アメリカ×ウクライナ
【メインCP】 アメリカ×ウクライナ
【傾向】 天然ウクライナさんっていうけどあれでもロシアの姉なんだぜ恐ろしいんだぜ、ということを考えていたら
恐ろしく殺伐としたアメウクもいいよね、ていうかお金ないウク姉と色々有り余っているアメリカが賭けとかやって遊んでい
たらいいよね、という自分だけが萌える設定です。
【その他】
設定が設定なので一応エロ無しで投下です。時期を見計らってエロも…投下したい…です。あと短いです。
お互いに服も着ていなかった。ベッドに向き合いながら寝転がって、ただ声色は涼しげに会話をしている。
「わたしは一回で、君は二回だったね」
にこにこと彼の機嫌を損ねるように微笑みかければ、眼鏡の奥の目の光が消えるようにぎらついた。
悔しがっているのね、とは言わない。わたしは年上のお姉さんだから、むやみに怒らせるようなことは口にしなかった。
「黙れよ。引き気味だったろ、卑怯だぞ」
そんなことは関係のないことだった。彼は気だるそうに上半身だけを起こして、床に落としたジャケットを弄っている。
わたしも端に寄せた鞄から財布を取り出した。
「前回の、二倍だよ!」
両手の指を使ってこれくらいだと示せば、乱暴な仕草でお札が投げつけられる。これで生活費はなんとかなった。
散らばったお札をきれいに揃えて、財布の中に入れる。少しだけ膨らんだそれはとても魅力的だった。
「少しだけ貧乏になった」
君よりは余裕だけどね、と嘲るように笑われた。
「うるさいよお。負けたくせにさあ」
積もる不安も不快感も解消されることはなかった。これ以上不機嫌になることは何百年経っても無理だろうというく
らい不機嫌を滲ませた表情のまま、彼はまたベッドに倒れこむ。
「消えるか寝るかしなよ」
散々に馬鹿にされる経験も少ないだろう若い彼は疲れたのかすぐに寝てしまった。年下の男の子を馬鹿にできたわた
しもストレスを解消できた気分だったから、心地よい空気をまとったまま、眠りについた。
あのやり取りが夜中に行われていたせいか、外はもう太陽が限りなく遠かった。
乱れた髪の毛を撫でつけ、そこでようやく彼がいなくなっていることに気づく。少しだけ出ているだけだろうかと部屋を見渡
せば、服のかけらも残っていなかったから、きっと1人で寂しくここを出て行ったのだろうと思った。わたしは夜中のときよりも
膨らんだ財布を思い笑う。彼が寝たあとに、ジャケットにしまわれた財布の中から何枚か頂戴した。気づかれたら、撃ち
抜かれてしまうかもしれない。気づかれなければいいだけの話だった。わたしもそろそろ貧乏くさいここから抜け出そうと、
ベッドから起き上がる。服と鞄と上着をかき集めてから気付いた。思わず額にしわが寄る。下着がない。乱暴に蹴落とさ
れたような記憶があるのにと思いながら、そして気付いて表情が歪んだ。
「やられた」
彼が楽しそうに、私の下着をどこに廃棄するのか考えながら部屋を出て行く様子を想像してしまって、次は枯れるまで搾り取ってやると思った。
おわり
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