ステッキン曹長を考察してみる。

「ようハンクス。相変わらずシケた顔してんな。その面だと今年度の試験結果優秀者のほとんどは1課や2課にとられたって感じか」

「ふん、ほとんどじゃねぇ…使えそうなやつら全員だよコンチクショウ。……そんなわけで試験官のお前に今年も訊くんだが」

「成績は問わない、とにかく使えそうなヤツを推薦しろ、だろ?……う〜ん、今年はどうにも不作だ」

「やれやれ……とりあえず面白そうなヤツなら何でもいいぜ」

「おいおい、そんなんで3課の未来は大丈夫なのか、まあ人事課の俺がどうのこうの言うことじゃないが……ふふふ、コイツはどうだ?ほれファイル」

「ふむ、どれどれ……リリ・ステッキン曹長、軍楽隊出身…女子か…この若さで曹長?軍楽隊なんかでどんな手柄たてたってんだ?」

「停戦半年後だっけか…敵性歌謡のビラがばら撒かれた事件があったろう?」

「ああ。大方暗号かなんか何かだったんだろ」

「……なぜ知ってる」

「1課や2課があんなにピリピリしてりゃ一目瞭然だろうが」

「まぁそれでだ…アレがただの宣伝ビラではなく、暗号だと最初に見破ったのが我らがステッキン嬢だったわけで。暗号に関わることだからおおっぴらにはできなかったが、軍楽隊は鼻高々だったぜ」

「1課や2課が初めはただのビラだと思ったアレを?すげーじゃねぇか!そりゃ特進ものだ……だのになんでスカウトされなかったんだい?」

「彼女はどうして自分が暗号が解けたのか説明できなかったのさ。ためしに1課が初歩的な暗号を解かせたんだが…これがてんでできなくてな。女のカンに1課や2課が頼るわけにゃいかんだろ」

「初歩的ってあの暗号Aってやつ?計算尺と根気と執念さえあれば小学生でも解けるアレ?めんどくせー2桁の計算繰り返すアレ…あんな非実用的なモンでテストしたのか…」

「ま、今回の彼女の数学テストを見れば、あれが偶然でただの女のカンってのは一目瞭然だな」

「……なんだコリャ、ひでぇ点数だ。簡単な計算問題をポロポロ落としやがって……えー最後の文章題は……正解が一つ、ニアピンが3つ」

「カンだろ。見ろ、途中式がない。こんな大きな数字なのに、あてっずっぽうがたまたま当たったってとこだな」

「最後の正解のヤツは1課入隊が決まったエリートどもが玉砕した問題だぜ……何々、親父は作曲家、お袋さんは歌手か!古語と共和国語も少し出来ますと……」

「2課が見送ったところをみると共和国語は流暢ではないんだろ。……面白い人材だが軍楽隊で頑張ったほうが彼女のためだな」

「ふふん。……コイツ、3課がもらってくぜ」

「へ?マーシャルアーツもほとんどできないようなヤツなんだぞ!」

「なあに、事務員でもやらせるさ。戦争はもう終わったんだ」

「この前の懲罰房の脱獄魔といい、コイツといい、そんなもんばっか集めるからお気楽だのお祭りだのと言われるんだぞ、3課は!」

「いいってことよ。3課の評判あげるために仕事してんじゃねぇから。ま、彼女のことよろしく頼むぜ」




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なーんてね。実際はテストで文章題のみあってたのをハンクス大尉が面白いと思ったぐらいかな。マーチスの「こういうのが得意なのがいる」(うろ覚え)発言からみても、彼女の特殊能力は3課では良く知られているっぽいです。
2006/11/25 (Sat) 考察SS

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