青空に投げられたブーケ。
それを取ろうと女の子達がキャーキャー騒いでいる。
降り注ぐ眩しい日差し。
彼女の瞳は涙で潤んでいた。
そして吸い寄せられるように唇付けを。
僕はそれを冷めた瞳で、そして暗い決意を秘めて
この目に焼き付けた。
甘い。
甘すぎる。
このまま、うまく行くと思っているのなら・・甘すぎて笑っちゃうよ。
吾郎くんは・・・魔物だ。
男を引き寄せ、その気にさせずにはいられない魔物。
男の方は一度君を抱いたら・・・病み付きさ。
とてももう、女なんか抱けない。
だって君の方がイイんだもの。
そして君だって・・・あんな快楽が女なんかと得られる筈がない。
僕は抱かれた経験はないから分からないけど。
でもあんなに善がって鳴いて・・・それを君が忘れられる筈はない。
さて・・・僕はどうしようか。
君が我慢できなくなって誘ってくるのを待とうか、それとも無理やり・・・・。
それにしても神様もとんでもないイタズラをするね。
僕はできたら君と同じリーグだったらいいな、とは思ったけど
まさかチームメイトになれるなんて。
ふ、ふふふ・・・・。
・・ったく、笑いが止まらないよ。
これぞまさに「神様のお導き」ってヤツ?
やっぱり僕らはそうなる運命なんだよ。
待てばいい。
時間はたっぷりある。
まあせいぜい、かりそめの幸せに酔えばいい。
それにしても彼女も可愛そうに・・・本当に・・心から同情するよ。
僕と同じように考えているヤツは他にも必ずいる。
僕が知ってる限りでも・・・。
そしてこれから吾郎くんの魅力に堕ちるヤツだって絶対にいる。
吾郎くんはそんな男達を完全に拒絶する事なんて出来る筈がない。
気持ちでダメだと分かっていても体が反応してしまう。
君の体が男の手を、舌を、躯を、そしてあの肉の塊をどうしても求めてしまう。
そういう体に僕がした。
そういう体に・・・あのキーンがした。
そういう体にワッツが、Jr.が・・・。
でも、元々・・・本来、君はそういうイキモノなんだ。
僕らは君という魔物の虜になっただけ。
嫌がる君を無理やり抱きしめて唇付けて
そして再び堕ちていくのを僕の体中で感じるのは・・さぞかし気持ちいいだう。
今からゾクゾクするよ。
楽しみだ、その時が。
僕の元に帰って来たら、ご褒美に・・・君の顔にたっぷり僕を浴びせかけてあげる。
本当に・・・楽しみだよ、吾郎くん・・・・。
ふ、ふふふ・・・。
end
狂ってますね、寿也。
私の脳内も狂ってるかも。
結婚式、寿也はどんな気持ちで見ていたのかな・・と思ったら自然に手が動きました。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
(2009.10.28)