今日は寿也の誕生日。
ファンの子達からは沢山のプレゼントが届き
寿也の部屋中には花が飾られ、ぬいぐるみが転がり
そして乙女チックな小物とリボンで埋め尽くされてしまった。
しかし寿也が一番嬉しかったプレゼントは吾郎からの絵葉書。

絵葉書には吾郎の写真。
球場で売られているものだろう。
投球直前の真剣な眼差し。








この瞳の先にいるのは・・・僕じゃない・・・・。


嬉しい筈の吾郎からの絵葉書が
欲望の対象に変わる時。



「吾郎・・・くん・・・・・。」


その名を呼んでも返事などある筈もなく。



無性に・・・滅茶苦茶にしてしまいたい衝動に駆られる。



「吾郎くん・・・・。」





この真剣は瞳は対戦相手のバッターと
同チームのキャッチャーに向けられたもの。







僕は吾郎くんに野球を教わった。
あの時、吾郎くんが僕を連れ出してくれなければ
きっと今頃はアルバイトで学費を稼ぎながら大人しく大学に通っていただろう。
いや、祖父母への負担を考えたら就職していたかもしれない。
僕ではなくても、誰がやっても構わないような仕事をしていたかも・・・。
もしも吾郎くんに出会えなかったら・・・・。


僕が僕でいられる。
それは多分、あの日吾郎くんが僕を連れ出してくれたから。
初めて自分の意思でやりたい事を「やりたい」と
正直、思い出したくないが・・・・ちゃんと母親に言えたから。

吾郎くんは僕にとって
大切な親友で、ライバルで恩人で
そして誰よりも大事な・・・・僕のたった一人の・・・・・・・愛しい・・・・・・・・。


僕と吾郎くんを結びつけた絆、野球。
なのに僕と吾郎くんは殆どバッテリーを組んだ事がない。
海堂の二軍時代とW杯。
それだけだ。


この・・・・瞳。
この・・同じ瞳で僕のミットめがけて渾身の球を投げた君。
あの喜びは、どう例えたら良いのか分からない程
身震いする程、たまらなく・・・・いい。
それは絶頂のエクスタシーに通じるものがある。

僕は知っている。
この闘志溢れる瞳がベッドの上ではどんな瞳に変わるか。
この真剣な顔が、りりしく引き結んだ口元が
ベッドでは快楽に悶え、意味を成さない悲鳴を漏らし・・・・。

そう、この口。
この口に僕を咥え込んで奉仕してくれる時の吾郎くんの顔は・・・・。
その口に咥え、舐め上げて苦しそうに、でも必死に僕をしゃぶる。
その瞳はトロン・・と色に溺れて、時には恍惚の表情でひたすら僕をしゃぶる。

この口に・・・・・・。



さっきから・・・その部分に熱が集まり、はちきれそうになっているのを僕は感じていた。

ここまでになってしまっては・・・。

そっとズボン越しに触れてみると

「・・・っ!!」 

もう、どうしようもないくらいに・・・・僕は君を欲している。
でも、君はここにいない。

もう一度、今度は歯を食いしばって衣服越しにそれに触れる。

・・・・漏れる溜息。

「吾郎くん・・・・。」



僕はズボンのジッパーを下ろし、それを引き出した。

そしてそっと握りこむ。

・・・・熱い・・・・・・。


ゆっくりと摩ると、既に少し漏れていて水音がした。



これを・・・吾郎くんの口にぶち込みたい・・・・!!
上の口でも下の口でも・・・いっそ両方に続けて!!




「吾郎・・くん・・・・。」

足を高く持ち上げて秘所に押し込んでいく、その時の君の顔。
目をぎゅっと瞑って耐えるように、でも気持ち良さそうに・・・。

君の中は温かくて心地よくて・・・僕をぎゅうぎゅうに締め付けて・・・・。


「吾郎くん・・・・。」

一度、君の中を突き上げるとあまりの良さに止まらなくなる。
悶える君の顔、僕の名を呼びながら背中に腕を回して縋るように抱きついてきて。
唇付けると待ち構えていたように舌にさえ縋りつき、快楽に耐える君。
舌が絡み合う感触と
ソコを締め付けられ、無理やり引き抜き突き上げる感触が更に互いに昂ぶらせて


────とし・・っ!!と、し・・・っ!!

君の声が脳裏に蘇る。

マウンドでは大胆不敵。
逆境であればあるほど、その状態を楽しみ、それを糧にできる。
そんな豪胆な吾郎くんだけど
僕の腕の中にいる時は
あんなに必死に、全身で僕を求めてくれて・・・・。


この絵葉書。
ユニフォームに隠された君の体。
どこもかしこも思い出せる。
鍛え抜かれた体、滑らかな肌
ほくろの位置も
乳首の手触りも舌で触れた時の感じも
君がその時、出す声も。
そして君自身の形も大きさも・・・その熱も、味さえ・・・・。





「吾郎・・くん・・・っ!!」

僕は自身を握り摩り続ける。
グチャグチャと響く音が、君の中から響く音にも似ていて

・・・・・・たまらない。

君を突き上げる自分を思い描きながら
君がしゃぶってくれる姿を思い描きながら

僕は僕自身を、ひたすらに・・・・・・・!!








も、ダメ・・・・だ・・・・・!!


僕は引き抜いて吾郎くんのその顔に放とうとして
その絵葉書に向けて発射しようとしている自分に気付き、ハッ・・と我に返り
慌ててティッシュに手を伸ばした。


ティッシュで自らを全て包むようにして
全てを搾り取ってから
盛大に溜息をついて。

間一髪、ギリギリセーフ・・・・・・。



・・・と思って絵葉書に視線を向けたら

・・・・一滴、零れていた。


「あ!!」

僕は大慌てでソレを拭き取って。

・・・・・・・・。
何をやっているんだ、僕は・・・・・・・。


でも。
なんだかそれが可笑しくて。

僕は一人、クスクスと笑ってしまった。







この後、絵葉書をよく乾かしたものの
よく見ると、やっぱりシミがわかってしまって。

しかし。
こんな写真を送られて、その気にならない方がどうかしている。

・・ったく吾郎くんは・・・・。
君の事が好きなヤツにとっては
君の行動の全てが誘っているようにしか見えないって事
全然分かってないんだろうな。

この写真だって。
こんな顔見せられたら・・・
その顔に、この口に放ちたくなっちゃうじゃないか。

・・・さすがに自分が責任転嫁している自覚はあったが
でもこの顔は反則だと・・・やっぱり思った。





それから。

この絵葉書に何かあっても大丈夫なように
ビニール封筒に入れて保管する事にした。

そして時々、ビニール封筒を交換しなければならない羽目に陥るが
ビニールが完全にガードしてくれているので
絵葉書は無事である。

一番最初につけてしまったシミ以外は。







そんな事になっているなど、当の吾郎くんは露知らず
今日も元気に「そんな顔」で投球しているのだろう。

ホーネッツのキャッチャーに、思わず嫉妬してしまう僕がいた。




早く会いたい。


早く会って

ほんとうに会って

ちゃんと君の顔に僕を放ちたい。





早く・・・帰っておいで。

僕の愛しい・・吾郎くん─────────。

















end


これは表に上げた「いつだって同じ空の下」の続きにあたる話です。
ふざけた話をすいません。

ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
(2009.9.11)



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