明の星
「レン、どうしたんだよ、こんなとこに来て…。ここになんかあるのか?」
「うん…よくわかんないけど、何かに呼ばれた気がして」

ざわざわとレンの内側で何かが騒いでいる。
こんな場所に何があるというのか、レンにだってわからない。けれど、何かに呼ばれているような気がして、永田町まで来た。
ちらりとナオヤを見ると、なんだか考え込んでいる様子で、彼もひょっとしたら、レンと同じように何かを感じ取っているのかもしれない。
近寄ってはいけない。危険な匂いがする。けれど、その何かはレンを手招きして呼び寄せている。
少しすると、ナオヤははっと顔を上げて、口の端を吊り上げた。

「クククッ…間違いない。感じるぞ、大いなる闇の訪れだ」
「え?」
「心してかかれ…、奴は他の連中とは違う。桁違いのバケモノだ…」
「ナオヤさん、それって…」

アツロウの言葉を遮るように、国会議事堂の前へと歩を進めたレンたちの前にそれは現れた。

「…!」

とんでもない大きさの悪魔。圧倒的なオーラを放つ、今まで戦ってきたベルの悪魔なんて比ではないくらいの悪魔。
これこそを魔王と呼ぶのだろう。彼の名前をレンは知っていた。
(ルシファー…)
誰もが知り、誰もが恐れる暁の子、神に最も近く座した天使の堕天した姿。強き者、魔界を統べる者、魔王の中でもおそらくは頂点に座する、最強の堕天使。
魅入られたようにルシファーを見つめていると、ナオヤが叫んだ。

「何をしている!行くぞ!」
「う、うんっ」

戦いは必然だ。逃れることは出来そうにない。
ぼうっと立っているだけでは、ベルの王になるどころか、ここで死ぬことになる。それくらいのプレッシャーを感じた。戦う前からでもわかる、彼の悪魔の強さ。桁違いのバケモノ、と言うナオヤの言葉も確かに的を射ている。底知れない不気味さを持つ悪魔だ。
ぶんぶんと頭を振り、COMPを開いて召還プログラムを起動する。

「ロキ!クーフーリン!出てきて!」

呼び出すと、ロキは彼にしては神妙な顔つきで、クーフーリンはいつもと変わらずレンの前に跪いた状態で現れた。

「これからルシファーと戦うんだ。…手を貸してくれる?」
「主の望むままに」
「へぇ…ほんとに戦う気なの?あのお方は強いよ?」
「わかってる。けど、引き下がれない」
「そう、…じゃあ久しぶりに僕も本気出そうかな」

レンの前に立ち、ロキとクーフーリンは大いなる闇を見据えた。レンも同じように彼の悪魔を見据え、戦闘態勢に移る。
スキルもセットしてある、仲魔も強い、そしてレンだって必死で強くなってきた。それがどれほどのものであるかはわからない。けれど死ぬ訳にはいかない。
とすればもう、勝つしか道はなかった。

「…儚き者よ、お前たちの行く末には、ただ死だけが、口を開いて待ち構え、全ての希望を飲み込んでいく…」

攻撃を仕掛ける。馬鹿みたいに硬い膚。万魔の乱舞をロキと一緒に放ち、クーフーリンがデスバウンドを繰り出す。どれほど効いているのか怪しかった。

「まだだ…まだ足りぬ。危機に陥らねば力が出せぬか?よかろう、手伝ってやる…」
「!?うそ、こいつ、悪魔を呼び出せるの!?」
「うろたえるな、蓮!集中しろっ」
「う、うんっ…!」

常世の祈りで回復をし、息つくまもなく構えなおす。一時も気を抜くことは許されない。

「さぁ…宴を続けようか」

背筋がぞくっとするような怖ろしい声。本能的に怯えそうになって、怖れては負けだ、と言い聞かせる。
怖れるだけならいい。けれど怖れて体が竦んでしまってはお仕舞いだ。毅然と立ち向い、相手を見据えろ。
自分を信じ、仲間と仲魔を信じろ。過信してはならないが、強い敵に立ち向かう時に気持ちで負けては勝てるものも勝てなくなる、と以前クーフーリンの言っていた言葉を思い返す。
(大丈夫、一つ一つ、慎重にやれば、きっと…)
落ち着け、と自身に言い聞かせ、アツロウ、ナオヤ、マリへと順に目配せする。

「ルシファーに集中して攻撃を叩き込もう。雑魚は放置。行こう!」
「おう!」

貫通スキルを持った物理攻撃の強いアツロウのチームがルシファーの体力を削る。どれほど体力が多くて耐性持ちでも、彼らの攻撃を何度も食らえばダメージはいくはずだ。
けれど、確かにダメージは受けているはずなのに、ルシファーのあの余裕はどこから来るのだろうか。まるで遊んでいるような彼の悪魔の様子に、レンはおかしい、と舌を打つ。

「神はお前たちに光と祝福を与えた…。ならば私は、憎しみと炎を与えよう!」

禍々しい光と共に放たれた魔法。
(メギドラオン…違う、うそ、メギドラダイン…!?)
万能属性の最強魔法スキル。危ない、と思っても避けられるようなものではなかった。

「きゃあああっ…!な、何て力なのっ!?他の悪魔とは、桁が違う…」
「グゥウウッ…!さすがは、元天使長だ…、バケモノめが…」
「うああああっ…!クソっ…何て攻撃だ!何発も、耐えられねぇぞっ…!」

すべてを焼き尽くす炎。最強の魔王、かつて神に最も近い場所に存在した明けの明星。
これほどの力を持つなんてサギだ。服は所々破れ、覗いた皮膚は皮が捲れあがっている。そっと腕を抱き、ちくしょう、と唇を噛み締めた。
その様子を見たクーフーリンがそっとレンの方へ振り返る。

「主」

呼ばれて顔を上げると、クーフーリンが近寄ってくる。注意を怠らないように気を配りながら、レンの焼け焦げた衣服や土埃を被った髪をそっと撫でた。
大丈夫か、と訊ねるその瞳はどこまでも優しい。
どうにか落ち着きを取り戻して微笑み返すと、横からロキが口を出した。

「真面目そうな顔してやるねぇ?それともこんな状況でも天晴な忠義心、かな?」
「主がこのような怪我を負ってしまったのは私が未熟な為だ」
「うーん…あのお方が強すぎるだけなんだけど、遠まわしに僕も未熟者って言われてるのかな」

言いながらロキはレンの腕を取り、捲れ上がった皮膚に唇を当てる。クーフーリンがいつもする手の甲への口付けを真似たようなロキの仕草に、クーフーリンは不自然な咳払いをして、それからレンの剥き出しになった肩を労わるように撫でた。
心なしか、ルシファーへではない殺気のようなものが感じられる。
(えっと、今、結構重要な戦闘の真っ最中…)
両者に挟まれるようにして、レンは困ったように眉を下げた。
その時、視界の端で何かが動く。

「あ」
「来たよ、蓮君」
「主、気をつけられよ」

一斉に構える。
一つ一つ丁寧に、先と同じことの繰り返し。けれどそうするしか有効な手立てがない。
デスバウンドに万魔の乱舞。けれど、一度退いて傷ついた身体を癒していると、ルシファーは地を這うような声で笑った。嫌な予感がする。
(まさか、また…!?)

「楽しめ…我が子よ。怒り、憎しみ、叫ぶがいい。その全てを…私に!」

信じられない、と目を瞠る。アツロウやマリも予想外だったようで、半歩後退り、レンと同じように瞠目していた。ナオヤだけは、やはり、と言うように苦々しく舌打ちをしていたのでおそらくルシファーの強さのどれだけかは彼の理解の範疇だったのだろう。
バケモノめ、と吐き捨てるように言ったナオヤの言葉にレンはこっそり頷いた。

「レン!やっべぇぞ、こいつ攻撃が効かねぇ…っ!」
「えっ」
「物理攻撃を跳ね返すか…、さすがバケモノだ。アツロウ、一度退け!」

物理攻撃が効かないということは魔法攻撃。けれどすべての属性においてルシファーは耐性を持っているし、雷に至っては吸収されてしまう。反射されないだけマシだろうが、そうなるとやはり万能魔法以外での攻撃はほとんど意味を成さないだろう。
今いるメンバーで万魔の乱舞が使える仲魔は、と周りを見渡す。幸いにも大半の仲魔がそのスキルを持っていた。
やるしかない。けれど、不安要素もある。
アツロウの後、続くようにナオヤがルシファーと対峙しているのに視線を合わせたまま、レンはロキに声をかけた。

「ねえロキ」
「なんだい?蓮君」
「あいつのメギドラダイン、放つ度に強くなっていってるよね…?」
「へぇ。よく気がついたね?で、どうしたいんだい?」
「じゃあ時間が経つだけオレたちが不利になっちゃう。ってことは短期決戦しか勝ち目はないよね。で、…このメンバーの中で素早さが一番高いのはオレたちのチーム」
「未来の魔王様はハイリスクなギャンブルがお好きかい?」

くくっと喉を鳴らすロキを睨んで、それからレンは指示を出した。

「…オレとロキは万魔の乱舞。これは変わらない。クーフーリンは護りの盾でこっちにダメージがくるのを出来るだけ防いで。回復は後回し…というか、誰かにフォローしてもらおう。退いて回復するより攻撃を叩き込み続けた方がこっちの手数は増えるもの」
「やってあげてもいいよ。僕もギャンブルは嫌いじゃない。…まぁ、それでこっちがやられちゃ意味ないし…もちろん勝算あるんでしょ?」
「最善の方法だと思うだけで絶対ではないよ」
「まあいいさ、君の思う通りにやるといい。僕らは君の下僕だからね」

それまで黙ってレンの言葉に耳を傾けていたクーフーリンが少し困ったように口を挟んだ。

「しかし主、それは危険ではないのか?私やこいつはいい。主に危険が及んでは、」
「クーフーリン」
「……承知した」
「ごめんね」

誰の身の安全よりもレンのことを優先しようとするクーフーリンを有難く思いながら、けれどそれでは勝てないと彼の言葉に首を振る。
時間が経てば経った分だけこちらに不利になるのならば短期決戦に賭けるしか道はない。

「アツロウとマリ先生は回復が終わったらナオヤとオレのサポートに回って!機を見て仲魔の交代、または万魔の乱舞で攻撃。MP切れないように気をつけて!」
「ええ!」
「了解!」

マリとアツロウに頷き返し、ナオヤの傷が致命傷になっていないことを確認してすぐにルシファーに攻撃を放つ。
ちゃんとダメージがいくのが万魔の乱舞だけなんて卑怯くさい、と思いながら、それでも同じスキルを発動し続ける。
いい加減ルシファーも鬱陶しかったのか、メギドラオンが三発立て続けに放たれる。それをまともに食らって、レンもさすがに膝を付いた。
次いで吸魔を行おうとしたルシファーの標的はレンだ。危ない、と遠くで現状を客観視しているもう一人の自分がやけに冷静に呟いた。現実のレンは思わず目を瞑る。

「…ぐ…っ…」

聞こえた声に目を開けると、目の前に立つ青い髪の騎士。
名を呼ぶと、血の気の引いた顔でレンを見て、クーフーリンは薄く笑んだ。

「主よ、無事か…?」
「クーフーリン!」

元々魔法攻撃に対しての耐性が少ないクーフーリンのダメージはそれこそ尋常ではない。
それでも決して膝を付こうとしない彼の姿に涙が溢れるけれど、それを必死で拭ってレンはクーフーリンの元へ駆け寄る。
(常世の祈り…!)
柔らかくあたたかい光が三人を包み、少しずつ傷が癒えていく。よかった、とホッと胸を撫で下ろすものの、これで終わりではないのだとレンは顔を上げる。
けれどレンが行動を起こすより早く、ロキは動いていた。

「ハハハ!やだよねぇ、こんな野蛮な戦い!さっさと終わらせたいところだよねぇ…!?」
「ロキ…っ」
「自慢じゃないけど、僕も一応、同じ魔王なんだ。だからこれくらい出来ちゃうんだよね。…ホラ!」

どこからその力が出てきたのか。今までとは明らかに質の違う光を呼び寄せ、ロキがそれを放つ。
ルシファーの翼の一部が焼け焦げて、こちらにまで異臭が漂ってきた。

「未来の僕の魔王様を泣かせた罪は重いよ、かつての輝ける暁の天使長様?あなたの時代はもうすぐ終わりを告げる」
「……」

呆然とロキを見つめていると、小さな声でクーフーリンが、主、とレンを呼んだ。一瞬だけ視線を交じり合わせると、彼は一歩レンの前に歩を進める。視線だけで彼が何を言わんとしているかを理解し、レンはそっと彼の後ろに立った。
ベルの王候補とは言え未だ人であるレンにはロキのような能力はないが、すべての力を出し切れば、或いは彼の悪魔を仕留めることも可能かもしれない。力を溜めて放つまでの間無防備になってしまうけれど、クーフーリンはその身を挺して盾に徹している。今ならばまだルシファーもロキの方へ気が行っているはずだ。片手間の攻撃ではクーフーリンの盾は破れない。レンの集中を妨げるものは何もない。

「ロキ、どいて…っ」

(万魔の乱舞!)

放った瞬間、その場にいるすべての生あるものが目を瞠った。
放った本人であるレンも思わずその光を見る。
同じ万魔の乱舞のはずなのに、普段放つものとはまったく異なる光。白く白い閃光に、まるで時間が止まったように全員が立ち尽くす。
攻撃を仕掛けられたルシファーだけが、苦しげに喘いだ。慌てて光からルシファーへ視線を移すと、どこかにまだ余裕のあるような、諦めとも感嘆ともつかぬ声音でルシファーが笑う。

「フフフ…ゼブブが適わぬはずだ。お前ほど強く、聡明で、美しい者などこの世界にいてはならない…」
「…何言ってるの?」
「わからぬか、ア・ベル。…行け。ベリトなど、お前の足元にも及ぶまい。紅き蛇は、お前と共にある…」

そう言ってルシファーは消えた。
消滅したのか、身を隠したのかもわからない。あれが彼の悪魔のすべての力とも思えなかったが、とりあえずのところ、生きてはいる。それで充分だ。一応の勝利と呼べなくもない。
緊張の糸が一気に切れ、は、と息を吐くと同時にレンはその場にへたり込んだ。腰が抜けてしまったのか、立ち上がろうとしても出来そうにない。
座り込んだまま大きな溜息を吐いていると、そっと手が伸びてきた。

「え」

一瞬のうちに抱き上げられて、気づけばレンはクーフーリンの腕の中にいた。横抱きに抱えられて、どうにも心許ない。
ぱちぱちと瞬きをしてクーフーリンを見ると、戦闘中には見られないような穏やかな表情でレンを見つめていた。

「無事か?主」
「う、うん。ごめん、えっと、重いよね?」
「そんなことはない。…地面にあるよりはと思ったのだが、迷惑だったか?」
「ううん!あ、ありがとう」

戦闘後だと言うのに、人一人抱えてもびくともしないクーフーリンの腕はしっかりとレンを抱えて安心感を与えてくれる。
(すごいなー、オレもこれくらい力持ちになりたい)
抱きかかえられている気恥ずかしさに、曖昧な笑みを浮かべていると、ルシファーのいたところをじっと見つめていたロキが文句を言いながら戻ってきた。

「危うく僕まで消滅しちゃうとこだったじゃない!蓮君ノーコンなんじゃないの?」
「ロキなら避けられると思ったし適当でいいかなって」
「へぇ、信用してくれてるのかい?」
「うん、まあウッカリ当たったらどんまい、みたいな?」
「ひどいなあ!僕は必死に戦ってたのに」
「当たらなかったんだからいいじゃない」

クーフーリンに抱えられたまま軽口に応じていると、少ししてロキが片眉を器用に持ち上げて視線を上下させた。
不思議に思って見ていると、いつまでそうしてるの?と少し冷たい声が返ってきた。

「私が主を抱えていることに何か問題があるのか?」

えっと、と口を開きかけたレンを遮ったのは意外にもクーフーリンだった。
平淡な口調であるにも関わらず、挑戦的な色を持った言葉にロキが声を上げて笑う。
レンを抱える腕の力が少しだけ強くなったのは気のせいだろうか。レンはロキとクーフーリンを交互に見やりながら首を傾げた。

「ハハハッ!あー、ほんと面白いね、君たち!」
「……」
「まぁいいよ、さっきは僕も本気出して疲れちゃったからさ。君のお役目を取ったりはしないよ」

意味ありげにロキは笑い、目を細める。それと対照的にクーフーリンの眉間には皺が寄ったが、抱えられた状態のレンにはよく見えなかった。

しばらくして、ようやく落ち着いたらしいアツロウが仲魔を引き連れてレンのところへやってくる。
それに続くようにしてマリもナオヤもレンの元へ集まった。

「やったな、レン!」

みんな衣服はボロボロで、身体中傷だらけだったけれど、大いなる闇を撃退できた安堵感からか、表情は柔らかい。
ナオヤでさえ満足そうに笑んでいたので、彼の望む結果であったのだろうとレンは思った。
アツロウがに、と笑顔を作って、

「この勢いでベル・ベリトもぶっ飛ばしてやろうぜ!」

と言ったので、レンも笑みを乗せて大きく頷いた。
まだこれで終わりではない。まだ自分たちにはやることが山積みだ。封鎖のリミットまではもう時間がないし、それまでにベリトを倒してバ・ベルの試練を受け魔王とならなければならない。
がんばろうね、とレンが言うと、誰からともなく頷き、笑った。

  

『いとも愛らしく、憎しき土くれよ。我が名は輝ける者、魔王ルシファー。お前が魔の眷属となりし時を待っている…』

遠く小さく囁かれた言葉を拾ったのは、ロキだけだった。
けれどロキはそれに何も返さず、ふっと口の端にだけ笑みを乗せ、未だクーフーリンに抱きかかえられたままのレンの髪を撫でた。

終わりも始まりもまだきていない。

              


えっと、補足すると、このレンはロキ=チャラ男だとわかってます;
ロキとクフを従えて閣下撃破という目標を達成したので書いたみた閣下戦。台詞はところどころ改造してますが一応ゲーム中とおんなじ感じ。
書いてみたかったロキとクフの(水面下ですけど)主の取り合い(笑)が書けて満足。
せっかくだからゲーム本編を順に追っていくような連載的なものも書いてみたい…(需要はあるのか)。

2010/10/26 改訂

              

                           

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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