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 無題



隣の恋人の動く気配にハンガリーは目を醒ました。
トイレかなにかだろうか。
ベッドから降り、床に落ちていた寝巻きを手早く着けて、部屋を出ていったようだ。

『…今、なん時………』
寝ぼけた頭でぼんやり考えベッドサイドの時計に手を伸ばす

午前3時24分。

恋人の家へやって来たのが昨日の夕方ごろ。
まだ同居人たちが帰ってくる前の部屋で………いろいろして、
それから二人で夕飯の支度をして、
そのあとまた雰囲気に流されていろいろしているうちに
彼の同居人が帰ってきてしまったので、なんでもない振りでごまかして皆でご飯を食べた。
そのあと順番にお風呂に入って、懐かしい話や互いの近況などを話し合ううちにいい時間になったのでそれぞれ部屋に戻った。

一応ハンガリーも自分の部屋を用意してもらっていたのだが、まぁハンガリーも彼も子供ではない。
まぁきっと同居人の誰もが予想していたように彼の部屋に泊まった。

……それからまぁきっと同居人の誰もが予想していたようにいろいろして、そのいろいろが終わったのが2時前くらいだったはずなので
まだ2時間も経っていないようだ。

『…まだまだ早い…寝よう』

ハンガリーは時計をベッドサイドに戻し、ころんと壁の方を向くように寝返りを打って、再び目を閉じた。


と ほぼ同時にどこかへ行っていた恋人が戻ってきた。
ベッドに戻るために捲られた布団の隙間から入った外の空気が、裸の背中に冷たかった。

「……ハンガリー?」
さっきと変わった寝姿勢に気付いたのか、
冷たい空気にぴくりとわずかに反応したのを見つけたのか、
あるいはそんなことはどうでもよかったのか、
恋人はハンガリーに呼び掛けてきた。
「起きているのですか?」

「いいえ、寝ています」
ハンガリーはちょっとふざけて、真面目な声を作って答えてみた。

「起きてるじゃないですか」
クスッと軽く笑いながらの彼の声に、ハンガリーはしまった、と思った。

寝返り、打つんじゃなかった。
普段あんまり感情を顔に出すことをしない彼の、貴重な笑顔を見逃してしまった。

「…ハンガリー」
「…なんですかぁ」
彼の声にだんだんと寝起きの頭がはっきりしていく。
彼の手がハンガリーの腰元に延びてきて、くいっと体を抱き寄せられた。
「ねぇ…ハンガリー」
「だからなんですか?」
ハンガリーはわざと気付いていないような口振りで尋ねた。

まぁ、気付いている。
何度も言うようにハンガリーは子供ではないし、ずいぶん前に背中の後ろの彼に初めてを捧げてから、もう幾度と経験してきた。
お尻辺りに当てられている、彼の体の一部の感触の意味も知っていた。

「…ましょうよ」
「えっ?」
これは本当に聞き取れなかった。
彼ははぁ、とひとつため息をついて、繰り返した。

「しましょうよ」
フフっと笑いがこぼれるのを、ハンガリーは抑えられなかった。
いつも冷静な彼が照れているのが背中越しに伝わってくる。

もっと見たい。
私にしか見せないところ、もっとしりたい。

「なにをですかぁ?」
そんな気持ちがハンガリーにそう言わせた。
照れる彼が見たい。しりたい。
背中越しで見えないはずなのに
うっ、と一瞬詰まってしまった彼の様子が伝わってくる。

「…あなたがそんなに意地悪だったなんて知りませんでしたよ…」
背中にぽすん、と彼の頭がもたれ掛かる。
ちょっと悪ノリしすぎたかな、とも思ったがその彼の行動にハンガリーは禿げ上がるほど萌え…いや、すごくときめいた。

「だから………その」
「…ふふっ」
ダメだ、どうしても笑いが漏れてしまう。
「そーのー…」
「なんですか?ふふふっ」
「……解ってるでしょうあなた!」
「えぇー!分っかりませぇん!」
「全く…」
腰元の彼の手に少し力がこもって、また自分の体が引き寄せられた。
距離が近くなった分彼の一部の感触がよりリアルになってしまって、なんだかまた笑いが漏れた。


「だから!あのー…、セッ…クス……を、し…ましょうよ。…もう一回。」
それを聞いたハンガリーはふふふふっと笑って、彼の方にころんっと向き直った。

「よく言えました」
彼の口元にあるやたら色っぽいホクロにチュっとキスしてみた。
軽いキスだったのになぜかピクッ!と過剰に反応した彼をちょっと不審に思ったけど、

……その後すぐにまぁ皆の想像通りの行動に突入したので、
あまり深くは、考えなかった。





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[ハンガリー][オーストリア]

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