「此処も異常無し……」




マクリール財閥に勤めて早3年。
この作業も日課になりつつある。




ボディガードの私が、このように邸の隅々まで点検するようになったのは……
半年前に起きた事件が切欠だった。




あの忌まわしい夜の事は……今でも忘れられない。



「この私が……遅れを取るとは……っ!」
「ヴィンセント?……どうしたの?」
「はっ!?……姫っ……!!」




人の気配が分からぬほど思考に囚われていたのか?

……それも

姫が側に来るまで分からぬとは……!




「凄い汗……どこか痛いの?」



小さな掌が……

優しく私の手を包み込む。

我知らず、手に力が入っていたらしい。

額からも汗が滲んでいた。




「はっ!何でもありません」
「……そう?」



小首を傾げて見上げてくる、愛らしい瞳を見ていると。
自然と力が抜けていく。




「……はい。私は大丈夫です。ご心配をお掛けしましたね」
「ううん。大丈夫なら良いの」




膝を折り、小さな手を包み込むと。

姫が、にこりと微笑んだ。


その微笑みは陽だまりのごとく……

凍てついていた私の心を、溶かしていった。







守るべき者








3年前、私はジペルディ家に勤めていた。
当初はエドガー様のボディガードだったのだ。



……だが。

エドガー様は自ずと武芸を嗜まれ自信を付けられていかれた。

そして。

エドガー様自身、ボディガードが不要になってしまったのだ。

その後、私はジペルディ家当主オースティン様にマクリール家を紹介された。



マクリール家のハインツ様はオースティン様の兄上にあたられる。

そしてハインツ様と奥様、ルチアナ様との間には幼い双子の子供達がいた。

まだ幼い御子息、御令嬢のボディガードを任じられ……
私は、マクリール家に勤めることに至った。





私の家は騎士の家系で。

過去、名の有る要人を守護し仕えてきた。

そして当然の事ながら。

私も、祖先達と同じ道を歩む事に何の躊躇いも無かった。


……だが、一度。


自分の歩む道に迷いが生じた。




私を……

……一人の人間として。

必要としてくれる人は

この世に……いるのだろうか?……と。




ヴィンセント=アンサラーという、唯の男を……









「姫、今はお昼寝のお時間では?」
「あ……うん、そうだけど……」
「?……どうしました?」


いつも聡明な姫が話し辛そうにしている。

……何か、あったのか?


「あのね……」
「はい?」
「あの……居なかったから……」
「?」


繋いだ小さな手が。

ぎゅっと私の手を握った。



「…ヴィン……セントが……居なかったから……」
「!?」


この小さな姫君は……私を探しに?


私の胸に去来するもの。

それは、くすぐったくも何と甘やかな……


「姫っ……!!」
「きゃっ!!」


小さな身体を……空高く抱き上げた。


「……私は。何処にも行きませんよ?」
「うん……」
「姫を守るのが……私の喜びですから」
「うんっ!」



満面の笑顔で。
私の首に抱き付いてくる。





そして、また。
私の迷いに終止符がうたれるのだ。






「姫は……。いつも、私に答えを下さるんですね」
「え?」






私が。

このヴィンセント=アンサラーが。

守るべき方は姫、唯お一人。

……お一人、なのだと……










「さあ、参りましょう。姫が居ないとカイン様が泣き出してしまいますよ」
「うふふ♪ はぁい」





姫が私の手を必要としなくなるまで。

私は彼女を守り続けるだろう。





……例え彼女の傍らに。

並ぶべき相手が現れたとしても……





私は……

貴女だけの……Vormundschaftlich
(守護者)



 

 






ろ・・・ロリコン?(汗)
ヴィンがロリコンのようになってしまった・・・あわわ(焦)

ま、まぁ、このパラレルに出てくる以上。
彼らは皆、ロリコンのようなもの・・・
だって、パラレルの王女。
設定は幼女なんだもんなぁ〜(爆)

やっと、UP出来た事に内心ホッとしております。
・・・でも。
内容がコレじゃあなぁ・・・(悩)

あ!そうでした。
半年前に起こった事件。
それは!!

・・・何にしましょうか?(滝汗)

 

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