「リオウのヤツ、上手くやってっかな?」




最近、組織に入ったヤマにリオウが廻された。

上層部の話じゃ相当デカイ、ヤマらしい。

このヤマをクリア出来れば幹部になれるって話だ。


余り乗り気じゃないリオウを、オレが宥め賺して向かわせた。

上手くいけば。

オレも幹部になれるらしい。




……へっ。

そんなもん、オレには興味ねぇけどな。

……けどさ。

面白そーだろ?



嫌がるリオウを見んのも楽しぃーし!

……それと。



「この退屈から、オサバラ出来そうじゃん?……ククッ!」




何をやっても、つまらねぇ日常に。

オレはウンザリしてる。


命の取り合いをする時くらいしか、楽しみがねぇんだ。





「……ああ。そうだ」



ヤツに……

リオウに絡んでる時は


「……けっこー楽しめるか?」



クックックッ!




 






双子の情景



 

 





リオウとオレは。

ガキの頃から一緒だった。


……つぅーか。

殆ど、物心がつく頃から。

ずっと、つるんでた。




オレもリオウも親は居なくて。

そんなオレ達が行き着くトコなんて決まってる。


気がつきゃ二人揃って組織の一員。

笑い話にも、なりゃしねぇ。

お決まりのコース……なんてよ。





ま!食っていくには、しゃーねーんだけど。



「さてと!どうすっかな?」



つまらねぇ仕事を終えたオレは街をブラついていた。



「んー……と。…行くか」



オレの足が向かった先は郊外にある住宅地。

それも一際目立つ城のようなデカイ屋敷だ。





冷やかしがてら。
リオウの仕事場、マクリール家を覘いてみることにした。



「さぁ〜て!面白れーことでも起きてっかな?」



デカイ塀を乗り越え、デカイ庭の木に飛び移る。

城みたいな家のセキュリティ。

簡単に入れちまうなんて、どうなってんだ?
……って話だけど。

そこは『蛇の道は蛇』ってね。

色々と細工したワケよ。




「オレも、こういうコトにはマメだねぇ〜……よっと♪」




デカイ庭が見渡せる一番デカイ木の上で。
周りを見下ろす。



「ん?あれは……」



オレの目に飛び込んできたのは二人のガキ。

そう。

ここ、マクリール家の双子だ。

庭の花を摘んでは駆け回ってる。



「へっ……仔犬みてーだな」




そういや、ここの双子は王子とか姫とか呼ばれてるらしい。

いくら金持ちでも、この時代にその呼び名はどうよ〜?って感じだけど。




「……似合いすぎてるから怖ぇーよな」





オマケに屋敷の人間だけじゃなく。
他の金持ち連中にも、そう呼ばれてるらしい。

坊ちゃん、嬢ちゃんにも人気があって。
双子の将来を鵜の目鷹の目で狙ってるらしい。



……スゲェー、ガキ共だよな。




「益々、オレ達とは別世界……」





暫く、ボォ〜っと双子を見ていたら。
馴染んだ気配がした。






「ジーン」
「……驚かすなよ」
「はっ!よく言う……何故、此処に居る?」
「いやぁ〜おまえが居なくて寂しくてさ〜」
「……で?」
「……暇つぶし?」
「…………」




おー、スゲェしかめっ面してやがんな。

いーじゃねーか。
オレがココに来たってよ。



「なぁ、リオウ。あの双子……」
「……?」
「……いや、いいわ」
「……ジーン」
「そんな怖い顔すんなって!なんでもねぇから」




リオウは深く溜息を吐いてオレを睨んだ。



「これだけは言っておく。……邪魔はするなよ?」
「へーへー、分かってますって。オレだって幹部の話は惜しいからな」
「…………」
「……なんだよ?」
「いや……珍しく幹部に拘ってると思ってな」
「……そーでもねーぜ?オレだってラクはしたい」




まだ何か言いたげなリオウに。
オレは笑ってみせた。



「……まあ、いい。僕は戻る。おまえも早く帰れよ?」
「了解♪」



軽くウィンクしてやると嫌そうな顔をして降りていった。



「おーおー。相変わらず素早いねぇ〜」




身軽に高い木から降りていくリオウに口笛を吹く。

聞こえているだろうう口笛に、振り向きもしない。



「……つれないねぇ」




溜息を吐きつつ庭を見ると。
まだ双子はじゃれ合って遊んでいた。




「ホント、オレ達ガキの頃とは、えらい違いだな。なぁ……リオウ」




ガキの頃から一緒にいたリオウ。

長い付き合いだが仲の良いツレってワケでもない。



組織の仲間で…ガキの頃からつるんだ仲で…

……それでも。



自分にとって邪魔になるなら…

いつでも消せる相手だ。



オレ達二人は……そんな関係にすぎない。




「リオウとオレは……な」



アイツ自身。
気づいちゃいないようだがココに来て随分と雰囲気が変わっちまってる。




「何がヤツを変えたのか?そいつを知りたかったんだが……」



視線を双子に戻す。



「やっぱ、原因はコレか?」



ま、こんな環境じゃあな。
……緩くなっても可笑しかねぇーか。





「クッ……!あのリオウがねぇ?」



クックック!



「暫く、楽しめそうーじゃん?」




この、つまらねぇ日常から。

……開放される予感がした。
























リオウの曲を聴きながら書きました。
曲は勿論、BLACKで(笑)

タイトルと、かけ離れた内容ですみません。
ユージーン、好きなんですよぉ〜
特にリオウとの遣り取りが楽しくて♪
ついつい甘くも無い話を書いてしまっています(苦笑)

そうそう!
月下氷人さまの新作ゲーム。
皆様は如何でしたか?

管理人も買いましたよ〜
予約までして!
そ・れ・な・の・に。
今も未プレイだったりします・・・あはは(汗)

悪くは無いと思うんですよ?
でもね・・・
なんて言うんでしょうか?
嵌れないというか・・・キャラ萌えしないというか・・・
はぁ・・・

王宮ファンとしてはね。
何だかなぁ〜・・・なんて思っちゃったりするんですよ。
早い話が寂しいんですよね。
まだまだ色んな面で楽しませて頂けるのではないかと思っていましたので・・・。

ああ・・・
もっとドラマCDとかグッズとか。
色々と出して欲しかった・・・ぐすん(涙)







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