(2)

「……あんた、鼻息荒いわよ。で、副長とどうしたの?聞こえないよ、え、耳かしなさいって?はいはい」

「小さな声で一回しか言わないよ。……一緒にシャワー、浴びてしまった」

「?!?!!!? お、お、お、落としたの?落とせたの?……それってかなり信じられなことなんだけど」

「やだっもうっっ、そんなのじゃないって!!」

「ちょっと叩かないでよ、ぐほっ痛いっ、自分の馬鹿力を考えなっ」

「やだなぁ、もう。あのさ、、私が第一小隊のシャワールームで汗流してたらさぁ、副長がぁ、偶然入って来たんだよぉ」

「………は、裸で?って当たり前か」

「たまに私がいることに気づかずにシャワールーム入ってくるヤツいるからさ、湯気でよく見えなかったし、最初はてっきりそうだと思ってそのままザーザー浴びてたわけ」

「ってあんた、どこも隠さずに?」

「そぉだよぉ!で普段だったら入ってきたヤツはきゃーとかいって逃げ出すのに、平気でシャワー浴びだしからさ、なんだよコイツって思ったら」

「……あんたの愛しの副長さんだったわけね」

「もう死ぬかと思ったー。びぃっくりしてそのまま固まってたら、副長の顔がこっち向くじゃないー」

「って?それで?それから?それからどうしたのっ」

「こっち見てー、そんでもってー、『貴様か』って」

「…………で?」

「で、またシャワー浴びだしたんだー。少し上向き加減で、額から流れ落ちる水が形のいい鼻を伝って顎から首筋に流れて……肩とかぁ、背中とかぁ、胸とかぁ、ふ、腹筋のくぼみとかぁ、そ、そ、それから、そそそそそそそ」

「わかった落ち着け!皆まで言うな!ここは平日の真昼間のカフェだからっ、続きは夜更けのパブでじぃっくり聞くから……でそれから?」

「フツーに頭洗って体洗って出ていった」

「……フツーに?」

「うん。フツーに。……見ちゃった……私、副長の全てを見ちゃったよー。やーんどーしよー」

「………………」

「も、もう姿見るたびにドキドキするよー。副長ってばぜんぜん普通なのに、きゃー」

「……副長さんは、その後あんたを見ても普段と変わらないわけ?」

「うん、そう、あの人っていつも冷静だから。どんな事でも動じないんだっ、ああ素敵!!」

「………………」

「あーん最高!!」

「………………」

「きゃーん!」



『……フランシスカ。あんた絶対、女扱いされてないよ』





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 友達はエリスさんちのメイドさんっぽく。いやま、
『私の友達に貧乏貴族の家でハウスメイドやってるのがいるんだけど』
でもいいやw(フランシスカってボーイッシュだけど、女友達の前でまでことさら男言葉使うようなタイプではないとは思うが、ちょい別人ぽかったかもしれん、うむ)
「この私に傷をつけた」
はファイブスターストーリーズの女狂戦死スパーク!さんへのオマージュです(当の傷をつけた殿方と結婚されて子供ももうけるらしいし。フランシスカさんも頑張れよ)。

2007/01/05 (Fri) 考察SS

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