■ 願い事の代償 ■ |
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[第一部] [第二部] [第三部] [第四部] [第五部] [第六部] [第七部] [第八部] [あとがき] |
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その娘は知らない。信じても決して叶わない願いがある事を。
願いを信じ、努力すれば叶うと信じている…愚かで哀れな娘…愛原花織は。
彼女はいつか太助と結ばれる事を夢に見て、今日も信じ続ける。
願いはきっと叶うから。
信じる事は自由だから。
挫けそうな自分にそう言い聞かせながら微かな希望にすがる…
その娘は知らない。希望にすがり、努力すればするほど、その願いが叶わない事を知った時の絶望や苦しみが大きくなる事を…
第一部 [真実]
(七梨先輩が私を好きになってくれたら…わたしはもう天にものぼる気分なんです。)
(今はまだ見えない空の上に私の理想の花園がきっとあると信じることは自由だよね。)
それは、皆で行った秋穂温泉の帰りに思った、いや自分に言い聞かせたこと。
温泉で私は勝負とばかりに張り切り、先輩に振り向いてもらう為に占いの通りに頑張りました。
でも、その頑張りも皆の邪魔などがあり、結局、駄目でした。でも次がある。と私は望みを捨てなかったんです。
私はそうする他に選択肢がありませんでした。諦めたらそこで終ってしまうから。だから私は信じ続けたんです。
先輩のことしか考えてなかったから。愚かにも先輩と結ばれる日を夢見みながら信じたんです。
でも――。もう、それもいいんです。私はあの日に知ってしまったから。
決して私が先輩と結ばれる事がない事を。願いが叶わない事を。
この、胸が張り裂けんばかりに感じる愛情も、気が狂いそうなほどの想いも決して先輩には届かないことを。
第二部 [目撃]
温泉から帰ってきてしばらく経ったあの日、思い出したくもないあの日。
その日に私は知ったんです。先輩と結ばれるという願いが叶わない事を。
その日…私は補習を受けていました。先輩のことに夢中で全く勉強してなかったから先生に残されたんです。
でも、私は補習が辛くはありませんでした。先輩の事で頭がいっぱいだったからです。
そして、補習が終わり、私は帰ろうと思い荷物を持って廊下に出ました。
その時、私は昼休みに学校の屋上にある忘れ物をした事を思い出しました。
今から思うとそれがいけなかったんです。思い出さなければ私は何も知らないで幸せだったでしょう。
それで、私は忘れ物のある屋上へと急ぎました。
とんとんと階段を上り、屋上の重いドアを開けた時、私は見てしまいました。
そこでは、シャオ先輩と七梨先輩がHをしてたんです。
二人は私が見ていることにも気付かずにお互いを求め合っていました。
お互いの性器を舐めあい、シックスナインっていうんですか?その体勢で絡み合っていたんです。
お互いの名を呼び合いながら、好きだ、愛してる、など恥ずかしげもなく言い合っていました。
二人とも幸せそうにお互いの愛を確かめ合っていました。
それを見た瞬間、私は混乱して何がなんだかわかりませんでした。
私はいままで、シャオ先輩と七梨先輩の関係がここまで進んでるなんて知りませんでした。
それにまさかこんな所で、Hをしているとも思っていませんでした。
でも、それでもしばらくすると私は落ち着きを取り戻していました。
それで、やっと二人のしている行為を理解したんです。
それから…私はたぶんその場から全力で逃げていたと思います。
あまりに信じがたい、受け入れがたい事だったので、私は現実から逃避したかったんだと思います。
第三部 [絶望]
それから…家への帰り道は覚えていません。とにかく、次に私が気が付くと自分の部屋のベッドで泣いていたんです。
たぶん家に帰って二時間くらいは泣いていたと思います。
その日は両親が出掛けていたのでよく覚えてないです。
とにかく、ベッドでいっぱい泣いて、私は、少しだけ落ち着きました。
そして私はベッドに擦りつけていた顔を起こして自分の見たことを思い出し、考え始めました。
思い出せば出すほど私は辛くなりました。七梨先輩は幸せそうにシャオ先輩とHしていました。
それは、当の本人達は幸せだったかもしれません。しかし、私にとってはこの上がないほど残酷な光景でした。
私のやって来た努力。信じていた願い。先輩への愛情。それらが全部、否定されました。
そして、それらが否定される事は私にとって自分自身を否定されることでした。
それでも、私が強ければ、例えば私がルーアン先生ぐらい強い女ならそれでも、耐えることが出来たと思います。
でも、私はなにも知らなかったし、強くもなかったので、自分自身を否定された私は…
たぶんあの時は冷静な思考なんて出来なかったから、だから私は訳がわからず錯乱していました。
私は、シャオ先輩を恨みました。七梨先輩も恨みました。
シャオ先輩はどうして私から七梨先輩を奪っていくんだろう。…私、何か悪い事しましたか…
どうして、七梨先輩は私のこと見てくれないんだろう。私…なにか悪いところでもありましたか…
ただ、自分の夢を信じて、それに向かって努力して、辛い思いもいっぱいして…でも先輩の事が好きで…
それはいけない事ですか?叶わない夢なんですか?私はどうすればいいのだろう…
諦めればいいの…?出来ない。そんな事。私は先輩の事を諦める事が出来ない。なによりも先輩が好きだから。
そのとき、ふと部屋の隅にあった鏡に目が行きました。
鏡には、泣いている自分が、映っていました。
私がもし、シャオ先輩なら…七梨先輩は私のことを見てくれるのかな。そう思いました。
混乱していたとはいえ私は馬鹿なことを考えました。その馬鹿な考えは私の激情に火をつけました。
嫉妬、絶望、憎悪、羨望、疎み、愛情、殺意、破滅願望、自殺衝動、
といった感情がごちゃ混ぜになって、私の中にありました。
どうして私は七梨先輩に振り向いてもらえないんだろう…それは私がシャオ先輩じゃないから。
シャオ先輩じゃない私には価値がないから。だから振り向いてくれない。そう考えてしまいました。
次の瞬間。私は、自分の映った鏡になにやら訳のわからないことを叫び、自分の着ていた制服をビリビリと破り捨てました。
身に纏っていた全てを剥ぎ取り、私は裸になりました。乱暴に破いたので、肌を爪で引っ掻いて血が出ていました。
でも、痛くはなかったです。心の方がもっと痛かったから。
そして、裸になった自分が映る鏡を見ました。
まだ、発育途中の膨らみの中途半端な胸。少し、申し訳程度に毛の生えたあそこ。まだ女としては未成熟な私の身体。
もうその時は、私の持っている個性やら身体の特徴など自分の全てに劣等感を感じました。
私が、私であって、こんな身体をしているから私は、先輩と結ばれなかった。こんな身体はいらない。そう思いました。
そして私は嫌な自分の映っている鏡を素手で叩き割りました。
がっしゃーん。と派手な音がして鏡が割れました。鋭い痛みがして鏡の破片で私の手は血だらけでした。
うふふふふと笑っていました。今の血だらけな私なら先輩は構ってくれるかな。でも、私なんか構ってはもらえないか。
うふ、あははは…馬鹿な私。いつも先輩は私なんかよりシャオ先輩を見ていたのに。あははは、馬鹿。馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿…
何にも知らなかった私。ピエロだった私。そして先輩に見てもらえない、そんな自分が嫌いな私。でもそれも終わり。
すべて終わり。どうして…?私がいなくなるから。うふふふ、そして、天国で七梨先輩と幸せになるの。
(でも今はまだ見えない空の上に私の理想の花園がきっとあると信じることは自由だよね。)
(七梨先輩が私を好きになってくれたら…わたしはもう天にものぼる気分なんです。)
いつか私が言った言葉。それらは違った。二人だけの楽園ではなく天国で、天にのぼるのは気持ちではなくて、昇るのは私。
うふふ、あはははは…不気味に笑いつづける私。せんぱあ〜〜〜い。わたしのこときらいですか〜〜〜?ぽつりと呟く。
嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌いきらいきらいきらいキライキライ。自分が嫌い…
ふっふふ、うふふふ。でもいいの…私はもうすぐ消えるから。うふっふははは、消えちゃうの…呟く。
そして先輩と一緒に幸せになるの。先輩のことが大好きだから。すきで〜〜〜す。せんぱい…また呟く。
そして、しばらくぼーとした後。多分このときは今までの先輩との思い出やら家族のことを考えていたと思います。
ああ…私はこれで先輩と一緒になれるんだ…そう思って私は手頃な大きさの鏡のかけらを手に取り…ここで私の意識は途切れました。
第四部 [価値]
私が目を覚ましたのは、病院のベッドの上でした。私は死ねませんでした。
なんでも私の狂った叫び声とガラスの割れる音を聞いた隣の家の人が警察と救急車を呼んだらしいです。
目を覚ました私が初めに見たのは心配そうな両親の顔でした。
私が目を開けると両親は驚いて病院の先生を呼びに飛んでいきました。
しばらくして、先生が来て私に何かいろいろな事をして、私に話しかけました。たぶん何かの検査をしていたんだと思います。
そんな事があってから、しばらく経ちました。時間の事なんてもうどうでも良かったので、どれぐらいかは分かりません。
私の傷が少し癒えて、話ができるようになった頃です。警察の人とかが来て、私に色々聞きました。
私が発見された時、裸で血まみれだったので、事件ではないかと思ったのでしょう。
誰かが私を襲った?それも良かったかも知れないと思いました。
先輩に見てもらえない私には価値なんてない…どこかの薄汚い男たちの慰み物こそ相応しいんだ。ごめんね。パパ、ママ。と思いました。
それから、またしばらくして、皆がお見舞いに来てくれました。野村先輩や他の皆がいました。
私の七梨先輩もいました。でも隣にはシャオ先輩がいました。
私は、そんな皆に向かって
「みんな。ありがとう。でも、私なんかに構わなくてもいいんですよ。わたしなんて…」
って言ったそうです。ママが慌てて、この子はまだ混乱しているからと言って皆に謝りました。
七梨先輩も心配そうに私を見ていましたが、それは上辺だけの事です。私はあの日のことを忘れません。
皆はしばらく、居ましたが辺りが暗くなると「早く良くなってね」といって帰りました。
それからまたしばらくが経ちました。私が傷の治療とリハビリを終えて退院する時が来ました。
皆が家に来て祝ってくれました。七梨先輩や野村先輩やみんなが来てくれました。でもシャオ先輩はやっぱりいました。
いなくてもいいのに。いや…いなければいいのに。私から先輩を奪った奴。許さない。そう思いました。
でも、それを表には出さずに、それから、私はみんなと楽しく過ごしました。
それから、しばらくして私は学校に復帰する事になって、また私の学校生活が始まりました。
ゆかりんも熱美ちゃんもすごく心配していてくれたようで、私が学校に行くと泣きながら抱きついてきました。
わたしは、そんな心配されるほどの価値のある人間ではありません。それでも私は嬉しかったんです。
第五部 [狂気]
それからまた月日が経ちました。
学校での生活はぎくしゃくしてうまくいかなかったんです。
だって私のことをみんなが変わってしまったって言うんです。
以前は明るくて活発だったのに、今は虚ろな目をして不気味な静けさがあるって言うんです。
違うのに。私は気付いただけ。自分の愚かさや自分の存在の無意味さに。そして馬鹿馬鹿しくなった。それだけの事なのに。
ゆかりんや熱美ちゃんも「花織は変わったね。」といって私から離れて行きました。
私は一人ぼっちになってしまいました。
私は少し悲しかったけど、これでいいんです。だって私は――。
そんなある日。七梨先輩が一人で私の家に来たんです。私は自分の身も忘れてはしゃぎました。
だって大好きな先輩がわたしの家に来るんですよ。でも、後から聞いたんですけど、
この時先輩は私が自殺を図った原因を知ってもう自殺をしないようにって言いに来たらしいんです。
そんな事を知らずに私は喜んで、先輩を手放すまいと必死に頑張りました。先輩の好きなものを用意して、
先輩の為にできる限りの事をしました。でも…そんな私に先輩はこう言いました。
「ご、ごめん。愛原。俺は、シャオの事が好きだから。」
ひどいと思いませんか。一生懸命好きな人に尽くしている女の子にこんな事を言うなんて。
で、その言葉が、私の中に在った嫌な思い出を引っ張りだしたんです。
私は辛くて辛くて、堪りませんでした。それで私の心はまた狂いだしたんです。
(ご、ごめん。愛原。俺は、シャオの事が好きだから)
七梨先輩はやっぱりシャオ先輩のことを見ていました。やっぱり私のことなんて見ていなかったんです。
私がシャオ先輩ならこんなこんな思いをしなくてもいいのに。どうして私は、私なの?
またしても私は考えてはいけない方に考えを進めてしまいました。
「先輩…もし私がシャオ先輩なら私のことを見てくれますか?」
こう私は呟きました。先輩は困ってしまって何も言いませんでした。
「先輩…わ、私じゃ、駄目なんですよね。私なんか。」
先輩は何も言ってくれませんでした。嘘でもいいから「そんな事ないよ」って言って欲しかったです。
私は、なにも言ってくれない先輩に怒りを覚えました。そしてどんどん自暴自棄になっていきました。
「…そうですよね。…だめですよね。私なんか…。先輩…ずっと前、学校の屋上でシャオ先輩とHしていたでしょう。」
それを聞いて先輩はとてもびっくりして、こう言いました。
「み、見ていたのか。でも、見たならわかっただろう。諦めてくれよ。」
ひどいです先輩。その言葉は私にとっては死刑宣告をされたようなものでした。
「…どうして!私の…何がいけないの!この身体?それとも私が、私だから私の存在そのものがいけないの…?」
私はまたビリビリと着ていた服を破りました。今度は鏡に向かってではなく、先輩に向かって。
そして産まれたままの姿になった私は自分の身体を傷つけようとしました。
なんでもいい。私は私であること、先輩に見て貰えない自分が嫌だったから、だから傷つけようとしたんです。以前と同じ様に。
でも、今回は、自分を傷つけると先輩が見てくれるかも、といった期待も在ったと思います。
先輩は私を止めてくれました。「こんな事やめてくれ」って言ってくれました。すごく嬉しかったです。
「抱いて…先輩。お願い。私のこと好きじゃなくてもいいから。」
調子に乗った私はこんな事を口走りました。でも、そこで先輩が私を抱いていてくれれば私は諦めがついたかもしれません。
「ご、ごめん愛原。やっぱり俺は…」
残酷な一言でした。そして私は次の瞬間。先輩の後頭部を何か…よく覚えてないけど何かで殴って気絶させたんです。
「先輩…私…だめかな。一度…試してみて。」
気絶した先輩にうすく微笑みかけながら裸の私はこう言いました。
第六部 [成就]
私は先輩を殴った後、裸にしてベッドに縛り付けました。きちんと目隠しと猿轡の代わりになるのも用意していました。
服を脱がせるのに時間が掛かりました。だって私は普通の女の子ですから、男の人の裸なんて恥ずかしいじゃないですか。
縛り上げて私はしばらく先輩の裸を、言うなら先輩のあそこを見ていました。
それはまだ勃起してなかったから可愛らしい大きさでした。
「うふふ、先輩…私がシテあげます。」
私は先輩の小さなちんちんを手で刺激しながら先をぺろぺろと舐めました。
それを続けるうちに先輩のちんちんがとても大きくなりました。私の手には納まりきりませんでした。
それでも、私は根元を擦りながら先の…亀頭っていうんですか?その部分を舐めていきました。
先輩の匂いや先輩の味がして、とってもおいしかったです。もっともっと舐めました。
そうしている内に先輩が目を覚ましたみたいで、なにかを言いながら暴れだしました。
可愛い先輩。私はこう思いました。子供のようにはしゃぐ先輩が微笑ましかったからです。
でも、それは違ったんです。先輩は、はしゃいでいたのではなく、もがいていたらしいんです。
どうしてそんな事がわからなかったんでしょうか。とにかくあの時の思考は普通ではありませんでした。
私は先輩の耳元で優しく呟きました。
「先輩。私を試してみてください。私の身体…きっと気に入ってもらえますから。」
そう言って私は先輩のちんちんに対する愛撫を続けました。
時々先輩が何かを言いましたが猿轡のおかげで何を言っているのかはわかりませんでした。
愛撫を続けていると先輩のちんちんが、びくん、びくんと痙攣して精液が勢いよく飛び出しました。
それらは、私の顔や胸やらにかかりました。
私は、自分の身体についた先輩の精液を残らず舐め、飲み込みました。先輩のってとってもおいしかったです。
「先輩…どうでした?気持ちよかったでしょう。でももっと気持ちよくしてあげます。」
私は、優しくつぶやいて先輩のちんちんの上に私のあそこを少しずつ沈めていきました。
興奮して少し濡れていたとはいえ、やっぱり初めてだったので、痛かったです。
でも、先輩に嫌われてしまう事はもっと嫌で痛いことだったから我慢できました。
ずぶりずぶりと先輩の上に沈んでいく私のあそこ。
やがて先輩のちんちんは処女膜に達しました。私は恐かったけど一気に腰を落としました。
ぶちりという音と激痛とがして、私のあそこは完全に先輩のちんちんを包み込んでいました。
「う…んっ…!…せ、先輩…どうですか。私の中は?き、気持ちいいでしょう。私…しあわせです。」
破瓜の痛みに耐えながら私は先輩に聞きました。先輩は何かを言いましたが、何かはわかりませんでした。
先輩のちんちんを体内に感じて私は、とても嬉しくなれました。これで先輩と一つになった。そう思ったんです。
私は痛みを我慢して腰を上下に動かし初めました。嫌われたくないから。
「うんっ…せ、先輩。くうっ…。」
やっぱりまだ未成熟な私の身体は男性を受け入れるには早すぎたみたいでした。
でも、私は頑張りつづけました。例え私のあそこが使い物にならなくなっても先輩が気持ちいいならそれでいいって思ったんです。
「先輩!先輩!先輩!先輩!…」
私は呟きつづけながら腰を動かしつづけました。私の頭は先輩のことでいっぱいでした。
「先輩、先輩、先輩、先輩…」
ひたすら呟き腰を動かしました。もう痛みなんか感じませんでした。先輩、先輩、先輩、先輩、先輩、先輩、先輩、先輩、先輩。
それしか考えられなくて。でもそれでよかったんです。私は先輩がなによりも大事だから。
腰を動かすうちに私は自分の中で快楽が、微かですけど生まれてくるのを感じました。
私は嬉しくなりました。先輩を感じることができる。先輩と気持ちよくなれる。そう思って。
私は微かに見つけた快楽を逃がすまいと狂ったように腰を振り続けました。
だんだんと大きくなっていく私の中の快楽。
「先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!先輩!」
私は感じていました。自分の中の先輩が自分に快楽をもたらしてくれた事を。嬉しくて嬉しくれて腰を振り続けました。
そのうち私のなかで何かが来るような気がしました。多分、もうすぐイクのでしょう。そう思った私は、
「先輩!私、イキます。先輩も…一緒に…あううっ!!」
多分それがイクということだと思いました。頭の中が真っ白になって他の事は考えられなくて。とにかく気持ち良かったです。
でも、先輩は一緒にイってくれませんでした。多分私の腰の振りが悪かったのでしょう。そう思った私はイったばかりで、
快楽の余韻の残る中、再び腰を振り始めました。あそこが敏感になっていてあまり力が入りませんでしたが、先輩のためと思い
頑張りました。そしてまた腰を振るうちに先輩がはあはあと息を荒くして、私に向かって何か言っていました。
それが、もうすぐ出してしまうと言っているんだとわかって私は張り切って腰を動かしたんです。
すると私も感じてきてまたイキそうになってきました。これで、二人一緒にいける。そう思い私は快楽を貪りました。
そしてついに。
「んああっ…!いくう…!ああ…!先輩も出して…んあああっ…!な、なかに…あう…熱い。」
私がイって先輩のちんちんを膣壁で締め上げた時、先輩は、私の中に熱いのを放出しました。
もう。嬉しくて、気持ちよくて、何がなんだかわからなかったです。
第七部 [代償]
その後も私は先輩とやり続けました。もう何度イったかわかりません。
そして、何時間か経って、私も満足して、先輩の目隠しと猿轡を外したんです。
すると先輩は、「もう、許してくれ、やめてくれ、愛原…だ、誰か…助けてくれ………シャオ…」と呟きました。
またしてもシャオ。私とセックスをしたばかりなのにシャオの名前を呼ぶ先輩に対し私は怒りで他に何も感じなくなり、
なにやら叫びました。訳がわからずにただ怯える先輩に向かって叫びました。そして先輩の首に私の細い手を絡ませ、締め上げました。
女の力で男を殺す事が出来たのは、私が火事場の馬鹿力を出していたのと、先輩が怯えてあまり抵抗しなかった事があったからでしょう。
しばらく先輩は苦しんだ後、私は先輩の身体から力が抜けていくのを感じました。
「ゴメンネ。先輩。でもこうするしか…こうしないとあなたは私から逃げてシャオ先輩の元に行ってしまうから。」
そんなのは嫌。絶対に嫌。だから…ごめんなさい先輩。きちんと責任はとります。
私はすっかり暗くなった外に出ました。もちろん先輩を担いで。先輩は重たかったけど辛くはなかったです。
どうして?先輩だから。私が誰にも渡すまいと思い、殺してしまった先輩だから。
しばらく歩いて私は学校に着いていました。夜の学校は独特の雰囲気がありました。
私は校舎に入り、屋上に向かいました。私の色々な思い出のある場所。楽しい事。嬉しい事。辛い事。悲しい事。他にも色んな事。
色々な思い出が在りました。私の周りの人たち。パパ。ママ。ゆかりん。熱美ちゃん。出雲さん。野村先輩。他にもいっぱいの人たち。
そして、七梨先輩。みんなとの楽しい思い出を階段を上るたびに、いっぱい思い出していました。
そして、重いドアを開けて屋上に着きました。私は先輩を…死んでしまい力が抜けた七梨先輩を抱えました。
「みんな…いままでありがとう。でも、私はもう――。だからごめんね。さようなら。」
私は飛び降りました。先輩を抱えて。
第八部 [終焉]
翌日。私たちの死体が発見されました。その後の事はわかりません。
そんなこともうどうでもいい事だから。私はただ…先輩と居たいだけ。例えそれが幻でも構わない。
先輩…私の先輩。私だけのことを考え、私だけの側に居て、私だけのもの。先輩。…七梨先輩が居ればそれでいいから。
もう、これで私のお話はおしまいです。
えっ?天国で私は先輩と幸せになれたかって?
…それは、秘密です。でも、ヒントを一つだけ。
願いは叶うんですよ。
いつか私が言った言葉。そう…願いはいつか叶う。たとえ、この世では叶わなくとも…。
[あとがき]
こんばんは。いさりんです。今回の 願い事の代償 はどうでしたか?(Hが少なめでごめんなさいね。)
今回は絶望とは関係なくダーク路線で責めてみました。鬼畜とはまた違った良さがあったでしょう。(次は純愛を書こうかな…)
一途で純粋で初恋の花織ちゃんだからこそ、現実を知った時の壊れぶりはすごいじゃないかなと思ってこんなのを書きました。
しかし…今読み返してみると色々と矛盾している所があるなぁ。直す気ないけど。
私は基本的にこういうのりが大好きで、壊れたキャラを頭の中で量産しております。(妄想)
では、またあいましょう。
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