フランス×ベトナム
【メインCP】 フランス×ベトナム
【傾向】 着衣で普通にセックス。若干の練乳プレイ
【その他】 ベトナム植民地時代なので全体的に暗いです。半分レイプ。
フランスがちゃんとフェミニストしてないので、イメージが崩れるおそれがあります。
東南アジアの灼熱の太陽の下に聳え立つ、ヨーロッパ式の白い邸宅。
それはついこの間まで、ベトナムにとってこの国の景色に不調和な空々しい建築物に思えた。
だが、時間の流れとは恐ろしいもので、見慣れてくるとその白い壁にいつしか落ち着きを覚えるようになり、
時にはかつてはけばけばしいとしか思えなかった建物の装飾に美しささえ感じるようになった。
(だが、この男に、慣れることは無い。絶対に)
ベトナムは、ソファで優雅にコーヒーを飲んでいる金髪の男を憎しみの目で見遣り、そう思った。
「うーん、甘いなあ」
その男はベトナムの強烈な視線に気づかないとでも言うように、やたらと気の抜けた声で言った。
「カフェオレって言ったのに。牛乳じゃなくて練乳でしょこれ、ベトナム」
「あら、ごめんなさい。この国では牛乳はあまりないの。我慢して下さる?」
不平を言うフランスに何食わぬ顔で答える。意にそぐわないコーヒーを入れたのはわざとだ。
フランスが仕事の後に飲むコーヒーに対していかにこだわりを持っているかを、ベトナムはよく知っていた。
―――ドリップ式のフィルターで淹れるんだ。牛乳とコーヒーの割合は1:1。砂糖は入れないで。
―――俺が来たら、それを出してね。
―――淹れ方がわからない?じゃあ、教えてあげよう。
そのこだわりをぶち壊しにしてやるのが、フランスがこの地を訪れた際のベトナムの唯一の楽しみだった。
ただ、そんなささやかな反抗しかできない自分に苛立ちを覚えてもいたが。
「まあいいさ。ベトナムが淹れたものならなんだって美味しいからね」
そう言ってフランスはにこりと微笑みかける。ベトナムは無表情に応じたが、心の中では砂を吐いていた。
(けっ、歯の浮くような台詞を。これだから欧州の男は。)
フランスはもう一度コーヒーを啜ると、立ったままのベトナムに対し今日行われた上司達の会合の内容を語り始めた。
税制の変更、統治政府の役人の増加、宗主国向け作物の増産。
フランスは得意の巧妙な修辞で、表面上は至極当然の成り行きで決定した事柄であるかのよう説明していたが、
語られていることの内実は自国を搾取するものばかりであることをベトナムは見抜いていた。
それらの話を聞いている間、ベトナムは強張った表情を浮かべたまま棒のように立ち尽くしていた。
一通り話し終えると、フランスはコーヒーの最後の一口を啜った。
ず、とやや高い位置までカップを持ち上げる。飲み干すと優雅な仕種でそれをテーブルの上に載せた。
厳しい顔をして硬直したままのベトナムを見遣ると、立ち上がりゆっくりと彼女の背後に回った。
後ろから両腕で肩を抱き、首の横から顔を近づける。
「そんな怖い顔しないで?ベトナム」
耳元で囁く。
「統治がもう少し落ち着いたらさ……、
俺に全てを任せるのも、そう悪いことばっかじゃないって思えるようになるよ」
(離せ。黙れ。)
触られている部分から汚れていくような気がする。今すぐこの腕を払いのけ、腹に蹴りを入れてやりたい。
だが、そうすることは出来ない。―――相手は宗主国で、自分は植民地なのだから。
そして、これから為されることも分かっている。だからこそ一層怖気が立つ。
ベトナムの肩に回されていたフランスの腕がそのまま下に滑り、ベトナムの僅かな胸の膨らみを触った。
「う……」
ベトナムは小さく嫌悪の声を出した。フランスは気にせずに手を動かす。
アオザイにぴったり包まれている双丘が遠慮がちに揺れる。
「相変わらず小さいね、ベトナム。お兄さん、ベトナムのすらっとした体気にいってるけど、
胸はもう少しあった方が好みかな」
(誰がお兄さんか)
ベトナムは毒づいた。自分のほうが、こんな若造よりよっぽど歳を重ねている。
だが、今はその忌々しい糞餓鬼になされるがままになっていた。
フランスの長い指が、ベトナムの乳全体を覆い揉みしだく。
「ぅ……、っはぁ……!」
必死に堪えてはいるが、フランスの巧みな愛撫に次第に声が漏れてくる。
とっくに固くなった乳首を指の間で摘まれ捏ねくり回されると、思わず「あッ!」と小さく叫んだ。
「ベトナム、おっぱい触られるの好きだね。小さいと感じやすいって本当なんだな」
(黙れ黙れ)
ベトナムは唇を噛んで声を押し殺そうとした。だが、そうしている間にもフランスの手の動きは激しさを増してくる。
二人の体は次第に密着し、フランスの固くなったモノがベトナムの腿のあたりに押し付けられていた。
ベトナムはその感触に嫌悪したが、その感情に反して、自分の中の雌は股の間から欲情を流しフランスのモノを欲していた。
フランスの片手がアオザイのズボンにかかる。
腰の位置から少しずらすとそれはぱさりと脱げ、ベトナムはスリットの深いチャイナドレスを着たようになった。
フランスは剥き出しになったベトナムの形の良い太股を、膝から腿の付け根までつうと指でなぞり上げた。
ベトナムは気持ち悪さに鳥肌を立てたが、同時に下から蜜が更に溢れ出たのも感じた。
「どうする、そこのソファでいい?それともベッドに行く?」
(ふん、フェミニストぶって。本当は合意じゃないってこと、分かってる癖に。)
ベトナムはそう思ったが、口には出さず「どちらでも」とだけ答えた。
そう?とフランスは答えると、ベトナムを抱えあげソファに寝そべらせた。ここでやるつもりらしい。
フランスはスリットがはだけ露わになっているベトナムの脚を見遣ると、まるで騎士のように片膝をついて、爪先にキスをした。
(なにさ、なにさ、なにさ)
ナイトなんかじゃないくせに。自分を支配しにきた悪党のくせに。
(よくも平然とした顔でそんな事ができるわね。
あんたのお芝居は、筋書きの分かってる喜劇なのよ。恥ずかしくないの?)
フランスは片膝を付いたままベトナムの脚を眺めていたが、やがて感嘆したように「ほう……」と溜息を洩らした。
「ベトナムの脚は本当に美しいね。今まで会った子の中で一番かもしれないよ」
「あら、どうも。素敵なお世辞だこと。それとも、今まで象のような脚の子としか付きあったことが無いのかしら?」
もう、やりにくいなあ……、とフランスは苦笑する。
だが、事実ベトナムの脚は美しかった。
余計な脂肪が付いていないため、うっすらと筋肉のラインが見えるほど腿全体が細く引きしまっているのだが、
尻のあたりにかけての柔らかい曲線は女性らしさを失っておらず、男なら誰でもむしゃぶりつきたくなる魅力を持っていた。
しかも適度に日焼けした小麦色の肌は生命力や瑞々しさを感じさせ、そのしなやかな脚線に非常によくマッチしていた。
フランスはしばらくの間無言でベトナムの脚に見惚れていたのだが、何かを思いついたように顔をあげると、
まるで悪だくみをしている子供のようににやりと薄く笑んだ。
おもむろに先程のコーヒーカップの載っているテーブルに手を伸ばし、練乳の入ったアルミ製の水差しを手に取る。
「?」
ベトナムは意味がわからないという様子でフランスの行動を見つめていたが、
そんなベトナムを意に介さずフランスはベトナムの足首をつかんだ。
「!?」
「動かないでね」
そう言うとフランスは、容器を傾けベトナムの腿に練乳の細い線を走らせた。
「――――――ッ!!!」
濃厚な白の曲線はベトナムの褐色の肌と美しいコントラストを成した。
フランスは自分の作った「作品」を眺め、感極まったように溜息をつく。
「……トレビアン。そのへんの絵画なんかよりずっと芸術的だ。ベトナム」
「……練乳まみれのこの脚が?」
フランスは苦笑して首を振る。
「やれやれ、この美しさはまだ君には早いようだね」
(ハッ。何が芸術か。)
ベトナムは反発したが、やはり顔には出さない。
「さて」
フランスはベトナムのふくらはぎに顔を近づけると、猫のように舌を突き出し、上から伝わる練乳をつつ、と舐めた。
「うっ――――――」
ベトナムは思わず体を強張らせた。生暖かい舌の感触がぬめぬめと肌の上を伝った。
(気持ち悪い!気持ち悪い!気持ち悪い!)
この舌の感触が。この下劣な行為自体が。―――この男そのものが。
激しい屈辱を感じ、涙が出そうな眼でフランスの後頭部をねめつけた。
フランスは丁寧に練乳を舐めとり、太股の付け根まで舌を這わせたところでようやく顔を上げた。
自分の口元に練乳の白い筋が少し付いていたのをさもうまそうに舌で舐めとり、にやっと笑った。
「ごちそうさま。美味しかったよ」
ベトナムは顔を逸らし、満足げなフランスの顔を見ないようにした。
「ベトナムぅ。そんな顔しないでー」
わざとらしく甘い声を出すフランス。しかしベトナムは顔を背けたままだった。
フランスはベトナムのこの反抗的な態度を少し不満に思ったのか、強引な手段に出た。
がばっ!と唐突にベトナムの膝の上に馬乗りになる。
「!」
抵抗する間もなく下着を脱がされる。膝を折り脚を開かせると、フランスはアオザイのスカートの中に顔を突っ込んだ。
後頭部から首筋にかけてがほとんど布で隠れる。
「あっ……、そこは……!」
「こっちのほうが美味しいよね」
ベトナムの見えないところで、フランスは桜色の秘所を舌で突き舐め回す。
もとから滴っていた蜜が更に溢れ出した。それをわざとらしく、ごく、と音を鳴らして飲み下す。
フランスの責めは的確で、押し殺そうとしても声が漏れた。
「う、ぅうう―――あぁっ!あん!」
襞を甘噛みし豆をねぶられる度に、全身に甘い痺れが走る。
ベトナムはさほど感じやすいほうでは無かったが、幾度か体を重ねただけでフランスはベトナムの体をすっかり理解していた。
彼女が最も歓ぶ、豆を重点的に責め上げた。
「あ、あああ――――――ッ!!」
ベトナムがひときわ大きな歓声を上げ、果てる。ようやくアオザイから顔を出しその様子を見たフランスは、満足げに頷く。
「ベッドの上の君は可愛いな、ベトナム」
ベトナムは朦朧とした意識でそれを聞き、心の中で歯噛みした。
(それって、外の世界の私―――私達と違って、なされるがままだから、でしょう?宗主国様)
フランスが上体を乗り出し、ベトナムにのしかかった。
ベトナムの頬や首筋にキスをしながら、器用に自分の軍服のズボンのチャックを開け一物を取り出そうとしている。
「いいかな?」
フランスが訊いた。挿入の前はこう訊くのがお決まりだった。
「ご勝手に」
ベトナムがぶっきらぼうに答えるのもいつも通りだった。
(だって、駄目って言ってもやるでしょう―――私が抵抗しても、貴方は私を支配したように)
じゃ、とフランスがベトナムの膣に挿入を始めた。カリが中に入るとき「うっ」と声を漏らしてしまう。
太い男根を持つヨーロッパ人との性交は、細身のベトナムにとって苦痛を伴うものだった。
思わずキュッと中を締めてしまうが、それは自分への痛みを増させ相手を悦ばすだけだった。
「ン……!ベトナムは締まりが良くて……本当に……素晴らしいね」
痛みに涙目になりながらベトナムは思う。
(私を犯して、気持ちいいのはアンタだけよ。―――ここでも、外でも)
ず、と音がしてフランスのソレが完全にベトナムの中に埋まった。子宮に乱暴にぶつかり脳天に火花が散る。
「ンあっ!あああ―――ッ!!!」
刺すような苦痛から逃れるため何かに縋ろうとするが、結局よすがとなるのはフランスの背中しか無く、無我夢中で抱きしめる。
フランスは腰の動きを速める。奥にぶつかる度に快楽と共に痛みが全身を覆う。どちらも同じ電撃だった。
ストロークが一層の速さを増した。フランスの軍服に爪を立てる。ストロークの最後に、最も深く突き刺された。
「ああああああああああ――――――ッ!!!」
「ふ……!」
果てそうになる瞬間、腹の中が温まるのを感じた。射精されたらしい。
ずる、とフランスのモノが引き抜かれる。フランスは射精後特有の、少し気だるさの混じった恍惚の表情を浮かべていた。
ベトナムは対照的に、苦しそうにはー、はーと肩で息をしていた。
(今日も犯された。)
顔を伏せる。背後でかちゃかちゃと音がしてフランスが身支度を整えているのがわかったが、決して顔は上げない。
声を出さずに、涙をぽたりと零す。
(いや、「侵」されてるのはずっとだ。こいつが来てから、ずっとずっとずっと。)
ソファにわずかな染みが出来たが、ベトナムにしか分からなかった。
「また来るよ」
バタンと音がしてドアが閉まる。
コツコツというフランスの去ってゆく足音が遠くなっても、ベトナムはうずくまったまま微動だにしなかった。
総督府の建物から大きな馬車が一台出てゆく。
車内にいるフランスはその白い建物を振り返り見、誰ともなくひとりごちた。
「心が懐柔してくれないならまず体から―――と思ったけど、難しいかな、このままじゃ」
フランスにとってもこのような対等でない男女関係は本意でない。だが、彼女の心は彼女の国の民の心そのものだ。
この国を統治する身として、彼女に自分に対し好意的になってもらわなければ困る。
彼女が自分に心を開くことは、彼女の国民が俺達の統治を許す事と同じだから。
その手段が性行為であるのは、我ながら少し乱暴すぎる気がするが。
「まあ、こんな時代だ、仕方ない……って、わかってるけど、さ」
柳眉に皺を寄せ深い溜息をつく。
(どうも、やっかいだね)
吐いた溜息の味は気分とは裏腹に甘く、彼女の淹れたコーヒーを思い出した。