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// ここからコピー! // {{anchor top}} !!夜更けのカオス // // にょたりあや百合など注意事項がある場合、下の「//」を消して表示させて下さい //  ''注意'' // 下はssをみやすくするためのdivの設定です消さないで下さい {{div_begin class="ss"}} // // 以下SSの中身 //  はい。そうですね。  ハンガリーさんとは昔からちょくちょくお互いの家を行き来させて頂いてます。ええ、まあちょっとした共通の趣味がありまして。  あれはちょうどハンガリーさんの部屋で原稿の追い込…いえゲフンゲフン、書類作成を行っていた時のことでした。 「いけませんハンガリーさん…!寝たら…寝たら死ぬぞォオ」 「…はっ!す、すみません日本さん!手伝って頂いてるのにわたしったら」 「午前3時…無理もありません。眠気覚ましになにかDVDでも流しておきましょうか」 「そうですね、あ。以前日本さんに勧めてもらった往年の名作、最近たくさん落札したんですよ」  ハンガリーさんはテーブルの上にどっさり積まれた未開封の小包の山を指差しました。 「忙しくてまだ中身確認できてないものもあるんですけど。日本さん、良かったら、開けてお好きなもの流しちゃっててください。――私お茶入れてきますから」  何故最初にそのDVDを手にとったのかは自分でもわかりません。  素っ気ない茶封筒から現れた真っ黒なパッケージ。タイトルもなにも書かれていないそれを異質に感じたせいかもしれません。  再生したとたん、映し出されたのは殺風景な小部屋でした。 (映画…?)  テロップもなにもないまま、画面はどこというでもなく煤けた天井を映し続けています。  微かに響くぴちゃ、くちゅという粘性の水音。なにかがキシキシ擦れる規則正しい響きに、男の、荒い呼吸音。  私はその時、てっきりハンガリーさんの資料用アッービデオかと早合点したのです。 「…おやおやハンガリーさんたらこんなものを無防備に」  生暖かい目で停止ボタンを押そうとして――私は耳を疑いました。 『………っ、く、…ぅ、ぁあ…っ』  徐々に聞こえ始めたのは艶やかな女性の喘ぎ声ではありませんか。  すわ、AVですかと思わず襟を正し正座したとたん、真っ白い太ももと、それを押し広げる男の腰がアップで映されました。  角度のせいで結合部位はよく見えませんが、その激しい蠢き方、びちゃびちゃぐちゅぐちゅ絶え間無く鳴る音から、結構なクライマックスであることは確かです。  男が引き締った身体を強く打ち付けるたび、女性のしなやかな腹部がひきつるように妖しくくねります。  カメラはじわじわとした速度で彼らの顔以外の部分――蠢き合う腰、ぴったりくっついた胸元、歯形のついた肩口へと移動します。  二人とも惚れ惚れする程美しい肉体。  女性のほっそりした手首は背徳的なことに革のベルトで壁に固定されており、その震える白い指に男の指が愛しげに絡みつきます。 『……ん、ちゅ…く…』  画面は突然切り替わって、とうとう濃厚な口付けを交わす男女の顔が映し出されました。  苦しげに眉をひそめた愛らしいロリ顔。薄紅に染ったミルク色の頬に細いさらさらの金髪。 「あ」 「のえああわああああ!?」  わたしが間抜けな声を漏らすのと、ちょうどトレイを持って部屋に戻ってきたハンガリーさんが奇声をあげるのは同時でした。 「なん…なん…」  ハンガリーさんは、ぱくぱくと口をひらき顔を真っ赤にして絶句しています。  大画面で『自分の』ベロちゅー映像が流れていたのですから当然の反応でしょう。 「…ええと。リアルも充実してらっしゃるようで大変結構なことです」  私はなんとなく目をおよがせながら半笑いで言いました。  ちなみに画面の中で彼女と熱くからみあうお相手は、幼なじみだというプロイセンさんでした。  いつもハンガリーさんの周りをウザい感じにウロウロしては虫けらのようにあしらわれている厨…いえ、少年の心を忘れないお方です。 「…しょっちゅう鈍器でボコボコにしてらっしゃったのは、激しめのツンに過ぎなかったのですね…私もまだまだ読みが足りませんでした」 「ち、違います」  半泣きで叫ぶハンガリーさん。 「たぶんこれ最後の方の、もう色々わけわかんなくなってたあたりで、けして初めからこんなだったわけでは…!」  どうやら、身に覚えはばっちりはっきりおありのようでした。  一時の混乱状態から醒めたハンガリーさんは、ようやくぽつぽつと事情を話してくださいます。  3ヶ月程前、謎の黒組織にプロイセンさん共々拘束され、無理矢理掛け合わされ撮影されたこと。  解放後にお礼参りに行った時には、既に撮られたビデオはプロイセンさんに持ち去られていた、ということ。 「…あんなビデオ、もうとっくに処分してると思ってたのに、あの男…っ」 「いやいやいやいや処分とか!普通、しないでしょう。プロイセンさんですよ?」 「え?無理矢理拘束されるだなんて我々戦士にとって耐え難い恥ですよ。普通そんな記録消し去りたいはずじゃあ」 「うわ戦士てそんな斜め上な」 「不気味だわ。あいつ一体なにを企んでいるのかしら…」  不安げに考えこむハンガリーさん。  いや、多分どうにかしてあなたに構って欲しいだけだと思います、と思わず言いかけましたが、ものすごく嫌な顔をされそうなのでやめました。  それはそれとして。 「しかし」 「でも」  我々は同時に深いため息をつきます。 「「AV的には、よく出来てますよね…このビデオ…」」  ハモった直後、ハンガリーさんが凄い勢いで食いついてきます。 「やっぱり日本さんもそう思われます?出てるのが自分なんで、身びいきかしらってちょっと不安だったんですけど」 「いやこれは結構な神作品ですよ。お話伺った感じだと機械の遠隔操作で撮っただけの、味も素っ気もない素材らしいのに、」 「カットの選び方・繋ぎ方がいちいち秀逸なせいで全く気にならないんですよね!むしろ荒い感じが逆に雰囲気あって素敵に見えるの!AVなのに」 「ええ、それに被写体の表情・動きのチョイスが絶妙で、ストーリー性すら感じさせるエモーショナルな《作品》に仕上がってます!AVですが」  ポイントはそこだけではありません。  甘いロリ顔に美脚美乳と、もともとかなり高スペックのハンガリーさんですが、この映像ではさらにその魅力が超絶フィーチャーされまくっているのです。  金の髪は絶妙のライトバランスにより天使のように輝き、半開きの唇はサクランボのような艶やかな質感で、時折ちらちら覗く白い歯が淫靡極まりない感じです。  潤みきって焦点を失った翠の瞳。いつもはすっきり意志の強そうな眉はへにょんとハの字に力を失い、それがたまらなく男の支配欲をそそります。  そしてさらに破壊的に素晴らしいのはその肉体です。  締まるべきところはしっかり引き締まっているくせに、どこもかしこもやわらかそうな、すべすべのモチ肌。  極上のバランスで実ったたわわな双丘は、プロイセンさんの硬い胸板や無骨な掌に押しつぶされ、ふにゅふにゅと形を変えます。  ひかえめにぽちりと立ち上がった乳頭は、唇とおなじ綺麗なピンク色で思わず吸い付きたくなる可憐さです。 「いやあ、さすがはストーカ…じゃなくて幼なじみ。ハンガリーさんの魅惑ポイントを余さず押さえつくしてらっしゃいますね…」 「……へっ?」  ぽかんとするハンガリーさん。 「な、なにおっしゃってるんですか。確かに付き合いだけは長いですけど、あいつは別にそんな…」 「いえ、ご覧になってればおわかりでしょう?この作品にみなぎる並々ならぬこだわりと情熱。あなたの魅力を隅々まで熟知した者だけが作りうる、奇跡の映像美ですよ」 「…うー。えー…?…まあ、その、確かに綺麗に、撮ってはくれてます…よね…」  ハンガリーさんが頬を染め照れくさそうにうつむきます。  おや、珍しい。デレた。  野次馬根性まじりのお節介心がふと頭をもたげました。  プロイセンさんには昔からお世話にもなっています。  ハンガリーさんと仲良くなった当初は、チンピラ丸出しの物腰で『おいお前あんな暴力女とつるみやがって趣味悪いなケセセいや俺は関係ねえけど』とかしつこく見え見えの探りを入れられ、なんだこのDQN死ねば良いのにとか思ったこともありますが、それも良い思い出。  むしろ、ボコられてもDisられても小学生レベルのアプローチを止めない不屈のゲルマン魂を観ているうちに、最近はなんだか妙に応援したい気になってもいたのです。  私はさらにたたみかけました。 「映像は時に隠れた真実を映し出すもの。いつも素直じゃないプロイセンさんですが、こうして睦みあう時には、おのずから普段秘められた本心が――」  含蓄深い感じの台詞とともに私がビシッと指差した先には。 『…ハッハたまんねえな!ナカも外も俺様のザーメンまみれだ!しっかり足開いて撮ってもらえよこの雌豚ァ!』  最低のセリフを心底嬉々としたテンションで吐き散らすプロイセンさんの姿がありました。  なんていうか、もう。遺憾の意。 『クク…っ、いい眺めだぜハンガリー…』  カメラに見せつけるように指で開かれた美しい朱鷺色の膣口からは、吐き出されたばかりの白濁液がトロリと溢れます。 『っ……っぅ…』  散々膣内に出しただけでは飽きたらず、腹や乳房やあらゆる場所にびゅくびゅくとぶっかけられ、頬を真っ赤に染めて涙を浮かべしゃくりあげるロリ顔はまさに反則。  普段気の強いハンガリーさんなだけに、泣きじゃくる様子は愛くるしさの極致です。 『そんなに泣かなくても、すぐまた挿れてやるよ…』  ゾッとするほど優しい囁きと共に、真っ白になめらかな股が再び容赦なく割られました。放ったばかりだというのに早くも回復し、もうずくずくと凶悪に脈打つ肉棒が、ハンガリーさんの奥へ奥へと滑りこみます。 『っ…ほらよ、これが…っ、欲しかったんだろ?』 『ひ…っ、ゃ、あ…ん…嫌ぁ、あ』  くぷくぷと中に溜まった精液が溢れて潤滑油となり、さらに容赦なく激しくなる抽送。 『嫌じゃねえだろうが…!なあ、めちゃめちゃ吸い付いてくるぜ?そんなに気持ちいいのかよ…っ』  ハンガリーさんの耳たぶを舐めまわしながらプロイセンさんは激しく小刻みに腰を動かします。  ノリノリです。常日頃の小悪党ぶりが嘘のような生き生きとしたドS顔です。完全に悪役です。 「…プ、プロイセンごときが偉そうに…!日本さんこのビデオやっぱり変です。今のこのあたりのセリフとか、私、聞き覚えないですよ…!」  ハンガリーさんが震える声で叫びました。 「それに私、この日終始ボロックソに悪態ついてたはずなんです!伏字抜きでは語れないようなあの会心の芸術的罵り文句の数々は何処に…!?」  画面の中のハンガリーさんはただただ愛くるしく泣き喘ぐばかり。 「成る程、大変綺麗に音声カット&編集されてるわけですね」 「あん…の(ピ―――――)野郎!!…じゃ、じゃあさっきの聞いた覚えないセリフとかはまさか」 「なんとなく考えたくありませんが…おそらく…アフレコです」 「嫌ぁああキメぇえええマジキメエ!!」  そうこうするうちにも画面の中の二人はさらに盛り上がってゆきます。  絶え間なくぐっちゅぐっちゅ鳴り続ける結合音。  喘ぎは双方ともに切羽詰まった響きを帯びはじめ、画面の外にまで熱気が溢れ出しそうな迫力です。 『んっ、は…っあぁあああ』 『…すげ、絡みついて…っ、ほらイケよ…!イっちまえ…っあ、く!…もう…』 『っあ、』 『『―――――っ』』  堅く抱きあって同時の絶頂。息も絶え絶えに長い口付けを交わしたあとプロイセンさんの腕の中でくたりと力を失うハンガリーさん。  その顔がアップになり、私は思わず息を飲みました。  うっとりと頬をそめ、瞳一杯に愛しさと幸福感を湛えた、ハンガリーさんの顔――  それが、この長く熱い作品を鮮やかに締めくくる、ラストの絵でした。 「素晴らしかった…」  ほーっと息をつき自然と拍手をして。振り向くとリアルのハンガリーさんが真っ青な顔で唇を震わせています。 「…嘘だ…最後のあれ、たぶん、オーストリアさんについて熱く語ってた時の顔なんです…でもこんなタイミングでこんな幸せそーな顔持って来られたら」  成る程。私は沈痛な顔を作って頷きました。 「いわゆる『大キライなアイツに無理矢理犯され最初は嫌がってたけど身体は正直イヤンあっはんやっぱり大好きぃ』的なオチ、と見るでしょうね…知らない人は」 「ごぶぅ」  私、2000年生きてきて、恥辱で血を吐く人を初めて見ました。  震える手でフライパンを握り締め、ハンガリーさんは地獄の底から響くような声で 「ちょっと行って来ます。あの野郎のケツの穴にこの柄ぶち込んでカメラに収め全世界にむけてネット配信してやります」 「いけませんハンガリーさん!」 「止めないで日本さん!あんな糞以下の変態マニア野郎に情けは無用です!殺す殺す殺す殺す殺す殺殺殺殺」 「違いますぶっちゃけプロイセンさんはどうでもよくて、入稿……入稿〆切は、明日です!!!」 「…っ!!!!」  ハンガリーさんがズシャアと崩れ落ち膝をつきました。  その後のハンガリーさんですか?  ええ。血の涙を流しながら修羅の勢いですべて無事に仕上げて行かれましたよ。  一睡もしてない目をギラギラさせ、フライパンをギュルギュルスクリューさせながら『前戯抜きでねじこんでやる泣き叫ぶまで喘がせてやんよ』とかカオスなことを呟いてらっしゃったので、せめてもの餞別に最新型ハンディデジカムとサラダ油を贈呈いたしました。  はっはっは。たしかに、プロイセンさんにとってはお仕置きじゃなくてご褒美になっちゃう気もしないでもないですがね。  その映像ですか…?ええ。『きっかけは☆黒組織』『ハンガリーさん復讐編』『そして伝説へ…』(すべて仮題)の三本セットで夏には完成の予定ですよ。  しかしなにぶんおおっぴらに市場にも回せない代物ですからねえ…ええ。そうですね。フフフ。まあそこまでおっしゃるなら。  ――はい。これくらいのお値段で、如何でゲイツ? 終わり // 終わり {{div_end}} // // カテゴリー記入 // {{category キャラ}} のキャラのところにメインキャラクターを入れて下さい // 『:::{{category 女性キャラ}}』を追加すればカテゴリを増やすことがきます // ::カテゴリー :::{{category ハンガリー}} :::{{category 日本}} :::{{category プロイセン}} [[このページの上へ|#top]] // // コピーここまで!