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 リトベラ→露



「リトアニア…いつ、から……」
 驚愕に、元より白い肌を更に青ざめさせたベラルーシが、慌てて床に落ちていたブラウスを拾い上げ袖を通した。
 素早く胸の前で衣服を掻き合わせたその指先が、動揺からか小さく震えている。
「ん?ずっと前から居たよ。まあ、もっとも、あれじゃ気づけって言うのも無理な話だろうけど」
「なっ……」
「あんなに夢中で腰振ってたら、人の気配なんて気づかないよね」
 笑いながら、リトアニアは嫌らしくベラルーシに告げる。
 その台詞に思わず目元を赤くしたベラルーシが、耐え切れず顔を下へとうつむかせた。
 無言で床へと視線を落としたベラルーシを、リトアニアの言葉は更に深いところまで追い詰める。
「あんなにいやらしいおねだりして、気持ちよさそうに何度もイって」
 その台詞をベラルーシの脳に染み込ませでもするかのように。
 わざとそこで一旦区切ってから、リトアニアは続きを口にした。
「……ベラルーシって、えっちなコなんだね」
 揶揄するように言ったその声音に、キィと扉の軋む耳障りな音が重なる。
 はっとベラルーシが顔を上げれば、そこには笑顔を貼り付けたままこちらに近付いて来るリトアニアの姿が在った。
 反射的に後ずさろうとするベラルーシを、しかしリトアニアがそう簡単に逃してくれるはずもない。
 素早い動きで声を上げるまもなく捕らえられ、即座に壁へと押さえ付けられる。
 細身な身体の割りに予想外に強い握力が、ベラルーシの両の手首を痛いほどに締めた。
 身体を捩り、手足をもがいて必死に抵抗するも、男の力の前に適うわけもない。
「やめろ!離せっ!!」
「離さないよ」
 両腕を精一杯にバタつかせて抵抗するベラルーシの耳元に唇で軽く触れ、リトアニアはぼそりと呟いた。
 その声は氷のように冷え切っていて、普段の彼からは考えられないほど恐ろしさを増している。
「それに、そんなに怖がらなくて平気。すぐ、なんにも考えられなくなる」
 真顔で告げられたその台詞に、本能的な恐怖は更につのる。
 肩を震わすベラルーシをあやすように優しい手つきで引き寄せると、リトアニアはどこか加虐的に唇を歪めた。
「……第一、君は、大好きだろ?」
 『こういうコト』と唇を動かしながら、リトアニアの指先がベラルーシの胸元へと迫る。

 腕を離されたベラルーシが、その隙に密着している身体を離そうとするのを、リトアニアは見逃さずきっちりと取り押さえる。
 あっけなく彼女を押さえ込むと、彼はぎゅぅとその身にベラルーシを抱きすくめた。
 容易に指の回る人形のように細い手首を更に強く掴んで、面倒くさそうに眉を寄せる。
「仕方ないなぁ」
 その手首を二本纏めて頭の上に持ち上げさせると、リトアニアは床に落ちていた濃紺のリボンを手に取った。
 長さを手早く整え、ちょうど頭上にある窓の格子にくるりと引っ掛ける。
 そのまま後ろ手に縛り上げてしまえば、それだけで、彼女の自由は容易に奪えてしまう。
「や、めろ……離せっ!」
 乱れた襟から覗く白色の喉元に喰らい付いて、リトアニアはそこに赤く歯形を刻み付ける。
 舌の動きに合わせて、ずるりと軟体動物に這われているかのような感触が皮膚を襲い、気色悪いことこの上ない。
 けれどその舌が胸元に近づくにつれ、ベラルーシの身体はいやがおうにも昂ぶっていく。
「ひはっ……、やだ、やめろリトアニアっ!!」
「そんな嘘、吐かなくていいのに」
 リトアニアの唇が、ベラルーシの裸の皮膚を襲い、気色悪いことこの上ない。
 胸元を慣れた舌つきでちろちろと嬲る。
 先刻兄に抱かれてからろくに時間が経っていない身体は、未だ熱を十二分に保ったままで、悪戯に触れる気色悪い舌先にも、容易に反応を見せてしまう。
「っ、く……」
 声を押し殺そうと唇を前歯で噛み締める彼女の姿は、驚くほどに嫌らしい。
 必死に耐えるベラルーシに嫌がらせをしたくて、リトアニアは彼女の唇を空いている方の手で抉じ開ける。
「んっ、むぅ」
 食いしばる歯の間を長い指で無理に突かれて、思わずゴホゴホと咳きむせる。
 その隙を縫って素早く指を加えさせると、リトアニアは胸への責めを再開した。
 吸い付く様に柔らかな感触のそれを楽しみながら、硬く尖った頭頂部にちゅぅと音をさせて喰らい付く。
 その強烈な刺激にも、ベラルーシの身体は徐々に順応していく。
 尖ったそこをリトアニアの舌で煽られて、全身が炎で炙られたように熱く火照る。
 下腹部を襲うじんわりとした感触にどうにもできず、ベラルーシはもじもじと内股をすり合わせる。
「ベラルーシ、意地張らないでもっと素直になったほういいよ?」
「んんっ!!」

 リトアニアが、一段強く胸先を吸い上げる耐え切れず嬌声を上げてしまったベラルーシを、リトアニアはじっと見つめている。
 その吸い込まれるような瞳の色が、ベラルーシの羞恥心を幾重にも倍増させる。
「だ、誰が、いじ、なんて……」
「おや、違うの?ならこれは、何だろう」
 先ほどまでベラルーシの肩にかけられていたリトアニアの両手が、唐突に彼女の股の間に差し挟まれた。
 ベラルーシがろくに身動きを取れぬのをいいことに、彼はその奥先に指をぬるりと滑らせる。
 快楽によって分泌されたぬめりをべっとりと塗布された指先が、ベラルーシの腿の内を行き来した。
 ぬるぬるする感触と眼前でくすくすと笑いを噛み堪えるリトアニアの姿に、言いようのないほどの羞恥を覚える。
「これ、ベラルーシのアソコの蜜だろ?そんなに気持ちいい?」
「……ち、違う!」
 衝動的にそう答えるものの、ベラルーシの言葉が事実であるのは明白だ。
「へぇ?なら一体、何でなのかな。ベラルーシがココ濡らしてるのは」
 リトアニアは、ねっとりとしたそれを親指と人差し指で摩り合せ、糸を引かせて楽しんでいる。
 その動作に吐き気を覚えて目をそらしかけたベラルーシを、しかしリトアニアが許すはずもない。
「教えて、ベラルーシ」
「やっ……」
 ベラルーシの頬に己の指先を汚していた粘液を擦り付けると、リトアニアは笑顔の、そのくせ少しも笑っていない瞳で告げる。
「これは何?」
 そう強制されても、そんな単語を口に出せるはずなどない。
 無言でいやいやと首を横に振るベラルーシに、リトアニアは「それなら」と再び掌を近づけた。
「言わないのなら、お仕置きだね」
 ベラルーシの股間へ伸ばした腕をもっていくと、リトアニアは彼女の両脚をおもむろに開かせた。
 先刻の行為で暴かれていた通り、ベラルーシのそこはぐっしょりと湿り潤っていた。
 うっすらと生えた恥毛を掻き分けて、その奥に在る芽をつんと指先で摘み上げる。
「あっ!」
 ぬるつくそこを、二本の指でぐちゅぐちゅとこすり合わせる。
 その刺激に合わせて、ベラルーシが「ひぃっ」と喘ぎながら苦しそうに呼吸を乱した。
「あれ? ベラルーシ。さっきよりもっとコレが出てきてるみたいだけど?」
 意地悪くそう尋ねながらも、リトアニアの手は止まらず、ベラルーシの神経に快楽を与え続ける。
充血してぷっくりと肥大したそこを、クリクリと指の腹を用いて卑猥に弄くる。

敏感なそこは、ほんの少し触れられただけでも声が漏れてしまうというのに、ねっとりと、こね回すように嫌らしい手つきで刺激されては、我慢などできなかった。
 嬌声とともにじゅぷじゅぷと汁が溢れ、ベラルーシの細い腿を伝って石造りの床に恥ずかしい染みを落とす。
「あっ、ふぁ……ぁっ!!」
 がくがくと、ベラルーシの全身が大きく揺れた。
 今にも達してしまいそうなのを抑え、快感に対抗するかの様に両の腿をぎゅっと強く閉じ合わせる。
 しかし感情とは裏腹に、肉体はより多くの快感を追い求めてしまう。
 リトアニアの指に押し開かれ、たいした抵抗もなくベラルーシの両脚はまたそこに侵入者を許した。
「や、めて、リトアニア……、それ以上した、ら」
「イっちゃう?」
 問う間にも、リトアニアの手は休むことをしない。
 かりかりとそこを掻く爪のの動きは、悶え死んでしまいそうなほど甘い拷問だ。
 生理的な涙に濡れた瞳でリトアニアを見上げると、ベラルーシは途切れがちな声ですがる様に答えた。
「そ、う。だから、もう……」
 これ以上の刺激を与えないで、と。
 そう願おうとしたベラルーシの言葉の続きを、リトアニアがとぼけた口調でわざとらしく遮る。
「もう、早くイかせてくれって?」
「っ!ち、が……んぅうっ!!」
 押しつぶされそうな強さでぎゅぅとそこをひねられて、ベラルーシの身体が弓形に仰け反る。
 刺す様な痛みに全身を駆け抜けられ、彼女はぽろぽろと涙を落とした。
「っあ、やだっ……ぁあっ」
 その嬌声と同時にびくびくと身体を震わせてから、ベラルーシはだらんと腕を弛緩させる。
 達してしまったのだ、とそう気づいたのは、リトアニアにぺちんと頬を張られてからだった。
「イっちゃったね?ロシアさんじゃない男の手で」
 絶頂の残滓でいまだぼんやりと呆けた顔のベラルーシに、リトアニアは意地悪く唇を動かした。
 その台詞は普段とは異なり皮肉的で、しかしどこか嫉妬の炎を秘めていた。
「……っ、最低っ」
 吐き捨てるようにそう告げたベラルーシの、臍から首筋にかけてを一直線に、リトアニアはつぅっと撫で上げる。
 下から上へ上ってくる指先が彼女の白い喉元を捕らえ、赤ん坊でもあやすようにこちょこちょとくすぐった。
 いやがって振り払おうと身体を左右にするベラルーシを押さえつけ、リトアニアは耳元に舌を這わせる。

 進入するその舌に合わせ、酷く耳障りな声がベラルーシの耳孔を犯した。
「ロシアさんよりも巧かったでしょ。……俺に乗り換えない?」
 それは、リトアニアにとってロシアに対抗する精一杯の言葉であった。
 もう後には戻れない、今の彼にはこうして悪戯に彼女を傷つけながらする、気持ちの伝え方しか出来なかった。
 息を呑んで押し黙るベラルーシの頬を、リトアニアの両手が泡を掬うように優しく包み込む。
 それは、見方によっては口付け前の恋人同士の抱擁にも似た光景だった。
 しかしベラルーシにはリトアニアを愛しく思うことなど微塵もできず、リトアニアの真の気持ちにも当然気づく筈がなかった。
 眼前の憎い男をまっすぐに見据えて、彼女はリトアニアに冷たく言い放つ。
「私はあんたなんて大嫌いだ。あんたに触れられていると思うと、今も吐き気がする」
「……へぇ」
 その相槌は、普段のリトアニアに戻っているようだったがほんの少し違っていた。
 悲しさと惨めさの交じり合った、けれどそれをどうにか覆い隠そうとした空虚な相槌だった。
「まだまだ、素直にはならないね」
 表情を戻して、リトアニアはぽつりと呟く。
「やっぱり、抱かないと駄目かな」
「何を……」
「女従わせるには、無理やりでも何でも抱いてしまうのが一番手っ取り早いらしいからね」
 愕然とするベラルーシに、さも当然といった顔で答えると、リトアニアはベラルーシの唇を己のそれで閉ざした。
 唇をこじ開けて入り込んだ舌が、ぬるりと彼女の口腔に押し入る。
 舌同士を無理に絡ませられ、たっぷりと唾液を送られて、ベラルーシは苦しげに噎せ返った。
 口を塞がれては吐き出すことも出来ず、仕方なしにベラルーシはこくこくと喉を鳴らす。
 咽喉を下っていくリトアニアの唾液は、まるで毒薬のように思えた。
 射抜くような瞳で見据えられて、自然にじっとりとした汗が背中を流れる。
 蛇に睨まれた蛙そのままに、硬直し微動すら出来ない。
「…兄さん……」
 咄嗟に口をついて出たベラルーシのその言葉は、リトアニアの嫉妬心を再び燃え上がらせる効果しか無かった。
「呼んだってあの人は来ない」
 凍りつかされてしまいそうなほど冷たい、不機嫌極まりない声でそう言って、彼女を抑えつける。
 壁に再び背中を押し付けられて、ベラルーシは全く身動きが取れなくなる。

「あの人はね、俺がここに行くのを知っても、止めもしなかったよ」
「う、嘘を吐くな……!兄さんは、兄さんは……」
 そんな方ではない、と。
 そう反論したいのに、唇は無言のままだ。
 それが事実であることを、ベラルーシは心の奥底で敏感に感じ取っていたからだ。
 ……リトアニアの言っている事は、真実なのだろう。
 幾度肌を重ねても、一度としてあの方は私自身を見て下さった事などない。
 兄さんにとって、所詮私は玩具でしかないのだ。
 そしてそれを分かっていて尚、そうであっても構わないからと、自分はあの方を愛したのだから。
「それでも」
 震える声で、ベラルーシはリトアニア告げた。
 真っ直ぐの瞳が、眼前の彼をしっかと捉える。
「兄さんは、優しい方だ……。お前とは違う」
 兄さんはあんなにも無邪気で優しくて、愚かなほどに純粋さと残酷さを合わせ持った…孤独な人だから。
「玩具だろうが構わない。あの方のお側に居られるのなら、私は……」
 自分の考えの自虐さ加減に、嫌気がさした。
 それでも、その思いは純然たる真実で、だからこそ余計に救われがたかった。
「馬鹿だな」
 突然に、ふわりとリトアニアの片手がベラルーシの頬を撫でた。
 その手つきが、普段の彼と変わらない優しいものに戻っていることに、ベラルーシは気づかない。
 リトアニアの掌に触れられて初めて、ベラルーシは己の頬に涙が伝っているのを知った。
 戸惑うベラルーシより先に、リトアニアの指先がその雫をそっと拭う。
「……本当に、馬鹿な子だ」
 リトアニアの両腕が、ベラルーシの肩に回される。
 温かい人肌が、ベラルーシの折れそうな細い身体を優しく包む。
 惹かれた理由が、今なら分かる。
 彼女は自分と同じなのだ。
 即ち、勝ち目など最初から一分も無い、不毛な恋をしている点において。
 ロシアを恋うベラルーシと、そのベラルーシを欲する自分。
 歪な三角関係の中でその恋心が一生報われないという点で、自分達はよく似ている。
 彼女の髪をかき上げる。
 露わになった額に落としたキスは、ふわりと穏やかだった。
 突然の予期していなかったその行為に、不快さよりも驚きが大きかったのだろう。
 きょとんとした顔で自分を見上げるベラルーシの可憐さに、心から愛しさが込み上げる。
「怖いことはしないよ。痛くもしない」
言葉の通り、リトアニアはベラルーシの手を戒めていた拘束を、するりと解いた。

 簡単に逃げてしまえるようにされて、ベラルーシはむしろ逆に戸惑う。
「何故?……っ!」
 不思議そうに眉を寄せた彼女を抱きすくめると、リトアニアは彼女の問いに答える代わりに唇に口付けた。
 先ほどの乱暴なキスとは違う、軽く啄ばむ様な淡やかなキスだ。
 そのくせ、二人の間をつぅっと橋渡す唾液の糸は妙に嫌らしい。
 驚いて相手の顔を見つめるベラルーシに構わず、リトアニアはすっとその場に膝を突いた。
 ほの白い足の甲に、ちゅっと音を立て唇を寄せる。
 従者が永遠の忠誠を誓うようなその体勢に、ベラルーシが不可解そうな面持ちでリトアニアを見下げる。
 その表情をどこか照れくさそうな顔で見上げながら、リトアニアは己の唇を、徐々に高い位置へと上げていく。
 脛と踝、ふくらはぎ、そして両腿の内側に。
 キスマークの付けられる箇所が少しずつ上がっていく度に、ベラルーシがびくんと脚に力を込める。
 その反応が楽しくて、リトアニアは幾つもの跡をそこに残した。
 蝋のように滑らかな肌の表面に点々とつけられた赤い跡は、見るからに官能的だ。
 舌の感触と、下から見上げられている妙な感覚とに身悶えしながらも、なぜかベラルーシは動けずにいた。
 もう、手の戒めは解かれているというのに。
 しかしその口唇が恥毛の内を掻き入ろうとしている段になってはじめて、ベラルーシははっと我に返る。
「……っ、そこ、は…」
 慌ててぎゅっと両足を閉じようとするが、快楽に痺れた身体には力が伝わらない。
 だらりと開いたままの足の間を、リトアニアの舌がぴちゃぴちゃと押し進んでいく。
「あっ……そこ、は駄目、だ…っ」
 そう言いつつも、いつの間にかベラルーシの両手はすがるようにリトアニアの頭部を押さえている。
 それが二人を更に密着させてしまう行為だと、快感に侵された頭では考えられないらしい。
「……んっ、ふぁ、ぁあっ!!」
 そこからぐちゅぐちゅと溢れる透明な雫を、リトアニアは上等の甘露のごとく美味そうに舐める。
「やっ、りと、あにぁ……ひぅっつ」
 指だけでも達してしまった敏感な突起をずずっと吸い上げられ、ベラルーシの声に悲鳴が混じる。
 勃起したそこをちゅうちゅうと吸引されて、ベラルーシの呼吸は荒くなる。
「ふ、ぁっつ、や、だぁ…」
 痛みは感じない。
 けれど、ねちねちと甘く噛むその感覚は、痛み以上に体を苛んでいく。

「気持ちいい?」
 訊ねられ、反射的にベラルーシの頭がこくんと上下に揺れる。
その反応を満足そうに見据えて、リトアニアは愛撫を更に激しくした。
 尖らせた舌先をベラルーシの最奥に突き入れて、幾度も出し入れを繰り返す。
 中まで入ってくる舌はベラルーシの秘部を陵辱し、襞の一枚一枚まで確認した。
 丹念に、時間をかけ内側からベラルーシの理性を溶かしていく。
「っひ、リトアニア、りとあ、にあ……」
 ジャケットの肩口にしがみ付く、弱弱しい手つきが愛らしくて仕方ない。
 布地にぽたぽたと落ちる水滴は、もしかして快感の涙なのだろうか。
 ぞくぞくとする思いと共に、はベラルーシのそこから舌を引き抜く。
 絶頂の少し前で行為を止められたベラルーシは、安堵よりも躊躇いの大きそうな顔でリトアニアを見る。
 その顔に嫌でも嗜虐心を喚起されて、リトアニアはわざと可虐的な言葉で訊く。
「入れてほしい?」
 そう訊けば、当然ベラルーシはふるふると頭を横に振る。
 けれど、否定の仕草は妙に力なさ気で、それが真実でないのを簡単に見ぬかさせる。
「へぇ、本当に?」
 ベラルーシの蜜で既にしとどに濡れた人差し指を、リトアニアは少しだけ彼女の中に埋める。
 第一間接のあたりでとめてくいくいと動かせば、その刺激にベラルーシは呆気なく喘ぐ。
「……はぅっ、ひ、」
「なら、ここで終わりでいいんだ」
 くちゅくちゅと膣内の指を軽く上下に擦らせれば、ベラルーシの声はますます大きくなる。
 立っているのが辛いのか足が軽く弛緩し、リトアニアを頼るようかのにしがみ付く握力が強くなった。
「やっ……」
 リトアニアの空いた片手が、ピンピンに勃っている乳首をくりっと摘み上げた。
 奥壁を突くのと同時に扱かれて、快楽に支配された瞳が涙で揺らめく。
 豊かな胸をすっぽりと収めたリトアニアの掌が、卑猥な動きでベラルーシのそこを弄ぶ。
 先をつまんでぎりぎりまで引っ張ったり、そこからピンと離してみたり。
 そうする間も、中を広げ陵辱する指先は、止まらずにぐちぐちと動き続ける。
 その刺激で完全に快楽の海に落ちたベラルーシが、蚊の鳴くような声で告げる。
「……リトアニアっ。…」
 その哀願を含んだ口ぶりに続く言葉を予想して、リトアニアは故意に動作を停止した。
 煽るようにして、ベラルーシの中から引き抜いた指をべろりと舐めて見せる。

「何?ベラルーシ」
「っ、……お願いだ、から」
 注意していなければ聞き落としてしまいそうなほど小さな声で、ベラルーシは唇を震わせる。
 火の点いた身体で快感に耐えることほど、苦しいものはない。
 どれほど嫌悪する男が相手であっても、それは、仕方のないことだった。
「……して、ちょうだい」
 羞恥に、目元が赤く染まっている。
 それを見たリトアニアは、にこりと笑って、手早くズボンを下ろした。
 そそり立つ物をベラルーシの腹に押し当てると、熱く硬いそれの感触に、彼女は息を張り詰めさせた。
「いいんだね」
 その問いに、俯きながらも小さく頷く彼女を確認すると、リトアニアはベラルーシの両足をぐいと割り開いた。
 濡れた秘園に猛った性器が宛がわれ、思わずベラルーシが瞳を閉じる。
 一息に中を貫けば、ベラルーシの苦しそうな吐息がリトアニアの胸元をくすぐった。
 狭いその奥に、ゆっくりと腰を進めていく。
 ざらつく中の感触は心地よく、すぐにでも強く突いてしまいたい衝動に駆られる。
 それを我慢して、まずはゆるゆると、慣らすように軽く揺さぶる。
「あ、ふっ……」
 痛みと快感に挟まれて、ベラルーシはびくびくと全身を痙攣させる。
 その身体を抱き留め、腰をぎゅっと引き寄せて、リトアニアは少しずつ突き上げを強くしていく。
 深く挿入されたまま、ガツガツと腰を打ちつけられて、ベラルーシの口からは嬌声が絶えず溢れ出た。
「ひ……あ、くる、し……っ」
 とうとう立てなくなったのだろう。
 そう言いながら、ベラルーシは足を折って崩れ落ちそうになる。
 その身を容易に抱え込むと、リトアニアは両腕で彼女を抱き上げた。
 その身体は、至極簡単に持ち上がる。
「や、嘘だっ……!」
 挿入されたまま地に足の着かない不安定な体勢にされて、ベラルーシは身を竦める。
 けれど構わず、リトアニアはそのまま、再びベラルーシを突き揺らした。
「……っん、あ、んんっつ!」
 今にも落ちてしまうんじゃないかと不安になる浮遊感が、ベラルーシを襲う。
 その恐怖から逃れるため、彼女はリトアニアの首に両腕を回しぎゅっと密着した。
「りとあっ、にあっ……」
 名を呼ばれたリトアニアは、それに答えるかのように激しく、ベラルーシをぐいぐいと突き上げた。
 貫いた性器の奥の奥まで自分の精液で汚してしまいたいという思いが、後から後から湧き上る。

 腕の中のベラルーシの身体は小さく、リトアニアの強烈な攻めに壊れてしまいそうだ。
 リトアニアの一物が中で擦れる度に、ベラルーシの全身は硬く強張って緊張する。
「っ、駄、目……も、う」
 途切れる言葉に、ベラルーシが言葉をまともに発するのすら難しいのだと分かる。
 間断なく続けられるリトアニアの行為は、ベラルーシから意思と意識を少しずつ奪い去っていた。
 リトアニアの動きに翻弄され、ただ嬌声をあげること以外何もできなくなっていく──。
 もはや失神しかけている彼女をそれでも手放すことはなく、リトアニアは一心に攻めを続けた。
 行為の根底にある自身の気持ちを、――彼女への想いをぶつけるように必死に。
「ひっ、あ……んぅ、」
 絶頂が近いらしく小刻みに身体を震わせる彼女を、更に強く抱く。
 眼前で露になった真っ白の喉元に、歯を立てると、ベラルーシがぶるりと打ち震えた。
 それに合わせて、限界まで進められた腰を激しく打ち上げる。
「っ、ひ、ぁ、あっ、…さん、……ぃさんぁっ!!」
 ベラルーシが達したのに少し遅れて、リトアニアもまた、その奥に精をぶちまる。
 白濁したそれがベラルーシの内部を汚して、太腿伝いに脚を落ちていった。
「……結局、最後までそうなんだね」
皮肉混じりな顔でふっと苦笑して、まだぼうっとしているベラルーシを一瞥する。
 吐精後の気だるさと同時に覚えた言いようのない不快感の理由が、彼女の最後の言葉にあったのは明白だった。
 しかし、恐らくベラルーシは自分がその男の名を口に出していた事すら気づいていないのだろう。
 彼女にとって、彼はそれほど絶対的な存在であるから。
 それこそ、目の前で自分を抱いている男などの何倍も。
「まるで、道化だな……」
つぶやく言葉に首を傾けるベラルーシにそれ以上は何も言わないで、リトアニアは部屋を出た。
 一度だけ振り返ったその先に居た少女は、まだぼんやりとした瞳でこちらを見返していた。





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