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13_25-28

 愛のカタチは

【CP】
ロシア×ベラルーシ
リトアニア×ベラルーシ
【注意】
暴力表現があります。
エロはかなり少なめです。


『ベラルーシ、迎えにきたよ』

傷だらけの大きな背中がロシアの視線からベラルーシを庇う。
いつもはへらへらして頼りない風を装っているのに戦いの場面ではいつだって賢く、勇ましい。
『どうしたの、ベラ?また姉さんと僕と…昔みたいに一緒に暮らせるんだよ?』
昔と変わらぬ無邪気な笑顔、ずっとずっと大好きだった兄の笑顔。
でも、ポーランドはその兄の手によって消滅した。目の前にいるリトアニアの傷も、すべてロシアと
の戦いで負った傷だ。
ーどうしよう、怖い。
ぎゅっとリトアニアのマントの裾にしがみつく。
『ふぅん…実の兄より、目の前にいる傷だらけの優男のほうがいいって訳?』
仮面のように張り付いた笑顔が更に恐怖心を増幅させる。
『イケナイ子だなぁ。そんな子にはお仕置きだよ?』
気がついたらリトアニアは殴り飛ばされて壁に、強く身体を打ち付けられ低いうめき声をあげていた

『リ、リトアニ…』
パァンッ…
『お帰り、ベラルーシ。今日からはずっと一緒だよ』
叩かれて朱くなった頬を押さえながら、変わり果ててしまった兄への失望と、これから始まる生活へ
の不安があいまって背筋がすっと冷たくなるのを感じた。

ここが僕らの家だよと連れてこられた家は大きく、自分達以外にも沢山の国が既にそこに居た。
『そんな怖い顔しないで、リトアニア。今日から僕らはファミリーなんだよ?』
私共々ロシア領にされたリトアニアも、一緒にこの家に住めるようだ。
ポーランドのことは心配だが、一先ずリトアニアと離ればなれにされずに済んだことに安堵した。
『さぁおいで。ベラルーシには部屋が用意してあるんだ!』
兄に手を引かれ、最上階の奥の部屋まで連れて来られた。
日当たりは悪かったが思いの外綺麗に掃除がしてあった。
意外そうに見回していると姉さんが私の為に張り切って綺麗にしたのだと教えてくれた。
『ベラルーシ、さっきはごめんね。痛かったでしょ?』
丁寧に抱き寄せ頭を撫でながら優しく耳元で囁く。
『もう叩いたりしないから、』
ああ、さっきまでの兄は気が立っていたに違いない。だって今はこんなにも優しく接してくれている
んだもの、と彼の背に手を回しかけた時。
『…顔は。』
最後の一言で一気に血の気が引いた。
『こんなに美人に育ったんだもん。見える所は叩いたりしないから安心して。』
悪びれもせず、にっこり笑うその姿はまるで子供のようだ。新しい玩具を手に入れた子供…。
頬を挟み込まれ、啄むように口づけられる。
生まれて初めての経験に動転し、手をじたばたと暴れさせてみるが、いっこうに離される気配がない
。むしろ激しくなる一方だ。
あまりに長い口づけに酸素が足りなくなり、元気だった両の手もロシアのコートに縋り付くことでし
か役割を果たさなくなった。
ようやく離された時には二人の唇は銀の糸によって繋がれていた。
なんで。どうして。兄妹なのに…言いたいことは沢山あるのに息があがってしまって言葉を発するこ
とが出来ない。
そのまま、部屋にあるベットに押し倒された。

ロシアの大きな手がベラルーシの白い滑らかな肌を撫でていく。
そして真っ白な雪を踏み荒らすかのように、至るところに所有痕を残していく。
彼女は怖がっているのか、震えながら時折か細い悲鳴をあげる。

激しく腰を打ち付けると、処女の証が破られとろりと血があふれた。
それを見ると、ロシアは驚いた顔をした。
『ベラ…処女だったの?ポーランドはともかく、リトアニアとは随分長く一緒に居たのに一度も手ぇ
出されてなかったんだ。相当魅力を感じなかったのかなぁ?それとも不能…とか?』
くすくすと可笑しそうに笑い、ベラルーシの頭を撫でた。
この時初めて大きな瞳から涙が零れ落ちた。
痛くて、悲しくて、悔しくて…切なかった。

その後ロシアは自分の服装だけしっかり整えると、さっさと部屋を後にして行ってしまった。
入れ違いに2人の姉であるウクライナが部屋を訪れた。
『ベラルーシちゃん!会いたかったよぉ!お姉ちゃん心配したんだよ。』
服が剥かれ放心状態なままの妹に、気にせず話かける。
『ロシアちゃん、どうだった?最高よね。おっきいしテクニシャンだし…始めは痛くても、きっと良
くなるわ。』
何の反応もしない妹の額にキスを落とし、ウクライナは部屋から立ち去った。
ー狂ってる。兄も姉も。
離ればなれだった数年のうちに2人共変わり果ててしまっていた。
嫌な臭いのするあの部屋に居るのが嫌で、行くあてもなく広い屋敷をふらふらと歩いていると、見知
った大きな背中を見つけた。
『リトアニア…』
自分が発した声が思った以上に小さく、かすれていたので気付かずに行ってしまうのではないかと思
ったが、彼はすぐ振り返り、満面の笑みで駆け寄ってきた。
リトアニアは兄のような張り付いた作りものの笑顔ではなく、いつだって幸せそうな笑顔を見せてく
れる。
『なんだか…もう何日も会っていなかったような気がするわ。』
心細さからか、自然に彼の手を握る。
袖口から痛々しい傷痕が顔をだした。
『!やだ…倦んでるじゃない!まだ手当てしてなかったの!』
無理矢理袖口を引っ張りあげると、思った以上に傷は酷かった。
さっき兄がくれた真っ白な頭のリボンを外し、腕に巻く。
『なっベラルーシちゃん、唾つけとけば治るよ!リボンが汚れちゃう…』
『リボンなんていらないのっ!私が…私が本当に欲しいのはっ』
『ベーラルーシィー!』
自分の名前を呼ぶ声に、はっと我に帰る。
『…兄さんが呼んでる…行かなくちゃ…』
最後はリトアニアの顔をまともに見ることが出来ず、声のする方に走り出した。
(欲しいのは、リトアニアとポーランドといたあの優しい時間だけ…)

ベラルーシがロシアの方に駆けて行く背中を見つめながら、腕に巻かれたリボンに触れた。
不器用な優しさが心に浸みた。
愛しいあの少女を一生守っていこうと神に誓ったのはいつのことだっただろうか。
親友とお互い彼女に手を出すのはよそうと、大事に守ろうと決めたのはいつだったか…。
もう随分昔のことのような気がした。
彼女の背中ももう見えなくなっていた。

『ベラー、誰と話してたの?』
『ウクライナ…姉さんとです。』
嘘をついたのは何となく、また私達の関係について下品で無遠慮なことを言われるのではないかと思
ったから。
ロシアも特に気にした様子もなく、あの笑顔を崩さない。
『あれ?さっきあげたリボンはどうしたの?』
焦った。
今更さっきはリトアニアに会っていて、包帯がわりに使ってしまいましたなどとは言えない。
だから嘘にまた嘘を重ねる。
『風で…飛ばされてしまって…』
我ながら苦しい言い訳である。
しかしロシアはまた気にした風もなく、軽く流した。
ベラルーシはその様子に安心し、夜になったらリトアニアに薬でも持って行ってあげようと考えていた。
姉に頼んで貸して貰った救急箱を持って、リトアニアの部屋に向かう。
私を見たら、またさっきみたいに嬉しそうに笑ってくれるだろう。
早く見たい会いたい。
早く。
はやく。
ノックも無しに彼に与えられた部屋に入ると、血の臭いがした。
余りの濃い臭いに、行為の後のあの部屋に逆戻りしたように感じ、くらりとしたが、それ以上に目に
飛び込んできた傷だらけの背中に驚愕した。
正常な皮膚を探すのが困難なほど、ところ狭しに傷付けられていた。
『っ…。』
酷い…言葉にもならない声。
一瞬にして悟った。
私のせいだ、ということ。
悪意をもって傷付けられた背中、多分兄の仕業。
右腕の怪我に巻いてあげたはずの白いリボンは既にそこにはなく、傷口は更に酷くえぐられていた。
酷いありさまに見るのが辛い、だが見なければならない。全て自分の行動が発端で起こってしまった
惨事なのだから。
『べ…ベラルーシちゃん…ごめんね。変な格好のままで…来てくれるって分かってたら、もっと部屋
も綺麗にしてたんだけどな。』
その力ない笑顔に涙が止まらなくなった。突っ立ったまま拳を握りしめる。
するとリトアニアはゆっくりとした動作でベラルーシに近づき、ぎゅっと抱きしめた。
『嬉しいなあ。俺の代わりに泣いてくれるんだね?』
抱きしめ返してあげたいのに、背中の傷が気になって返してあげれないし、またその資格もない。
彼の胸が心地よくてほお擦りすると、顎を持ち上げられ彼の唇で涙が拭われる。
リトアニアがこんな風に自分に触れるのは初めてだ。
濡れた瞳で見つめていたら優しく口づけられた。
(ああ…キスというのは、こんなに優しくて素敵なものだったのね…)
リトアニアの舌がベラルーシの歯列をゆっくりなぞり、口内に侵入し舌を絡ませる。
体を絡ませることが出来ない代わりに熱く強く絡み合う。
長い時間甘いキスに酔いしれていたが、途中で制止の手をいれた。
今度は私が守ってあげよう。
武器を持たないこの人はこんなにも弱いのだから、私が守ってあげなくちゃ。
いつも兄さんの傍に居て見張っていよう。彼に危害を加えないように。
兄さんを好きになって、いっぱいいっぱい愛すれば、私のことだけ考えてくれるようになれば!
そうだ、リトアニアが私を嫌ってくれたらもっといい。私に関わらない方が、彼は幸せになれるんだ
もの。
『薬…置いていくわ。』

こんなに熱いキスを交わしたのに彼女は愛の言葉をくれるわけでもなく部屋をあとにした。
その背中が自分以上に傷ついているように見えて不安になった。
そしてもう、戻って来てくれない気がした。



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