夢島上陸から幾日かが過ぎた。

「とんでもない所へ流されてしまった」と嘆く者が多い中
吾郎と寿也、その他セレクション組はどこまでも前向きだった。

そんなある日の事。
まるでいたずらっ子そのままのキラキラした瞳で
「な、寿、探検に行かないか?」
それを聞いて寿也は笑った。
「・・ったく吾郎くんは・・。本当に単純なんだから・・。」
「だってよー、こんながんじがらめに監視されてたら安心してエロ本も読めやしねー!
安心して読める場所を探そうぜ?」
「・・・・僕は別にそんな事はどうだっていいけど・・・。」
「ダメじゃないか!いい若人が!そんな事で日本の未来はどうなるんだ!
さ、行こうぜ〜、寿くん!」


そして辿り着いたのは。



「寿く〜ん!すげ〜崖だ〜〜〜〜!!」
「そう、ここは断崖絶壁。そしてここまでの道のりは深い樹海。」
寿也はいつの間にか吾郎のすぐ後ろにいた。
「な、なんだよ・・危ないじゃないか・・。」
高い崖の上に二人、ほんの一押しで真っ逆様。
「ふふふ・・。怖い?」
「だ、誰が・・・!」
「相変わらず意地っ張りだね。」寿也はニッコリと笑った。
「・・・・。」
「帰ろう、吾郎くん。また今度ゆっくり散歩に来ればいい。」
「・・お、おう。」吾郎はなんとなく圧倒されてかろうじて答えた。

───そう、今度・・・ゆっくりと、ね。

寿也は吾郎に見えないように、密かに微笑んだ。





そして数日後。
お風呂に入って夕食も食べて。
後はもう寝るだけという、夢島で唯一自由なこの時間
寿也は吾郎に声をかけた。
「吾郎くん、散歩に行かない?」
「散歩?別にいいけど・・どうしたんだよ。」
「別に。確か明日は珍しく周防さんも乾さんも朝、用事があるって言ってたし。」
「・・・それとこれと何の関係があるんだ?」
「ただ、少しくらい寝坊しても大丈夫だなって思っただけさ。」
「ふーん。ま、いーや。ちょっと待ってろよ?隠してたエロ本持っていかねーと・・。
寿也、ありがたく思えよ?お前にだけ内緒で見せてやる!ふふふふ・・・。」
大威張りな吾郎に寿也は苦笑した。

そして懐中電灯片手にやって来たのは先日も訪れた断崖絶壁。
「夜見ると、また一段と迫力があるな〜!」
「そうだね。」
海面は遥か彼方、下にあるのだが打ち付ける波の音がここまで大きく響いてくる。
吹き上げる風も相当のもので、とにかくすごい迫力だ。
「そういえばここ・・・自殺の名所だって地元の人に聞いたことがある。
ここで写真を撮ると恨めしげな顔や手が写るから誰も写真を撮らないとか・・・
実際幽霊を見た人も何人かいるとか・・・。」
「うわ〜〜〜〜!!恐ろしい事言うなよ!!」
本気で怖がる吾郎を見て寿也はクスッ・・と笑った。
「可愛いな、吾郎くんは。大丈夫、幽霊が出たら僕が守ってあげるから!」
「た、頼むぞ、寿ィ〜・・!」
さすがの吾郎も幽霊相手では恐ろしいらしい。
「ところで吾郎くん、その本、見るんでしょ?」
「あ、そーだった、そーだった!!」
コロッと切り替わる吾郎に思わず寿也は吹き出してしまった。
「じゃ、行こう?」
「行くって何処へだよ。」
「先日見つけたんだ。洞窟。ここじゃ風が強すぎてまともに見えないだろ?」
「そーか、洞窟なら風はよけられるしな。
ふふふ・・・寿・・・お前、見るからに爽やか好青年のくせに、なかなかのスケベだな!
そんなに落ち着いてエロ本が見たいのか!
そーかそーか!!ふふふ、この吾郎様が拝ませてやろうじゃないか!!」
ニヤニヤ笑いながら肘で乱暴に突付いてくる吾郎。
「い、いや・・・その・・・・。」
「いいって、いいって!健全な青少年はたまには抜かないとカラダに良くありませ〜ん!!
さ、行こうぜ!何処だ?その洞窟!!」
「こ、こっちだよ、吾郎くん。」
完全に吾郎に圧倒されつつ、寿也は案内した。


そして洞窟。

懐中電灯を灯し、問題の本を開く。
「な、すげーだろ?」
鼻息荒く吾郎がページをめくっていく。
「・・・・・ホントだ・・すごいね・・・・。」
「それにしても・・こんな体勢でヤったら、ソレどころじゃないんじゃねー?
ホントにキモチイイのかよ・・。」
「・・・試してみる?」
「・・・・は?」
「試してみようよ。」
予想もしなかった寿也の言葉に吾郎は二の句が継げない。
それを見て寿也がクスッ・・と笑った。
「それとも・・・。もしかして吾郎くん、力には自信があるけど体の柔らかさには自信がないとか?」
「ば、馬鹿野郎!俺は柔軟体操だって欠かした事はねーんだ!やってやろうじゃねーか!」
「じゃ、まず服を脱がなきゃ。」
「なんで服まで・・。」
「だってこれ、入れてるでしょ?この体勢で入るかどうかの実践だよ?」
「入れるって何処に入れるんだよ!男同士で!!」
「真似だけさ。柔軟体操の延長だと思って。
でもこの体勢・・・相当鍛えられてないと無理だと思うけど。吾郎くん、大丈夫?」
「へっ・・!誰に向かって言ってんだよ!」

こうして寿也にまんまと乗せられて、服まで脱がされて。
「こうしてここで寝て・・・手はこうで・・足はこう・・・・。」
「なあ・・なんで裸でないといけないんだ?でもってなんで俺が女側の体制を・・。」
「黙ってて。それで僕は手はこうで足はこう・・・。」
「・・・・なんで俺だけ裸なんだよ!」
「じゃあ、僕も脱げば問題ないね。ちょっと待ってて。」
「そういう問題じゃ・・・。」
吾郎の発言はさり気なく無視されて
そして恥ずかしい体勢のまま「待ってて」と言われてしまって。

寿也も全裸となり吾郎に向き直った時には。
「・・・あれ?吾郎くん、どうしたの?なんだか元気になってるようだけど。」
「・・・!仕方ねーだろ?寒いんだから!!」
「でも辛そうだね。」
そう言って寿也は吾郎のモノをやんわりと握りこんだ。
「・・・っつ!ああ・・あ!!」
と、同時に体中に走る甘い痺れ。
「ふふ・・吾郎くん、可愛い・・・。」
「やめろ!寿!何、考えて・・・!!」
「健全な青少年は時々抜かないとカラダに良くないんだったよね。僕が抜いてあげるよ。」
「ちょ・・待て・・ああっ!」
初めて他人から与えられる刺激、そのあまりの良さに
こんな事は異常だと分かっていながら抵抗できない。
そんな吾郎の姿に寿也はほくそ笑む。
そして吾郎のソレを握りこみ、胸の飾りをもう片方の手で弄り舌で舐め上げ・・・・。
「どうしたの?吾郎くん。なんだか濡れてきた。気持ちいいの?」
「あ・・やめ・・・・ッ!!」
洞窟内は音がとてもよく響く。
吾郎の声は何度もエコーがかかったように響き渡った。
「ふふ・・。凄い。共鳴してる。」
「・・・・っ!!」
そしてわざとジュブジュブと水音をたてる寿也。
「聞こえる?君の濡れた音がこんなに響いて・・・。」
恥ずかしくて吾郎は思わず耳を塞ぐが、この共鳴は止められそうもない。
自分の声とは思えない鼻にかかったような声
そして不本意ながらも濡れてしまったその音。
「や、やめてくれ・・・・!!」
「どうして?感じてるんでしょ?気持ちいいんでしょ?」
寿也の甘く囁く声も水音に混ざって共鳴して
もう、何がなんだかわからなくなる。
「いいよ、吾郎くん。このまま身を任せて。」
ソレの先端を親指でクルクルと回して動かして、窪みの部分を執拗に弄り
すっかり硬くなった乳首を舐め上げて。
吾郎はもう、抵抗の言葉も出ない程、快楽に溺れていた。

───くそっ・・・!キ、キモチ・・・イイ・・・・!
    自分でスルのとは・・・雲泥の・・・差だ・・・・・っ!!
    ヤ、ヤバイ・・・も、イ・・・・・ッ!!

寿也は握りこむ手をそのままに
既に意識が朦朧としている吾郎の唇に自らの唇を重ねた。
もう、抵抗する気力もない吾郎は進入する寿也の舌をいとも簡単に受け入れて。
寿也は吾郎の舌に絡みつき摩りながら、ソレを握る手をすばやく動かして。
そして唇の合間にそっと囁いた。
「吾郎くん・・・このまま・・・イってごらん。」

その、甘い声の命ずるままに・・・・・。





「随分たくさん出たね。」
寿也はニッコリと笑った。
「う、うるせー・・・・。誰の・・せいだよ・・・・。」
抗議の声は力なく。
「・・・僕のせい?」
「他に、誰が・・・いるんだよ・・・・。」
「・・・光栄、だな。」ニッコリと微笑む寿也。
そして。
「じゃ、今度は僕の番だね。」
爽やかに宣言すると、寿也は先ほど見ていた本を参考に吾郎の体勢を変え
自らのソレを吾郎の蕾に押し当てた。
「ま、まさか・・・。」
「今度は吾郎くんが僕のを抜いてくれる?」
「・・・・・・。」
「心配しなくていいよ。吾郎くんはそうやって寝ててくれれば。後は自分でできるから。」
「お、お前・・・まさか・・・・。」
驚愕のあまり、そして決して信じたくないあまりにそれ以上声が出せない。
「その・・・・。」
そう言いながら寿也はソレに手を添えて正確に設置して
「・・・『まさか』さ・・・っ!!」
そして勢いのまま突き入れた。

激しく動く寿也の体、そして吾郎の悲鳴とソコから響く濡れた音が洞窟中に共鳴し
その音響効果が更に二人を昂ぶらせ・・・。
「さすが吾郎くん、素晴らしい柔軟性だね。」
「・・・・っ!!この、変態・・・・ッ!!」
「言ってくれるね・・・。」
不穏な笑みを浮かべる寿也。勿論腰の動きはそのままに。
「吾郎くんのココ・・・。」
そう言って乳首を弄っていた手を吾郎のソレに移し握りこみ
「あ、ああ・・・!!」
「さっき、あんなに出したばかりなのに、ほら、もうこんなに硬い。
吾郎くんも相当・・・いやらしいね。そんなにイイ?」
「やめッ!放せ・・・!!」
「放していいの?こんなになってるのに?」
握る手を腰を、激しく動かし・・・・。
中と外、同時の刺激がたまらない。

───ダメだ・・・もう・・・おかしく、なっちまう・・・・・!!



洞窟で大きく響きわたる悲鳴も濡れた音も
外では崖に叩き付ける波の音が全て消し去ってくれた。

島の住民も滅多に近寄らない心霊スポットで
熱い二人の夜は更けていく。





そして、それからというもの。

「吾郎くん、今日も散歩、行くよね?」
「・・・・・・。」

夜のキャッチボールと共に、それは二人の日課になってしまったとか。












end



ここまで読んで下さり、ありがとうございました!
(2008.12.25)







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