元保護者達の愛の再教育〜イントロ編
赤提灯揺れるとある居酒屋の座敷で変な外人集団が大酒をかっ喰らいクダを巻きまくっている。
話の内容は娘(のようなもの)のエロエロっぷりについて嘆いているというのが感じで、店内の客も他人事ではないように感じていた。
「ふう、なんでウチの娘達はあんなにエロエロになってしまったあるのか…何処でまちがったあるかねえ…ぐすん」
中国が泡盛のツボを口につけ呟く。
「なあ、中国…俺何処でドイツにハンガリーがやられたのがわかんねぇんだよなあ…貴族のやろう、手ぇだしてなかったのかねえ…
ハンガリーに魅力が無ぇ訳ねえのに…はっ!ロリコン!?オーストリアロリコン!?貧乳派か!リヒテンシュタイン位じゃねえと勃たねえのか??」
焼酎をかっぱかっぱ呑みながらトルコが叫んでいるとフランスが
「まあそれも真実かもしれないから世界のエロ大使はオーストリアに譲るわ…けどウチのセーシェル、一回キチンとお仕置きしないと駄目かねえ…」
「…ウクライナもいい加減にせんと…いげね。…喰ってねえの探す方が難しいって…はああああ…どんなんダベ??」
そういって肩を落とすスウェーデンにフランスはすでに30本目の熱燗を注ぐ。自分も大吟醸を瓶ごと呑む。
「台湾さん、可愛い顔してアジア総なめですよ、総なめ。皆穴兄弟ですよはははははっはははっはははあっははっっっ」
「それを言うなら世界総穴兄弟あるよ。どこぞのスラブ娘や騎馬民族のおかげで。何言ってるあるか、この弟は。」
と一升瓶抱えて壊れる日本に中国は突っ込む。そのセリフでスウェーデンとトルコが崩れ去った。
もうただカオス。
そこに店主が座敷にやって来た。
「皆さん…大変お嬢さんに苦労なさっているようですなあ。」
店主がしみじみと5人に語りかける。
「そこにお見受けするのは日本さんでいらっしゃいますね?たいした店でもないのに来て下さってありがとうございます。」
「え?あ、ああ」
深々と頭を下げる店主に日本も慌てて頭を下げる。
「自分も娘を持つ身、皆様方の気苦労、よ〜〜〜〜〜〜く解ります!!」
店主がボンと自分の胸を叩く。
「ここは自分も協力させて頂きましょう、実は娘の経営するビストロ風居酒屋にあなた方のお嬢さんが今ご来店頂いたと娘から連絡がありまして…」
「?なんでそんな事が解ったんだ?」
フランスが突っ込む。
「まあそれは蛇の道は蛇ってやつですよ。フランスさん、店主、それで?」
正気に返った日本が店主に尋ねる。
「場所はお教えいたしますんで、その後は貴方樣方のお好きにして下さい。」
「…もっかい…躾しなおせってコトか?」
スウェーデンが低く呟くと店主がにやりと笑う。
「あとはこちらは自分からの差し入れです。これ喰って、呑んで…頑張っておくんなさい!」
と、5人の前に並べられたのはスッポン料理フルコース。
グラグラと煮立つスッポン鍋とスッポンの生き血のワイン割り…その他諸々のスッポン料理。
トルコが店主に尋ねた。
「これって精力増強料理…だよな?」
にんまりと笑う店主。
ごくりと5人は唾を飲む。
店主が去った座敷でスッポン鍋を前に5人は向かい合う。
「…やっぱ、あの娘どもはもっかい躾し直さねえと駄目だな、節度ってもんを大人が教えこまねえといけねえ。」
トルコがそう言うとフランスも頷き続く。
「セーシェルが変態共にやられっぱなしつーのも許せないしね、お兄さんの魅力を教え込まないとだめだろう?」
「…んだ…ほっといた俺にも責任はあるかもしれんが、あそこまで節操がないのは…許せねえ…」
スウェーデンも同調する。
「なら…行くあるか。」
中国が生き血のグラスを掲げると皆も一様にグラスを取る。
「行きましょう!もう一度、我が手に彼女を!!自分好みの娘よ再び!!!」
日本が叫ぶと同時に全員一気にグラスを飲み干し、スッポン料理に食らいついた。
所変わってコ洒落たビストロ風居酒屋。
女性各国はきゃあきゃあいいながら料理をつつき話に華が咲いていた。
「え?じゃベルギーは今は一応スペインさんなの?」
「ん〜まあ…腐れ縁楽やし。でもな〜たま〜にロマーノもフランスもつまみ食いしてる。ロマーノ可愛いんさ♪」
「ウクライナさんは一応誰って訳じゃないのですよ…ね?」
「本命はいないなあ〜アメリカちゃんもH友達だし〜基本、お金?」
「うわーいろんな人が悶死しそうw、セーシェルさんは一応…彼氏ありですよね?」
「あの変態眉毛…うわ!メールに『早く帰ってこい帰ってこい帰って(以下ry…』…死ね!!って返信!」
「あ!兄さんから!ちっ、リトアニアからか…削除っと。アドレス変えないと駄目だな…」
「あ、タバコ吸っていい?リヒちゃん、時間大丈夫?」
「ええ、兄さまもドイツ様もたまには私の気持ちを味わえばよろしいかと。ベトナム様のスタイル維持の仕方教えて頂きたいですわ。
すらっとしててとてもお美しいですわ…お姉様って呼ばせて頂きたいくらい…」
「あ、うちもそれ聞きたい!!」
「そんなの簡単だよねえ?ハンガリー?」
「え?なんであたし?」
「食べても、きちんと消費したらいいんでしょ?いいセックスは熱量消費がいいって言ってたじゃん。
それ聞いて心底あんたがうらやましかったね。いいHしてるんだなあって。」
「う〜ん、それでも私は痩せないなあ。」
「姉さんは食い過ぎ。」
女子の歓談は続く。
そしてその部屋の前にゆらりと現れる5つの影。
あまりの楽しさに歴戦の女戦士達も外の殺気に気付いていないようだ。
「…行くあるよ?用意は宜しいあるか?」
問いかける中国に無言でうなずく4人。
それと同時にバチンと部屋の電気が落ちる。
パニックになる部屋。
5人はその中で冷静に任務を遂行する。
まずは催眠ガス入の手榴弾を部屋に投げ込む。
眠ったのを確認して目標5人を奪取。
数十分後一番始めに目覚めたベルギーが気付く…
「…?ハンガリーどこ?居らんよ?え、ベトナムもおらん?え??」
「姉さん…いない?台湾もいない!」
「セーシェルさんもいらっしゃりません!!」
「えええええええ!!!!???誘…拐!!??」
−−−続く−−−