ブラックホークダウン (Black Hawk Down) 2001年製作 役名 : キャスト Eversmann : Josh Hartnett Grimes : Ewan McGregor McKnight : Tom Sizemore Hoot : Eric Bana Sandereson : William Fichtner Nelson : Ewen Bremner Garrison : Sam Shepard Steele : Jeson Isaacs Blackburn : Orlando Bloom -----ここからkuzira的ネタバレレビュースタート----- この映画は実際に有った戦争の事実を元にしているので戦争と言うものが如何に無情で虚しくてかつ憎しみ以外は何も生み出しはしないという事を良く理解できます。 と言うかかなり表現的にも強烈なので暴力シーンで気分が悪くなる人はきついかと。 舞台は某所(良く覚えてない/最悪)に駐屯している米軍臨時基地の模様(曖昧 “ブラックホーク” と言うのはこの基地が抱えているヘリ部隊の事で。 オープニングの終わりの方から本編へ繋ぐ部分にその部隊が出てきます。 と言うかこの部隊が映画のメインなので終始出てきます。 今回のオーランド氏の役どころはこの部隊に配置された新人・ブラックバーン(←読みが合ってるか微妙/オイ それも18歳。 この役をやってる時には既に21くらいだった筈なんですが…違和感有りません。 激しく初々しいです。 やけに浮ついてる上にお目目がキラキラしてます(関係ない ※ちなみにこの部隊に入る為にはかなり厳しい訓練を受けなくてはならない…所謂エリート集団のようです。 …表情も良く見えない位に薄暗い小部屋の中でデスクに向かって質問されてるブラックバーンはくりくり坊主頭が目映いばかりに初々しく。 薄暗い部屋の中でも容赦なく輝くキラキラお目目とハニーボイスのお陰で一発でオーランド氏だと認識出来た己を軽く褒めてやりたかったです。 時々嬉しそうに微かに笑う様な表情が垣間見えるのですが…それがもう何と言うか…後ろから浚いに行きたい感を煽ってくれて困ります(戯言 その後は殆ど画面に映って無いんじゃ無いだろうかと。。。 いや、もしかしたら映ってるのかも知れませんが…皆、同じ制服で同じ様に丸坊主で… それが画面一杯に群れてる日にはもう何が何だか…。 更にちょこちょこと画面が切り替わるので捜索してる暇が有りません。 多分、全体的なストーリーを観て、それから各個人の地位と役柄と感情を考慮しながらもう一度観て、最後にオーランド氏をその場面から捜索する…位の根性がなければ見つけられない可能性大です。 で、話はズズィと進んでミッションを遂行するという段階まで進みまして(飛ばし過ぎで ここで漸くブラックバーン登場。 相変わらずのキラキラお目目で更にガムなんか噛んじゃったりして。 手には何故か握力鍛える為に握るハンドグリップが握られて忙しなくにぎにぎにぎ…とやられております。 初任務だから興奮が抑えられない。 初任務だからこれから行く場所の危険性さえも理解してない。 初任務だから勿論、人を撃つと言う事への恐怖もその重さも理解してない。 …そういう感じが普通に出ていて、可愛くてしょうがないのに…怖いです。 知 ら な い と い う の は 本 当 に 怖 い 。 まるで本当にゲームを楽しみにでも行くようなそんな感じが居た堪れないと思うのは私が反戦推進者だからでしょうか…? そうしていよいよ任務。 ブラックホーク(ヘリ)達はターゲットが居る筈の建物に近付き、兵士達を戦場の真っ只中に降下させていきます。 次々に降下していく部隊の人達。 それを阻止しようとする民兵達が発砲したりRGPと呼ばれる対ヘリ弾(?)を放って来て米兵達を脅かします。 ブラックバーンの居る部隊もいざ任務を遂行せんと降下体勢に入る訳ですが…ブラックバーンが先陣を切って降下しようとした時にヘリに向かってRGP弾が放たれ、爆風に煽られたブラックバーンはおよそ建物の3階程の高さでホバリングしていたヘリから落下してしまいます。 背中から地面に叩きつけられて任務前に一番最初の負傷者として名乗りを上げてしまう羽目に。 ぐったりして動かないブラックバーン…やや下の角度から映してるせいで喉から顎にかけてのラインが良く見えて、少しだけえへらえへらとしそうになるのですが…今回は内容が内容だけに一方的にそれだけで悦る事叶わず。 その後ブラックバーンの出番はひたすら引きずられ、運ばれ…車両に乗せられたら後は もう画面には出て来ません(哀愁 しかしチームの方はブラックバーンが欠けたせいで微妙な狂いを見せ始め…。 銃声の音と立ち向かってくる民兵の悲鳴に似た嬌声の声。 米兵達の惑乱とその場にある極限まで張り詰め続けられる緊張感が何と言うか… “何故戦うのか。何を思って戦うのか” と言う疑問を掻き立てます。 銃撃でいとも簡単に失われていく命。 撃たなければ撃たれる。 その状況が撃った相手の命を奪うという事実を薄めてしまって居るが如く、銃撃はどんどんと過激さを増していくばかりです。 画面の中の事だと解っていても…それが私がのんびりと平和な学生生活を送っていた時に、私が居るこの場所よりももっと西の国で本当に行われていた惨劇なのだと言う事が頭を過ぎって胸苦しくて、それでも何も出来ずに居る自分が歯がゆいのです。 涙は出ませんでした。 涙を流して悲しみ、恐れる暇が有ったらこの情景を…本当の戦場の映像ではなかったとしても焼き付けて戦いがどれだけ悲惨で無残で無情なものかを刻み込むかのように言葉もなく…気付けば画面に釘付けになっていました。 …その事実に気付いたのは画面が暗転して、エンドロールがゆっくりとその姿を現してきた時です。 その画面には実際の戦いに参加された存命の兵士の方なのか…それともその戦いで失われてしまった米兵の方のお名前なのかは判断出来ませんでしたが何名かのお名前と称号がエンドテロップの一部として上がってきました。 どっちかの判断も付かないのに思わず心の中で手を合わせてしまったのは私で(コラ それと同時に戦場になった場所の住民の方々の今尚続くであろう心と体の傷を思うと溜息しか出てきませんでした。 -----編集後記----- この映画はお奨めです。 オーランド氏が出ていなかったとしても色んな人に観て欲しいです。 戦争と言うものはこういうものだと解るから。 誰も英雄などではなくて 本当は誰も戦いを望んでなど居なくて ただ命じられた任務を遂行する為に 家族の命を守る為に 仲間の命を守る為に 己の命を守る為に それぞれが信じる何かを支えに 銃を携えて戦っている …それが戦争なんだと言う事が凄く解ります。 このネタバレレビューを観た方がこれをきっかけに観てくださり、戦争と言うものについて少しでも考えてくださると嬉しいです。 しまった…真面目に語ってしまった…;;(ゴゴーン |