宏「そういうわけで、お嬢が待っているからそろそろいくね」 ちとせ「うん。 お嬢ちゃんによろしく言っておいてね」 宏「うん、言っておくよ。 でも、それだとちょっと困ったことになるんだよね」 ちとせ「え?」 宏「お嬢には内緒で来てるからね。   ちとせがよろしくって言ってたって言ったら、   看病を抜け出してきたのがばれちゃうから」 ちとせ「駄目だよ、お兄ちゃん。     お嬢ちゃんのこと大切にしてあげないと」 宏「そうだね。 じゃあ、もう行くよ」 ちとせ「またね、お兄ちゃん」    ・    ・    ・ お嬢「あれ? どこに行ってたの?」 宏「ああ、ちょっと女将さんに頼んでちょっとしたものを食べさせてもらいに行ってたんだ」 お嬢「本当に?」 宏「ああ、本当だよ」 お嬢「嘘ばっかり」 宏「そんなことないよ。 ほんとだって」 お嬢「上に証拠写真があるもん。    どこかでメモリアルヒット踏んでいたもん」