一件落着・・・と言いたかったが。
しかし吾郎にはまだ大きな問題が残されていた。
また、自室のベッドで天上を見上げる吾郎。
寿也に抱かれたのは昨日の話。
いい加減、薫に連絡を入れなければならない。
気が重かった。
あの後、寿也と色々な話をした。
一年前の寿也との情事の事も
薫の話も。
「去年は本当に・・・悪かった。
俺、すごく酷い事したと・・・わかってる。」
「え・・・・。」
「電話でも言ったけどさ、俺、あっちでお前の事ばっかり思い出した。
で、一人で抜いた。
お前も・・もしかしたら俺の事、思い出してオナニーとかすんのかな・・・って・・・あっちで思った。
お前は俺の事・・・す、好きだって・・・言ってくれてたから・・・
ほ、本当なら・・・その時点で好奇心のセックスなんてやめるべきだったんだろう。
なんて酷い事を俺はしたんだろうって、その時ようやく思ったんだ。」
寿也は思った。
この一年、苦しんだ・・・あの時間を。でも・・。
「でも俺・・・お前の気持ち、聞いてもシちまった。
なんでだろうって・・あれからずっと俺も考えたんだけど・・・
なんのことはねえ。
ワッツやキーンが言う通りだった。
俺もお前が好きだったからだって。」
「・・・・・。」
「とんでもなく酷い事、しちまったけど・・・俺はお前のものだから・・・・。」
「吾郎くん・・・・。」
寿也の表情に柔らかいものが浮かんだ。
「正直、君を怨んだ事もあったさ。一度抱いちゃったら次が欲しくなる。どうしてくれるんだってね。
・・・でもいいよ。君も君なりに悩んで苦しかったんだし・・・
それに、あれがあったから君が気付いてくれて、結果的には僕にとって信じられないくらい嬉しいものになった。
だから・・・もう、その事はいいって。」
「ありがとな。・・・・・でもそれだけじゃねえ・・。俺は・・・。」
吾郎は嫌悪に満ちた表情で、そして搾り出すように。
「・・・俺、アイツにどう詫びたらいいのか・・・わからねえ・・・。」
「清水さんの事?」
「・・・・・。」
そう言われて一層、吾郎は厳しい表情になった。
「俺はお前に抱かれてから・・・日本にいた時もお前の事ばっか思い出してた。
なのにアイツの事、抱いたんだ。」
「・・・・・。」
「逃げるようにアメリカへ飛べて、正直、次を迫られなくて助かった・・と思った。
その時点で結論は出ていたんだ。気付かなかったが。」
寿也は吾郎の告白になんと言えば良いのかわからず、ただ黙って吾郎を見つめた。
「俺は・・・・最低だ・・・・・・。」
沈痛な時間が流れた。
暫くして吾郎は口を開く。
「清水とは別れる。」
吾郎は寿也にそう宣言した。
しかし寿也から返ってきたのは意外な答えだった。
「焦る事はないよ。一度会って普通に接してご覧?なんなら抱いたっていいよ。」
「何言ってんだよ!!」
吾郎は怒ったが
「・・・・吾郎くんは昨日、僕に会って触れ合ってみて・・・ようやくわかった、気付けた・・・って言ってくれた。
・・・・・すごく嬉しかったよ。
あまり考えたくない事だけど・・・・もしかしたら吾郎くんは清水さんに会って触れ合ってみたら・・・何か気付くかもしれない。
僕はそうなって欲しくないけど・・・でも隙を突いて吾郎くんを奪った形になるのは嫌だから。
条件は公平にして・・・それから結論を出せばいい。」
「俺はお前が好きだって言っただろ!?」
「ありがとう。でも君は清水さんに会わなきゃならない。それは君の義務だ。」
「・・・・・・。」
「待ってるよ。君が出す答えを。」
携帯の着信音が鳴って吾郎は現実に引き戻された。
着信画面を確認すると、予想通りの相手、「清水薫」。
意を決して通話ボタンを押す。
「はい。」
そして会う事になった。
薫の家で。
吾郎は少しホッ・・とした。
家なら家族がいるだろうし・・・
そう、あの憎たらしい可愛い後輩、大河も。
そういった流れにはならないだろうと思った。
しかし、甘かった。
玄関のドアを開けて薫の部屋に案内される中、ひと気がないのに気付き聞いてみたら。
「え?あたし一人だよ?」
ケロッ・・と言う薫。
無性に腹が立った。
しかし寿也に言われた言葉を頭を思い出し、気持ちを落ち着かせると
「な、なあ・・いい天気だし、どっか行かね?俺、日本久しぶりだしさ。」
薫は黙り込んでしまった。
ちょっと・・・あからさま過ぎたかな?と吾郎は思ったが
しかしどう考えても今、薫を抱こうとは思えなかったのだ。
「本田・・・・。」
思い悩んだように言葉を搾り出す薫。
すると、そっと抱きついてきて。
「し、清水・・・・。」
「会いたかったんだ・・・ずっと・・・・・・。」
薫に抱きつかれても腕を回せない吾郎がいた。
そしてその僅かな事に、薫も気がついてしまった。
何か、違う・・・・と。
しかし気付かぬ風を装って敢えて言った。
「抱いて・・・・・。」
その声には涙が混じっていたようにも聞こえた。
「本田・・・・。」
胸を押し付けながら、顔を上げる。
その小さな体が小刻みに震えていた。
そのまま瞳を閉じる薫。
───もしかしたら吾郎くんは清水さんに会って触れ合ってみたら・・・何か気付くかもしれない。
寿也の声が頭を過ぎる。
吾郎も心を決めて唇に触れた。
しかし。
違う・・・・・・。
舌を差し込んでみた。
薫の舌にそっと触れる。
やっぱり・・・違う・・・・・。
吾郎は薫の肩に手をかけ、その体を引き剥がす。
とてもこれ以上は無理だと思った。
寿也の事はキスしただけでわかった。
また、薫の事も・・・・キスしてみて・・・完全にわかってしまった。
最初からわかっていたのだが・・・触れてみて・・・確信に変わった。
薫は悲しそうな顔で吾郎を見上げた。
薫もまた、気付いてしまったのだ、吾郎の気持ちが自分にない事に。
「ほん・・。」
「すまねえ!!」
吾郎はすぐさま土下座した。頭を床に貼り付けて。
「ど、どうしたんだよ・・。」
薫も床に座りこむ。
「風邪でもひいたのか?お前らしく・・・。」
分かってしまっても、気付いてしまっても聞きたくなかった。
しかし。
「清水・・・。」
「なに?」
薫はニッコリと笑う。しかしその哀しみは隠し切れない。
「別れよう。」
「・・・・・。アメリカで・・・何かあった?」
「何もない・・・。」
「じゃあ・・なんで?」
堪えていた涙が溢れ出た。
「好きな人ができた。」
「・・・・・・。」
先程気付いてしまった違和感。
その瞬間に本当は薫も全てわかってしまっていた。
「・・・誰?アメリカの・・・人?」
しかし
「・・・すまない!!」
吾郎はそれには答えず、ただ頭を下げた。
「・・・・もしかして私が知ってる人?」
「・・・・。」
「・・・・もしかして・・・私と付き合ってる間も・・・その人の事が好きだったの?」
「・・・お前にはなんと言って謝ったら良いのかさえ分からない。」
「答えろよ、本田!!お前は他に好きな人がいたのに私と付き合ってたの?私を抱いたの!?」
「・・・・。そうだ。」
薫はヘナヘナ・・・と崩れ落ちてしまった。
「・・・お前の事が好き・・だと思ってた。でも・・・本当に好きな人は別にいた事に・・・気付いた。」
「何・・・それ・・・・・。」
「お前の気が済むなら・・・俺に何したって良い。殴るなり蹴るなり・・・好きにしていい。」
「・・・じゃあ、抱いて。」
すぐさま薫はそう言った。
「それだけはできない。」
しかし吾郎は確固たる口調でそれを退けた。
「なんで!アンタは他に好きな人がいたのに一年前、私の事を抱いたんでしょ?
同じじゃないの!!いいから・・・。抱いて・・・・。」
縋るようなこの瞳。しかし。
「・・・・それだけは・・・できない、と・・・さっき分かった。」
「そ、そう・・・なんだ・・・・。」
「・・・・・。」
「じゃあ・・・出てって・・・。」
「・・・。」
「今すぐ出て行け!!」
「しみ・・・・。」
「出てけって言ってんだろ!?」
振り絞るように・・。
吾郎は立ち上がった。
薫は当然だが吾郎を見ようともしない。
「すまない・・・・。」
その一言を最後に、吾郎は立ち去った。
本当は待って、と言いたい。
しかし言った所で・・・。
吾郎が階段を下りている・・・今、靴をはいて・・・そして玄関のドアが閉まった。
「ほん・・だ・・・・。」
薫は無意識のまま立ち上がり階段を駆け下りるが
もう、そこに吾郎はいない。
涙が一筋、二筋。
一度流れ出すと止まらなかった。
一気に溢れ出す涙。
「馬鹿・・野郎・・・・馬鹿野郎・・・!!」
いつまでも・・薫は一人、泣き続けた。
吾郎はその足で寿也の家、祖父母と共に暮らす家へ向かった。
普段寿也は寮生活だが、オフの間は祖父母の家に帰っていた。
ドアを開けられて寿也が現れるなり吾郎は言った言葉は。
「清水と別れてきた。」
吾郎のその沈痛な面持ちを見て寿也は
「ちょっと・・・歩こうか。」
そして昔、そう、海堂高校を目指して共にトレーニングしていた頃
よく訪れた川の川原に腰を下ろして寿也は事の成り行きを吾郎から聞いた。
「吾郎くん・・・。
これは清水さんと会う前に言うべきだったかもしれないけど・・・
同性愛者として生きる覚悟はある?」
「え・・・・。」
「世間は僕らのような存在を、そう言って蔑視する。」
「・・・わかってる。でも俺はお前を好きになっちまったんだ。どうしようもない。」
「そうだね・・・僕もそう思ってる。」
目の前には美しい水をなみなみと湛えて流れる川。
この川は昔も今もちっとも変わらない。
でもあの頃と今では吾郎も、寿也も、彼らを取り巻く環境も人々も・・・色々変わってしまった。
「男と女が出会って恋をして結婚して子を産んで育てて
世間ではそれが正しいとされて、それが幸せだと言われているが・・・
中にはそうなれないヤツだって沢山いるんじゃないか?
結婚より大事なものを見つけちまったヤツもいるだろうし・・・
同性を好きになっちまうヤツだって・・・・。」
「そうだね。一人一人顔が違うように・・考え方も人生も幸せも・・・違って当然だ。」
「俺は・・・お前に会えて良かったと思ってる。お前とこうなれた事も・・・本当に良かったと・・・思ってる。」
寿也は穏やかに笑んで答えた。
「僕もだよ、吾郎くん。」
吾郎がアメリカへ渡る、少し前。
薫から電話があり、会うことになった。
あの時は興奮して碌に話も出来なかったが
落ち着いて話がしたかったのは吾郎も薫も同じ気持ちだった。
「そうか・・・寿くんと・・・・。」
「ああ。」
「・・・しょうがないな・・・。」
「え?」
「・・・寿くんじゃ、本田が自分の気持ちに気付くのが遅れたって仕方ない、って言ったんだよ。」
「・・・・・・。」
「女だったら多分あたしはお前をすごく怨んだと思う。
好きな人が別にいるのに、例えそれに気付けなかったとしても・・
それであたしと付き合うなんて最低にも程があるだろ?
でも・・・同性が相手なら・・・・簡単に気付く訳ないし。」
「清水・・・。」
「な、本田。いつかあたしが言った言葉、覚えてるか?」
「え?」
「100がダメならゼロになるのはイヤだって。」
「あ、あれ・・・。」
「これからも友達でいてくれるか?」
薫の瞳は真剣だった。
「・・・・ああ。」
吾郎は重い気持ちのままそう答えた。そう答えるしかなかった。
「本田・・・。好きだったよ・・・ずっと・・・子供の時からずっと・・・ずっとお前が好きだった・・・!!」
かけるべき言葉も見つからない。
「でも、それは今日で終わりにするから。」
手を差し出す薫。
吾郎も手を差し出し、固い握手を交わした。
「頑張れよ?それからマスコミには気をつけろよ?」
「わかってる。」
「あ、そうそう、当然だけど野球も力抜くな?あたしはお前が何処へ行こうと、お前のファン第一号だからさ。」
そう言って微笑んだ薫。
どんな気持ちでそう言って、どんな気持ちで微笑んだのだろう。
吾郎は思わず薫を抱きしめた。
しかしそれは友情の、親愛の抱擁。
────さよなら・・・・。
そして清水家。
「俺・・・なんとなく気付いてた。茂野先輩と佐藤先輩の事。
・・・ごめん・・・言えばよかったのに・・言えなかった。思い過ごしだと思いたくて・・・・。」
大河は後悔の表情を浮かべる。
薫はそれを聞くと、息せき切ったように声を上げた。
「・・・・!!なんで・・・なんで教えてくれなかったんだよ!!」
「ごめん・・・!」
大河は言葉もない。
しかし・・・。
「ご・・・ごめん!・・・ごめんな・・・。みっともないな・・八つ当たりだよ。」
「姉貴・・・。」
「私だって気付いてた。寿くんと本田。ただの幼馴染にしては結びつきが強すぎるって・・。
でもさ・・・私は信じたかったんだよ。本当に・・・信じていたかった。」
「まだ・・・姉貴は若いからさ。まだこれからいっぱい出会いがあるよ。
年に何億も稼ぐようなヤツにはそう簡単に出会えないだろうけど
でも普通の幸せをくれるような男には出会えるんじゃねー?」
「・・・・ありがとな。」
ありきたりな慰めの言葉だったが、薫は大河の優しさが胸に沁みた。
普段は間違ってもこんな可愛い事を言うヤツじゃないのに。
でも薫は知っていた。
いつも大河は薫を思いやって心配してくれた事を。
「女はこれからがどんどん綺麗になる時期だし。
先輩を見返してやれば?「もうアナタなんて眼中になくってよ?」ってさ。
でも、まー、姉貴の場合、美人になるとはとても思えねーけどな。」
「なんだと・・・!?」
「うわ・・・冗談だって、お姉さま!!」
逃げ出す大河を薫は追いかけた。
薫はただ、このひねくれた弟の優しさが本当に嬉しかった。
そして追いかけて、ついに大河に追いついた薫、その大河に馬乗りになって。
「わ〜〜〜!!ごめんなさい!!」
しかし。
「・・・なあ大河・・。」
何をされるか、くすぐられるか、口をビロ〜ンと伸ばされるか、肘鉄を食らわされるか
と恐れていた大河だが、薫の口調は落ち着いていた。
「幸せって・・なんだろうな・・・。」
「・・なんだよ、急に。」
「さすがに考えちゃってさ。10年間の想いがやっと通じて、あいつと付き合うことになって・・あたしは幸せだった筈だ。
でも、今になって思い返してみたら、なんか違ったようにも思っちゃって。
あたし、あいつの事ばっかでさ、他の事はどうでも良くなっちゃってて。
アメリカに行きたい、帰国したら会いたい。それしかなかった。
まるで抜け殻。カラッポだった。
あいつが少しでも好きだと思ってくれたあたしは、多分あんなじゃなかったんじゃないかなって思って。
あいつと付き合ってた頃のあたしはなんだったんだろう・・。」
「馬鹿馬鹿し〜!幸せってなんだ?なんて聞かれて答えられるヤツ、いるのかよ!
でも茂野先輩も佐藤先輩も自分達なりの幸せを見つけたんだろうな。」
「・・・そう、だな・・。」
「姉貴はこれからだよ。今、ようやく子供時代が終わったんだ。
子供の恋は特に盲目だからな〜。
これからは大人の女としてだな、色んな駆け引きや相手に追わせる恋愛を・・・
・・って・・姉貴の場合、子供が終わったら、いきなりオバサンに突入しそうだけど・・・。」
「何か言った?大河・・。」
ニッコリ笑う薫。殺気が・・・。
「い、いえ・・何も!!まあ・・そんな事より・・・
そうだな、取り合えずソフトに燃えてみたら?勉強だって姉貴は元々優秀なんだから。
これからだって色んな可能性があるんだぜ?」
そう言われて、ははは・・・と薫は力なく笑った。
「聖秀の時、あたしはアンタに渇を入れたけど、今度は逆にやられたな。」
「・・・・頑張れよ。」
「うん・・・・。」
いよいよ吾郎がアメリカへ旅立つ日がやってきた。
その前の日の晩、空港に程近いホテルで吾郎は寿也と夜を過ごした。
「ついに行っちゃうんだね。」
「お前とこんなふうに過ごすのは、暫くお預けだな。」
「寂しいけど・・・これが本当の最後じゃないから。」
「ああ。オフの間だけだけど・・これからもずっと・・お前と一緒だ。」
そして唇付けた。
名残を惜しむように、その夜は何度も何度も愛し合って。
無情に流れていく時間を怨みながら・・・でもこれが最後じゃないから。
これからも何度でも何度でも・・こんな時間は訪れるから。
最上級の愛でもって吾郎を見つめる寿也。
その瞳の色は・・・あの日一緒に過ごした、あの海の色みたいだ、と吾郎は思った。
深い、深い・・・何処までも深い海の色。
共に堕ちたいと思った、あの・・・・。
なあ、寿也。
あの海の底には何があるんだろうな。
一緒に行きたいな・・・一緒に・・・何処までも・・・・。
翌朝。
寿也は吾郎を送らなかった。
多くのマスコミが空港へ詰めかける事は簡単に予想できたから。
しかし。
日本とアメリカのビッグスターである寿也と吾郎が同性愛カップルだと
世間に知られてしまう日は遠からず来るだろう。
いつまでも隠し通せるものではない。
その日が来ても、文句を言わせないような実績を作る事。
それが当面の二人のするべき事だ。
文句は言わせない。
吾郎も寿也も、その想いは嘘偽りのない心からのもの。
共に生きよう、吾郎くん。
世の理から外れてしまっても、それが僕らの真実だから。
寿也はホテルの窓から
吾郎が乗った飛行機を見送った。
その飛行機の影が消えても・・・・暫くその空を見上げていた。
じゃ、行ってくるぜ?寿也。
うん。行ってらっしゃい、吾郎くん。
雲一つない、抜けるような青い空。
ああ、太陽が眩しい───────。
end
冒頭の注意書きでも書きましたが
これは少し前のサンデーMAJORのラブコメからの、ヤケクソ一発ギャグのみ、の予定でした。
でも、ついつい続き妄想が止まらずに、こんなに長い話になってしまいました。
この話の全容は、続き妄想をはじめた時に大体固まってしまったので
影響を受けたくなかったのと、ショック過ぎて手が動かなくなっちゃうのを恐れて、それ以降のサンデーを読まずに書きました。
(何とか書き上げる事が出来たので、後で読もうと思っていますv)
とは言っても風の噂で展開は聞こえてきていますので・・・
この、あまりに原作とは正反対の話が虚しすぎる抵抗
または笑いのネタにしかならないような気も、かなりしており・・実はとても不安です。
でも、今までMAJORを読んで、アニメも見てきて。
やっぱり吾郎の最良のパートナーは、未だに寿也しかいない、と思っちゃっています。
寿也がいたから吾郎はここまで来れたんだと。
語り始めるととキリがないので止めておきますが・・・やっぱりそう思えちゃうのです。
そして寿也にとっても吾郎はそういう存在で、そして・・・吾郎に特別な感情を持っているようにしか見えなくて。
私の中の二人は、こうやってお互いに良い影響を与え合いながら二人で生きていく
そう思っています・・・思いたい・・・思っててもいいよね・・・・(涙)。
原作無視にも程がありますが、ここまで書けて良かったです。
それからこれも最初に書きましたが、この話で薫を貶める意図はありません。
そしてタイトルですが、どうしようかな〜と思っていたら
頭の中に、さだまさしさんの「しあわせについて」が流れてきて。
記憶を頼りに口ずさんでみたら
その歌詞が、ここで書きたかった吾郎の、寿也の、そして薫の気持ちに聞こえてきてしまって。
それを十分に表現できてないのは承知しているものの(涙)、頂いてしまいました。
とはいえ。ご存知の方もいらっしゃると思うのですが
この歌は、映画「ひめゆりの塔」の主題歌となったものなので
私の駄文なんかとは比べ物にならないくらいの重く深いテーマがこの歌には込められているのですが・・・でも頂いてしまいました(汗)。
さだまさしさんには申し訳ない、と思いつつ・・・・すいません!!
それでは。
こんなに長い話をここまで読んで下さり、ありがとうございました!!
(2009.10.5)