闇に包まれたこの部屋で、私は。
ただ、過去の幻影に溺れていく…。
籠の中の鳥…。
〜DARKNESS ENDLESS,FOR SKY〜 “MOON ILLUSION”
気怠い身体。
自分は、何をしているのだろうか…。
動こうとすれば、身体が痛みを訴えてくる。
ふと、視線を前へ向ければ、見知らぬ青年の姿が目に入った。
「気分は、どう?」
クスッと笑い、聞いてくる。
だが、それに応える気力などない。
「何…?。やっぱり、この姿より、少尉さんとかのがいい?」
笑いながら聞き、姿を変化させた。
「…どういうことだ…?」
ジャンの姿となった彼に問う。
目の前で起きていることが理解出来ない。
姿を元に戻し、青年はロイに口付ける。
「どういうもなんもねぇ。あんたが欲しかっただけさ…」
そう言い、胸元に指を這わす。
ビクッと跳ねる身体。
昨夜の行為のせいか、敏感に反応を返してしまう。
「や…めろっ」
身を捩り、彼の手から逃れようとするが、後ろの壁に阻まれる。
「…あんたを壊したい。堕としてぇんだよ…」
強い口調で告げると、軽く熱を帯び始めた自身を握り込む。
「んん…っ」
吐息を漏らす彼に、フッと笑う。
「優しくなんか、してやんねぇよ…」
荒々しく扱き、先端をグリグリと指の腹で擦る。
「くぅ…んっ、やめ…っ」
呼吸を乱し、流れ込む快感に流されぬよう、相手を睨む。
だが、意識とは正反対に肉体は快楽に溺れていく。
「はあ…ぁっ、んぁっ」
自身から溢れ出した液体に濡らされ、卑猥な音が耳に響く。
「嫌って言う割には、腰、揺れてんじゃん…」
手の動きに合わせ、無意識のうちに揺らしていたらしく、指摘され、羞恥から顔を赤く染める。
「ちが…ぁ、んんっ!」
耳元に息を吹きかければ、あっさりと手に放ってしまう。
たった一晩で、ここまで変わるものなのだと、思い知らされた。
「ふ…」
自然と涙が溢れてくる。
泣きたいわけではない。
此処から逃げたいだけ…。
声を押し殺し、涙するロイを見て、ククッと喉を鳴らす。
「逃げたいだろ? けど、あんたはオレから逃げられない。逃がさない…」
ハッキリと言い放ち、彼の顔をこちらに向けさせる。
「求めろよ。まだ、足りないだろ? あんなに昨日は犯されてたんだからな…」
冷たく言うと、身体を倒し、薄紅色の突起を舌で転がす。
「ぁん…っ」
それだけで、甘ったるい声は出て行く。
「エンヴィー。オレは、エンヴィーだ。言えるだろ?ロイ」
足を割り開き、奥の蕾を探りながら言う。
「んっ、えん…、ほし…ぃっ」
絶望的な涙ではなく、欲望から流す涙に瞳を潤ませながら、口にした。
「イイコだな…」
口元を笑みに歪ませ、さほど慣らしてもいない秘口に成長している自身を押し当て、中へと進めた。
「ひぃ…いっ!」
痛みから、上体を反らせる。
ソコは、異物を飲み込むかのように強く絡み付く。
「キッツ…ッ」
思わず、声を発するが止める気など、さらさらない。
乱暴に奥まで突き刺し、締め付ける内膜に逆らうよう、抜き差しを繰り返す。
「いぁ…っ、や…あぁ」
苦痛に満ちた声音から、徐々に快楽を感じ取り始めたのか、明らかに声音に艶やかさが出てくる。
グチュ…と濡れた音が立つようになり、快楽に取り込まれた身体は、動きに合わせて腰を揺らし、快感を貪る。
「ひぁ…んぅ、も…っとぉ…」
虚ろげな瞳で、刺激を求める。
それにエンヴィーは笑った。
ロイの望むように、前立腺を突き、擦り上げていく。
「あぁ…っ、はあ…ん、もぉ…」
そうすれば、次第に声の上がる感覚も短くなり、身体を小刻みに震わせる。
「イけよ。イッちまえ」
言い、深く抉るように動かした。
「ひぃあぁ…っ!」
叫ぶような高い声を上げ、後ろだけの刺激で達した。
そのときの締め付けで、中に欲を放つと己を抜き去った。
ヒクついた蕾からは、白い液体と紅の液体が流れでてくる。
どうやら、内膜が切れてしまったようだ…。
ビクビクと時折、身体を震わせ、余韻に浸っている姿を見て、ロイから離れた。
「あんたは、死ぬまでオレのもんだ…」
宣告をして、青年は部屋を後にした。
混濁とした意識の中、それを耳にしたが頭は働かない。
ただ、更なる快楽を求めようと、身体の奥が疼き出す…。
「もう、いやだ…」
天井を見ながら、呟くように言った。
意識や理性をも食い破る。
コントロール出来ない肉体。
この闇から逃れる術は、ない…。
−END−
[後書き]
勢い余って、続編をば…。
駄目さ、倍増…(涙)
ごめんなさい…。
でも、頭の中は、大総統と嫉妬と大佐の○○なシーンが…(死)
え〜ん。ずびませぬ…(逃)