[禁断のジュース〜日常の中の秘め事〜]
日常の中にこそ快感はある。日常の中、誰にも知られる事無く、非日常の行為を行う。
この秘め事の味を知ってしまったらもうやめる事は出来ない。
このジュースは、心も身体も虜にしてしまうのだ……
私も、このジュースと行為に心を奪われてしまった……。
……ごくり。
騒がしい休み時間の教室の中、私は、紙パックのストローに口をつけ、ジュースを吸い上げる。
どろり濃厚と書かれたその紙パック。
クラスメイト達は、妙な飲み物を飲むいつもの私として写っていない。
だが違う。
その紙パックには、ジュースではなく……
「……っ!」
吸い上げた液体が口内へと流れ込んだとたん、口内にむぁっとした生臭い匂いが広がる。
カルキにも似たその匂いに思わず吐き気を催すが、私はそのままパックの中の液体を吸い続けた。
「……っ……」
どくんっ。
今、誰かが私を見ていた気がする。
教室の中で、皆がそばにいるのに……私は普段と変わりない様子で……精液を飲んでいる。
そう、紙パックの中には、どこの誰のものともわからない精液が入れられているのだ。
のどかやはるなに見つかったらどうしよう。
とてつもなくいやらしくて恥ずかしい事をしている。
色々な思念が心に浮き沈みしては、私の鼓動を早めていく。
「……はっ……ん……」
ツンと鼻を刺す匂いに酔うように軽く声が漏れる。
口の中で、くちゅくちゅと攪拌して、精液の粒々を舌で転がしてみる。
どくっ、どくっ……。
この高鳴る鼓動が誰かに聞かれないだろうか、
私の口から精液の匂いが漏れないだろうか。
そんな考えはますます私を酔わせていく。
「こくっ……っ、ぁんっ……」
喉を鳴らして口の中の精液を全部飲み干した。
濃厚なそれは、喉を犯しながら下っていき、内臓をも犯さんとしているようで……。
「ふぅっ……んっ」
私のパンツの中はもうぐちゃぐちゃに濡れてしまっている。
他人の視線を意識することで研ぎ澄まされた神経が、
あそこの小さなヒクつきすら感じさせている気がする。
「あぁ……ん」
教室で精液を飲んで発情している……。
その異常さを自覚するとますます深みに嵌っていく。
「……っ」
「……ってば」
「夕映……?」
「えぇっ……!?」
不意に掛けられた声。
心臓が文字通り止まったと思うくらいに驚き、
私はのどかの方を見る。
「あっ!?」
「夕映? 何か変だよ?」
ぽかんと開けていた口をあわてて閉じる。
口の中を見られてないだろうか?
精液の滓を見られてないだろうか?
「……何でもないです……」
「な、何でもないって、こんなにフラフラして……
え……ゆ、夕映……!? 何この匂い……」
あぁぁ……精液の匂いがのどかに届いていました。
口内を犯した青臭い匂いが、私の鼻から漏れてた……。
あぁ、あぁぁ……ばれた? ばれちゃったの?
ひくっ。
お腹の奥の子宮が痙攣を起こす。
「あぐ……これは、その……!」
「夕映……それ……何飲んでるの……?」
慌てふためく私は言葉がでない。
あわててストローから離した口からは精液のネバネバがねっとりと一筋の糸を引いている。
「あぁぁっっ……」
言い逃れは無理。私はどうなるの?全部ばれちゃう?変態?
ひくひくっ。
子宮が痙攣を強くしていく。
「ひぐっ!?」
緊張と焦りが極度に達した。
ひくひくひくっ。
私は潰れそうな精神状態の中で、天国を見た。
子宮は痙攣をさらに増すと、快楽をもって、私の脳と身体を蝕んでいく。
「いっ……ひぅっ」
足に力が入らない。
いや、足だけでなく全身。
と、下半身に暖かい感触がジワリと広がった。
それは太腿を伝って、足元へと駆け下りていく。
それと同時に頭の中が真っ白になるような快感が脳を直撃する。
失禁?漏らした?教室で?おしっこ?変態、変態、変態。
「夕映? 夕映っ!?」
心配げに私の身体を支えるのどかの必死な、でもどこか怖がっているような表情に、私は、幾度もなく絶頂を迎え続けた。
[あとがき]
かなり久しぶりの更新。
というわけで今回はネギま。
ちょっと思うところがあって実験的にやってみました。
それでは。
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