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 マッチ売りの痴女

ウクライナのマッチ売りの少女パロです。

【メインCP】 モブ×ウクライナ、ロシア×ウクライナ
【傾向】 ギャグです。本番の描写は薄いです。
【その他】タイトルの通り、ウクライナが痴女です。淫乱です。
     大部分はモブとのエロです。


25日に日付の変わった深夜。
フィンランドはプレゼントを配り終え、ソリで帰路に着いていた。
「いやあ〜、今年のクリスマスも大変でした。……うん、なんかいつもより疲れた気がするな、特に下半身が……」
黒海を抜けてある程度進んだところに、やけに明るい街があったのでちらりと目をやる。

「ああ、このへん……次はウクライナさんの首都か。
 本当は正教の所のクリスマスは1月なんですけど……まあ、様子見だけでも」

***
雪のしんしんと降るキエフの街。
ロシア正教においては今日は平日なので、教会のライトアップなどはなされていない。
だが、満天の星空と、チラチラと降りかかる雪の白さが、シックな街並みを絵画のように美しくしていた。

「うわあ、綺麗……」
フィンランドは街に降り、ソリを目立たないところに停めてさくさくと雪の積もった地面を歩いていた。
サンタクロースの格好は少し浮いていて周囲の視線を集めたが、そこは皆「何かのキャンペーンなんだろう」とでも
思ってくれたらしく、問い詰められたりすることはなかった。
(こんな所で資本主義に感謝するとはね!)

街角を曲がると人通りの多い広場に出た。
そこには一人の女性が立っており、何か小箱のようなものを持って哀れっぽい声を出していた。

「ううう、マッチ〜……、マッチは要りませんか〜……?」

フィンランドは「こんな寒い夜に可哀想に」と思い近づいたが、途中であることに気づきハッとして歩む足を止めた。
その女性とはウクライナだったのだ。
その特徴的な体形は襤褸のショールで覆われ、街行く人に声をかけては無視されていた。
(国家がこんなことを……!?何故……)
フィンランドは何かただ事でない事態が起きてるようにを感じ、物陰に身を潜め様子を見守ることにした。
***
(はぁ〜ん、上司ったら、冗談きついんだからあ)
フィンランドが深刻そうにウクライナを見つめる一方、本人は至ってのんきな気分で、吐いた息で手を温めていた。

―――また、ガスが止まったわ……。
―――ええー。またあ?(どいーん)
―――ガス代払うお金が無いのよ。
―――もうすぐクリスマスなのにぃ、ペチカだけじゃ寒いよう。(ぼいーん)
―――……仕方ないじゃない。
―――ぶーぶー。(ぶいーん)
―――うるさいわね、だったらクリスマスの日のガス代くらい、自分で稼いできなさいな!
―――えっ。(どっばーん)
―――ほらっ、ここに計画経済の時作りすぎたマッチがたくさんあるから。
―――ええーっ。(どどどいーん)

(全部なくなるまでマッチ売りの少女ごっこしてなさい、なんてさ。まったくもー。)
心の中で不平を漏らしてはいたが、いかにも哀れそうな声でマッチー、マッチはいりませんかー、と言うのは
なんだか本当に物語の中の少女になったみたいでちょっと面白かった。


(って言っても寒いなあ。ここはマッチの炎でちょっと暖まろうかしら……)
箱からマッチ棒を一本取り出し、シュッと火をつける。
(あーあ、もう、みんな無視してばっかり。人肌が恋しいなあ……)
すると、ぽわん……と、炎の中に何かぼんやりとした幻影が見えた。
(え、これは……人?)
見えたと思うと、マッチの炎はしゅんと消えた。


そんなウクライナのそばに、一人の紳士そうな老人が立ち止まった。
「マッチかね、今時珍しい……こんな寒空に可哀想に。買ってあげよう」
「あっ、ありがとうございます!」
ウクライナは顔を輝かせて、かごからマッチの箱を取りだした。
「おいくつですか?」
そう言うと紳士は、ふふっ、といたずらっぽい笑みを浮かべる。
「そうだな、お嬢ちゃんがここにキスしてくれたら、10箱買ってあげよう」
そう言って自分の頬を指差した。
ウクライナもにっこり笑い、紳士の頬に顔を寄せてちゅっ、と軽いキスをした。
「メリークリスマス」
「メリークリスマス」
紳士はそう言って、言った通りに10箱のマッチを買って去っていった。
(今日をメリークリスマス、なんて。身なりも良かったし、もしかしたら外国人だったのかな)
紳士の頬はとても温かく、頬を寄せたウクライナまでふわりとした幸せな気持ちになった。
***
紳士が去った後、またしばらく客は訪れなかった。
(はぁ〜あ、寒いなあ。ていうか、素手だから余計に、ってのもあるんだよねえ。
 あったか〜い手袋が欲しいなあ……)
そう思ってマッチをシュッと擦ると、今度は手袋の幻影が見えた。
(わ〜い、手袋〜!革の手袋〜!)
見えたと思ったら炎はまた、しゅん、とあっけなく消えた。


(う〜ん、しかしさっきから幻が見えるって……なんか、疲れてるのかなあ)
訝しがるウクライナのそばに、一人の中産階級ふうの中年がやって来た。
「おう、姉ちゃん、マッチくれや」
「はい!いくつですか?」
そうだな……と中年はウクライナを値踏みするようにじろじろ眺めた。
胸のあたりに目を留め、ことさらに見る。そして顔を上げるととんでもないことを言った。

「そのおっぱいを触らせてもらったら、100箱買ってやろう」

***
路地裏。もぞもぞ動く二つの影があった。
「あの、お客様……、あまり、そのぅ、激しくはしないで」
ウクライナは壁に背中をつけ、少し脅えてるようなふうで服のボタンを外していた。
「うるせえな、口答えすると買ってやらねえぞ」
ウクライナはその声に、ひ、と小さく震えてみせた。
だが、この初心っぽい素振りは演技だ。こうしたほうがこういう男は喜ぶって知ってたから。
(正直、おっぱいくらいいくらでも触らしてあげるよーん、減るもんじゃないし)
内心そう思いながらも、顔には今にも泣きそうな表情を浮かべながら、ボタンを取り外していた。
ショールの下のシャツの前が開いた状態になった。粗末なブラジャーを胸の上にずり上げる。
「優しく……してくださ、ひゃぁっ!」
ウクライナがそう言うのもつかのま、男はウクライナの胸を両の手で鷲掴みにした。
男の手が冷えていたせいで、その刺激は普通の愛撫よりずっと強かった。
「あぅ……!」
「ははは、もう固くなってるぞ。姉ちゃん」
むにゅむにゅと揉まれて淫らに変形する乳房。
立った乳首を指先で摘まれたら、「きゃん!」と声が出た。
「ひゃは……すげえおっぱいだ。ほら、ほら……」
「ああん、あまり声を出させないで、人が来ちゃ……ああん!」
ウクライナはわざとらしくしなを作り甘い声を出した。
その路地裏での情事は数十分に渡って続けられた。

***
(ふー……、ま、テクはいまいちだったけど、シチュエーションのおかげで燃えたな)
男を見送りながら、ウクライナは思った。男はちゃんと約束どおりマッチ箱を100買っていった。
男が去った後の地面を見ると、そこにはなにやら小さな茶色いものが落ちていた。
「あ!手袋!」
それはまさにマッチの炎で見た革の手袋だった。胸を揉むときに邪魔だから外したのを、そのまま忘れていったのだろう。
(きゃー♪ラッキー!)
ウクライナは嬉々としてその手袋を自分の手にはめた。中はごわごわとして、さっきの男の手の感触を思い出した。
***
(うーん……さっきので、体はあったかくなったけど、今度はおなか減ってきた。運動したせいかな?)
そう思いマッチをシュッと擦ると、今度は何やら食べ物のようなものが浮かび上がった。
(あ……これは、ウインナー?ミルク?わあいおいしそー!)
そう思うと、やはりマッチの炎はしゅんと消えた。


(あーあ)
未練がましくマッチを見つめるウクライナの前に、今度は20代後半程度のサラリーマン風の男が現れた。
身なりはわりと良く、こんな遅くに帰るということはエリートなのかもしれない。
眼鏡をかけた青白い相貌が、その人をなんとなく冷たそうな人物に思わせた。
「いくらだね」
男はウクライナを見るなり、そう言った。
「あ、はい、マッチ箱1個3フリブニャ……」
「そうではなく」
男は、表情を変えずに言った。

「口でだけなら、いくらだね」

ウクライナは一瞬ぽかんとしたが、すぐに意を得てにこりと笑い、「300箱」と言った。

***
またも路地裏。男は股間のチャックを下ろす。
「寒いんだから、あまり外気に触れさせたくない。すぐに咥えてくれ」
はあいと言ってウクライナはひざまづいた。両膝にあたる雪が冷たい。
男のそれに顔を近づけると、迷い無く咥え込んだ。
青臭いそれは、もしかしたら今日初めて口にした唾液以外のものだったかもしれない。
「んふっ」
一気に咥え込んだので咽たら、男に上から頭を捕まれた。
「上手くやれ。歯を立てたら承知しないぞ」
眼鏡越しの冷たい目で見下ろされた。ウクライナは少し眉根を寄せて苦しそうに頷いたが、
内心(きゃ〜っ、鬼畜系だわ、この人。M心くすぐられるぅ)とか思って興奮していた。痴女乙。

やはり一気に全体を口に含むのは無理があったので、男のモノを少し口から離し先端だけ咥えた。
口から出た竿の部分は、両手で包み込んで外気に触れさせないようにした。
ちろちろと亀頭を舐める。ウクライナの小さな舌が、男の先端の形を丁寧になぞった。
「ふん、まあまあだな」
上から男の声が降ってくる。ウクライナは上目遣いで「良かった」という安堵の表情を見せた。まあ演技だが。
裏筋に舌を這わせ、次第に深くまで飲み込んでいく。男のモノが大きくなり、血管が浮き出てくるのがわかった。
「ふ……」
男が声を漏らした。ウクライナはその声を聞いて、顔をうずめ男のモノをより深く咥え込んだ。
緩急をつける。ある部分はこちょこちょと舌の先を動かし、ある部分はまとわりつくように丁寧に。
「ふぅ……やるじゃないか」
男の息が上がってくる。数分もした頃には、もうモノはほとんどウクライナの口の中にすっぽりと納まっていた。
先端が喉の奥にぶつかると、ウクライナは器用にそこをきゅっと締めた。
「くっ、は……」
先走りの汁が溢れ、口の中に苦味が増してくる。そろそろイかせられるだろう。
ちゅうと吸い上げると、男はうっと呻いた後、その欲望をウクライナの咥内に吐き出した。
ウクライナは少し顔をしかめたが、零さず丁寧に飲み込む。ごく、とわざとらしく音を立てた。
男のモノから口を離すと、白い液が一瞬糸を引いた。
ウクライナはようやく顔をあげると、男はふうふうと白い息をあげ射精後の恍惚感と虚脱感を露にした表情をしていた。
「……いかがでした?」
ウクライナは小悪魔的に小首を傾げる。男は目を逸らして言った。
「……ふん。まあ代金分の働きはしたようだな」
そう言って金をちゃりんと地面に落とし、そそくさ去っていった。
***
(うーん、ウインナーとミルクを食べたことになった……のかな、あれは)
男の背中を見送りながら、ウクライナは思った。
ちらりと籠の中を見ると、もうマッチ箱は残りわずかになっていた。
(あー、もうそろそろ帰りたいなあ。あったかい所に行きたいよお。ふかふかのベッド、ぬくぬくの暖房……)
そう思ってマッチを擦ると、そこには暖かそうな部屋がぼんやりと見えた。
(ああーっ、ペチカ、羽毛のお布団、……それに、ガスストーブ!)
だが、やはりマッチの炎はすぐに消えた。

ウクライナはうなだれる。
(あーあ、でも家に帰ってもこんなものは無いんだよね。ガスはロシアちゃんに止められちゃってるし)
ロシアのことを思うと、少し涙が出てきた。
(……あーあ、昔は寒くても3人で寄り添ってれば平気だったのに……会いたいな、ロシアちゃん。)
満天の星空を見上げる。モスクワに居るはずのロシアも、きっと同じ夜空を見ていることだろう。
(……うん、ていうか、本当にロシアちゃんに会いたい。だって、今……)


「……何してるんですか、ウクライナさん」
フィンランドがようやく姿を現した。
「あらー、フィンちゃん!そのかっこ、お仕事終わったの?」
「いや僕はそうですけど、貴女はさっきから何をしてるんですか。
 この一時間ほど見てましたけど、マッチを売っていたと思ったら男とふらふらどっか行ったり。
 というかそもそもなんで国家がマッチ売りなんか……」
フィンランドには路地裏での出来事は見えていなかったらしい。
「まあまあ、そんな大した事情じゃないから。それよりフィンちゃん、私達の本当のクリスマスよりちょっと早めになっちゃうけど、
 プレゼントお願いしていいかなあ?」
フィンランドは釈然としなかったが、
「ああ、構いませんよ。何ですか?」
と答えた。ウクライナは指を唇に当てて意味深なふうに言った。、
「……今の私に足りないものなの。私を暖めてくれるもの……」
「ああ、えーと……ガスボンベですか?」
ウクライナのガス事情はフィンランドも知っていたのでそう答えたが、ウクライナは首を横に振った。

「違うよー……ロシアちゃんだよ。ロシアちゃん出して」


フィンランドは「えっ」と少し驚いてウクライナの方を見た。
「あのね、きょうだいがいればね、どんなに寒い所でも暖かくなれるんだよ。
 ペチカよりもお布団よりも……ガスストーブよりも。
 ……それに何より、なんて言うかね……一緒に居れば心を満たしてくれるの。わかるかな?
 ね、お願い。私、ガスボンベよりロシアちゃんが欲しいな……無理?」
「いえ、無理じゃないですけど……」
ついさっきも、クリスマスプレゼントとして袋から人を出した。(まさか目の前にいる本人の少女時代とは言えないが)
「でも、袋から出した人間は本物じゃないから、すぐ消えちゃいますよ」
「いいの、今夜一晩だけでも一緒にいられれば」
わかりました、と言って袋に手をやるフィンランド。しかし、背後からその手をがしっと掴まれた。
「!?」
驚いて振り返ると、聞きなれた声が降りかかってきた。
「―――その必要は無いよ」

そこには、ロシアその人が立っていた。白いロングコートを着込み、普段と違うチェックのマフラーをしている。
「ロシアちゃん!」
ウクライナが驚きと喜びの入り混じった声で言った。
「姉さんの上司から、姉さんがなかなか帰ってこないって、僕の所にいないかって、電話が」
「探しに来てくれたの」
ウクライナはほとんど泣きそうな声で言った。
「うん、まあね。姉弟だもの」
とロシアはにっこり笑って言う。ウクライナは感激してロシアに抱きついた。
フィンランドはそんな二人の様子を見てたが、満足そうに微笑んだ。
「どうやら僕はお役御免のようですね。では、二人とも良い聖夜を……モイモイ」
「うん、ありがとうフィンランドちゃん」

フィンランドは停めていたソリの場所まで行くと、半分眠っていたトナカイを起こし、ソリを走らせ空に舞い上がった。
キエフの街がどんどん小さくなる。
下方からウクライナの「お疲れ様ー!」という声が聞こえた。横にはロシアが、ウクライナの手を繋ぎ佇んでいる。
フィンランドはにっこりと笑い手を振った。
「ああ、やっぱり兄弟っていいなあ……プレゼントに弟を、なんて良い話じゃないですか」

***
一転、ロシアの部屋。
暖かいベッド、ペチカ、―――ガスストーブ。
炎の中に見た幻影が、現実のものとして現れていた。

そしてベッドの上には蠢く二つの影。
「ん……そこぉ……ああんっ!」
ウクライナの色っぽい声が辺りに響く。
「……心配して損した。姉さん、全然元気じゃない……」
ロシアは姉の裸体を見遣りながら溜息をついた。
二人の腰から下は既に結合しており、ロシアが大きく揺さぶるとウクライナは「あんっ」と甘い声を出した。
「なんで僕なんか欲しがったのかなと思ったら、こういう訳ね」
「だってぇ、あんなにえっちなことしたりされたりしたら誰でもスイッチ入っちゃうよお。しょうがないじゃない」
あ、そう……。ロシアはげんなりした様子で姉の言葉に答えた。

「でも、やっぱりきょうだいって良いよね!
 ・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ストーブよりも暖かくなるし、一緒に居ると心を満たしてくれるもの!」

「…… そ う だ ね ……」

(ああ、探さなければ良かった……。見つけなければ良かった……)
ロシアはそう思ったが、もう遅かった。
今晩は彼女と性夜を過ごすことは確定なのだから。


end



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