をするりとかわして、ヒカルタンは奥の部屋へと逃げた。
オレも慌てて後を追った。
その部屋へ入ったとき、オレは茫然と立ちつくしてしまった。
本当に言葉が出ない。
「大丈夫か?気に入らなかった?」
オレは思い切り首を振った。
気に入らないなんてとんでもない!
嬉しくて…
「そっか…よかった…」
ヒカルタンはほわんとした笑顔をオレに向けた。
「さ!始めようぜ!」
と、テーブルの上にのせられた大きなケーキに
立ててあるローソクに一つずつ火を点ける。
「座って」
オレをその真ん前に座らせ、ヒカルタンは部屋の電気を消した。
それから、ちょこんとオレの向かいに腰を下ろした。
ローソクの炎がゆらゆら。
それに照らされるヒカルタンの顔。
ぼんやりと暖かいオレンジ色。
(4)
オレはちょっと身体をずらして、ヒカルタンの方へ手を伸ばした。
「ダメ!先にローソク消して…」
ちぇ…(´・ω・`)
でも、折角ヒカルタンが用意してくれたんだから…
すうぅぅぅぅぅ……………………
フ―――――――――――――――――――――――――――――っっつつ!!!
「すげ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!」
一息で吹き消したオレ。
ヒカルタンソンケーの眼差し。
エヘンエヘン…胸をはる。
ヒカルタンの笑顔…………………………胸がキュンとした。
ありがとう…ヒカルタン…オレ…
「気に入った?」
うん…すごく嬉しい…(つд`)
「泣くなよ…」
だって…
「泣きやまないとプレゼントやらネエぞ!?」
え…!?これ以上まだあるの…
「今日…家誰もいないんだ…」
…?美津子と正夫は?
ヒカルタンを一人にするなんて危ないじゃないか!!
「オレ…………一人なんだよ…」
ヒカルタンがアイ○ルのチワワのような黒い潤んだ瞳でオレを見た。
Σ(゚Д゚;)ヒ、ヒ、ヒ、ヒカルタン…それって…それって…
「泊まって…………」
最後の方は聞こえなかった。
オレが唇を塞いだからだ…
ヒカルタンの唇は、ケーキよりも甘かった…
おわり