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 〜海の悪魔〜



「ぺごあぁぁぁぁぁぁ!! ダンボールから出せですよぉぉぉっ!!」
「ふざけんな! ほら、とっとと帰るぞ」
国際会議にて、いつも繰り返されるシーランドとイギリスの兄弟喧嘩。
毎回すぎて、一部のちっちゃい子好き以外には、軽くスルーされている恒例行事。

「ほほえましいなぁ〜」
「そうねぇ〜」
すでにひねてしまった子分と、いつの間にか黒くなってしまった弟を持つ、二人の男女が目を細めていた。
「昔は可愛かったんやけどなぁ。まぁ、今でもひねたとこが可愛いけどな。お、中々ええパンチやな」
「いいなぁ。スペインちゃんは。ちゃんと独り立ちしてて。
ロシアちゃんったら、寂しがりやだから、また皆をおうちに入れたがってて」
大きなため息をつく、同じく大きな胸がドドイーンと揺れた。
その胸の揺れに目を奪われない男はいない。
子分LOVEなスペインも例外ではない。さりげなく肩に手を伸ばし……
「ぴぎゃぁぁぁっ! ウクライナおねーちゃん助けろですよ〜」

ばふぉぉぉん

「あはっ、シー君、可愛いねぇ」
大きな胸に飛び込んできたシーランドを、しっかりと抱きしめてあげる。
小さな子の体温は温かく、少しだけ心が安らぐ。
だが、彼女とは逆に、心落ち着かない者もいる。
「あー、うん、かわええなぁ」
棒読みのスペイン。行き場を失くした手が宙を彷徨っていた。
彼女の胸に抱きついたまま、イギリスに舌を出す。
さすがにそんな状態では手が出せないのか、歯軋りをし、シーランドをにらみつけ、イギリスは立ち去った。

「ほら、イギリスちゃんはいっちゃったよ。ね」
頭を撫でると、気持ちよさそうに目を細める姿も可愛らしい。
懐かしい感覚に、彼女はシーランドを更に抱きしめる。
「えへへ、ウクライナおねーちゃん大好きですよ」
「ふふっ、私も好きだよ。シー君」
姉と弟のような和やかな雰囲気に、下心があったスペインは疎外感を感じ、そそくさと退散する。

それからなんとなく、シーランドを膝にのせ、いろいろな話に華を咲かせた。
懐いてくれるシーランドがとても可愛くて、愛おしくて、少しだけ懐かしくて、話題は尽きそうにない。
だが、そろそろ帰らなければいけない時間だ。
「ごめんね。そろそろ私帰らないと……」
「ダメです! あ、そうですよ。シー君のおうちに遊びにくるですよ!」
きらきらした瞳でねだられたら、断ることなどできないだろう。
そもそも、断る気もなかった。もう少しだけ彼と話していたかったから。
「じゃ、お邪魔させてもらおうかな」
「やったーです! じゃ、イギリスの野郎のヘリコプターをパチって、連れて行くですよ」
膝から飛び降りて、駆け出していく彼の姿に、彼女は優しい瞳で見送った。


ふわふわと体が揺れる感触。

夢の中なのか、それとも海の上なのか。心地よい揺れに、彼女は身をゆだねた。
頭がぼーっとする。シーランドとお茶をして、話し込んで……それから。
なんでこんな状況なのか、考えようとするが思考が追いつかない。
少しだけ肌寒い気もするか、体の奥底は熱い。

重い瞼を開けてみれば、目の前に広がるのは青い空。
「えーと……ここ、おうちじゃないよね」

ぼんやりと空を眺め、目にかかる髪を払いのけようと手を動かそうとしたが。
「あ、あれぇ?」
腕は鎖のようなもので縛られ、動きが取れそうにない。
足を動かしてみるが、結果は同じ。金属音がして、動かない。

「んと……これ、どうしようかな」
こんな状況でも、妙に冷静な……というよりは、思考が追いつかないだけかもしれない。
外れないかと、少しだけ動かしもしたが、無駄な足掻きだった。

「……まぁ、いいか。太陽温かいし」
自分の家ならば凍死する可能性もあるため、必死にもなるが、こんな温暖な環境で凍死はありえないだろう。
うまくいけば誰かが助けに来てくれる。もし、こなくても潮風で金属はいつか腐食するし、とお気楽に考える。
「うーん……でもご飯どうしようかな。お魚ならいそうだけど、さすがに飛び込んではくれないだろうし」
どこかずれた心配をし始める彼女。さすがというべきか。

「あ、起きたですか。ウクライナおねーちゃん」
頭の上から聞こえてきたのは、先ほどまで楽しく会話していたはずのシーランド。
朗らかな声なのだが、何故か背筋に冷たいものが走る。
その冷たいものは気のせいだといいきかせ、彼女は微笑む。
「あ、よかった。シー君、この鎖離してくれないかな?」

彼女を覗き込み、彼も微笑を返す。
「いやですよ。折角、ウクライナおねーちゃんが手に入ったんだし、楽しませてもらうですよ」
発言に、一瞬だけ思考回路が停止した。
「えっと……ちょっと話が見えないんだけ……んふぅ」
唇が重なる。舌が彼女の唇を執拗に拭い、吸い上げ、じっくりと中に進入してくる。
口内を悪戯にかき回し、逃げる舌を押さえつけ絡め、舌の感触を楽しむ。
唇を離すと、彼女は大きく息をする。その瞬間を狙って、もう一度唇を奪う。
口の中に唾液が注ぎ込まれる。飲み込めない唾液が、口の端を伝って、地面にしみを作り上げた。

「ははっ。やっぱおねーちゃんのキス美味しいです。
でも、中はもっと美味しいですよね」

無垢な笑み。しかし、どこか恐ろしい笑み。どこかでこの微笑みを見たことがあると、ぼんやりとした頭で考え……答えを思い出す。
長年一緒に暮らしていた可愛らしい弟、ロシアの微笑みと類似しているのだ。


「シー君、こんな事…ダメ…ぁっ」
ブラウスの上から、小さな手が胸をもみしだく。ボタンの隙間から、手が入り込み、ブラの中まで進入される。
片手でボタンを器用にはずし、前をはだける。胸だけが外気にさらされ、熱が高まる。

「やっぱりおねーちゃんのおっはいは柔らかで気持ちいいですよ。
こんないいの独り占めしてだなんて、ロシアの野郎許せませんです」
「ロシアちゃんとはそんな事……ひゃっ」
ブラがおろされ、胸の突起を指で挟まれる。ぐりぐりとしごかれ、更に硬度が増す。
口に含まれ、吸い上げられ、胸全体を舌でじっくりと攻められる。

「嘘ですよ。ロシアの野郎と、こんな事してたですよね。
おねーちゃん、よがり声をあげ、あの野郎を受け入れたんですよね。
だから、こんなにおっぱいが大きくなったんですよね」
無垢の中に溢れ出す黒い狂気。可愛らしい笑みで、胸を攻める姿は、背徳的で。
弟のような彼に犯されてしまうかと思うと、恐怖とともに、微かな期待が胸の中で湧き出てくる。

「ねぇ、シー君のも気持ちよくしてくださいです」
半ズボンを下ろし、イチモツを出そうとする行動を見せたので、彼女は顔を逸らし、目をぎゅっとつぶった。
「あれー、何で目つぶるですか。しっかりと見てくれないとつまらないですよ」
頬にあたる生暖かな感触。押し付けているという事はわかっていたが、抵抗はできやしない。

「しょうがないです。ほら、口開けてくださいですよ」
顔を押さえつけられ、口をこじ開けられた。胸を寄せ、谷間を作り上げ、そこにイチモツを差し込む。
身体に似合わぬ大きさに、谷間を通り抜け、口の中まで進入してきた。
「んぐっ……やぁ、うぅ」
口の中に微かなしょっぱさが広がる。唾液が潤滑油となり、濡れた音をたて、ピストン運動が繰り返させる。

「ふぁ、やっぱりおっきなおっぱいは気持ちいいですよ。
えっちなおっぱいがシー君のおちんちんを挟んで、むにむに形を変えて。
おねーちゃんも気持ちよさそうな顔ですっごくえっちぃですよ」

彼女は、襲ってくる快楽に耐え切れずに目を開けてしまった。
目の前に広がるのは少年らしい笑顔で、腰を動かす姿。胸を押しのけて、口の中に入ってくるイチモツ。
「あ、やっと目開けましたですね。
じゃ、シー君のおちんちんをもっともっと気持ちよくしてくれますか」
にこやかに笑うと、手にしていた鍵で、彼女を拘束していた鎖をはずした。
拘束がはずされ、ほっとする彼女。そして、すぐに逃走を試みようとするが

「あ、逃げようとしてもダメですよ。ここはシー君のおうちです。
ヘリコプターじゃないと逃げられないです。
……もし逃げたら」

手をあげ、ある方向を指し示した。そこには監視台で座り込む二人の男。
「あの二人に協力してもらって、おねーちゃんをたっぷり可愛がってもらうですよ。
よかったですね。あの二人、しばらく女の子と遊んでいないから、せーえきたっぷりたまってるですよ」
逃げても地獄、逃げられなくても地獄。それならば。

彼女は覚悟し、彼のイチモツに手を触れる。
弟であるロシアのモノは何度か見たことはあった。
だが、ほとんどが無理に犯されるようなもので、濡れてもいないのに挿入されることが多々だ。
だから、こんなまじまじと男性のモノを見たことはなかった。
ロシアのモノと比べててもひけはとらない。むしろ、体が小さい分、大きく見えてしまう。

「ほら、早くしゃぶるですよ。えっちなおねーちゃん」
戸惑う彼女を追い詰める声。彼の視線はわざとらしく、二人の男の方に注がれていた。

「……わかった……んっ」
跪き、嫌悪感を押さえ込み、口に含む。拙い動きだが、必死に気持ちよくしようと舌を動かす。
もし、ここで機嫌を損ねたら、更なる恐怖が待っているのだから。

「んふぁ…あぅ……」
「そうそう。上手ですよ」
股間に顔をうずめている彼女の頭に、小さな手が優しく触れる。
さらりとした髪を楽しみながら、慣れぬ行為に必死になっている姿が可愛らしい。
だが、そろそろ待ち構えている男達にもサービスをしなければいけないだろう。

「もういいですよ。ほら、今度は……」
胸元のリボンを解き、白い肌を露にさせた。
サスペンダーを下ろし、ズボンを脱がせた。色気のない白いショーツに少しばかり眉をひそめる。
「寂しい下着ですよ。今度、イギリスのとこから、もっとセクシーなの奪ってくるから、楽しみにしてるです」
手荒くショーツを下ろす。もうすでに愛液で溢れ、銀色の糸を引いていた。

「あっち向いて……ほら、シー君の警備員に見せ付けるです。
シー君とおねーちゃんのえっちな姿を」
後ろから腰を支え、濡れそぼった秘部へとイチモツを挿入する。彼女の反応なんて気にせずに。
中に入ってくる感触と、男達の熱い視線。その二つの刺激は、彼女の身体を鋭敏にする。

「ひゃっ……やぁ、やだよぉ……はぁ…シー君、やめてぇ」
言葉は抵抗して見せても、身体はもう従順だ。
彼の手の動きに反応し声を上げ、貫かれる感覚に身体を震わせる。
大きな胸は、男達にも良く見えることだろう。上下に震えるたびに、男達もなにやら動く。
耳元に口を近づけ、息を吹き込む。
「ほら、おねーちゃんのおっぱいとおまんこをおかずにしちゃってるですよ。
臭いおちんちんがおねーちゃんを汚しているように想像してるです。
もっともっとえっちな姿みせてあげてくださいですよ」
「やぁ……ひぃ…ん…シー…くぅん、そんないじめちゃ……ひゃっ」
「ほら、そろそろイくのかな? えっちなおねーちゃんですね」
更に早まる彼の動きに、彼女は大きく声をあげ……

「やぁっ! もうダメ! クるクるよぉ! 何かくるぅぅっ!」
びくっと身体を大きく震わせ、力が抜ける。
その数秒後に、腰を打ち付けると、中に征服の証を吐き出した。
小さな体のどこに詰まっていたのかと思えるほどの精液が、中に注ぎ込まれる。

――終わった。解放される――

絶頂の余韻に浸りながらも、解放されるであろうという希望に安堵のため息を一つ。
だが……

「もう一回戦いくですよ。そうですね。今度はあの二人もご褒美あげるですよ
よかったですね。えっちなおねーちゃん」

無垢な悪魔が残酷な宣言をする。

絶望に叩き込まれた彼女の泣き声が、海に響きわたり……


――今度はあのイギリスの野郎の玩具の、セーシェルおねーちゃんでもいただくとするですか――
快楽に落ちきったウクライナを犯しながら、ぼんやりとシーランドはそう考えたのだった。




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