「な・・・・なにすんだ!」
「言ったろ?もう止める気ないって。」

「や・・・・やめっ・・・・!ト・・・・シヤ・・・・っ!!」
「ふふっ・・・・いい加減、覚悟決めなよ。」
「なんの覚悟だ〜〜〜!」



どこまでもシラをきる吾郎。

「ふふ・・。可愛いな〜吾郎くんは。
その強がりも何処まで持つか、楽しみだよ。」

だが寿也もそんな事はお構いナシだ。
シャツの中に滑り込ませた寿也の手は
鍛え抜かれ引き締まった筋肉の筋を辿り。

「んっ・・!」
それだけで吾郎は何かに耐えるように身じろいで表情を強張らせた。

そしてその指はやがて吾郎の胸の飾りを捉え・・・。
寿也の指はゆっくりと乳輪を辿り、その突起の形を指先で確かめるように慎重に弄る。

「ぅわ!ど・・どこ・・触って・・・!」

はじめて他人に、しかも明確な意思を持って触れられて
吾郎は羞恥のあまり声を荒げた。

「吾郎くん・・・じっとして。動かないで・・・。」

こんな信じがたいことをされているというのに
寿也に耳元で、その甘い声でたしなめられると、もう逆らえない。
寿也はそのまま舌を差し込むと・・・・。

ちゅく・・・・・。
「あ・・・・・・!!」

吾郎の体に今まで感じたことのない痺れが走った。
それを見て寿也はニヤリ・・とほくそ笑む。

「そう・・・・それでいい。じっとしてて・・・。」

水音を立てながら吾郎の可愛らしい耳を舌で弄り、そしてその指先はゆっくりと強弱をつけて胸の飾りに触れた。
時に摘んでみたり指先でクニクニと回す。
それだけで既に吾郎は息絶え絶えだ。

「ふふふ・・。可愛い・・。吾郎くん、こういうのは初めて?」
「ったり・・・・めー・・・・だろ・・・ふ・・・ぁ!!」

マウンドではいつも、ふてぶてしいまでにその強さ、図太さを見せ付けるというのに
今は寿也の腕の中で陥落状態。
まだほんの序の口だというのに。

ふと視線を下に向けると
吾郎のそれがピクピクと自己主張を始めているのがズボン越しでもよくわかり
触れられるのを待ち詫びていた。

フ・・・フフフ・・・・。

知らず、寿也は笑みを漏らす。
ふつふつと湧き上がる征服欲。


おもしろい・・・。
僕が知らない吾郎くんが、まだこんなにもあったなんて。


唇を胸の飾りに移す。
ちゅ・・・・と吸ってみると普段では考えられないような鼻にかかったような甘い声。
そしてなんだか・・・・味までもが・・甘い・・・・。

たまらない・・・・。

寿也は夢中になって吾郎の胸を味わった。




一方吾郎。

「ん・・・ぁっ・・・・・!!」
なんだ?今の声は??

吾郎自身、聞いたことのない
鼻にかかったような甘い声に戸惑いを覚えた。

じょ・・・冗談じゃねー、こんなの俺の声じゃ・・・!

「ああ・・っ!!」

ま・・・まただ!!
寿也が変なトコばっかり舐めるから・・・・何考えてんだ、コイツは!
こんなトコ、舐め・・・・っ・・・・・たら!!!

ダ・・・ダメ・・・・だ・・・!体が・・・痺れて・・・・俺、一体どうしちゃったんだ??

片方は舌で、もう片方は指で嬲られて。

「ん・・・やめっ・・・・!!」
「やめちゃっていいの?」

え・・・・。
やめて・・・・・・・・ほしい・・・のか?俺・・・は?

キョトンとして目を白黒させる吾郎に
「ふふ・・・吾郎くん、本当に可愛いなあ・・・・。」

ふいに寿也の手が下へ伸びた。
ズボンの上から、あろう事か俺の・・・・アレを〜〜〜〜〜〜!!!

「っつ!!つああああっ・・・・!!」

さわっ・・・と軽くなぞられただけだというのに
電流が、体中を駆け巡る・・・・。

寿也の手がゆっくりとそこを布越しに触れる。
寿也の手の動きに合わせて少しづつ、何かが崩れていく。

引き剥がそうと思ったらできる筈なのに
どうしてだろう・・・。
そんな気になれない。

胸とそこから与えられる刺激が心地よくて
もう、何もかもどうだっていいとさえ思えた。


どうなってんだ・・・ズボンの上からだってーのに・・
自分でスルのとは・・・比べモンにならねー・・・・・・・・。


舌で胸を弄りながら寿也はズボンの中へ手を差し入れた。
直に触れられて吾郎は飛び上がる。

「ぅああっ・・・・!!何すんだ!!」
「大丈夫。僕に任せて・・・・。」

ニッコリと笑う寿也。

そこは笑う場面じゃねーだろー・・・と思いながらも、逆らえない。
こんな・・・普通では考えられないような事ばかりされているというのに。

寿也の手がズボンの中で蠢いている。
直に見える訳ではないのだが
ズボンのその部分で蠢くものが、かえっていやらしく感じられた。

ぐちゅぐちゅ・・・・。

濡れた音が響き渡る。

もっ・・!何がなんだか・・・・!

「トシ・・・ヤ・・・・っ!ああ・・ああっ!!」

瞬間、頭の中が真っ白になり目の前に火花が散ったように感じられた。

「あーあ、吾郎くん、ズボンがグジョグジョだ。洗わなくっちゃね。」
そしてまたニッコリと笑う。
その笑顔が憎たらしくて、でも憎めなくて。

その濡れそぼったズボンを下着ごと引き摺り下ろした。

「うわぁ〜!何すんだ!」
「なにを今更。まだまだこれからだよ。」
「な、何が・・・!」
「何がって・・・いいよ。君はじっとしててくれたらそれでいいから。」

「じっと」。その意味する所はなんだろうと吾郎は悪い頭で考えていると
寿也はなんと先ほど放った吾郎の精液で濡れた部分をペロペロと舐め始めた。

「なっ・・・お前、何やってんだ!!」
「だって・・・綺麗にしないと・・・・。」
「そんなもん、ティッシュで拭えばいいだろーが!!」
「だって、勿体ないじゃない。君がはじめて僕の手で感じてくれた証だっていうのに。」
「やめっ・・!この・・・変態!」
「なんだって?」
そう言いつつも寿也は楽しそうに舌を這わせ、拭い取っていく。
腹を・・・そして吾郎自身をペロペロと舐められて。
放ったばかりでとても敏感なそこを・・・。

「あっ・・・!」

耐え切れず思わず声を漏らすと

「可愛いな、舐め取るだけでも感じちゃう?」
舌を休めずに寿也が問う。
あまりの羞恥に吾郎は顔を背けた。

そして。
舌を動かしながら明確な意思を持って少しずつ下の方へと移動していく。
足を持ち上げ少しづつ、少しづつ。
そしてその場所へと辿り着いた。
寿也はその場所を見つめながら何か考えているようだ。

「・・・・・お前、どこ見てんだよ・・・・。」
吾郎は情けない姿で問うと。

「うん。どうやって慣らしたらいいかなって。」
「慣らす?慣らすって・・・・うわぁ・・・!」
言い終わる前に、寿也は吾郎のそこへ唇を押し当てた。

「何すんだ!やめ・・・ろったら!・・・汚ねー・・・だろーがっ!!」
「大丈夫だから・・・じっとして。動かないで。」

寿也の確固とした態度に何処か釈然としない思いのまま、でも逆らえない。
とりあえず、出来るだけ動かないように努力してみた。
だが、声だけはどうしても・・。

「う・・・うっ・・あ!」
そこに唇を押し当てられ、唾液を送り込まれてそして指を挿入されて。
内からじわじわと侵食されていく、その感覚に。

「ああ・・ああああっ!!」
「大丈夫・・・大丈夫だから・・・・。」

一体何を根拠に「大丈夫」だと言うのか・・・だがそんな事考えている余裕もない。

くちゅくちゅ・・・といういやらしい音だけが響く。
吾郎ははじめての内からの刺激にただ、震えながら耐えた。

一本が二本へと増やされて奥を引っかくように動く。
それがやがてある一点へと触れると

「ああ〜〜〜・・・っ!!」
吾郎が体を硬直させた。

「ここか・・。」
寿也が薄く笑む。
そして確認するかのようにそこへ指を数回押し当てて吾郎の反応を確認すると
ちゅ・・・っぽん、と指を引き抜いた。

吾郎は涙目で息も絶え絶えで、ようやく終ってくれた事にホッと一息ついていた。
だが。これで終ろう筈もない。
吾郎が必死に息を整えていたらその間に寿也が自らの服を脱ぎ去っていた。

「??」
「悪いね、吾郎くん。今までのはほんの序章に過ぎない。本番はこさからさ。」

そして寿也は自らを吾郎のそこに押し当てた。
それで寿也がこれから何をしようとしているのかを理解した吾郎は。

「待て!待てったら!そんなデカイもん、入るわけ・・・・!!」
「ダメだ。充分慣らしたから大丈夫だと思う。それに・・・もう待つ気は・・・止める気はないって言ったろ?」
「!」

吾郎はつい先頃のやり取りを思い出した。
勢いで寿也に告白された。
はじめは吾郎も驚いたもののやけに落ち着いている自分がいて
寿也の誘導尋問により自分も寿也が好きだと言う事に気がついて。

   「どうしてもシラを切るならそれでもいいさ。でも、もう止める気ないから。」
   「言ったろ?もう止める気ないって。」
   「・・・ふふっ・・・・いい加減、覚悟・・・決めなよ・・・・。」

そして現在に至る。
つい一時間前までは親友だった二人の関係が今は。
とんでもない速度で変化しようとしている。

その一瞬。

吾郎がつい先頃に想いを馳せたその一瞬に
寿也は自らを思い切り突き入れた。

「ぐ・・・ッ!はぁ・・・っ!!」
寿也が勢いをつけて通り過ぎていくその感覚を必死で受け止める。

そして寿也は一呼吸おいた。

「大丈夫かい?」
「この・・・ヤロー・・・・!」
「ごめん、吾郎くんが落ち着くまで待つから・・・。」
「・・・っ・・・・!」
吾郎は言葉にならない。
指とは比べ物にならないほどの質量。そんなモノを突き入れられて。

一方寿也は。
じわじわと暖かく吸い付いてくるようなそこ。
ナカにいるだけで気持ちよくてたまらない。
それを先ほど見つけた吾郎の内なるポイントに自らを押し付けてみると吾郎が切ない悲鳴を上げた。



そして吾郎は。
もう、何がなんだか・・・・・。
ナカの寿也ははちきれんばかりに大きくて。
それをナカでこすり付けるように動いている。
痛いようで・・・切な過ぎるほどにたまらない。
そこからじわじわと粟立つような震えが走り全身に広がる。
もっとしてほしいような、でも抜いてほしいような・・・苦しさと気持ちよさの狭間。

「吾郎くん、動いてもいい?」
「ン・・・・。」
寿也の問いにやっとの思いで答えた。
実際じりじりと押し付けられるだけでは物足りなさを感じはじめていたのだ。

もっと強く・・・・もっと激しく・・・・・・。
もっと・・・もっと・・・・・。


それは本能?


「じゃ、いくよ?」
「お・・おう・・・・。」

寿也は一旦ギリギリまで引き抜いてそして
ある一点をめがけて思い切り──────。

突く。

「ああっ!!」

吾郎は思わず寿也の背に爪を立てた。
だが、それは抗議の意味とは違う。
歓喜の・・・・・喜びの・・・・・・・・・・・。

既に欲しくて欲しくてたまらなくなっていたそこへ
待ちわびた激しい刺激を寿也によって与えられて
寿也もまた、待ちわびたこの瞬間に──────。




寿也は生まれてきたことに感謝した。

両親に捨てられて祖父母の下で育てられ・・・・・。
決して幸せだったとは言いがたい日々。

自分などいない方がいいのではと・・・・自暴自棄な気持ちに陥ったこともあった。


だが、吾郎に会えた。
幼いあの日。
自分を連れ出してくれたあの日。
あの奇跡の・・・・・・日。

それからも・・吾郎は寿也を導いてくれた。
吾郎がいなければ寿也は海堂野球部になどいなかっただろう。

自分など、いない方がいいのでは・・・・なんて事はない。きっと。

だって、自分は吾郎に会えた。

僕は・・・・・存在してていいんだ。



それが、涙が出るほどに嬉しくて、幸せで。

その証を実感する為に吾郎を強く抱きしめ
更に激しく自らを打ち込んだ。



「ああっ!!」


打ち込むたびにしなる体。
僕のもので・・・・こんなにも感じてくれる、君。

生きている、愛し合っている・・・・実感。


ついさっきまで、あんなにも不安定だった気持ちが嘘のようだ。

湧き上がる、歓喜。

「吾郎・・・・くん・・・・・・・。」

「あ、あああ・・・・・寿ッ!!」



寿也のそれが打ち込まれるたびに熱い。
想いの全てが打ち込まれているようで・・・・・・熱い・・・・・・。

先程の寿也。
いつもとは全然絵違う。
吾郎の腕の中で震えていた・・・・寿也。

大丈夫だ。
そんな顔すんなって。

お前がいつもその憎たらしい顔で笑ってられるように
何もかも・・お前の全て、俺が受け止めるから・・・・・・・。


「っつ!!ト・・・トシッ!も、ダメだ・・・・!」
「わかった・・・・一緒に、いこう?」

寿也は吾郎に口付けた。
舌を絡め合いながら激しく腰をぶつけ合う。

熱く溶けた吾郎の中が寿也のそれを飲み込んで
何もかも・・・そこから蕩けきって融合してしまうがごとく。

愛してる・・・・愛してる・・・・・・。

どちらからともなく呟きながら、そして─────────。





ビクビクッと切なく震えたのは寿也が先だった。
注ぎ込まれる熱い液体に吾郎もたまらず清を放つ。

そして抱きしめ口付けてもう一度、愛しい人の名前を呼んだ。


「吾郎くん・・・・ありがとう・・・・・・・・・。」
「・・・・寿・・・・也・・・・・・・・・。」


















思えば・・・・・。
あの日出会えた奇跡から運命の歯車は回り始めていた。


あの時からずっと・・・・・・・。


幼すぎて、同性であるが故に気付けなくて。




後処理の後
そのまま寿也のベッドに眠ってしまった吾郎にそっと唇を落とすとふわりと抱きしめて
寿也もまた・・・満ち足りた面持ちで意識を手放した。





吾郎くん・・・・もう、離さない・・・・・。

──────愛してる 。









end



「長すぎた夜」の続きを書きたい!と思って書き始めてから少なくとも1年は過ぎてしまった。
長い間の放置の末、先日から続きを書き始め、ようやく完成いたしました。
ヤッてるだけですが
書きたかったのは想いもがけず巡ってきた幸福への寿也の喜び。
うまく表現できたかはわかりませんが・・・・。
エロさはちょっと足りなかったかな・・すいません。今の私にはこれが精一杯で。
一時は完成させることを諦めてボツネタとして上げようかと思ったほどなので
完成できて嬉しいですv。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました。
(2008.1.11)



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