これが本能っていうのか?
さっきから指が中を攻めたてて、もう片方の手で俺のそれを弄りながら。
最初はちょっと気持ちイイだけだったのに、
だんだん制御できないほどになっていく。
熱が、甘い痺れがその部分を襲う。
電流が全身に駆け巡る。
意識していないのに動いてしまう腰。
きっと今の俺、すごくエロい。
わかってる。
寿也はそんな俺を笑みさえ浮かべながら平然と見つめて、攻め続けている。
でも・・・止まらない。止められない。
人間の本能には逆らえない・・・。
もっと強く、もっと激しく突き入れて・・・・・寿・・・・っ!!
ビクビクビク・・・ッ、と全身を震わせて、俺は精を放った。
「ずいぶん出したね。大丈夫?」
俺のそれで濡れた手を、ペロッと舐めながら一応俺を気遣う寿也。
てめーのせいだっつーの!!
「へっ・・・!やめる気なんか・・サラサラ・・ねー、くせ・・に!」
息絶え絶えに答えると
「・・・。まあね。
仮に君が泣いて頼んだって・・・こんないやらしい吾郎くんを見せられちゃったら・・・
さすがの僕もやめられないかな。」
切羽詰まった寿也の顔。
こんな寿也の顔が、すごく好きだ。
だって、俺の事を本当に求めてくれてるって事がよく分かるから。
でも俺は、やっぱりつい減らず口をたたいてしまう。
「な〜にが「さすがの僕も」だよ!この変態野郎が!!世間では爽やか好青年で売ってるくせによ、中身はこれだもんなー!!」
「・・・。言いたいことはそれだけ?」
寿也はニッコリと笑った。
「・・・・。」
言いたい事はそれだけじゃない。
というか・・・そんな事、言いたいんじゃない。
でも。
言わなくたって、わかってるだろ?
早く、寿也が欲しい─────────。
「・・・ったく、君は・・・。」
不意に寿也が言った。
「そんな顔、されたら・・・どんな堅物だって、その気になる。」
そして、少し乱暴に引き寄せられて、キスを・・・・。
舌を絡め、腕を絡ませながら、思った。
それを言うなら、お前の方こそヤバいって。
あんなに綺麗で可愛い顔してるくせに
こんな時の顔ときたら
ヤバいくらいに色っぽい顔になって、底光りのする瞳で俺を見つめるんだ。
そんな顔で見つめられたら、誰だって・・・・身動きもできずに抱かれちまう。
こんな顔、俺以外のヤツに・・・・見せたくない。
俺以外のヤツに・・・・見せないでくれ・・・・・・。
end
随分前に日記に上げた話に、ちょっとだけ修正を加えたものです。
何を思っていたのか、突如エロが浮かんだので書いた〜という記憶が・・・。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!!
(2014.5.9)