グラスを揺らす。
「何だぁ?考え事か?ロイ」
こちらを見ながら聞いてくる。
「ヒューズには関係ない…」
冷たく言えば、ククッと笑う。
「いいじゃねぇか。なんなら、体に聞こうか?」
笑いながら言う彼に、ムッとした顔を見せる。
「ヒューズ、冗談はほどほどにしろっ」
声を張り上げれば、重ねるだけのキスをされてしまう。
「ロイ、 いいだろ?」
低めの声で問われ、何も言わなかった。
ただ、溜息をはいただけで…。
首筋に舌を這わし、服の下に手を滑り込ませる。
「ん…っ」
小さく身体が跳ねる。
「ロイ…」
低い声音で名を呼ばれ、喘いでしまう。
胸元を這う手。
下半身に置かれている手は、やわやわと撫でるように触れてくる。
「ヒューズっ」
まるで焦らすような手の動き…。
「もぉ…やぁ…っ」
涙目で訴えるように声を上げる。
「いつから、そんな堪え性がなくなったんだ…?」
楽しんでいるかのように笑い、問う。
「おまえ…が…」
悪いのだと言おうとするが、言えない。
「俺が欲しいんだろ?」
そう問われれば、頷くしかなかった。
「はや…くっ、ひゅ…ずっ…」
そう口にすれば、前をくつろげ、直に自身を握り込んだ。
「んん…っ」
小さく吐息を漏らす。
ドクドクと脈打つモノを扱き、擦り上げていく。
まるで、手慣れているかのように彼を追い詰めていく。
「くぅ…んっ、ふあ…」
その手の動きに声を上げ、相手の肩を強く掴む。
先端の窪みを指の腹で擦った瞬間、白濁とした液体が溢れ出した。
何度か吐精し、力が抜けたのか上体が後ろへ倒れ込んだ。
「久々だから、なぁ…」
呼吸を整えようとしているロイを見ながら、手に残る放たれた液体を舐め取る。
「だからって、そんなの舐めるな…」
力無く口にする。
だが、綺麗に舐め取ると上から下まで、相手の姿を見た。
「ヒューズっ」
顔を赤く染め、声を張り上げれば、足を開かされる。
「ココ、舐められるの、嫌がるだろ?」
秘口を指先で軽く突っつく。
ビクッと身体が跳ねる。
行為に至る前、酒を煽っていたグラスを手に取る。
「お前…っ、なにを…」
問い掛けようとしたときだった。
ソコに冷たいものが突きつけられ、中へと埋められた。
「やぁ…っ、つめた…」
睨むような目を向ければ、ニカッと笑われる。
「濡らさないと痛いだろ…?」
そう言い、もう一つ、中へと埋めた。
「ひぃあ…っ」
中に入れられたものは、異物感に襲われてもすぐに消え失せるもので…。
「丁度よかったな…」
指を差し入れ、呟いた。
中で動かせば、ぐちゅぐちゅ…と濡れた音が響く。
そう。潤滑油代わりに使われたものは、氷。
固まりは、内部の熱で溶かされ、形がなくなる。
「ぁん…っ、はあ…っん…」
与えられる感覚に喘ぎ声を発する。
一度達したはずの自身は熱を帯び、透明な液体を溢れ出す。
「ホント、我慢が出来なくなる…」
増やした指で内部を広げるように動かすと、引き抜いた。
「はや…くぅ…」
強請る甘い声に、マースは一気に最奥まで貫いた。
考え事など、彼に言えるわけがない…。
こんなふうにいることが出来なくなりそうな不安に襲われてるだなんて…。
−END−
[後書き]
微妙なエロさで、すみません…。
最初はこんなふうにするつもりじゃなかったのです。
ついでに、次のお題に続き、それから「彼という存在…」に続き、今度発行する配布本に続くという…。
気付いたら、一つの話に繋がってました(爆)
もちろん、単体でも読めるんですけどね…。