小ネタ
「ちーくしょー!はなせコラっ!オッサン!変態!」
じたばたと未だ成長途中である薄い肉付きの手足をばたつかせる子供は、土埃に汚れていてもわかる愛らしい容貌とは逆に口汚くトルコを罵った
「いやぁ…まさかこんなチビだとは思ってなかったっつー話だよ」
猫の子を持ち上げるようにぷらんと首根っこをつまんで小さなハンガリーの身体を揺らす
「うわああテメー揺らすなはなせー!」
「ばっきゃーろう、離したらお前ェ逃げるだろうが!」
必死に手足を動かしてトルコへ攻撃しようとしてはいるがそれらは全て虚しく空を切る
「お、お、俺だって直ぐにでっかくなってちんちん生えてテメーなんか目じゃ無くなるんだからな!後悔したくなかったらはなしやがれー!」
一拍の間。
今この子供は何と言った?
生える?何が?
「……お前ェ」
困惑と同情が混じった複雑な視線はハンガリーを煽ってしまったらしい、むきー!と解りやすく憤りを露にし一層手足のばたつきが大きくなった
「バカにすんな!オッサンだって俺くらいの時は生えてなかったんだろうがー!」
驚いた。
口振りや振るまいからまだ声変わりを迎えて居ない少年なのだろうと思っていたが
今の話が本当だとすればこの子は…
「…女か?」
「違ぇー!」
あくまで己は男だと主張する『彼女』の身体へ無遠慮に視線を注ぐ
先程剥いでしまった鎧の下に纏ったくしゃくしゃの衣服は未だ性に目覚める前の凹凸が少ない少女らしいラインを辿っている
そして良く良く目を凝らすと本当に僅かではあるが胸の辺りがうっすらと膨らんでいた
「…ちんちんが早く生える方法、知ってっかィ?」