「ちょ、お前、何・・・考えてんだよ・・ッ！！」
「何って・・久しぶりだろ？お前もこうしたかったんじゃないのか？」
そこはWシリーズの行われる球場のベンチ裏。
当然関係者以外は立ち入り禁止区域。
しかし選手ならば誰もが出入り自由。
その、ほんの僅かな死角での事だった。
ぐちゅ・・っ！！
「や、あ・・・っ！！」
「大きな声を出すな。気付かれるぞ？」
「そん、な・・無理、・・・・・っ・・！！」
「しかし・・相変わらずの締め付け、だな。」
キーンは吾郎の前を握りこみ、そして腰の動きはそのままに
吾郎の顔を後ろに向けて唇付けた。
絡み合う舌と、繋がるそこ。
もう、何がなんだか分からなくなる。
キーンのキス。
キーンの大きすぎる肉棒。
それが通り過ぎていくこの感覚。
キーンが動く、それだけで軽い絶頂が何度も訪れてしまって
先ほどからそれがポタポタと落ちて、床を汚していた。
キーンの熱い胸、ガッチリした太い腕。
強く抱きしめるその力・・・。
一年前まで普通に当たり前のように吾郎に与えられていたものばかり。
でも今は・・・。
「酷い亭主だな。ワイフは臨月で、いつ赤ん坊が生まれてもおかしくはないのに
こんな所で別れた恋人と・・・しかも男に抱かれているとは。」
「な・・っ！」
その時、ドクン・・と吾郎の肉茎が脈打ち、後ろの穴はキーンをきつく締め付けた。
「ふふ・・・辱められると感じるのは変わらないようだ。」
耳朶を甘噛みしながら、先端を親指で撫でる。
「ああ、もう・・・キーン・・・・！！」
「・・・なんだ、シゲノ・・・・。」
そして耳に直接、その言葉を吹き込んで・・・。
その時だった。
「・・・・！！吾郎・・・くん・・・・。」
聞き覚えのある甘い声。
振り向かなくても声の主が分かってしまった。
「・・・と、寿・・・。」
寿也が見たものは
キーンに貫かれ、前の中心を握りこまれて耳に唇を寄せられていた吾郎。
ユニフォームの胸のボタンは外されて乳首が覗き・・
そのあられもない姿。
「これはこれは・・・昔からの恋人で現在の恋女房様のご登場だな。」
その挑発に憤りを顕にする寿也。
「吾郎くんを放してもらおうか。」
その甘いマスクからは想像も出来ないような、凄まじいまでのこの怒りのオーラ。
「ああ、すぐに放してやるさ。こいつも俺もイったらな。」
そして寿也の目の前で、見せ付けるように腰を動かし始める。
「寿・・・ああ、違・・う、んだ・・・ああ・・っ！も、キーン・・・・！！」
「見られて感じてやがる・・・。とんでもない淫乱だな、お前の吾郎は。」
「・・・・そうだね。」
寿也はあっさり肯定した。
そして。
「その昂ぶりがヘタに残ったら大変だ。」
そう、寿也が言ったと思ったら
手早く前を寛げて吾郎の頭を掴んみ、その口へ寿也のそれをぶち込んで。
「・・・・っ、・・・・ふ、・・・っ、・・〜〜〜・・・・・！！」
キーンと寿也、二人の瞳が激突。
そうだ、もうWシリーズは始まっている。
ベンチ裏のこんな薄暗い死角で
もう戦いは始まっている。
それぞれの思うがままに、思い切り、想いの限り自分自身を吾郎にぶち込む。
ぶち込んでは引き抜き、そしてまたぶち込んで。
吾郎の声にならない悲鳴、キーンと寿也の息を詰める声、絶え間なく響く濡れた音。
そして吐き出された三匹の野獣の白く濁った液体。
しかし戦いは終わりではない。
まだ、続く。
第二ラウンドはグラウンドで。
「ゲホ・・ッ、ゲホ・・・・！！」
寿也のそれを飲み込んで咳き込む吾郎。
既に身なりを整えた寿也は
「行こう、吾郎くん。試合が始まる。」
そう言って吾郎の肩を抱いた。
試合。
その言葉を聞いて吾郎の瞳に輝きが戻る。
吾郎は荒く息をしながら、口元を手の甲で拭い身なりを整えた。
「じゃあな、シゲノ。グラウンドでも・・可愛がってやる。」
「・・・そんな事には・・僕がさせない。」
そして何事もなかったかのようにそれぞれのベンチへと。
ワールドシリーズ。
レイダースvsホーネッツ。
今日勝てばインディアナ・ホーネッツは悲願のWチャンピオン。
しかしキーンが、Jr.が、ギブソンがそう簡単に事を進ませてはくれないだろう。
戦いはこれから。
end
突如頭に浮かんだので書いてみました。
これがWシリーズ中の寿也、キーンへ体当たりｖｖに繋がりますｖ。
寿也もキーンへは相当思うところがあったろうな・・・
と、このシーンを見て思って、そして書いてしまいました（汗）。
しかし球場の片隅でこんな事ヤって・・・バレないとはとても思えないのですが・・・。
ワッツがロイが、Jr.やギブソンや眉村が「通せんぼ」してたら面白いなｖ。
まあ・・通せんぼはともかく、ワッツあたりが気付いて「選手もｖ立ち入り禁止！」と看板立てていそうｖ。
「あっちっち〜〜ｖ。楽しそうでいいね〜。俺も混ぜてもらおうかな〜♪」
とか言いながら前を寛げつつ登場したら・・・（汗）。
ああ、吾郎･･本当に大変ね〜♪
それではこんな話をここまで読んで下さりありがとうございました！
(2009.11.22)