「冗談は髪型だけにしろ、だと?」
キーンは吾郎の尻をパチン・・と叩いた。
それは今日のマウンド上での売り言葉に買い言葉。
「い、あ、ああ・・・っ!!だから、アレは・・・・その・・、売り言葉に買いこと、ば・・・、あ、ああ!!」
そんな事はキーンにも分かっていた。
今はただ、この状況で吾郎をいたぶりたい、その反応を楽しみたい、それだけの事。
「お前、尻を叩かれると感じるのか。」
後ろから突き上げながらもう一度、尻をぺチンと叩く。
キーンのこの表情。
吾郎には見えなかったが見えるようだ。
間違いなく楽しそうに笑っている。
間違いなくサディスティックな笑みを浮かべている。
憎たらしいあの笑みが見えるようだ!!
「や、も・・・・、・・・っ!!」
それが悔しいのだが・・・しかしどうしても・・・・感じてしまう。
「ふふ・・叩くと締まるな。このマゾ野郎。」
「な・・・っ!・・・・あ、も・・・・ん・・・!!」
「しかし・・・この体勢、そして叩くと鳴く姿・・・。まるで馬だな。」
「なんだと?」
しかし、キーンは口答えは許さん、とばかりに一際強く突き入れた。
「や、あ、ああ・・・・・!!」
そしてまた尻を叩く。
「ワッツが言っていた。チームに手綱を付けたのは俺だと。
そしてお前という暴れ馬に手綱をつけたのも俺、という訳だ。」
「この・・・変態S野郎!!」
「褒め言葉と受け取っておこう。ほら、もっと鳴け。」
グチュ・・・グチュ・・・ズチャッ・・・・ぺチン!
激しい水音と、尻を叩く音が響いて・・・・・。


キーンはマウンドでは紳士だ。
いつも冷静で、瞬時に的確な判断、プレイ。
今日のように怒鳴ることはとても珍しい。
しかしキーンの一言でチームは纏まった。
こんな、誰からも一目置かれる存在。
なのにベッドの上では・・・・こんな変態S野郎に豹変する。
そして俺も・・・そんなふうに扱われてるのに感じてしまう・・・。
やっぱ、俺ってMなのか?

グチュッ・・・!!
尻を叩くのをやめて、キーンは吾郎の肉茎を握りこんだ。
握る指をにじらせながら容赦なく打ち込まれる怒張。

・・・・たまらない・・・・・。
たまらない、キーン・・・・!!

「あ、ああ・・・・、・・・っ!!」

勢いよく放たれたソレ。
そして二人、共に崩れ落ちた。




達した後の気だるい時間。
こんな時間のキーンは、最中とは打って変わってとても優しい。
俺を胸に抱いて、髪をクシャ・・としながら撫でてくれる。
まるで幼い子供に「よしよし・・」としてやるように。
これが・・・とても気持ち良いんだ。
そしてキーンの胸に顔を埋めて胸の鼓動を直に聞くのも・・・心から安らげる・・・・。


マウンドでは紳士。
ベッドでは暴君。

でも、こんな時間がもらえるのなら
最中はどんなに酷く抱かれたって構わない。
むしろ、酷く抱かれた方が・・・・感じてしまう・・・・・。

俺は・・・・やっぱりお前が好きだ・・・・・・・。

そう、改めて思う、事後のこの安らかな時間。













end

日記の小ネタからです。
確かMAJOR6th第15話辺りを見て、だったと思います。
皆がカッカする中、冷静に分析するキーン、皆を、吾郎を諭すキーン、渇を入れるキーン!!
「ようやく手綱がついたようだ」・・だったかな?ワッツのセリフ。
妄想爆発・・・。

ここまで読んで下さりありがとうございました!
(2010.8.8)  



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