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 黒組織ドイツ×リヒ

  微凌辱
  途中からスイリヒ


星が綺麗な夜だった。
リヒテンシュタインは窓辺でぼんやりと夜空を見上げていた。
明日は兄さまと朝から出かけようと約束をしている。
時計を見ればもう日付が変わる位の時間だ。
そろそろ寝ないと兄さまが「早く寝るのである!」とドアの向こうで仰るなあと思い、リヒテンシュタインはカーテンを閉めようと立ち上がった。
カーテンを閉めようとした瞬間刺激臭が鼻腔を襲い、世界が暗転した。

「えーっとボス、取りあえずリヒちゃん捕獲成功!!可愛いです!俺が欲しいです!!」
手下1が携帯をかけながら猛ダッシュでスイスの家から去って行く。
「あほ!!大切な商品なんだ!!!変な気起こしたらぬっ殺すぞ!!こっちも用意できたからさっさと帰ってこい!」
「了解!!」
毎度おなじみ世界の国々を拉致ってエロ画像を隠し撮ろうの会はハンガリー以上に無謀な国に手を出した。
それはリヒテンシュタイン。
そうあのスイス兄さまの愛すべき妹・・・ボスの勇気と決断力に乾杯である。
「ボス、ロマーノ君は拉致できたんすか?」
「ふっ手下1よ、ちゃんと準備OKだ。」
「おお!俺の苦労が報われる!何かこうつんつんしながらも初々しそうな感じやりたかったんすよ!」
「・・・?ロマーノ?」
「ロマーノ君じゃないんですか?」
「・・・間違えた・・・」
「え?ヴェネチアーノ君と?それはそれでほんわかほのぼの・・・」
「・・・ドイツ連れてきちゃった・・・」
「えええええええええええ!!!!?????どうやって間違えるんですかあああああああ!!!!!」
「す、すまん!!単純ミスだ!何か一緒に寝てたから!暗かったし!」
「俺の苦労と萌えを返してええええ!!!!!」
リヒテンシュタインを抱えた手下1は泣き叫びながらアジトへと疾走した・・・

「・・・ここは?」
ぼんやりと視界が明るくなる。
リヒテンシュタインは冷たい床の感触に不快感を覚え目が覚めた。
ふと見上げるとそこは見知らぬ部屋であった。
「何処ですか・・・ここは?」
リヒテンシュタインは自分の身に起こった異常を目が覚めると同時に考えた。
「あの時立ち上がってカーテンを閉めようと思ったらいきなり気を失って・・・?それでここに誘拐されたのでしょうか・・・?」
意外と冷静に考えている自分を確認しつつ、リヒテンシュタインは状況の確認を始めた。
「もし誘拐されたときはまず自分の状況を冷静に確認するのだ。」と兄さまは言っていた。
格好は取りあえず寝る前に着ていたパジャマのままだ。
ぐるりと部屋を見渡す。
5m四方ほどの部屋。ドアらしきものは無い。
中央にベットが一台置いてある。
おそるおそるリヒテンシュタインはそこに近寄る。
「!?ど、ドイツ・・・さん?????」
ベットを覗き込むと、その上にトランクス1丁のドイツが苦悩の表情を浮かべつつも、涎を垂らしてひっくり返っていた。

「ボス、なんでドイツがベッドでリヒちゃんが床なんですか・・・」
手下1が恨めしそうに呟く。
「だって一回乗せたら重くて動かせなかったんだよ・・・本当に済まん、ほれ、スポンサーからの差し入れのウオッカとキャビアだ!呑め!!」
「そんなキツいものはいいです・・・俺は日本酒とからすみでぼちぼちやります・・・」
半泣きで日本酒をすすりながらモニターを覗き込む手下1であった。
「ああ、俺の花畑・・・」
「いつまでもグズグズしないで下さいよ。あ、ドイツ起きたっぽいっすよ!」

「ん、・・・ここは?」
目を覚ましたドイツはうすら影を感じた。目を開ければベッドに乗って自分を覗き込んでいるリヒテンシュタインを目が合う。
「!リヒテンシュタイン?」
いきなり目が覚めたドイツの声にびっくりしてリヒテンシュタインは思わず体を反らす。
「きゃっ!」
その反動でベッドから落ちそうになったところをぐっとドイツに捕まえられ辛うじて落ちずにすんだ。
「あ、ありがとうございます・・・」
「なぜお前がここに?というか・・・ここはどこなんだ?俺は確か兄貴とイタリアと呑んでいて・・・」
「私も部屋で星を見ていまして、そろそろ就寝しようかと思い、立った所で記憶がございませんの・・・」
「という事は」
「これって・・・」
「「拉致」」
二人の声がハモった。

場所は変わってモニター室。
「ああ・・・なんでリヒちゃんとドイツなんですかあああ。俺は萌えないっす!萌えないっすううう!」
「いい加減諦めろ。もう遅い。」
「お薬、投与しちゃってますからねえ〜」
手下2が空になった注射器を手下1に見せる。
「おい、手下2、ドイツに俺が打っておいたぞ〜」
「え?ボス・・・僕もドイツに打っちゃいましたよ?」
組織の面々が凍る。
何せ非合法のお薬故、過剰投与はどうなるか解らない。
流石に死んでしまう・・・と言う事は無いと思いたいが何せ作ったのは某何千年の歴史を持つ国だ。
そしてドイツに2本という事はリヒテンシュタインは素面なのである。
「おい!!!☆☆☆☆☆さんに連絡しろ!!!!!!」
「は、はい!!!」

と、組織が大慌てしている時、ドイツは異常な体の熱さに襲われていた。
心臓が煩いくらい音がする。血がグルグル体中を駆け巡る感触に酔いそうだ。
そんなに昨日は呑んでいないのに異常に体が熱い。
否、体というか下半身に血液が集中してきている。
息が荒くなって、唾を何度も何度も飲み込む。
下を向き呼吸を整えるため、家にいるの犬の名前を必死になって考えているとリヒテンシュタインが覗き込んできた。
「ご気分でも悪いのですか?」
「あ、いや・・・その・・・」
「お顔が真っ赤・・・大丈夫ですか?」
リヒテンシュタインがそっとドイツの顔に手を添える。
ひんやりとした手。
すうっと熱さが引いて・・・行く訳が無かった。
ドイツはぐっとリヒテンシュタインの手を掴む。
「痛っ・・・ド、ドイツさん?」
(目がなんか・・・焦点定まってないのでは???)
リヒテンシュタインは息を呑んでドイツを見つめた。
パッと手を離したかと思ったらドイツはいきなりリヒテンシュタインを抱きしめ、口づけた。

「おわあああああああ!!ボス!ボス!!俺のリヒちゃんにドイツが攻撃しかけましたアアア!!」
モニター室で手下1が叫ぶ。
「うるせえ!!ああ・・はい、はい、そうですか。お願いしますーご迷惑かけますわ。」
電話を切ったボスがモニターに近づく。
「☆☆☆☆☆さん曰くだな・・・」
『ああ〜二本打っちゃったあるか!まあドイツくらいの大男なら二本や三本打った所で死なないあるよ!
 ただ普段押さえつけてるタガが外れてしまう可能性はあるあるね!ヤバいと思ったら吹き矢で解毒剤打てば良いあるよ!
 あと相手に粘膜や経口でも多少は薬は感染するあるよ!だから一応両方に薬がいくと言えばいくあるね!
 で、相手は誰あるか?え!!!リヒテンシュタインあるか・・・一応ヤツに連絡いれとくあるか。では再見!』
「・・・始まっちゃったから止められない・・・ですよ?」
「あとは野となれ山となれだな・・・」
黒組織三人組は吹き矢を手にモニターを見つめる事しか出来なかった・・・

いきなりの乱暴な口づけ。
ドイツに口の中を蹂躙される。
リヒテンシュタインは息が出来ず真っ赤になって身をよじって抵抗する。
が、相手は身長180cmの大男ドイツ。がっちり抱きしめられ身動きはほとんど取る事は出来ない。
「ん!ぁふ・・・や、やめてください!!」
なんとか顔を離し毅然と言い放つ。
(いつものドイツさんじゃない・・・)
ドイツの目が完全に正気を失っていた。
光の無い鈍い蒼。
抱きしめられた手を何とかリヒテンシュタインは振りほどき少し離れた。
「ドイツさん・・・」
問いかけても何も言葉は返ってこない。
離れた分ゆらりとドイツは近づいてくる。
「・・・リヒテンシュタイン。」
名前だけ呟くとドイツは何の躊躇も見せずリヒテンシュタインのパジャマを引き裂いた。
「きゃ・・・!」
柔らかそうな白い肌とまだ幼さの残る胸が露になる。
また抱き寄せられ、首筋、胸をひたすら舐め付けられる。
「嫌・・・止めて!止めて下さい!!兄さま・・・助けて!!」
黙々と愛撫というより体を嬲り続けるドイツ。
「止めてください!ドイツさん!!」
ひと際大きな声でリヒテンシュタインが叫ぶ。
その声に反応したドイツはぽつりと一言呟いた。
「煩い・・・」
そう言うと破れたパジャマを取り払い、それでリヒテンシュタインの手首を縛った。
「口は塞がないでおいてやる。」
リヒテンシュタインの顔が恐怖の色に染まる。
「に・・・いさま・・・兄さま・・・!」
「いくら呼んでもスイスは来ない。残念だな。」
ドイツは口の端をゆがめ少し嗤った。
嫌々とするリヒテンシュタインの目から大粒の涙があふれる。
「兄・・・」
言い切らないうちに口を塞がれる。
パジャマの下をすり下ろされる。
必死で抵抗するが非力な彼女の力では到底振り切る事は出来ない。
秘部に強引に三本指をねじ込まれ苦痛に顔を歪める。
「痛い・・・!!止めて下さい!!」
ドイツはその様をみて愉悦の表情を浮かべる。
リヒテンシュタインは恐怖で声も出ない。
普段のドイツからは信じられない行動。
何かがおかしい・・・何かが・・・混乱する頭で必死で考える。
もしかして・・・リヒテンシュタインはある事思い出した。
世界会議の時、そう言えば・・・!
その時ドイツがねじ込んだ指を内側にぐっと曲げる。
嫌でも快感が開く。白い腹が波打つ。
「ドイツさん!止めて・・・嫌ぁっ!!!!」
涙を流しながら哀願するリヒテンシュタイン。
しかしその姿はドイツの嗜虐心をそそるだけだった。
あふれる涙をペロリと舐める。
「どうして欲しいかいってみろ、リヒテンシュタイン。」

その時、ゴリっと鈍い音がしてドイツの後頭部に冷たい感触が当たる。
「小便はすませたか?神様にお祈りは? 部屋の隅でガタガタふるえて命乞いをする心の準備はOKであるか?」
そこにはスイスが拳銃をドイツの頭に当て立っている。
「!兄さま!!」
「それともこの我が輩の国謹製のナイフでその突っ込んだ指とお前のモノを切り落としてやろうか?」
氷河を思わせる表情と声でドイツの後ろにスイスはナイフをペロリと舐め付ける。
「どっちが良いか?ドイツ。さっさと答えろ!」
鬼と言うか阿修羅というか情というものを一切感じさせない声でスイスは叫ぶ。
ゆらりとドイツが振り向く。
振り向いたと同時に・・・
倒れた。
モニター室の一同は「オーバードーズか・・・ずらかるぞ!!!!」
とさっさと退却した。一応今までの分のデータは持って・・・。

下になっているリヒテンシュタインがドイツの下敷きになる。
「きゃあ!」
「ああ!リヒテンシュタイン!!!!」
慌ててスイスはドイツを蹴飛ばしリヒテンシュタインから離す。
「大丈夫か?ああ!!大丈夫ではないか!何故お前がこんな目に・・・」
慌てるスイスは自分の服をリヒテンシュタインにかけ抱き寄せる。
「兄さま・・・何故ここがお解りになったのですか?」
「日本の所にお前が誘拐されたという情報が入ったのだ。それで日本が我が輩の所へ連絡をくれ、助けにきた次第だ。」
「私はやはり誘拐されたのですか・・・」
「最近よく各国が誘拐されて・・・そのいかがわしいだな・・・」
「私も聞いた事があります。まさか自分がそんなものに狙われるなんて思ってもおりませんでした・・・
 多分、ドイツさんもその組織に誘拐されて・・・」
気丈に話すリヒテンシュタインの目から大粒の涙がポロポロとこぼれる。
「多分、多分変な・・ぐすっ、ああごめんなさい!」
スイスの顔を見て一気に気が緩んだリヒテンシュタインは涙が止まらなくなってしまった。
スイスはぎゅうっとリヒテンシュタインを抱きしめる。
「泣くな。元はと言えば同じ屋敷に住まいながらも異変に気付かなかった我が輩にも原因がある。
 だから・・・もう泣くな。」
そう言うとスイスは優しくリヒテンシュタインに口づけた。
そして、お薬が微妙に効いてきているリヒテンシュタインはそのままスイスを押し倒した。
そしてその様は組織の置いてった自動録画のカメラにばっちり収まっていたのであった・・・

「・・・ドイツさん、ドイツさん起きられますか?ドイツさん?」
スイスに蹴飛ばされ床に転がっているドイツに日本が声をかける。
「・・・日本?何故お前が・・・?」
「助けにきたんですよ。どういう状況か解りますか?」
「解る訳無いだろう・・・というか俺はなんでこんな所に居るんだ?」
「知らないほうが幸せという事もあります。さあ!早くこっそり部屋から出ますよ。邪魔したら今度こそ殺されますw」
そういうと日本とドイツはベッドの上で戯れる二人を置いて、匍匐前進でこっそり部屋を出た。

「さて、このデータはいくらで売れるゲイツ・・・ふふふ・・・」
ドイツに聞こえない様に呟く日本の顔は普段の温厚な彼からは想像できない程黒かった・・・





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